こんにちは、ストロング宮迫です。

雨が凄かったです。

結果、高速道路は日本の西側でほぼ止まり、ようやく新幹線は動きつつあるものの、西日本エリアの在来線は長期間運転見合わせ情報が出ているところもあるようです。

子供たちの中には、もはや学校どころではない・・・という子もいることでしょう。被災されている方には心よりお悔やみ申し上げます。

最近、こういうの多いですから、いざというときの準備と避難場所、避難手段の選定、親子の連絡手段の取り決めなどは、必須ですね。

さて、ここ最近はこの時期から受験生の家庭では「子供を壊し始める」親が出てくるので気を付けてほしいという話をここでは繰り返し触れてきました。

大逆転を考え始めたとき、勉強の破綻は始まる」って話もその流れの中でのことですね。

その防止法を一言でいえば、

今やるべきことをやる!

です。

気が急いても、志望校までの足りない分がハッキリしてても、今子供が取り組むべき問題やレベルのものに日々しっかり取り組んで成果を出してその日を終える!

欲を出して、できもしない入試問題に延々と時間を費やしても、今のギャップは埋まっていかないってことです。

ただこの手の問題なら、実は話は早いんです。逆転を狙う子供たちであれば、やることはハッキリしてるから。己の立場と位置さえ、はっきり認識できていれば戦いようがある。

問題はその逆のほうで、ここで以前触れたことでいえば「成功体験は子供を縛り、習慣化する」ほうがやっかいです。

これからまだ半年以上あります。今まで順調に来ていても、入試問題にぶち当たり、模試も全範囲で幅広く問われるようになったら、下降線をたどることがあるなんてことはザラです。

すぐ持ち直せればそれでいいけれど、そこで気が急いて「今までと同じように」ってなった時に「勉強の破綻が始まる」わけです。それは言葉でいえば、引き返せない、立ち止まれないとなるでしょう。グダグダになったまま、そのまま突撃となってしまう。

その意味でいえば、順調に来ている人も大逆転が必要な人も、己の立場と位置さえ、はっきり認識できていれば戦いようがあるってことになります。

それができないと、何をやったらイイのかがわからなくなり、茫然自失となった状態で入試を迎えることになります。

ここでは順調に来ている方に向けて、1つの事例を紹介しましょう。

もう3カ月も前に「汗が一滴も出ない」って話題になり、世界戦において史上初「日本人の体重超過」となったボクサーの話です。

快進撃を続けていたボクサーに何が起こったのか。この問題には受験生の家庭に対する考え方のヒントがいっぱいあると思います。

最悪1年間出場停止処分も。比嘉の計量失格はなぜ起きた?責任は誰にある?

・・・こうなる危険な兆候はあった。

12キロ以上の減量があり、昨年5月のタイトル獲得時も体重が落ちずに直前にパニック症候群に陥り、救急車を呼ぶ事態に発展していた。2月のV2戦も計量2日前に脱水状態で「足がしびれる」という異常に見舞われた。

野木トレーナーが、毎晩、精神不安定となる比嘉が眠りにつくまで一緒に部屋にいて、その精神面をフォロー。比嘉は自分自身に「この試合でフライ級は最後」と言い聞かせることでギリギリで計量をクリアしてリングに上がっていた。

22歳。その肉体は成長を続けており、今回の予備検診では胸囲が97センチもあった。 もうフライ級は限界だったのだ。だが、具志堅会長は階級を上げることに聞く耳を持たなかった。

筆者は、前回の試合後、この階級問題を具志堅会長にぶつけたが、「今日の動きを見れば、本人が食事の自己管理をすればやれる」とフライ級続行を指令していた。

米国での軽量級のビッグイベントである「スーパーフライ2」を視察に行くなど、転級は視野に入れていたが、連続KO記録の更新も目前にあり決断を見誤った。



そして、もうひとつの問題は2月4日のV2戦から約2か月しかないという短期スパンだった。

前出の浜田代表は「2月の試合は1ラウンドで終わってダメージもなかったし4、5キロは増えただろうが、逆に2か月しかないので、そんなに増やさなくて、いいので(短期スパンは)いいのかなと思っていた」と見ていた。おそらく具志堅会長も同じ考えだったのだろう。

だが、結果的に、それは裏目に出た。減量も含めた過酷な準備は、試合が1ラウンドで終わろうが12ラウンドで終わろうが変わらない。

野木トレーナーは、減量の反動で“ドカ食い”をすることを常に注意していたが、心身の“休養”というメリハリがないまま、過酷な次の準備に入ったため、おそらく比嘉のメンタルも肉体も悲鳴を上げていたのかもしれない。

