時期的なものでしょうが、夏期講習の特別講座の受講についての相談が多くありますので、早速読み進めてもらって私のバズーカ砲を受け止めていただきましょうか。
最近では以前のように塾から言われるがままに講座を全部は取るなんてことはせずに、子供に合わせて取捨選択している事例が増えてきているのはとってもイイことだと感じています。
講座を全部取って、全部成果があり!それならもちろん講座の「全取り」があってイイ。塾に入り浸ってもOK!
ポイントは、
この夏期講習でなにをしたいのか? どうしたいのか? が家庭でハッキリしていること。
それ相応の夏期講習代金を払うわけです。だから払った代金のモトは取ってほしいと願うばかりです。
ただし、おおまかに言って、塾の講座をすべて取り、朝から晩まで塾に行って大いなる成果があるのは上位20%の連中である!
これがボクの見立てです。
その子たちは塾に行って授業で内容を消化して帰ってこられる層。それなら大金を払って行く甲斐もあろうというもの。
でも、それは全員に当てはまるわけじゃないってことですね。
夏期講習については、各塾によって、また学年によってさまざまですが、たいていはカリキュラムを先に進む通常授業とこれまでの復習を兼ねた(入試)問題演習を行う特別講座の2本立てというのが基本でしょう。
こういう前提で考えていくと、カリキュラムを先に進んでいく通常授業コースは、塾に在籍しているかぎり取らざるを得ません。
これを取らないと履修内容に穴があいちゃいますから。だから、夏期講習で通常授業が復習でない限り、選択の余地はない。取るしかないんです。
しかし、相談にも多いようにこれまでの復習を兼ねた(入試)問題演習を行う特別講座はどう取るかの選択肢がある。
ストロングの塾講師時代、夏休み前のこの時期にはよく生徒達に
お前らはこの夏が勝負だからな!
だから、特別講座もしっかり受講してがんばること!
どうせ家で勉強するって言ったってできやしないんだから!塾来いよ!
なんて「営業トーク」をまくしたてて、「営業成績」のアップをもくろんでガンガン生徒に講座受講をススメたものです。
きっと、みなさんのお子さんも聞いていることでしょう。
ところで、何か気付きませんでした?
まずは、『お前らはこの夏が勝負だからな!』これはOKですね。
じゃあ、『だから特別講座もしっかり受講してがんばること!』
これどうでしょう?
えっ、問題なし!?
ここでは「がんばる = たくさん受講すること」となっています。
皆さんもうおわかりのようにここは問題ですよね(^_^)
ストロング自身かつては「ストロングの授業をたくさん受ける生徒は、がんばっている」なんて解釈してましたというか、そういう感覚でした。
だって、夏期講習だけでなく、特別講座もたくさん受講している生徒は毎日のように顔を見ますからね。
「お~、よくがんばっとるな!この調子でいけよ!」
なんてね。
生徒も笑顔で「ハイッ!」だって。
大変申し上げにくいのですが・・・
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これって、間違っていました!!!
えっ、プラスαの特別講座は受講するなってことかですって!?
いえいえ、そういう意味ではありません。
「がんばる = たくさん受講すること」が間違っていたということです。
なぜかって?
親技では「がんばる = 成績が上がる」でないといけません。
けど「たくさん受講すること= 成績が上がる」には必ずしもなっていないことが問題。
最初に書いたように、確かにたくさん特別講座も受講して、塾漬けの状態で、成績が上がる生徒だっている。
でも、それは皆ではないのです。
復習を主体とした特別講座の場合、もちろんこれまで習った単元をもう1回最初からやるのではなく復習ですから、習ったことを軽く確認して、以前習ったよりは違う問題にも取り組み、演習量も増え、少なからずレベルも上がったものをやるでしょう。
となると、以前習った時に基本がぜ~んぜんできていない場合、特別講座の問題演習にぜ~んぜん付いていけないことだって起こりうるわけです。
参考メルマガ 世にも恐ろしい話「大事な入試演習中に寝てる?」
復習とはいっても、「習った基本は前提」の講座も多いですから。
授業のシャワーを浴びて、鉛筆が動かない問題演習に時間を費やしても成果は上がらないのは当然。
「以前習った時に基本がぜ~んぜんできていない」かどうかは、以前受けたテストを見れば、すぐに判断できる。
そこに講座の取捨選択の余地がある。
これはこの夏休みに今までの不振を絶対挽回したい人にとって必須のことです。
そういう人こそ、考えに考え抜いて講座を選ばないといけない。
だって、成績がここまで順調な子供は、授業のお土産があるぶん、塾の言われるがままに講座を取ってもいいわけですから。
しかし、残念ながら
現状は、成績がイイ子の親が特別講座の取捨選択を真剣に考え、成績が不振の家庭がまったく考えていないという驚くべき現象が起こっている。
ゆえにこの夏休みに、差は縮まるどころか、差は開く一方・・・・
こういう現実がハッキリと出てくるのが夏休みなんですよね。
ホント、稲川淳二級のコワ~イお話です。
また、子供の時間はバッチリ取れる夏休みですが、親が仕事で、子供がフリーの状態になる家庭も増えています。
親がいない家で、なにしているかわからないくらいなら、塾にでも行ってくれたほうがイイという選択肢、考えがここに出てくるんですな。
ストロングが塾講師時代に生徒たちに言っていた
どうせ家で勉強するって言ったってできやしないんだから。塾来いよ!
