oyawaza457
こんにちは、ストロング宮迫です。

受験の足音がヒタヒタと感じられるようになってきましたね。寒くなると、それがよけいに強く感じられます。

現在偏差値40の子供が偏差値60を取る勉強や問題を何十時間やっても、テストや模試でその効果が出ないことはここでも度々取り上げています。

いくら目標や志望校が高くたって、今の自分にあった内容を勉強しなくゃちゃ成績は上がってこない。受験生がハマる落とし穴の1つというのは、皆さん、よくご存知のはずです。

もう1つ、この時期の受験生が意外と考えられていないのが、勉強したことがどう復習テストや模試で表現できているか

この時期の受験生はもう勉強を頑張るしかないのですが、その頑張ってきたものを答案用紙でどう表現するのか、つまり制限時間内でどの問題に時間をかけて、いかにいくつかの問題を切り捨てるか。

この前、中学受験をする小6の子供と話す機会があったのですが、明らかにすべての問題を満遍なく解いている様子が伝わってきました

カンタンにいえば、満点を狙うテストの受け方をしているわけですな。しかも、時間配分なんて考えちゃいない。

自分は何点を目指すのかという観点が明らかに欠けているわけです。
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公立高校の高校入試で満点を目指す受験生はいますが、それ以外の入試で満点を目指す子供はほとんどいません。それなのに捨て問の設定さえ意識されていない・・・・

150点満点で100点を狙う場合、少なくとも20点から30点をはなから捨ててかかる問題があってイイ

みんなが50分で150点満点のテストを受けているかもしれないけれど、自分は50分で100点を取るテストにする

大問が10コあれば、均等割で大問1つに5分という計算になりますが、たとえば後半の大問は(1)だけを狙って、(2)(3)(4)は捨て問にすることで、時間をかけることで取れそうな問題にその時間を費やすことで得点を積み上げる。

それによって100点を取る可能性が拓ける道であって、歯を食いしばって全問それぞれに挑みかかる精神が目標点を取るチャレンジにはならないってことです。一生懸命やっているのかもしれないけれど・・・

入試は制限時間内でする点取りゲームですからね。

テレビゲームを攻略するのに戦略や作戦があるように、入試だって当然試す価値のある作戦がある。

ボクが話した受験生は捨て問の話に首を傾げていましたけれど。その子のこれまでの成績の推移からすれば、はなから40点分は捨て問全く手を付けないでイイ問題がある。問題数にすれば、配点からすれば8問から10問はやる必要のない問題でした。

もちろんどの問題を捨て問にするかは問題を読んで見てみないといけないし、練習もしなければならないけれど、やらない問題を設定することでその分浮いた時間をできる問題、できそうな問題、考えたら出来るかもしれない問題に注ぐことで今と同じ力で、同じ勉強の仕方で、今よりは成績が良くなる可能性は高い。

それがすなわち勉強したことをどう復習テストや模試で表現するかってことです。

毎週、毎月たくさん行われるテストは面倒くさいけど、そうした試みを試す機会ですからね。ただ漫然と、ただ頑張って受けるだけじゃ、同じ力の子供にカンタンに差をつけられちゃう。

A君:150点満点で150点狙って80点

B君:150点満点で100点狙って80点

同じ80点でも意味が違う。A君のような漫然としたテストの受け方をしていたら、頑張って勉強しても生きてこない。テストの点数が安定してこない。

今、それをテストで試しているんですよね。家庭では入試演習にも取り組んでいるでしょう。

できる問題をきっちり取るのがいかに難しいか。でも、あと3分使えさえすれば、やっぱり獲れる問題だってある。3分はそこでよけいに使ってしまうけれど、それは1問捨て問にすることで獲得できるわけですから。

