早速今回の相談を読んでいただいて私のバズーカ砲を受け止めていただきましょうか。
oyawaza0111.jpg

中2のお父さん

両親ともに文系で子には理系に進んでほしいと希望しています。

そのためには小さい頃から暗記に走らず、実物に触れて目や手にする経験を積む機会を増やしてきました。

しかし、数学的な考え方、理科的な考え方がどうもできていないように思えます。

テストで一定レベルの点数を取ってくるのですが、それはあくまでもテスト勉強でしのいでいるという感じで理系の人間のものの考え方をしていないような・・・。

やっぱり親が文系だからしかたないのか?

文系に進ませたい、理系に進ませたいという希望を持つことは変なのでしょうか。間違っているのでしょうか。

ご意見をお聞かせください。

子供を理系に進ませたい!

そんな風に思っている親の方はストロングが知る限り、結構多いように思います。

難関校の高校での文理選択では圧倒的に理系を選択する生徒が多く、文系は1クラスだけなんてのも普通に起こっていますから世間の理系へという流れとか圧力もかなりのものなんじゃないかと想像します。

皆さんはいかがですか?

では「子供を理系に進ませたい」という希望を持つことはヘンか?

別にヘンなことはない!ストロングはそう思います。

ただ、こういう相談を聞くといつも聞き返すのが、中2の父さんはなにゆえにお子さんを理系に進ませたいと考えているのか?

ここなのです。

中2の父さんのお答えがイイ悪いを言いたいのではなく、子供自身が聞いて「ふ~ん、理系がオススメなんや~」と思える理由かどうかなんですね。

「両親が文系だから、子供には理系を」という理由だけでは子供だって「なんでやねん!」となりますからね(^_^)

なぜそうさせたいのか?

その辺りの部分はカンタンに考えずによくご夫婦でも話し合い、お子さんにぶつけていくことが非常に大事です。

親子で話し合いや議論をするのが大事なのは、突き詰めていくと、子供に親の意見を納得させるためではなく、親の考えを理解させるためなのですから。

みんな親がいくら一生懸命に話しても言うことを聞かない、納得しないと嘆いていますが、なにゆえに親がそういう考えに至ったのかについて語っていない場合が非常に多いです。

なので、中2の父さんもそこは避けずに面倒臭がらずにやってもらいたいと思います。

まあ、一般的には、高校2年生ぐらいからですか、文系と理系に分かれるのは。最近の中高一貫校だと高1でその選択が迫られる。

その決め方も、「理系を勉強したいから理系に進む」ではなく、理系科目ができるから(好きだから)理系に進む。理系科目はできないから(嫌いだから)文系に進むといったパターンや「就職を考えたらやっぱ理系かな?」なんて決め方をする場合も多いように思います。

またはどっちがイイか全然分からないゆえに理系のほうが「賢そうに見える」からなんていう理由なき理系選択も結構ありますな。結構いい加減な決め方ですよねえ。

さっきも言いましたが、中学の段階で、中2の父さんのように、親が理系を希望されているケースって意外と多いです。

保護者面談でお母さんが「うちの主人が理系なので、この子も理系に進ませたい」なんておっしゃる方は毎年何人もいましたから。

なのに「数学が苦手なんですけど、どうしたらいいんでしょう?」と相談を受け、困ったことがあります(>_<)

一方で、最初から文系に絞って希望する方は少ないんですよね。

では、親がなんとしても子供を理系に進めたいならどうしたらいいのか?

あまりにもテーマが大き過ぎて、カンタンに答えられませんが、これまで出会った親との話を踏まえて思いつくままに書いてみましょう。まとまりがなかったらごめんなさい。

ここでの話は、あくまでも理系がイイ悪いの話ではなく、親がこうさせたいと願う方向にどうやったら子供が進むにかといった話ですからね。

ご自身にあてはめて、読み進めくださいね。

理系に進学する子供たちに共通していえることは、「数学、理科が苦じゃない」ということです。繰り返しますが「苦なんだけどやっぱ理系でしょ!」で選んでいる子も結構いますよ。

