こんにちは、ストロング宮迫です。

さあ、GWも連休に突入!どう過ごすかはあなた次第。

一番いけないのは「あ~あ、連休終わっちゃったよ・・・」です。勉強するにも遊ぶにも意識して意図をもって臨むべし。

さて、GW期間中はボクの書きたいことを好きに書くってことでやらせてもらっているので、今回は前回の日刊スポーツの「イップス」についてのまとめをしておきたいと思います。

大きなテーマは「親は子供たち世代の価値観を受け止めるべし」でした。これは子供に勉強をさせるときに親の方がよくよく注意しておくべき点であるとボクは思います。

大人である親は、誰であれ今日まで生きてきた経験と実績があり、「こうしてきた」からはじまって、自らの経験から生まれた「こうすべきである」という強固な信念を経験の上に築いています。まあ、それを価値観と称するなら、自分の価値観は自分の人生のすべてであるといってもいいでしょう。

問題は、子供を授かり、それをストレートに子供にぶつけたときに生じる摩擦についてです。「殴られることで愛情を感じてきた経験」を持つ親は子供を「愛情をもって殴る」可能性が高まる。

しかし、「自分はこう思う」って思っていても、相手がいます。「愛情をもって殴った」は暴力や体罰事件になるし、「愛情表現から出た下ネタ」のはずが部下にセクハラにしか思えないなんてことも、今世間では問題にもなっています。

「愛情があるとかないとか」の前に「そういうことはやってはいけない」ってことが、親の世代にはなかった価値観が子供たち世代にはあります。指導者や親はそこの感覚に鋭敏である必要があります。

でないと、子供をどうしても「自分の価値観の型にはめよう」としたり、「こうあるべきだと思う型」に子供を押し込めようとしてしまうからです。

世代間のギャップはいつの時代にもあるにせよ、考慮すべきはすでに十分な経験がある大人側にあるのではないでしょうかね。

花粉症という言葉はボクの子供時代にボク自身は聞いたことがありませんでした。でも今は全国民にほぼ認知され薬も治療もされています。「なんで花粉症になんかなってんだ? 根性が足りないんじゃないか?」なんていう人は今はもういないでしょう。

今回取り挙げる「イップス」もようやく世間に認知されて、スポーツ分野だけでなく、勉強に関しても当てはまり、イップスになってしまったら「治療」をしないと治らないってこともだんだんとわかってきた。

ここでは子供が「イップス」にならないために親が考えておくべきことって前提で前回紹介した記事からまとめておきます。

イップス研究所・河野昭典所長によれば、【イップスとは「今までできたことが急にできなくなる」という症状】で【自分の体が思うように動いてくれない状態】のこと。

で、記事で触れられている主にスポーツ選手の事例を見ると、その原因の多くは「萎縮」が始まりのようです。たとえば・・・


打撃投手で先輩に死球を2個当ててしまいました。左打者の頭上を超える球も投げてしまいました。

先輩たちは優しくて何も言われなかったんですけど…自分のショックが大きかった。「やばいぞ」と思って、投球への不安や恐怖心が出てきてしまいました。

この「ヤバいぞ!」が萎縮の始まりです。「やっちゃいけない」って意識が強くなればなるほど「やっちゃう」ってことですよね。そうはしたくないのに、そうなってしまうといってもいいでしょう。

イップス研究所・河野昭典所長によれば【イップスの症状が起きている選手は、無意識の部分が「いっぱい、いっぱい」の状態です。このまま技術的な指導や反復練習で動きを意識させても、決して改善はしません。脳は意識が1割、無意識が9割と言われています。9割を占める「無意識」をトレーニングすることで、自然な動きを早く取り戻せます。

イップスの多くは「こうでなければならない」という固定観念が引き起こします。指導者の強制や、自身の高い理想から「こういうフォームで投げなくてはいけない」「このコースに決めなければ」と思ってしまう。どんどんきゅうくつになりますよね。その固定観念を解きほぐす。まず脳にリラックスしてもらう。脳の中をマッサージするといったら分かりやすいですかね。】

河野イップス研究所所長は、こうしたことから【理解、納得できないままに練習を続ける危険性】を強調しています。

塾で授業が半分も理解できない、出された宿題が家に帰って半分も自力でできない・・・それでも頑張りなさい!とそばについてささやきました!

とすれば、子供は「イップス」になる可能性は高まるってことです。「できない」の連続は必然的に「萎縮」につながるからね。

かつてここではこれもスポーツの例でしたが「状態が悪い時に投げ込んでも、絶対に良くはなりません」という記事を紹介したことがありました。

勉強でも、子供が「悪い状態」で10時間勉強しても、一向に成績が上向かないので同じです。

「勉強をする」「机に座る」って形だけにとらわれて「悪い状態」に気づかないと、そのまま頑張らせてしまう。

勉強においての実際は、たとえば理屈も考えず、時間をかけまくって必死にやって、根性でもって、いわゆる「丸暗記」するとすれば、ほとんど全員が偏差値55、平均点よりも少し上まではいきます。

その代り、この根性方式は子供のそばについて時間をとにかくかけなくちゃならないってことが問題になります。丸暗記方式は時間がかかるから。

だから瞬間的な、瞬発的な目の前のテストになら通用するけど、テスト範囲が広がってしんどくなって時間が足りなくなったりすると不足した分は偏差値が下がる。継続するのに根性のさらに上の「大根性」が必要になるってわけです。

