こんにちは、ストロング宮迫です。

さあ、いよいよ7月、そして夏休みに突入します。

先週末はかなり暑かったので、勉強もクーラーなしでは厳しかったのではないでしょうねえ。

ただクーラーは便利なんですが、効きすぎて体調不良を訴える子供たちが最近は増えてきているように思います。

どこでもクーラー効かせすぎなんですよね。

なので真夏でも1枚上に羽織るものを必ず持っていきたいですね。

「なんかだるい・・・」ってこの時期から子供が言いだすのはクーラー病のせいか、それとも単なる怠け病か、見極めるのが難しい季節になってきました。

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さて、夏休みを控えて、それらしい相談メールがきていますので紹介しましょう。

中3

いつもお世話になりありがうございます。

少ない時間で成果の出る学習ができるようがんばっています。

が、スポーツで疲れてしまい、なかなか学習時間を増やすことができないのが悩みです。

夏休みに読書感想文の宿題があります。

子供は、クラブチームでサッカーをしています。普段は、学校の朝読書で本を読む程度です。例年サッカー関連の本で感想文を書いてきました。

今年はできるだけ学習に時間を使いたいと思います。

スポーツ好きな男児でも読みやすく、感想文の書きやすいお薦め本がありましたら教えてください。

残念ながら、わからない・・・っていうのがお答えになります。

ここでも書いたように、本を薦めるには、その子のことを知らなければなりません。本は子供にあったものじゃなければ読めないし、時期を間違えて渡せば、いくらすばらしい本でも、子供から本を遠ざける要因にもなりうるから。

また、その子が読み通すことができそうなレベルの本の見極めもまた難しい。世の中にはすばらしい本がたくさんあるけれど、「今の子供にピッタリ合った本」は、親であるあなたにしかわからないと思います。
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今まで読んだ本や興味したがって選んだらイイですね。

まあただ、相談者の方もそんなに肩ひじ張って聞いてきたわけじゃないでしょうし、おそらく「今の子供にドンピシャリ合った本」を示してくれって言っているわけじゃないこともわかってる。

なんかエエのがあったら言ってみてよって感覚だとは思います。

それなのに、急に「本を薦めるには、その子のことを知らなければなりません」なんて言われてビックリしたって!?

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ボクは、ただただ、とにかく子供たちに本をキライになってほしくないんですよ。

もう本なんか読みたくないって子供にこの前会ったんだけれど、大事な機会を1つ失っちゃったなあとその子を見て強く思いました。

また何かの機会で本を読むキッカケができたらいいけれど、マズイって思ったら子供は次に「食べる」までに相当の時間を要します。

難しい問題をさせすぎてイヤになったら、子供は勉強をしたがらなくなる。ひどくなると、テストの前になったら熱が出る。全身で拒否反応を示してるってわけです。

本だけじゃなく、人に対しても、なにに対しても「拒否する」ってことは子供にとっては機会の損失ですから。だから、あえてそんなふうに書いてみました。

親はね、本当に真剣に子供になにを与えるかを考えて、考え抜いて与えるべきだと思う。

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夏休みの宿題の読書感想文ってキライな子供が多いですよね。宿題でやる順番もだいたい一番最後だ。

読書感想文は、よし取り掛かるぞ!って思っても、その前に本を読まないといけない。2ステップの宿題。だから余計に後回しになる。

本を読むのがイヤな子供の場合は、読むと書くの2つの苦痛をクリアしないと終えられない難関の宿題になる。それはさらに子供から本を遠ざける要因になる。

せっかくの宿題なのに、やればやるほどキライになる宿題が読書感想文。

だからね、子供に与える本を選ぶときは、あなたが旦那さんや奥さんを選んだ時のような慎重さを持っていただきたい。慎重に選んだつもりなのに失敗したという方はそれを教訓にして本だけでなく、子供に与えるものを慎重に選んでいただきたい。

初めてのデートの食事で汚い食い方する人を彼氏や彼女にするのは、それが気にならない人だけです。でも気になる人はそれ見たらもうダメなんだ。

ファーストインパクト、これが本でもすごく大切です。

初めて書いた読書感想文がなにかの賞をとって、学校で表彰されたら、翌年の読書感想文では選ぶ本も、書く内容も心構えも変わってくる。

ですよね?

