こんにちは、ストロング宮迫です。
受験は公立高校入試に突入しておりますが、公立高校の入試って、結果が出るのに1週間程度かかるんですよね。中学入試だと受けたら翌日パッと結果が出ますから、それに比べるとジワジワと忘れちゃいないんですが忘れた頃にやってくるので何とも言えない時間を過ごすことになります。
入試についてのご報告を数多くいただいておりますので、順次返信をしております。まだの方は、もうしばらくお待ちくださいませ。
※この毎日親技は2011年3月7日に配信したものです。
さて、大学入試の携帯電話を使ったカンニング(2011年に大学の入学試験の問題の一部が試験実施の最中にインターネット上の掲示板「Yahoo!知恵袋」に投稿され、第三者がそれに回答していることが発覚した事件)については、相当話題になっていますので、皆さんよくご存知ですよね。
・カンニングされる大学側が悪い
・性善説で成り立っている大学入試が崩壊した
・掲示板で数十分後に答えが出てくるものを入試に出すのが悪い
・日本の入試制度の限界だ
・携帯電話の可能性を感じた
・監視がいる中であれだけの投稿を単独でしたなんて凄腕だ!?….etc
いろいろな意見が飛び交っているようですね。ボクが見る限り、特に興味深い意見は見受けられませんが、たぶん議論をややこしくしているのは、「人生おいてカンニングなどしたことはない!」と言い切れる人が皆無だからではないでしょうか?
つまり、なにがしかの「カンニング」をほとんどの人がしたことがある。
あなたはカンニングをしたことはありませんか?
ただこの「凄腕クン」は現代風に携帯電話を使っていた点と確認テストや小テストではなく、入試で大胆に行った点がちょび違うだけ。
いかがでしょうか、的外れですか?
唯一カンニングなんてしたことがなさそうな大前研一さんのメルマガ「大学入試~カンニングで答えが見つかる試験から学生も大学も汗をかく選抜方法に変えるべし」が一番歯切れが良かった点からも、ボクにはそう思えるんです。
こういう書き方をすると、すぐに熱い方から、お前はカンニングを容認するのか?とか皆したことがある同罪だから、カンニングしても仕方ないということか?なんてお叱りのメールをいただきます。
メンドクせぇー!
今から4年か5年前ですか、高校で卒業に必要な単位を入試優先の授業を行った結果、未履修となって卒業できないなんていうニュースがあったでしょう。そのときもここで取り上げて書きました。
そしたら、
ちゃんと履修して頑張っている人がいるのに入試を優先しているなんてズルい。
平等に競争するのがルールだし、それをきちんと指摘しないストロングには失望しました。
という内容のメールをいただきました。
たとえば「世界史」は入試に必要ないから高校が入試を優先して授業を受けなくてもよくしてくれた。
私は不必要な世界史をきちんと履修した。ズルいよ。損したと。
本当に損したのか?と、ボクは思います。
世界史を学ばずして社会に出て大丈夫!?ってボクは思いますもん。
入試では選択しなくても、高校で学ぶ世界史の概略は大事だし、必要だとボクは思ってる。
えっ、社会に出たら世界史なんて関係なかったって!?
世界史も日本史も基礎教養でしょう。社会に出たら応用なんであって基礎教養は応用するための大前提。計算問題ばっかりの入試問題なんて出ないですよね?
難関校で計算なんてほとんど出ない学校もあります。じゃあ、難関校で計算問題なんて出ない学校は基礎である計算は必要ないのか?
そうじゃないでしょ。大前提なんだから。
ゆえに世界史を履修しなくて入試の勉強に集中できてラッキーなんてとんでもないと思うわけです。
大卒の就職率が悪いというのが今問題になっていますが、不況の問題でもあるのでしょうが、基礎教養が圧倒的に足りない大学生の問題はないでしょうか?
基礎教養はゼロで、政治経済を学びもせず、本を読むといえば「面接の達人」と「エントリーシートの書き方」とか「人に良い印象を与えるスマイルについて」なんてのばっかりヘラヘラ読んでいるだけでしょう。
ボクが新卒と話をしたり、面接で話したりする場合、「最近読んだ本はなんですか?」って聞きます。
もうそれだけでわかります、その人の勉強してきた背景が。
一部の大学生を除けば、みんなちょろいことやってるわけです。なめるな!ですよ。
というわけで、今回の携帯電話カンニング事件については、
カンニングで京大に合格しました!