「減量も含めた過酷な準備」をテスト勉強、入試に向けての勉強と考えれば、よりわかりやすいでしょう。

比嘉大吾選手は、デビューから年に3戦以上(2015年は5戦)を戦ってきました。ほぼ4カ月に一戦というわけです。世界チャンピオンになるための試合ですから、受験生でいえば、4カ月に1回入試を受けるような感じでしょう。

比嘉大吾選手 戦歴

2014年 3戦
06/17 ○1RKO
08/22 ○2RTKO
11/26 ○1RTKO

2015年 5戦
01/12 ○1RKO
05/10 ○2RTKO
06/08 ○4RKO
07/24 ○7RKO ☆WBCフライ級ユース王座獲得
11/07 ○10RTKO ☆WBCフライ級ユース王座防衛1回目

2016年 3戦
03/05 ○2RTKO ☆WBCフライ級ユース王座防衛2回目
07/02 ○4RKO
☆OPBF東洋太平洋フライ級王座獲得
11/05 ○4RKO ☆OPBF東洋太平洋フライ級王座防衛1回目

2017年 3戦
02/04 ○4RTKO
05/20 ○6RTKO ☆WBC世界フライ級王座獲得
10/22 ○7RTKO ☆WBC世界フライ級王座防衛1回目

2018年
02/04 ○1RKO ☆WBC世界フライ級王座防衛2回目
04/15 ●9RTKO ☆WBC世界フライ級王座陥落

受験生が4カ月に1回入試受けて、継続した努力を続けて何回受けられるか考えれば、その過酷さがわかるでしょう。それでいえば、毎回定期敵にテストをキッチリ勉強して受けるってことは世界チャンピオンに等しいとも言えます。

強い比嘉選手には秘訣があった。

比嘉選手は野木トレーナーの方針でフィジカルに重点を置き、筋肉を鍛え、胸囲は97センチだったとか。比嘉選手の身長は公称で161センチですが、この胸囲はミドル級のチャンピオンで身長183センチの村田諒太選手とたった1.5センチしか差がない・・・

身長差20センチ以上で体重が20キロ以上も違う階級のボクサーとほぼ同じ胸囲ってことはそれだけ筋肉があるということでしょうし、それゆえパンチ力も同階級の中では飛びぬけて強かったことでしょう。

だからこそ比嘉選手は減量に苦しんだ。

ミドル級:72.57kg以下 ※村田選手
スーパーウェルター級:69.85kg以下
ウェルター級:66.68kg以下
スーパーライト級:63.50kg以下
ライト級:61.23kg以下
スーパーフェザー級:58.97kg以下
フェザー級:57.15kg以下
スーパーバンタム級:55.34kg以下
バンタム級:53.52kg以下
スーパーフライ級:52.16kg以下
フライ級:50.80kg以下 ※比嘉選手

筋肉量と減量は分離できず、セットで選手に届けられる。筋肉がアップすれば、筋肉がずば抜ければ抜けるほど、それだけ体重を落とせる余地は減り、試合前になるとその調整でトラブルが起こりやすい。

記事の中にありましたが、本人が強く望んでいたようにもはや階級を上げていくしかないって状態の中、具志堅会長が希望する地元・沖縄での興行開催、急な世界戦決定、連続KO記録更新が目前などさまざまな思惑がからんで迎えた2回目の防衛戦で悲劇は起こった。

「汗が一滴も出ない」・・・・

もうこのコメントを見たときにボクは涙が出ました。さぞや苦しくて辛かったろうと。汗が一滴も出ないってことは、もう体の中に筋肉と臓器以外はなにもないってことだから。

なにやってんだ!とは、言えない・・・と、ボクには思えた。そして、この報道を見たときに真っ先に受験生の家庭を思い浮かべた。何度も同じような光景を見てきたから。

結果論から言えば、この世界戦は急がずにするべきだったし、階級を上げるべきだったということはみんなが思うことです。

でも、ボクシングジムも受験生の家庭も、当事者はそういう結論にならない。特に快進撃を続けている間はね。

すなわち「成功体験は子供を縛り、習慣化する」んです。

これを防ぐには、とにかく子供の顔を観察しなきゃいけない。かけている負荷がどう出ているかの反応に目を凝らさないといけない。子供と話し合わないといけない。

じゃあ、褒めておけばいいんですねともならない。子供はロボットじゃないから。

常々ここでは「息抜きはしたらいいが勉強0はないわ」って書いてきた。

勘違いしないでほしいのは比嘉選手にかかっている負荷は「入試級」ってことです。かかっている負荷は最大級、それが4カ月に1回くるとこうした問題が起こりえる。

思い切って言えば、一部の受験生を除いて、多くの受験生にはそれほどの負荷はかかっていないはずです。ゆえに「息抜きはしたらいいが勉強0はないわ」になる。そのあたりの分岐点は見極めてもらいたい。だからといって、甘い親になれとも思わない。

