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— 足立真穂 (@homahomahoma) 2018年10月25日
こんにちは、ストロング宮迫です。
世間はプロ野球ドラフト会議の話題で「熱い」ね。
一昨日も昨日も、そして今日もボクに熱心に「根尾クンや吉田クン」について語った人が多数いたけど、ボクがみんなに言ったのは・・・
※この週刊親技は2018年10月26日に配信したものです
よその子にどうしてそんなに関心があるの?
だった。
「根尾クンも吉田クン」も、あなたの子じゃないからね。しかし、自分の子供以上に語れるあの情熱はなんなんだろ? そんな情熱を持っている人が一人じゃない、多数いることに驚く。
天邪鬼のボクはああいう晴れやかな物語を見るたびにここでナポレオン・ボナパルトの言葉を引用してきた。
Glory is fleeting, but obscurity is forever.
栄光は儚い、しかし無名は永遠だ。
ドラフトで指名されるってことはすごいことです。才能もあって努力もしたと思う。しかーし、あれは入試でいえば「合格した」と一緒で、そこから長い坂道が待ってる。終わりじゃない!始まりなんだ!
でも、指名された半分以上の人は数年のうちにプロ野球界を確実に去る。去る原因はいろいろあるのだろうけれど、そのうちの何人かは「あの栄光の瞬間がはじまり」だったことに気づかなかった人じゃないかと思います。
「終わった」と思っている人と「始まりだ」って思っている人では意識も覚悟も練習の仕方も変わるから。
受験生も「入試という終わり」に向かって走っている子供と「入試のあとから始まる」って思っている人では意識も覚悟も勉強の仕方も変わる。
こんなに辛い受験勉強を続けてきてるのに「入試というゴールがはじまり」なんてひどすぎるって!?
なら、カメになれ!
もしもし かめよ かめさんよ
せかいのうちに おまえほど
あゆみの のろい ものはない
どうして そんなに のろいのか
入試に向かっても、入試が終わっても、同じように走る、いな「歩く」んだ!ずっとずっと止まらずに歩くんだ!
もうすぐ終わりになるんじゃないぞ!もうすぐ始まるんだ!それを忘れないで「歩んで」ほしいと心から願っています。
もうすぐ最終コーナーなのに歩けるか!って思う人もいっぱいいると思うけど、歩いてでも止まらなかったら、頂上に着く。時間がかかっても必ず着くから。
入試に向かう際に今のペースを心して考えてほしい。入試が終わって、昼寝するつもりなら、少しペースを落とせ!昼寝しなくてもいいペースにね。
そんなふうにこの時期は受験生の「尻にムチ入れること」と「先は長いってこと」とがせめぎあう時期です。ただムチを入れるだけなら、来春「昼寝コース」にまっしぐらだし、先を考えて勉強のペースを落とすだけしてたら来春「桜散るコース」にまっしぐら。
どっちやねんっておもうでしょうが、バランスです。「だけ」がダメってことです。短期と長期の視点で考えるこの醍醐味が味わえるのは親のあなただけです。
先生も周りも、だいたい「短期の視点【入試に向かって】」で子供に接する。子供を長期の視点で見る人は親以外はあまりいない。だから欠けやすいのは「長期的な視点」です。
中学入試組も高校入試組も入試のあとにはみんな「高1の壁」にぶち当たる。
「長期の視点」がない家庭の子供は、入試をクリアしても、そのあとで必ずやってくる「高1の壁」がクリアできない。
ホントにそうなのかどうかは、今の中高一貫校の中3生や今春高校入試を突破した高1生をよく見てみたらイイ。半分は「高1の壁」を越えられていない。入試は突破したのに、その次の壁を越えられていないんです。
越えられるのはカメだけだ!
入試に向かいながらも、その先の「高1の壁」にも思いを巡らせるのが親技だ(とボクは思ってる)。
だって必ず行き当たる壁だから。
勉強もやりゃーイイってもんじゃない。考えてやるんですよ。
すでにここでは親の方にも解いてほしいチャレンジ問題第2弾も公開してるから、お子さんとの勉強の際のヒントにしてください。
中学入試のチャレンジ問題もある。入試問題だって、同じ問題でも、制限時間を10分縮めるだけで偏差値5くらいの難易度は上げられる。
ただ一生懸命やるってだけじゃなしに、考えてやるってことはそういうことです。
長期的な視点を持ちつつ、考えて目の前の勉強をするから、「高1の壁」を軽々クリアできる。それがなければ、入試での合格発表が最高の瞬間で終わってしまう可能性もあるってことです。一瞬の栄光に浴することは最高の快感かもしれないが、一瞬だからね。
人生が長いってことはあなたもご存知の通り。何年もかけて一瞬だけ輝いた人もあなたはたくさん見てきただろう。どうするかを決めるのはあなただ!