もちろん、数学、理科が得意だったり、好きな子だっています。

ストロングは、理系科目が得意な生徒の親のみなさんに、就学前、小学生時代にどんな風に算数や理科に取り組んできたかを尋ねたところ興味深い話がありました。

一番なるほど~!と感心したのは、ウチでは理系科目が良ければOKなんですという話。

つまり、算数と理科のテストの点数さえ良ければ、国語や社会が悪くても文句を言わない!ただ、どんなに国語や社会が良くても算数と理科が悪ければ、叱られることになります。

ここまで優先順位がはっきりしていれば、当然子供は算数と理科だけはしっかり勉強しますよね。

だから、理系科目が得意教科になるわけです(^_^)

なーーんだ!と思う方が結構いると思いますが、意外と子供には受け入れられていたりします。その他にも、子供に興味を持たせるための話にも、興味深い話がありました。

小さいころから、植物園、動物園、水族館、博物館によく行っていた。こんな話は理系科目が得意な生徒の親からは必ずといってよいほど出てくる話です。

しかし、この話は、「理系科目が得意でない」家庭の親からも、よく聞く話。

理科が苦手な生徒のお母さんから、小さい頃には動物園なんかにも行ってたんですけどね~と嘆き話をよく聞かされたり・・・

つまり、みんな意識してあちこち行っているんですなあ。

中2の父さんも、「実物に触れて目や手にする経験を積む機会を増やしてきました」とありました。みんな努力している。

なのに、同じように植物園、動物園、水族館、博物館に行っても興味を持つ子供と持たない子供が出てくる!?

それってなんなのか?ということですよね。結局は「子供の違いなのか?」と。

どう思われますか?

あれこれ体験させて、連れて行って、その挙げ句は子供の違い!?なんてことになれば、やっても無駄じゃん!なんて話になりそうです。

でもですね、ストロングがいろいろと突っ込んで話を聞いていくと「ある違いがある」ことに気づいたのです。

そう、興味を持つ子供と持たない子供の家庭の違いにです!

何が違うのか?

それは子供の違いではなく、情報量の違い

今のところ、ストロングは、そう結論付けています。

どういうことか?

子供に興味を持たせることがうまくいった家庭では、同じ動物園に行っても、全部は見ないんです・・・・例えば動物園に行くのであれば、今回は「これだけ」と動物を絞ってその動物の豆知識などをじっくりと読み込んでお出かけする。

そして、動物園に行ったら、1つの動物にじっくり時間をかけて観察する。まあ、そんなことをしていれば、動物園を全部見るなんてことは不可能になりますわね。

でも、そうやって、

深く知ることで興味をもつ
↓↓↓↓

次の動物にも興味をもつ

こんな風な流れにもっていっているんです。

ハイ、じゃあ動物園ってぐるっと回って・・・・じゃないんですなあ。だから、動物園に次へ行くのも、間隔を空けずに何度も行くことになります・・・・・

その方の場合であれば、毎週のようにどこか行ってましただそうです(◎_◎)

結局、その方は1つの動物園に、2歳くらいから小3くらいまでの約7年間に30回くらい通われた

単純に3か月に1回のペース!!

まあ、これが1つの動物園ですからね・・・他にもと考えると、スゴすぎるでしょ!?

つまり、いろいろ見せる、連れて行って、そこで興味を持つ持たないというのは、行った回数というよりは、1回の情報量の違いなのかなとストロングは考えるようになりました。

子供の習性の1つとして、知っていれば話したくなるでしょう? それも人が知らない話であれば、しゃべりたくてウズウズする

相手がいてしゃべると「すご~い」なんて褒められたり、言われたりして・・・

深く知ることで子供の習性をうまく利用するということなんでしょう。

そして、これをしていくためには、親が大変なのですが…(◎_◎)

興味を持たせるためには、「広く浅く」より「狭く深く」が大事というわけです。

子供に体験させたり、何かを見せたりする場合、そんなことを考えていますか?