サッカー好きならサッカーの本でイイ。でも、せっかく読むならイヤイヤではなく「おもしれーなあ」って数時間でも感じられる本を選んでほしい。

スポーツ関連ではないけれど、やや軽めの「小中学生が本を読むきっかけになるかも!?」と思える本はここで紹介しているので興味のある方は見てください。

いずれもボクの周りの小中学生にボクが聞き取り調査をして、実際に読んでブックオフに持っていかずに、本棚に残しておきたいって言った本ばかりを紹介していますので。

ただそれも合う合わないがあるので、合わなかったとしても子供のせいじゃない。そこのところだけはよくよく思っておいてください。

一応、相談されているので、アマゾンで検索してみると、いろいろありますよ。ボクに聞くよりずっと親切に表示してくれる。

いずれもボクは読んだことがない本ばかりなので、リンクは貼らずに紹介してみると、たとえば、これなんかどうですか。

『おれ、バルサに入る!』
2011年、スペインサッカー・FCバルセロナ下部組織に日本人として初入団したのが、久保建英君。原則として地元出身、例外を認めても13歳以上の少年しか入団できない最強軍団に、なぜ9歳の少年が入れたのか?

そこには、メンタルと体幹を鍛えた9年間の工夫があった!ベビーカーは使わずにはだしで外遊び、テレビは見せずに週20冊本の読み聞かせ、平凡な会社員一家の非凡な子育てを、父が大公開! 今日から親子でできる、23種の練習メニューつき。

少し親の視点が入っているので子供には興味が湧かないか・・・

他には、キングカズの本『やめないよ』や『全国制覇12回より大切な清商サッカー部の教え』『高校サッカー勝利学―自立心を高める選手育成法』『スペイン人はなぜ小さいのにサッカーが強いのか 日本がワールドカップで勝つためのヒント』『高校サッカー 心を揺さぶる11の物語』なんかがアマゾンでは表示される。

どの本だったらお子さんは興味を惹かれるのか?

いずれも中3生なら、読み通せる本だと思うけれど、お子さんの興味や精神状態がどうかによって、実際に読み通せるかどうかは変わってくる。

いや、もうそんな勉強以外で興味を惹かれてもらっては困るって方は、自分(親)が読書感想文を書いたらいいね。

妙な、自分好みの本を押し付けて、子供を本キライにしてしまうくらいなら、子供はそっとしておいてやってほしいくらいです。

この前、中3生に渡した本では『シャビ バルサに生きる』って本がある。「横パスしか出せない」「身長が低い」「リーダーシップがない」「バルサの癌だ」と批判を浴びることもあったシャビの初めての自伝というのが宣伝文句だけれど、サッカー好きのバルサファンなら読まずにはいられない本でしょう。

そうやって少しずつ自分の殻の外に出て行って触れていく楽しみがあるのが本だからね。

サッカーに興味があっても、どれくらい興味があるかによって、つまり子供が掘っている穴の深さによってオススメの本は変わってくる。

まあ、でも夏休みに勉強に重きを置きたいので手軽に読める本とするなら、新書がいいでしょう。

新書でアマゾンで探して、ボクが興味深そうって思う本を挙げると『メッシはマラドーナを超えられるか (中公新書ラクレ)』『サッカーはミスが9割 (サッカー小僧新書)』『ワールドカップ最強伝説 歴史を変えた選手・チーム・戦術(サッカー小僧新書)』とかですね。

もうねえ、より取り見取り選び放題です。どうぞお好きなものをお選びください。

読書感想文といえば、目次とあとがきだけ読んで感想文を書くという荒技を繰り出す子供も多いけど、中3の時に読んだ本が人生を決めることだってある。

受験生だから勉強も大事!最も大事といってもいいかもしれない。

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でも、1日中勉強するわけじゃないでしょ?