見極めです。子供にかけている負荷、かかっている負荷については、よくよく考えてもらいたいんです。

負荷の中には適正な負荷もあれば、過重な負荷もあるし、余計な負荷、くだらない負荷、こなさなければならない負荷もある。

で、負荷をこなすには力がいり、その原動力は成果しかないんです。これってやった甲斐があったわと思えるかどうか。成果がないと適正な負荷も、子供にとっては過重な負荷に感じられる。

子供が今いる場所や位置、感じていることが同じでも、かかっている負荷に対して思うことは違うんです。

だから他人やライバルとの比較は意味がない。比較するなら過去の自分との比較しかない。良くなっているか悪くなっているか、良くなりそうと感じているか、これダメだって思っているか。

人生の中で考えれば、局地戦にすぎない入試において、そのあたりが親子関係や入試や勉強に対する考え方に色濃く表れてくるから、だからおもしろいともいえる。

限定された局地戦に親子関係が色濃く出てくるんです。親の価値観も明確に出てくる。どう子供に伝わっているかも。

「私はこう思っている」って思っていても、子供に出てくるものが違ってたら、違う伝わり方をしてるってことです。

それを七平先生は「子供は、両親への自覚せざる告発者」と言ったというのは先週書いた。


山本七平著『静かなる細き声』より

・・・「子供を見れば親がわかる」という言葉があるが、実に恐ろしい言葉である。その家庭に生まれ育った子供は、いやおうなくその両親の本音の信条や価値観を身につけてしまい、隠すことなくそれを人前で披露する。この点子供は、両親への自覚せざる告発者だと言える。

青年期になっても、それは結局は同じで、両親が金品を包んで裏口入学に狂奔すれば、そのこと自体が「世間の目さえごまかせばよい」という、子供への恐怖すべき教育になる。そしてそう言った教育の成果は、いつか社会に表れるであろう・・・

で、ここまで進んでくると、親から必ず出てくるのが

子供にとってどういうのが適正な負荷かがわからない
何をやらせたらいいのかわからない

って話です。

で、そう聞かれたら、ボクはこう問わざるを得ない「ボクの話、聞いてくれてました?」ってね。

答えは誰かや先生が持っているわけじゃない。あなたの子供が持ってる。

あなたの子供が今出している反応や現象や表情や言葉が

今子供にかけている負荷が適正かどうかの答えであり、正しく伝えたいことが伝わっているかの答え、です。

入試までやるしかないが、入試で終わりじゃないぞ!そして異常な反応はたった1回しかでないわけでもない。成績が上がるときも、下がるときも、必ず前兆があるように、受験生に問題が発生するときも必ず前兆がある。

繰り返し前兆が出て、ある日ドカンとなる。心して子供を見てほしい。話してほしい。そして子供の話を聞いてほしい。その際はとりあえず志望校までのギャップは置いておいてね。
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うれしい報告

小5 ぷりんさん 

■実践したこと:塾の算数をシートに貼って週テストに合わせてさせました。

■成果の報告:一回目はシートに張らす問題の横のABCを書いただけだったのでA問題は6割のできでした。

しかし復テ対策講座で「シートに貼ってください。」とメッセージがあり、やらせてみたところA問題が9割できていて90点、次はA問題8割弱とすごく成果がありました。

算数だけでなく他の教科にもよい影響が出て、2回とも全国の順位表に載りました。本当にすごいです。

子供も自信がついたのか楽しそうに勉強しています。

これからも気を抜かずにやっていきます。ありがとうございました。

2回続けば本物ですなあ。でも親は欲深いもの。まだまだ上を目指していきましょう。

やるべき問題からきっちりやれば、誰でも絶対に成果は出る!

成果が出ないのは、「やる問題」を間違えているか、それとも、問題演習の「やり方」を間違えているかのどちらか。

勉強は人生の中でもっとも努力が報われ反映される種目です!

  • 復テ対策講座
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