それを望むのであれば大いにやったらイイ。でも、カンニングし続けていく人生っていうのは、必ず破たんがきます。100%くる。40年も生きれば、みんなそれがわかってる。
ガキの頃に小テストや確認テストでカンニングがばれて、怒られてたいていの人はそれがわかっているわけです。
だから、子供にカンニングはダメだぞ!って言うんじゃないでしょうか。
カンニングして予備校の模試の物理で全国5位を取った人がいました。
皆から「スゴーイ!」なんて言われて満更でもない顔をしていました。その人は今幸せか?
答えを言うのはよしましょう。
嘘をついたり、ズルしたりして傷付くのは相手だけじゃなくて、自分。(小池一夫)
— 小池一夫 (@koikekazuo) 2016年3月13日
今回の携帯「凄腕クン」は、京大を受験した理由について「学費が安いので、母親を安心させたかった」と供述しているとか。
全然安心させてません。心配させてる。その上、親にこういうことを仕出かして世間を騒がせて申し訳ないと思わせて余計な心労もかけている。このお母さんが自分を責めて健康などを害さないことを祈るばかりです。
また、携帯でカンニングしているガキを見つけられなかった京大の監視員は相当な間抜けであったと断言します。試験監督をした経験のある方にはよくわかってもらえると思いますが、カンニングするガキはその視線、手の動きでわりとわかるものです。
100人いようが200人いようがちゃんと見ていれば、「あれ、おかしいな」とすぐ思う。
すぐにカンニングしたがるガキどもに大人の目はこれほど厳しいのだと大問題に発展する前に、肩を叩いてそっと外に放り出してやれば、それで終わっていたのに・・・・
それができなかった汚点は大学側に残るでしょう。京大の入試の前に予備校や他の大学でもやっていたんでしょ?
ちょろい大人を前にした子供はすぐになめてくるものです。
現にすぐに足がつくようなやり方で「凄腕クン」はネットに多くの痕跡を残していました。「凄腕クン」の周りの大人はみんなチョロかったんでしょう。
ボクも高校の英語の確認テストで机の中から教科書をスルスルと出して書いていたことがありました。そのとき先生は周りにはわからないように配慮して、そっと肩を叩いてボクを目で戒めました。
その先生が死ぬほど嫌いだったボクは、死ぬほど嫌いな奴に温かい配慮をしてもらったことが恥しく、屈辱で、忘れられませんでした。
でも、あのとき先生に指摘もされずにスルーし、なあんだ、カンニングなんてたやすいなとボクが思っていたら、大学入試でカンニングをしていたかもしれません。そしたら2浪しなくても良かったかも!?・・・なんて
カンニングをしていたものが先生になれば、カンニングする奴の気持ち、視線、身体の動きはよく見える。よくできていますなあ、世の中は。
いつも書いていますが、カンニングして100点よりも、自力で頑張って10点獲るほうが勝る
『10の鉄則』の感想、続々と・・・
小4 御座候さん
復テ対策講座で勉強のやり方は把握したつもりでしたが、鉄則を読ませていただいてこれまでやってきたことに自信を持つとともに、甘い部分も多々あり反省させられました。
鉄則は勉強のやり方の前の部分なのかな?と感じました。
メルマガにもありましたような「もっともっと」の部分と「今頑張っている」部分をうまく連動させてやらなければと改めて感じました。
塾では新小学5年のコースが始まり、授業時間数は約1.5倍に増え、復習と宿題に追われていますが、成績も少しずつ上がっており、手ごたえは親子でもっております。
私自身が中学受験経験組ですので「私なら」の部分が出やすく、子供目線での取り組みをする上で今後鉄則を繰り返し読んでいきたいと思います。
私も仕事をフルタイムでしており、鉄則を完璧にこなすことはできないかもしれませんが、今しかない、あと5年と言い聞かせ、仕事と両立させたいです。
こうして書いていると、まるで自分が学生時代にかえったようで親の修行と思って頑張ります。
先日いただいたような厳しいご指摘を今後ともよろしくお願いします。ありがとうございました。
子供は親からあれこれと指摘され、怒られます。
しかし、親は誰からも基本的に怒られません。
ストロングと親の関係は、ある意味で親子関係の鏡と言えるかもしれません。
怒られたり、叱られたりしない立場の人は相当自分に厳しく向き合わないと傲慢になりがちです。
ここでの傲慢とは、「自分のやり方、やらせ方」を一向に振り返らないという意味です。
その結果親から出てくる言葉は
「これやったよね!?」
「どうしてできないの?」
「やる気あるの?」…etc
です。
やらせたけどできないのは「やらせ方に問題があるのでは?」そう考えた時初めて前進できる。
そう考えられない人は一生懸命やっているのにいつも同じ場所をピョンピョン飛んでいるのと同じ。
やるなら前に進む。勉強はきちんとやれば前に進める。
あとはそのことに気づけるかどうか。親がですよ!!