夏休み中の期間で「6時間くらいの暇」は絶対にあるし、6時間あれば1冊の本が読み通せる。

その出会いをね、大事な勉強だけじゃなく、大切にしてほしいし、大切に考えてほしいって願っています。

そんなに暑苦しくボクがしつこく言うのは、ボクは18歳までに読んだ本をいまだに読み続けているからです。

学校から指定された読書感想文の本はなに1つ覚えていないけれど、その頃に自分が興味をもって読んで、今でも読み続けている本が2冊ある。

秘密だから本の題名は教えないけれど、いずれの本もね、ボク自身が買った本じゃないんですよ。友達が持ってきてくれて、そのまま返さずにボクが持ってる。

そして、年をとっても、毎年毎年最低でも1回は読むから、それぞれもう50回以上は読んでいると思うけれど、年月を重ねても読むに堪えるし、読むたびに新しく気づくこともある。

子供の時にはわからなかったことが今になってわかることもある。そんな本に出会えたことを幸せに思ってるけど、これは我が子にも引き継げないんですよ。

あの頃のボクに感じるものがあって、手にしておもしろかった本なのであって、あの頃のボクとまるで違う環境で生きてきた我が子にはピンとこない。

つまり、一代限りのボクだけにとっての宝物であり、シミがついて日焼けしたこの本はボクが死んだら棺桶に入れてもらうことになる。

子供たちにもそんな1冊の本に18歳までに出会ってほしいって思っています。

もしかしたら、チャチャっと読書感想文を書くためにテキトーに今回選ぶ本が子供にとってそうした本になるかもしれないじゃないですか。

慎重に選んだからイイとは限らないから、出会いっていうのは楽しいのだから。

また、最近の高校入試の国語の入試問題ではちょっとした作文を課す都道府県が増えてますよね?

これは学習指導要領の関係でそうなっていると思いますが、試しに相談者の都道府県の国語の問題を見てみると「イラストを見て自分の立場を明確にして書く作文」が出題されています。

こんな問題だ!

「あなたはこのグラフから、どのようなことを考えるか。あなたが考えたことを、あなたが体験したことや学んだことなど、身近なところにある事柄と関連させて150字以上180字以内で書きなさい。」

これらの対策は夏休みにきっと行うでしょう。

でも、読書感想文を書くという宿題は、この対策の一環になりうるとボクは思うけれど、あなたはどう思う?

入試問題の作文と読書感想文は別のものと思いますか?

くどくどとここまで書いてきた「本との出会い」を考慮しなければ、高校入試対策の観点から、たとえば興味のありそうなサッカーとは関係なく、家にある本で読書感想文を書いてみるのは作文対策の一環になるのではないでしょうかね。

入試には自分に興味のない話題ばっかり出るじゃないですか。

でもね、書かねばならないのは「あなたが考えたことを、あなたが体験したことや学んだことなど、身近なところにある事柄」なんですよ。

つまり興味のないことであっても、それらをいかに自分が体験したことと関連付けられるかっていうのがこの手の問題のポイントなんです。

公立中高一貫校で出題される作文も、高校入試の英語の自由英作文も、これらと相通ずる問題とも考えられる。

要は考えようってことなんです。

子供はすぐ「無意味」「無駄」「意味わからん」って嘆くけど、いずれ自分がどこかで問われる問題のうちの1つである、相通ずるものがあるってことに気づかないだけ。

宿題にはね、イヤでしたくないものもたくさん含まれるけれど、そうやって考えると、たいていは意味がある。

相談者の都道府県の入試問題を見ると、小説文、論説文、古文を含めて大問が4つ、加えてさっきの150字以上180字以内の作文が出て50分のテストだ。

ざっと見ると、問題自体は難しくはないけれど、作文を除いて25問ある(漢字や語句の問題も含む)からそれなりの処理力とスピードが問われ、平均点が6割の30点ということは、50点満点のうち配点6点がある作文問題はキッチリ獲って、8割5分以上を確保するためには、おそらく作文は10分はかけられない。