さて、ドラフト会議つながりで、ぜひこの時期にあなたに見ておいてほしいものがあるので紹介します。
この夏は全国高校野球選手権大会が100回大会を迎えたので、甲子園では「レジェンド始球式」なるものが行われました。
その「レジェンド始球式」をした一人が江の川(島根=現石見智翠館)OBの谷繁元信さん。強肩強打の捕手として甲子園に出場。3年生の島根大会では5試合連続7本塁打なんていう記録も打ち立てた人で、その後プロ野球界で2000本安打を達成し、通算27年間で3021試合出場の日本プロ野球記録も打ち立てた。
まあ、なが~く活躍したすごい人ってことです。
で、その谷繁元信さんの高校時代に迫る「追憶シリーズ」が日刊スポーツに掲載されてる。詳細は読んでいただくとして、ここではあなたに見てほしいものだけを紹介します。
野球の国から 高校野球編
谷繁元信2・・・谷繁は生まれ育った広島を離れ、川の流れに沿うように島根へわたった。
谷繁 初めて寮に向かう日は覚えている。オヤジが運転する車に母親と3人で乗ってね。約2時間の道のりは不安ばかりだった。「どういう生活が待っているのだろうか」とね。寮の部屋に入って、両親が帰る時はさびしかったな。
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谷繁 いろんな県から集まっているから、入学時は誰も知らない。1年生同士の2人部屋だから気は楽だったけど、電気を消して寝る時は実家を思い出し、涙が出てきたこともあった。でも、みんな親元を離れてきている。仲間に弱みは見せられない。チームメートの前では強がっていたのを覚えているよ。寮生活は厳しかった。朝6時に起床してグラウンド整備やボール磨き。先輩を起こして朝食の世話をする。授業が終わったら、先輩のユニホームを用意。練習後に片付けを終えたら、洗濯機へ全力で走った。
谷繁 1年生全員分の洗濯機はないから、取り損なうと洗濯が後回しになって寝る時間がなくなる。これでケンカが起きる。「オレの帽子が置いてあっただろう。オレが先だ」とかね。
夜間練習、先輩のマッサージ…強豪校の寮では宿命だが、つらい毎日だった。1カ月が過ぎた頃、同級生が「もう無理。逃げ出したい」と言い出した。谷繁も含め5人ほどが同調し、脱走すると決めた。
この2回目の連載では、そんな気持ちで寮生活を送っていた谷繁さんが5月の末(ということは入学して2カ月目だ)に実家の両親に送った手紙が公開されている。
父一夫は、この手紙をアルバムに入れて、今も大切に保管している。
「お父さんお母さん家に帰りたい」/谷繁元信2より
白い便箋にたった3行・・・・
この画像を見たときになんだか泣けてねぇ~。この時の谷繁さんの気持ちもそうだし、この手紙をアルバムに貼ってずっと持ってた親の気持ちを考えるとね、泣けてきた。
あなたのお子さんもこんな手紙を書いていないだろうか?
こんな気持ちに今なっていないだろうか?
そして、こう言われて親がどう対処するかは十人十色。その時、短期的な視点も踏まえ長期的な視点で子供を見てやれたら、子供は長い旅を続けられるでしょう。
受験期だからこそ、入試が迫っている今だからこそ、そんな時こそ長期的な視点がどうしても必要なんだ。
高校受験はもうしばらく時間もありますが、中学入試はもう目の前です。
これからの勉強は、今までの勉強とは違います。我が子を見据えて必要なものを優先順位の高いものからやる。
塾のいわゆる受験の一般論に惑わされることなく、我が子の戦略で進みましょう。
今日1点積み上げられえば、明日も積み上げられる可能性は高く、それなら合格に一歩近づける。
しかし、今日1点を積み上げられなかったなら、明日は・・そして入試は・・・
この時期から入試まで30点積み上げられる人もいれば、事実上慌ててばかりで1点も積み上げられない人も出てくる。
親の違い、作戦の違い、いよいよ分かれ道です。なんとなく過ごすな!
今やっていることは子供に必要か? 厳しく見るべし!!
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