それが親技で言っている「偏差値55の壁」なんですよね。瞬間ではなく、継続的に平均点の少し上の偏差値55を維持して、さらにその壁を越えるためには工夫がいる

工夫するときに子供が萎縮してたら工夫なんてできないし、親の工夫する提案は拒否される。

親技の復テ対策講座30点上げよう会でABC分析をするのは、優先順位を決めるためなんですが、その前に『10の鉄則』の第1章で「子供への接し方」を、第2章で「勉強への取り組み方」を第3章の「勉強のやり方」の前に書いてるのは子供を萎縮させたら、その後やろうとすることが全部パーになるからです。

親技ではこの「萎縮を避ける」という意味で「自己肯定感」という言葉を使ってきた。「オレ、イケてるで~」なんて言葉でも表現してきました。

親であるあなたの培ってきた価値観は尊重はすれけれど、その価値観で子供を萎縮させてはならないってことですよね。そこを親はよくよく考えておかないといつの間にか子供を「自分の型」にはめようとしていたってことになるし、そうして「イップス」になったら、その回り道たるや・・・

そのためにはやっぱり子供をよく見て観察しておかないと「イップス」になってるのに怒られたら、萎縮は余計に進むし、進めばさらにイップスはひどくなる。頑張れば頑張るほど、頑張らせれば頑張らせるほど、症状が進んでしまいます。

もう一度引用しますよ。

イップス研究所・河野昭典所長によれば【イップスの症状が起きている選手は、無意識の部分が「いっぱい、いっぱい」の状態です。このまま技術的な指導や反復練習で動きを意識させても、決して改善はしません。脳は意識が1割、無意識が9割と言われています。9割を占める「無意識」をトレーニングすることで、自然な動きを早く取り戻せます。

イップスの多くは「こうでなければならない」という固定観念が引き起こします。指導者の強制や、自身の高い理想から「こういうフォームで投げなくてはいけない」「このコースに決めなければ」と思ってしまう。どんどんきゅうくつになりますよね。その固定観念を解きほぐす。まず脳にリラックスしてもらう。脳の中をマッサージするといったら分かりやすいですかね。】

「無意識をトレーニングする」ことができるのかボクにはわかないけれど、「脳にリラックスしてもらう、脳の中をマッサージする」ことは親は子供に対してできると思います。

勉強では、その第一は「子供への接し方」であり、第二は「勉強への取り組み方」の考えを親自身がきちんとわかっていること。消化不良のものをとめどなく子供に押し付けた状態を続けてたらダメですよ!

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うれしい報告

『10の鉄則』の感想、続々と・・・

中1・小4 ぴろ母さん

ようやく、遠方にいる主人にも読んでもらい話しをするところまでいきました。

勉強することが何のためになるのか、何のために何を頑張るのか、具体的にすることで子ども自身の意志で前へ進んでいくことができるようになるんだな、と感じました。

そして、親はとにかく「見る」ことが大事なんだと。

まるで、お座りからハイハイ、一人歩きまでの過程をさりげなく手助けしながら見守っていた頃のようだと思いました。

子供を「見る」は、親技では「子供を観る」ですよね。

「見る」は、ただ単に見る、しかし「観る」は【明確な意図や目的を持って見る】んですよね。観察も観光も観賞も【明確な意図や目的を持って見る】ものです。

だから、ぴろ母さんにも「見る」ではなく「観てほしい」と思います。子供は自分のことをちゃんと「観て」くれている人の言葉を聞きます。

「オレのことなんにもわかっちゃいいないじゃないか!」そう思える人の言うことは一切聞く耳を持たなくなる。

イイ勉強法も、勉強の進め方も、レベルの設定も、すべては子供を「観る」ことから始まります。もちろん前向きに進む一歩目も。

お世辞やおべんちゃらを言って子供をノリノリにするんじゃない!「観た」事実からノリノリにしていく。

子供の事実や実態に基づかない言葉に決して子供は踊りませんから。

真に子供を「観た」ら、そこに課題が見えるハズです!

[算・数] 7日間を終えての感想

ぴろ母さん

◆明らかに今回の成果と思うことは何ですか?

本筋と少しずれるかもしれませんが、子供の解答速度の遅さは「書くこと自体がかなり遅い!」ということがわかりました。

(省略)計算や読むスピードが遅いのだとばかり思っていました。こんな理由もあるのかと驚きました。これで対策がたてられます。

内容については、私自身が褒めることを抵抗無く出来るようになったことです。そして、塾テストの成績に対し、出来たところを褒め、出来なかったところについては注意をするのではなく、対策を立てている自分がいることです。

なるほど親技かぁ、と思いました。

◆子供のそばで勉強を見るってやっぱり非常識でしょうか?

非常識だとはもともと思っていませんでした。ただ、物理的になかなか難しいところもあります。毎日張り付くことはできなくても、定期的に1対1で見るようにしようと思いました。

◆お子さんと一緒に勉強するのは楽しかったですか?

ノリノリの時は楽しかったです。演習中のささやきで、褒めると「うん、うん」とうなずきながらとても嬉しそうでした。

まだまだかわいい子供だったと思い出しました。途中トラブルが発生して切れそうになりましたが、相談メールを送る余裕の無いままとりあえず解決しました。

問題になっていることの原因がわかった→だから対策が立てられますという話は書くとカンタンですが、なかなかできないことです。

それをするためには、そばについている人の「観察眼」がいる。ただそばについているだけでは成績は上がらないということです。

お仕事などでお忙しいと思いますが、ぴろ母さん、時間が許す限りそばで見て、ぜひすばらしい「観察眼」をこれからも発揮してください! もっとよくなりますよ!

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