速い子供で5分、最大で時間をかけても8分まで勝負しないといけない。

でもそれが可能なのは問題が「・・・読んで、どのようなことを考えるか。あなたが考えたことを、あなたが体験したことや学んだことなど、身近なところにある事柄と関連させて」書けだから。

自分のことだから書けるんであってね。

今回の読書感想文をその対策の1つとして行えば一石二鳥になる。

作文は作文、読書感想文は読書感想文と分けて考えないで、読書感想文を10分で書くことでその練習とする。10分では書けないかもしれない。じゃあ何分なら書けるのかってことになるし、本を読まずにあとがきだけ読んで書くなら、それもよし。

あとがきだけ読んで

「あなたはこのあとがきを読んで、どのようなことを考えるか。あなたが考えたことを、あなたが体験したことや学んだことなど、身近なところにある事柄と関連させて150字以上180字以内で書きなさい。」

ってしたらイイ。

であれば、あとがきを読むのに15分かかるとして、あとがきを読んでの読書感想文を10分で180字以内で書いて、そのあとで15分使って読書感想文用に字数を増やせばイイ。1時間コースだ。

すべてはつながってるんです。読書感想文を書くときに子供たちは字数を稼ぐために本の粗筋を書きたがる。粗筋で升目を埋めようって魂胆ですな。そして最後に「とてもおもしろかったです」なんてさ。

でも、そんな読書感想文はダメなんですよ。0点なの、採点すれば。

入試ではそんな問題は出ない。

正しい読書感想文は、本を読んで「あなたが体験したことや学んだことなど、身近なところにある事柄と関連させて」書かないといけない。入試もね。

だからね、読書感想文は高校入試対策でもあるんですよ。それをちゃんとやらないで、入試前に作文対策しても遅いってことになりかねない。

生涯付き合える本との出会いという読書もあれば、入試対策の一環として行う読書感想文もあるってことです。

子供たちが夏休みに課せられる宿題を見ると「どうしてこんなの出しちゃった?」っていうのも確かにあるけれど、多くは自分たちにとって意味のあることにできる宿題もたくさんある。

しょーもない宿題って思えるのは、その宿題が本当にしょーもない場合もあるけれど、ただ自分たち親子がその意味を見いだせていないってこともあります。

この前ここで「楽しんだもの勝ちですから」って書きましたよね?

いかに自分たちに引き寄せて土俵の乗せて意味づけして意味のあるものとして捉えられるか、これが楽しむためのコツでもあります。

どうせやらなければならないものなんですから、意味を持たせてやる。

ただの計算ドリルだって時間を計るだけでゲームみたいになるし、正解したうえで最速になるためにはどうしたらいいかを考えればそれは工夫を考えることにもなる。

漢字ドリルだって「3回書きましょう」だったら、かったるい、こなす宿題になるけれど、3回書いたそのあとで「大漢字テスト大会」と称して3回書いたすべての漢字のテストを親が作ってやらせれば、賞品だって出せる盛り上がる大会にできる。

こなす宿題で終えるから、おもしろくなくなるし、モチベーションも上がらないだけであってね。

「大漢字テスト大会」なんか、家庭内で我が子一人でやらずに、我が子の友達3人くらいを日曜日に呼んできて4人でやれば、順位も付いて、ちょっとしたお菓子と罰ゲーム用のわさび入りのお菓子を用意すれば、子供は盛り上がれる。

子供はね、「あ~あ、こんなことしなくちゃならないのか」って「頭が使えなくて」すぐ言うから、親がそれを魅力的なもの、遊びに要素も加えて演出してやるんですよ。親の腕の見せ所だ。