これが仕事で家にいない親もピンときて、少しは勉強しなければと思っている子供もピンとくる。
こうしてストロングの夏期講習の「営業成績」はアップアップとなり、(ストロングだけ)めでたしめでたし!なんて。
これらの現在の親の事情、家庭の事情を考えていくと、皆さんから
「いやあ、ストロングは塾の講座を取捨選択をしろって言うけど、親の仕事、子供は一人で勉強しない等々、諸々の条件を考えれば、現実問題は講座をぜ~んぶ取る選択しか残っていないんだよ」
という声も聞こえてきそうです。
いよー、太っ腹!?メタボ!?
ストロングとしては、各家庭の事情を考慮して、それぞれがイイ夏期講習になるように知恵を絞ってほしいということ。
選択肢が1つしか残されていないなら、それは仕方ない。
ただ、これは『10の鉄則』の中でも書いたように
塾と家庭学習の関係は車の「前輪」と「後輪」と一緒。「前輪」だけが大きくて、「後輪」である家庭学習がなければ、車は動きません。
つまり成果「0」。
「0」じゃないとしても、前後のタイヤの大きさがアンバランスだと、動きはするが、イイ走りは期待できない。
つまり、成績は飛躍的には上がらない。
「たくさん受講する」なら「家でたくさん勉強する」が大前提。
これ知らずして夏を迎え、「がんばる = たくさん受講すること」なんて考えていると、夏のボーナスから捻出した高額の夏期講習代は、パー(><)!
そのことだけは頭に入れておいてほしいというだけなんです。
で、最後に
親の仕事、子供は一人で勉強しない等々、諸々の条件を考えれば、現実問題は講座をぜ~んぶ取る選択しか残っていないんだよ。
という方に1つできるアドバイスがあるとすれば・・・
それは夏期講習で復習となる講座の勉強を、夏休み前に「広く浅く」でもいいから一通りやっておくことです。
本当は夏休みの授業を受ける前にチャチャッと復習して授業を受けられれば、授業から持って帰ってこられるお土産も増えるのでしょうが、夏休みは塾にいる時間が相当長いとすれば、もうそれは「夏休み前」にするしかない。
夏休みに入る前に1週間とか休みがあるならそこでもイイ。
ストロングなら、今の時期から少しずつ暇を見つけてはやります。いや、実はもっと前から準備してるんですが。
夏期講習の講座でやる予定の「復習の単元」を以前習ったときのテキストや問題集で復習しておくんです。
それを習ったときのお子さんのでき次第ですが、各単元の例題と基本問題だけでもイイ。
例題や基本問題ができているなら、応用問題、発展問題をやってみる。全部じゃなくてもイイ。
受けたテストを復習としてもう1回取り組んでおくなんてのもイイでしょう。
夏期講習で
「はい、今日は○○の単元ですよ!」でヨーイドン!するのではなくて、フライイングしてチョビやっておく。
「おお、オレこれ知ってるで!」
とか
「これわかるんだよね!」
で特別講座に入る。
夏休み、塾に入り浸りで塾漬けになり、塾から帰っての家庭学習までまわらない家庭はこれしかないでしょう。
えっ、テストに追われて、今もそんな時間はないって!?
これは夏期講習は仕事で塾に預けっぱなしになってしまう方への提案です。
今も時間はないし、夏休みも時間がなくて、じゃあ、いったいいつ時間が取れるのか?
いつ、今までの差を埋めるんでしょうか?
繰り返します。
ゆえにこの夏休みに、
差は縮まるどころか、差は開く一方・・・・
こういう現実がハッキリと出てくるのが夏休みなんですよね。
追いつけ追い越せ!というスローガンがよく聞かれる夏期講習ですが、実際は、
あらら、もうあんなに行っちゃった!
あれれ、もう姿が見えないよ!
こういう夏休みになりがちです。
夏休みに子供との時間がうまく取れなさそうな家庭は夏休みまで頑張る!
それしかないでしょう!追いつけ、追い越せを目指すならね。
復テ対策講座生からの報告
小6 みなみなさん
いただいたアドバイスに従い、テスト直前に昨年度のテスト問題を時間を短縮して取り組むようにしました。
いままでは、過去の問題も大問ごとに分けたイケドンシートで練習しており、所要時間の合計はテスト制限時間20分の半分の10分程度。
ならば、全体の制限時間を15分にしてテスト練習しても余裕だろう、という予想を裏切り、出来るはずの問題をぽろぽろ落とす・・・。
いやはや「所要時間を計る」のと「時間制限がある」のは、子供にとってこんなに違うものなのだとは思ってもみませんでした。
前回報告後のAレベル問題の正答率はこんな感じです。
75% → 93% → 59%(注1) → 96% → 93% → 68%(注2)
(注1)テストの日が運動会だったので、翌日に振り替えテスト。「疲れた」と塾の平日の授業を全てさぼり、家庭学習もぐずってほとんどやらず。4教科ともボロボロ。
(注2)記述式問題に時間がかかり、後半が時間不足になったと主張。
なかなか3回連続90%を達成できません。とはいえ、以前の全然点がとれない状況からすると、現状は贅沢な悩みのような気もいたします。
ストロング先生には本当に感謝しております。
前置きが長くなってしまいました。いけドンシートを追加購入したく、下記に2セットお送りいただけますでしょうか。
正答率は単元にもよるでしょうし、受験学年になれば、前学年の内容の習熟度もかかわってくる。
ただ正答率で確認していれば、Aレベル問題の低い正答率のところは夏休みにもう1回復習すればいい。
日々の勉強を頑張りながら、「どこをやるべきか、なにをやるべきか」も、わかっていくことが次の効率的な勉強にもつながっていきます。
ようやく馴染んだ緑のいけドンシート、今までのA問題の正答率の低かった回のいけドンシート、準備しておいてくださいね。
復習するときは新しいもの方やったほうが効率的ですよ!