受験生が一生懸命勉強することに変わりはない。みんな頑張っていることでしょう。

でも、その頑張ったことをどう表現するのかはまた別の問われ方です。

できる問題なのに20点も30点も落とします。

ミスや読み間違いや転記ミスが多いんです。

あと30点もあれば合格圏内なのに・・・

これらの問題は、勉強の仕方の問題よりテストで自分の持っているものをどう表現するか、つまりテストの受け方の問題の可能性が高い。

その時間の出し入れ、問題の取捨選択、全体の時間配分、そして目標点。

塾で受けるテストやいつも受けるテスト、志望校の出題の形は、だいたい同じ。問題の取捨選択は問題を読んでみないとわからないけれど、いつも受けるテストは似たような形や難易度ですから、思い切ってはなから最後から2つの大問はやらないって決めて受けてみるだけでもいいじゃないですか。

試さなきゃわからない。

テストって子供は全力で受けるでしょ!持っている力をフルに使って受ける。それはつまり子供が持っている力の全速力で解いているってことです。

同じ問題でも1問30秒で解くのと1問2分で解くのとは違います。これは時間を多くかければ正答率が上がるって問題でもなくて、適正な速さっていうものがある。

でも、子供は全速力でやるんです、テストでは。

それこそが時間の出し入れだし、これまでのテストでミスが多い問題は少し時間をかけてやるとか、やったあとでもう1回見直しをその場でかけるとか、たくさん受けるテストで、試すことに意味がある。

受験で夏にはD判定で、もう無理と思われていた子供が逆転劇を演じられるのは、こうした時間の出し入れ、問題の取捨選択、全体の時間配分などがはまっている子供も多いです。

でも、それはタマタマ当日にハマったわけじゃなく、入試までに、つまり年内のテストでいろいろと試してきた結果、ハマるってことがでてくるわけで。

だから、「ただ一生懸命頑張る」っていうのは罪なことなんですよ。頑張ったことをどう表現するかまでみてやらないと、せっかくの努力が水の泡になることだってある。

志望校の入試では合格ラインに、同じ点数に何十人といるんです。1点違えば、1点低ければ、すぐに順番は20番や30番は下がる。

特に合格ラインぎりぎりのところには受験生が密集しているから、ヘタすると、1点で、1問じゃないですよ、1点で50番くらい順番が下がっちゃう。

1問3点とすれば・・・ 1問5点とすれば・・・

たった1問でケリがつく。

受験生が落とした1問がわからなくて、考えもつかないような問題であったなら、諦めもつきます。でも、それができる問題だったら、少し時間さえかければ解ける問題あったら、見直しさえすれば獲れる問題であったら、そう考えると、ボクなんかは鳥肌が立って、悪寒がして、ピリピリする。

そのピリピリ感を持つために、

今、入試演習をして、

「ハイ、今受験しても合格!」とか

「ハイ、残念ながら4点足りずに不合格!」とかやっているわけです。

いくら言って聞かせてもわからない。感じなきゃ。感じるチャンスは日々行われているテストや模試や入試演習でしょう。

意図を持って受けるから、受けたあとでやった試みの検証できる。

ただ頑張って受ける、「ちゃんと問題見て解くのよ」という掛け声で受ければ、「だから言ったじゃない、ちゃんと読みなさいって」っていう次につながらない小言でおわる。

いいじゃない、悪い点数を取ったって!本番じゃないんだもの。

でも、意図して臨まないと、本番でも割とカンタンに悪い点数を取ってきます。カンタンにね。

緊張感を持って受けられるテスト、あと何回ありますか?

イイ結果はもちろんほしいけれど、子供が持っている力を100%発揮できる準備や訓練はやって臨みましょう。

ただ、発揮できるのは持っている力100%がマックスで、持っていない力はいくら時間配分を考えたってできませんからね。

それにしても、持っている100%の力を発揮している受験生は3割しかいません・・・

持っている力を100%発揮しても、完璧にテストに臨んでも、テストでできる問題を2問は落とす。

できる問題を2問落としても、合格ラインに入る!これが私たちが理想としている落としどころなんです。

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