「大漢字テスト大会」で罰ゲーム用のわさび入りのお菓子を食べたくない!なんていう動機だって、立派なモチベーションなんだから。

みんなもっと遊ぶことです。

遊びに行って「遊ぶ」んじゃなくて、勉強や苦行と思われるもので遊ぶの。楽しんだもの勝ちだからさ。

せっかくサッカー関連の本を聞かれたので1つ紹介すると、「広島観音サッカー部は、なぜ強くなったのか―知将畑喜美夫監督の育成システムを大公開 」(ザメディアジョンMJ新書)っていう本がある。

これは全国から選手をボカボカ取ってくる強豪校ではなく、基本的に近隣の学校から通う生徒で構成される公立高校のサッカー部がどうやって強豪校と戦うか、戦えるようになるかってことが書いてある本です。

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親が好きな自主性についても書いてある。あなたのお子さんも読めば目覚めるかも・・・

ずいぶん前に知人からこの本やこの監督のことは聞いてたんだけれど、最近は多くの学校でこの畑喜美夫氏が提唱『ボトムアップ理論』が採用されているらしく、さっき見たら一般社団法人ボトムアップパーソンズ協会なんていうのもできてた。

この本を思い出したのは、この前、野球の練習試合を通りがかりにちょっと見たんだけれど、この本で提唱されている1つの部室や整理整頓で、試合中の選手のバックと靴がきれいにびしっと一列になって揃えられていたのをたまたま見たから、ああ、あの理論は野球部にも広まってんだなって、思い出したってわけです。

こうした理論でも理屈でもなんでもいいけれど、子供が良いなあって思えるものに出会い、それが生涯にわたって付き合えるものになるなら、これに勝る出会いはない。

たかが夏休みの読書感想文ですが、本を自由に選べるなら、有意義に使って選択していただきたいと切に願います。

もう1つ、これもサッカー関連の相談がきているのであわせて掲載しておきます。

相談は私立中学校3年生男子(長男)です。悩みというのが部活での本人の在り方です。

サッカー部に所属しています。部員は数十人います。最高学年ですが公式試合の出場は1度もなく2軍での試合でも全くと言っていいほどダメでした。

小学校の頃よりスタメンで試合に出たことがなくそれを当たり前のように思っています。

体が小柄で、足も遅く、プレー自体活気がない。

ボールに行くといううよりはボールの周りをちょこちょこ走っているという感じでやる気がないと怒られています。

本人はサッカーを辞めたくないといいますが、私が試合に行っても楽しそうな顔を見たことがないです。いつも私や主人に申し訳なさそうな顔しています。

サッカーが楽しいとは思えませんし、だからと言って特別努力もしませんが、試合には出たいといいます。

土、日もほとんど試合で、朝早くから夜遅くまで行っていますが、意味のない時間のような気がします。

親としてどのような言葉をかければ本人に届くのでしょうか?

これを読んでボクが思うのは、親がどういう言葉かけをするか、親にどう見えているかっていうより、本人がどう思っているか、ですね。

スポーツ系であれ、文化部系であれ、楽しみ方はいろいろある。

お子さんは一言でいえば「サッカーが下手」なんですよね。下手な上にプレーに活気もないというより、下手だから活気も出ないっていう感じか。

それだけを見れば、どうしようもないっていう結論になるんだけれど、「ド下手だけどサッカーが好き」って場合だってあるし、自分がプレーではうまくできないけれど、こうすればいいとわかっている場合だってあるし、自分ができないけれど理論は説明できるっていう場合だってあります

つまり、楽しみ方はいろいろってことなんです。はたから見ていると、たぶんおもしろくないだろうって思えても、本人が楽しんでいる可能性は否定できない。

それを踏まえて、お子さんはどのタイプなのか、どういうタイプなのかを見ていかないといけないのではないでしょうかね。

スポーツ系でも文科系でも、その対象をうまくできるって子供もいれば、その周辺の知識があるっていう子供だっているってことです。

サッカーに得点を決めるポジションもあれば、守備のポジションもあれば、サッカー観戦をして楽しむこともあれば、踊ってチームを応援すること自体を楽しむやり方だってある。

