早速今回の相談を読んでいただいて私のバズーカ砲を受け止めていただきましょうか。

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今回は、前回お届けした「先取り学習」の話をさらに掘り下げていきます。

これから新学期を迎え、子供にいかに勉強の負荷をかけていくか。日常の勉強の中でちゃんとできているかを点検しながら読んでください。

小学校低学年の方の相談ですが中学受験、高校受験に向かって頑張っている方も、今取り組んでいる勉強に当てはめて読んでくださるとうれしいです。

今回は前篇です。次回後編「量の負荷だけをかけ続けていないか」

それではどうぞ!!

ジュンコさん

小学校1年女の子です。

今後の成績に苦労したくないので、低学年でしっかり勉強の習慣をとおもい1時間から1時間半位の家庭学習は身についています。

その日のノルマも消化させていますが問題をどんどんクリアする度なんとも字や数字が汚い・・・。

やはり今は丁寧にゆっくりさすほうがいいのでしょうか?

親が教えないほうがいいとわかってはいても低学年の場合はどうすればいいのでしょうか?

低学年は自分の子のレベルが分かりにくいのですが・・・?(皆良い点なので)

しかし学年があがるにつれて成績に差が出るとなれば今この低学年だからこそすべき点をぜひ教えてください。

勉強の先どりはどのくらいまでがいいのでしょうか?

後で後悔したくないのでできることならなんでもします。ぜひ教えてください。

「後で後悔したくないので・・・」この気持ちを親のみなさんには、常に持っておいて欲しい。

だって、勉強で直接深くかかわっていけるのは、個人差はあるけど、ほぼ中学生まで

今小1であれば、あと8年しかないわけです。

もちろん、このあとまだまだ子供とのかかわりは続いていくわけですが、勉強に関してはという意味でですけどね。成績が良い悪いがどうこうではなく、「もっと早くしておけばよかった」と後悔だけはしてほしくないからね。

ただ、「今後の成績に苦労したくないので・・・」これは、無理だと思います。だって、みなさんは成績が上がれば上がったで、さらに上を目指すでしょ?

親の欲は、海よりも深い!(^_^)

上に行けば行ったで、また苦労もあるというものです。

さて、余談はこれくらいして、ジュンコさんの質問に答えていくことにします。今回は、小1のお子さんについての質問ですが、これからする話は低学年に限った話ではありません。自分のお子さんの学年にあてはめながら読んでくださいね。

まず、家庭学習の習慣について。

日々のノルマをしっかり決めて、進めておられます。これは、とてもイイですね!

ただ、「字や数字が汚い」とのこと(≧◇≦)

ここで、考えてほしいこと。

それは、字や数字が汚いときって、子供はどんな状態なのか?なのです。

もし、お子さんが、本来であれば、字や数字をもっときれいに書ける子なのに、今やっている家庭学習では書かない!となれば、そんなときの子供の状態は、どうだと判断できますか?

ハイ、それは「気分が乗ってない!やる気のない状態!」ですね。

このノラない状態で、1時間、1時間半、勉強する。これは、意味がないどころか、今後に悪影響となりますので、ゆっくりでも絶対に丁寧に書かせるべきです。

決してきれいにとは言いません。ですが、少なくとも丁寧には書かせないといけませんね。

その習慣が定着すれば、徐々に書くスピードだって、速くなりますから。勉強もスポーツと同じなんですね。

ダレた状態で練習しても上達しないどころか悪い癖がつく(>_<)

また、家庭では、汚い字や数字を書くけど、テストになれば、丁寧に書く!なんていう芸当は、なかなかできませんからね。ぜひ、そこについては改善するようしていきましょう。

「汚い字」についてはいただいた報告を1つ紹介しておきましょう。

小1 月さん

ストロング先生、昨年全国模試を息子に受けさせ、その様子を相談させていただいたものです。

あの後、「字を丁寧に書く」ところから勉強のやり方を変えてみました。正直、そんなことを気にして息子の様子や成績が変わるのだろうか・・と半信半疑でしたが、えんぴつの持ち方から変えていきました。