会社にだって、品質管理・製造・生産技術・営業・開発・設計・検査とか業種によって違うけど、いろいろあるじゃない。

サッカーっていえば、たとえばメッシやロナウドなんて点取り屋が派手に取り上げられるけど、会社と同じでそれだけじゃ成り立たない。花形の職種やポジションはあるけれど、会社やチームはそれだけじゃ成り立たない。

花形じゃなくても、役割があって、それを立派に果たしているってことだってある。

問題はお子さんがサッカーというチームスポーツで、試合では役割がないか、もしくは果たせていない状態に見える中で、それ以外の果たしている役割をもっているのかいないのかってことです。

たとえば、わかりやすいのは、試合に出ないけれどベンチで大声を出す子供っているじゃないですか。声出し係ですよね。

なんか声出し係なんていうと、ショボく思えるかもしれないけれど、チームメイトから「お前がいないとどうも景気が悪いや」ってなっていれば、それはその子が自分の役割を得て、チームの1つのピースにはまるべき場所があるってことでしょう。

だから親は試合で、選手でダメでも、この子には果たすべく役割があるかって見てやるべきだと思うんです。

トレーナーみたいな係もいれば、水持っていって励ます係とか、あるじゃないですか。

理想をいえば、その目立たないけれど果たすべく役割を果たして、みんなから一応認められている「お前がいないとどうも景気が悪いや」って感じになっていることだけど、目立たない役割は意外とチームメイトには認められていないって場合もあるから、そのときは親や周囲の誰かがその価値を最大限に評価してやる。

それができるかどうかは、その子に果たすべき役割があるか、そう思ってやっている役目が子供にあるのかってことになる。

スポーツ系の部活にはマネージャーっていうのもあって、その子たちだって試合には出ないけれど、果たすべき役割があって、それをチームに認められているから、頑張れるわけでしょ。

それがね、お子さんにあるかどうか。これを見てやるのが1つでしょうね。

もし、そうした役割、果たすべき役割がない場合、たとえば私立中高一貫校ってあるから、最初部活に入るときにたいした動機もなく、知っている友人がいるからっていう理由で軽い気持ちでサッカー部に入ったってこともあるかもしれない。その場合は、サッカーはそれほど好きでないけれど、とりあえず在籍してるってことになる。

この場合はチームの中で役割はないってことになりがちだけれど、試合に出られなくても、満足している子供たちが多数いるってことをボクはたくさん見てきた。

「もうちょっと練習して、うまくなって試合に出られるようしたら?」って思ったりもするけれど、下手でも一緒に走ってやっているだけでうれしいとか、部活はそう好きになれないけれど、部活後の友人とのあれこれが楽しいとかだってある。

この場合で注意してみておくべきなのは、部活はとりあえず在籍派で、かつ勉強も振るわない場合だけ。

つまり、部活も振るわない、勉強も振るわない、友人とのあれこれだけになっている場合は、生活全体がうまくいっていない、バランスの悪いなにもやる気が起きない状態に陥っている、もしくは陥りかけている可能性を秘めてる。

それが最初に表れるのは帰宅時間が遅くなる!です。

宿題も勉強も「しない」って決意と覚悟を子供が決めると、家に帰る時間が総じて遅くなる。それが出たら、部活がどうのっていう話の前に勉強も含む学校生活や日々の生活自体のやる気やハリに大きな問題を抱えている場合があるので、その場合は注意が必要です。

最後に付け加えれば、サッカーってスポーツは、というより身体が直接触れるスポーツ(バスケットなんかもそうだけど)は、ある意味ですごい闘争心がいるんですよ。

どんなスポーツだって闘争心がいるんだけれど、身体が直接相手と触れるスポーツは向き不向きがあるっていうのが今のボクの結論です。

故意ではないにしても、足踏まれたり蹴とばされたり、ウチの子なんて審判の見えないところでヒジ打ちされているのを見たことあります。もう見てる方がカッカきちゃう。

でね、足踏まれたら踏み返せばイイっていうのがボクの考えなんだけど、イイ子ってね、それができないの。やられっぱなしだったりする。やり返さない子も多くいる。

だから、この相談者のお子さんはイイ子なんじゃないかっていうのがボクの想像です。言葉でいえば「優しい子」ね。

サッカーの日本代表でいえば、本田選手みたいな選手は身体をぶつけ合うスポーツには向いてますわね。「オレがオレが」っていうほうがね。まあ、これはポジションなんかとも関係が深いのかもしれないけれど。

この方のお子さんなんかでいえば、「ボールに行くといううよりはボールの周りをちょこちょこ走っているという感じ」なんでしょ?

慎み深くてボクは好きだけどねえ。

それよりは身体ぶつけてでもボール獲ってくるほうがイイの?

まあ、これは好みの問題でもあるけれど、言えるのは、「3年間かけて身体が直接接触するスポーツは向いていない」ってことがわかったって考えたらイイんじゃないでしょうか。

できるって思ったけど、そういうのは向いてなかったって思えばイイ。それがわかったんだ。

ウチの子なんかも、特に長男坊なんかは足ひっかけて舌出してペロリンチョなんて、できなかった。実際にバスケであったことだけど、相手に「殺すぞ」って言われたことがあって「すいません」って返したんだって・・・

家に帰ってそれ聞いてボクは思わず

「そいつの背番号を言えーーー」

って叫んだんだ。

次に出会ったらじゃなくて、探してでも会いに行って爆撃してやろうかって思ってさ。

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そしたら長男坊が言うんですよ「父さんのね、それがダメなところなのよ。ハイハイ、すいませんでしたって言えば終わりの話でしょ。そんなの相手にしなくていいんだからさ。どうしてそれが言えないの?」って言われちゃってねえ。

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なんかオトナの対応してるみたいに言ってるようだけど、個人的にはそういう対応には大いに問題があるって今だに思ってるんだけれど、生き方の1つとして「ヘンなやつは相手にしない」っていうのはあってもおかしくないでしょ?

そういうふうに思っているということは、つまり身体直接触れるスポーツは向いていないんじゃないかってボクは思う。

だから、高校からの部活は、そうした身体を直接接しないスポーツをやってみてもいいかもしれない。

ウチの娘なんか中学は卓球でした。あれって身体が直接接しないスポーツですよね。

だからいいんじゃないかって思ってたんだけど、試合に行って強い子と当たるとね、福原愛選手じゃないけれど、得点したら

「サー」とか大きな声を上げる子がいるの。

観客席で聞いててもビックリするような声で言うのよ。

もうボクには「サー!」じゃなく、「オリャーー」にしか聞こえないわけですよ。

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直接身体は接しないんだけれど、目の前で「サー(オリャー)」なんて鉄道の高架下にいるくらいのでかい声で言われたら、ウチの娘みたいに上品でイイ子はビビっちゃうんですよ。

だからバレーとかバドミントンとかネットで仕切られて、声出されてもこっちには絶対来ないようなスポーツとか、チームに誰かゴリラみたいなチームメイトがいて、いつでも守ってくれるようなスポーツのほうが良かったのかもしれないなって今は思います。

そういう意味でボクは無駄には思えないんですよ。

自分には向かないものがあるんだって気づくことは大事だから。

これからの人生の選択肢において、これらの経験を踏まえて、自分に向かないものは最初から消去できるわけだし、人生は自分がしたくないことや向いていないことにいかに気づいて消去していくかが大事だから。

この経験を生かすためにも、そのためにも考えないとダメですよ。

何でサッカーが下手なのかって。

すぐに責める方向ややる気がないっていう方向で結論してしまいがちだけれど、

下手でも楽しいのか
役割があるのか
向いていないのか
観戦する楽しみに目覚めているのか
友人とのあれこれが楽しみなのか
どうして自主練はしないのか…etc

を試合をいつも見に行っている家族でとことん話し合う。

とにかく怒られておもしろくはないけれど、それでも「土、日もほとんど試合で、朝早くから夜遅くまで行」ったりしないでしょ?