文章を声にだし丁寧に読む、文字を綺麗に書く。課題を減らし、そこからはじめました。塾も、時間いっぱい頭を使う場所だということ、頑張って課題に取り組んで来れば、家での宿題も減る(宿題という形ではなく、一回分のテキストとして配られているので)ということ。

そういったことを話して聞かせ、しばらく様子を見ることにしました。もし、改善が見れらず、無駄だと思った時はやめるつもりでいました。

その後行われた最初の塾のテストで、国語の成績が大幅にアップし、次のテストでも記述問題をあきらめずに取り組んだため、国語はアップしたものの、算数では問題文をよく読まないためのミスが何問かありました。(そのことは、テストのやりなおしのさい息子も、もったいなかったと感じたようです)

最近行われた試験範囲のないテストでは、算数100点、国語3問間違い85点という結果でした。

以前は「国語が嫌だから塾に行きたくない」と言うこともありましたが、今は、取り組めばできるということが分かったのか、生き生きと元気に通っています。(塾で課題をこなしてくる量も大幅に増えました)

そして、満点を目指して漢字検定10級の勉強をし受験したところ、先日、ぶじに満点の賞状が送らてきました!!息子も嬉しかったようで「次は9級の満点を目指す」と、張り切っています。

現在は一日30分から1時間、漢字、計算、音読、パズルなどを中心に勉強しています・・・(省略)

大事なんですよね、字って。

汚い字でノラない状態で「1時間から1時間半位の家庭学習」をするくらいなら、時間を半分にして丁寧な字でやったほうがましですから。

身にならないことをダラダラしているのに「私は勉強している」なんて思ってほしくないですしね。

では、次は「勉強の先取り」について。先取り学習を行う際の態度について以前取り上げました。

なので今回は、「先取り学習」について、低学年だけでなく、中学1年、高校1年なんかにもあてはまることをもう少し詳しく話をしてみたいと思います。これについては、親の認識がものすごく大切ですし、親技の見せ所でも、あるので、今回と次回にわたって取り扱ってみます。

さて、習う内容が簡単なときは、テストだってみんなが高得点を取る。

ジュンコさんも同じように感じていらっしゃるのでしょう。これじゃ、我が子がよくできているのかどうかもわからない。ただ、そばで様子を見ていると、今やっている勉強には、少し力を持て余しているようではある。もし、こんな状況であれば、非常にもったいないことです。だって、持っている力を精一杯発揮していないんですから!

子供に適度な負荷を与えてやることが、力をつけることにつながります。

そこで、問題なのがどんな負荷を与えるか?なんですね。

負荷というと、すぐに「勉強時間」とか「勉強量」と想像しますよね。

実は、「負荷」には2つあります。ストロングが子供に「負荷」を与えるときには、2つに分けて考えているわけです。

2つとは、「質の負荷」と「量の負荷」

この2つを使い分けるのです。

もちろん、「質」と「量」を使い分けるには理由があります。

理由とは、

「質の負荷」を与える目的は、「思考力」を養うため

「量の負荷」を与える目的は、「処理力」を養うため

※処理力とは、問題をはやく解いていく力のこと

ここまでは、なんとなくでも納得していただけるでしょう。皆さんによくよく頭に入れておいてほしいことがもう1つあります。

それは、実は、「量の負荷」を与える目的はもう1つあるのです。わかりますか?

それは、「持久力」を養うためです

この勉強の「持久力」というのは、特に、中学受験や難関校への受験勉強には、必要不可欠なものです。

気付いたら、10時間も集中して勉強できるようになってた!ってね(^_^)

持久力がなければ、やるべき単元をこなすことができませんからね。多くの方は、この「思考力」も「処理力」も「持久力」も必要なことはわかっています。

わかっているのに、普段の勉強でわざわざ「質」と「量」を使い分けようという意識を持っていません

いったい今やっている勉強は、果たして「思考力」をつけようとしているのか? 「処理力」をつけようとしているのか?

考えたことがある方は、かなりの上級者といえるでしょう。

なぜ考えないのか?

それは、「質」と「量」を使い分ける本当の理由を知らないからです。

実は、「質」と「量」を使い分ける1番の理由は、子供が飽きてしまうからなのです。

???ですか?