キライだったり、イヤなら1回くらいズル休みしたりする。でもそれをしないのならば、しない理由があるのでしょう。

子供自身はそれがうまく説明できないかもしれないから、「おもしろいの?」って優しく聞いてやってほしいと思います。

サッカー自体は楽しくなくても、サッカーの周辺にかかわる楽しさがあるのは間違いないことなので、お子さんがそこに目覚めているのかどうか、話し合って確かめる。

スポーツのすごさは「する楽しみ」だけじゃなく「見る楽しみ」や「語る楽しみ」だってあるから、多くの人を熱狂させる。

どの「楽しみ」であってもかまわない。子供が熱中できるものであるならば。

で、「好き!なら究めてもらいたいですな、やっぱり。

ボクが勉強をしなくなった理由」として、大人になってこんなふうに言う奴だっていますかね。取扱注意ですぞ!

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うれしい報告

『10の鉄則』の感想、続々と・・・

小4 santaさん

緻密な計画を立ててやることをもっとも苦手としている親なので大いに反省そしてプレッシャーを感じています。

さんざん話し合いもして、本人が受験の必要性は感じているのに、それが積極的に勉強するという行動になかなか結びつかないのは、理屈では納得していても本当のところ頭で納得していないからなのでは?と思ったり、いやいや納得しているけれど実際の勉強量が多くてげんなりしているだけなのかな?と思ったり、本当のところがよく分かりません。

(省略)最近では勉強しようというと、頭痛や腹痛を頻繁に訴えるようになり、それすらもイライラしている自分が本当に尋常ではないと思いながらも、今ここで諦めたらいけないと、なだめたり叱ったりして無理やりやらせていました。

あきらかなエラーですね。とりあえず本人の負荷を減らして体調不良を治したいです。

そのために、鉄則を読んでから一念発起し、塾に相談をしてみました。(好きだった社会が地理になってから異常に苦手意識を持つようになり、腹痛や頭痛も増えたり、塾も休んだりし始めたため、今現在必要な最低限の課題は何か、進め方のアドバイスなどを相談しました。

結果、意外にも丁寧にアドバイスいただき、今までの宿題の進め方が間違っていたことも分かり、課題も減らすことができました。

その直後に控えていた復習テストでは、基本問題のみに的を絞り、なんとか偏差値50を取れて、そこに関しては本人も苦手だと騒がなくなってきました。)

あとは一番時間的に負荷がかかっている算数も基本問題のみに絞ってやらせることにしました。見ているとあせって雑に解いたりして、結局基本も応用もどっちもおろそかになっているようでしたので。

こちらについても近日中に塾に相談するつもりです。(今のところ親の判断で勝手に宿題を減らしているので)そのせいか少し最近は頭痛が減ってきたように思います。

塾の宿題をこなしきれない状態の場合、やはり家庭でその内容を減らすなり、難しいモノをやらないなどの策が必要です。

もちろん宿題を塾に提出しないと叱られるとか怒られるとかの問題も出てくるので親が前面に立ってやって、塾と相談するのが大前提です。

家庭で宿題がこなしきれなくてどうにもならない、基本だけは繰り返ししっかりやらせますから、少し通常の出た宿題を減らしてやってもいいでしょうかとキッチリ相談する。

その際、これだけはやらせます(体調不良になったり塾を休みたくならない程度)はしっかり約束し、それについては親の責任でやらせること。

いや、鼻血が出ようが腹が痛かろうがやってこい!なんていう塾は基本的にない筈です。

宿題は塾で習ったことを定着させるためのものですから、全部できないときは絞ってやる!

そのあと授業を受ける態度を改善するとか、基本はできるようになったら少し応用をやってみるなど様子を見て増やせばイイ。

とにかく宿題を一通りやる!そういう姿勢は中学受験では最悪の結果になる。特にテストで結果が出ていない場合は、親が先頭に立ってやる宿題を絞る指揮をとる。

子供はやらなくてはいけない・・・と思って苦しんでいるのですから。中学受験はしたいけど、勉強はしたくない、できない!これが普通の小学生の姿です!!

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