たとえば、「質の負荷」とは、「より難易度の高い」問題を与えることです。

みなさんも経験があると思いますが、子供に難しい問題ばかりをやらせると子供たちは嫌がります。じゃあといって、一方で、「量の負荷」につながる難しくない問題をたくさんやらせようとしても、子供は同じように嫌がります。

結局は、どちらも嫌がる(≧◇≦)

そこで、親のみなさんは、ウチの子は、やる気がない

こう判断するのです。

ストロングがいつも言ってるように、子供は、普通、やる気なんてないものです。

親が知らないといけないのは、ここまでだったらやる!という子供の「限界ライン」なんですね。

子供に「質の負荷」もしくは「量の負荷」をかけるにしても、この子供の「限界ライン」を無視してやみくもに負荷を与えているから子供たちが抵抗するわけです。

えっ、ウチの子の限界ラインって驚くほどが低いって!?

だからこそ、「質」と「量」を使い分けるのです(^_^)

「頑張ることのできる量」を超えそうな子が、「もう、これ以上の量はできない!」というタイミングで、「よし、じゃあ今度はこれやろう!」と、今度は、「量」から「質」に切り換えたものを子供に与える

そして、限界に近づくとまた「量」に戻します。

「量」→「質」→「量」→「質」→「量」・・・・

この繰り返しです(^_^)

こうやって、質と量を繰り返すことによって、勉強時間を増やしていくから、結果的に10時間以上でも集中して勉強ができるというのも、可能になります。

長くできるには理由があるというわけです。

これは、例えば、受験生に長時間勉強させたい場合に、質と量の代わりに、各科目で区切って、かわるがわる取り組んだり、苦手と得意科目を交互にやっていくのと原理は同じですね。

こうやって、科目を変えて気分転換もはかったりしている方は多いでしょう。ただ、この科目を交互にやる転換では、どうしても得意科目への比重が高くなるんですね。

ヤッパリ子供も、どうせ同じ時間やるなら、苦手科目よりも得意科目をやるほうが気分はいいですから。

なので、1教科を「量」→「質」→「量」→「質」→・・・・

どこかでこれを取り入れていかないと、バランスが悪くなるということです。

ちなみに、ストロングの経験上、「量の負荷」からはじめる方がスムーズにいきます。

くれぐれも、うちの子「持久力だけはあるのですが…」なんてことにならないようにね!

次回は、ここからさらに踏み込んで「量の負荷だけをかけ続けていないか」の話を展開していきます!

そのためにも、今回のメルマガ、じっくり読んで自分のものとしておいてくださいね。

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うれしい報告

ノリ勉終わったよ!報告

中2 まさりん75さん

明らかに今回の成果と思うことは何ですか?:

息子の成績が伸びない原因がわかったことです。

Aランクの問題を「凡ミス」と言って落とし続けていました。塾でもらった問題集の計算問題、文字式、連立方程式など、確実にとらなくてはならない問題を中心に繰り返しノリ勉しています。

何より、そのことに息子自身が気がついたことが今回の成果です。
 
子供のそばで勉強を見るってやっぱり非常識でしょうか?あと、親にとって学ぶべき点はありましたか?:
  
うちは、小学校からそばについて勉強していたので、当たり前のこととして考えています。
  
親として、学んだことは、頭ではわかっていたつもりだったのですが、長い時間勉強していれば安心していたことです。内容のチェックが甘かったです。
   
時間ではなく成果を重視して、時間を有効に使わなければと反省しました。

お子さんと一緒に勉強するのは楽しかったですか?:
   
楽しかったです。おそらく、こんな時間はそう長くは続かないでしょう。私としては、高校生になったらもう無理かなと思っているので、今を十分楽しんで過ごしたいと思っています。長い人生の中の貴重な時間として・・・

中3の夏休みまでは単元的に比較的容易に定期テストで高得点が臨める単元が続きます。

そのためにも今からこれまでの復習をしっかりしておく!!

その勉強は新学年早々に課題テストがあるなら、そこで活きるだろうし、中3で新しく習う単元にも活きてくる。

大いに楽しんでください。あとわずかな時間を・・・・

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