実は、このあたりの話、数学的な思考力なんかにも関係してくるとストロングはにらんでいます。

皆さんすでによくご存じのようにストロングは典型的な文系人間で、相棒のタイガー山中は理系人間。まあ、これはきれいに分かれていましてねえ・・・お見事というしかないんですが。

これほどきれいに分かれているからか、タイガー山中と数学(算数)、理科の話をしていると、すごく違和感を感じるんです。

それはただ性格が合わない、気が合わないというよりは、もっと根本的なもの。なんだか、ストロングとは違うことを考えてる!?って感じで、おそらく同じものを見ていても、見えている風景が違う気がします。

例えば、ある問題の解き方を考えていたとしましょう。

文系ストロングが「このやり方で合ってる?」と尋ねると、理系タイガー山中は「どうしてこの解き方をしたの?」と聞いてくるわけです。

面倒でしょう?…(;_;)

いや、ただ「このやり方」を思いついただけなんですけどと思ってる文系ストロングに、すかさず「たまたまやろ?」と理系タイガーはたたみ込む。

タイガーいわく、ポッ、と思いついたのではダメ!

そんなことをしていたら、次に思いつくとは限らないじゃん!

ううう・・・面倒でしょう?…(;_;)

「いいじゃん、合ってるんだから!」

「ダメ!」

なんだかどこかの家の親と子供の会話のような・・・・(>_<)

この話って、さっきの動物園に行って全部見ないという話なんかとつながっているとストロングは思うのです。

「狭く深く」ってマニアックである意味で面倒なんです。

タイガー山中の口癖は、

まずは、最短ルートを進め!

ダメだったら、回り道を探せ!

???でしょう。

これは「順番を重視しろ」という意味です。ちょっとこの辺の話はしてもピンとこないかもしれませんが、せっかくですからもう少し。

例えば、応用問題というのは、最短ルートのやり方では答えまでは辿り着けないんですな。だから、応用問題というわけです。

でも、最短じゃなくても、回り道を探すことで答えまで辿り着くことができる。さらに難しい問題になると、さらにもう1つの回り道を探すだけ。

つまり、回り道、回り道を探していくことが応用問題を撃破していくコツだと、まあ、こうタイガーは言うわけです。

わかりますよ、ストロングにだって、なんとなくね(^ε^)-☆

でもですね、その回り道が思いつかないんでしょ!なんてストロングなんかは思うわけです。

それにさえ気づけば、文系のストロングだって・・・と思う。

しかし、理系タイガーは言います。回り道を見つけられないのは、最短ルートがどこかを意識してないからだよと。

話についてきてくれてます?

いいですか!!

単純な問題であれば、解答までの道はいくつもある。最短ルートはもちろんあるし、回り道を通っても解答に辿り着ける。

つまり、別解があるなら、どれが最短ルートだったかを議論する必要があると言うのです。

???でしょうか?

よく「応用力がない」という話を聞かされるわけですが、そういう方は「できたからいいや!」という考えになっていませんかということなのです。

別解があるなら、併せて考えて、その上で最短ルートはどれなのかを考える。イイ先生の授業というのは、そういうことを教えてくれる授業なんですよね。

カンタンな問題というのは、ある条件があらかじめ与えられる。

これはこの条件を使って最短の道を進みなさいと問題が言ってくれているわけです。しかし、応用問題、難しい問題というのは、条件がそもそも与えられていない

なので、まずはその条件を見つけないといけない。自分で最短以外の道を探さないといけない。

その力をつけるためには、条件が与えられたカンタンな問題の答えに至る最短のルート以外の別解を考えるからこそ、いざ応用問題が出たときに思いついたり、気づいたりする。

初見の問題なのにそれができるのはこうした理由なんですよね。

みんなよく言うじゃないですか。「問題が少し変わったらできなくなる」「問われ方が変わったらできなくなる」って。

ゆえに類題でも少し問われ方が違うものをテストまでに全部しようとする

だってやっていないと解けないから。これには相当時間がかかる。テストまでに終わればいいけれど時間切れになったりもする。

やってないと解けないから時間切れになるとお手上げになる。

もう勉強時間を増やすしかないってなって延々と勉強することになる・・・このやり方はどっかで破綻する。

だって1日24時間は決まってるから。そのうち勉強できる時間はいかほどか。それは子供それぞれでしょうが、どっかで勉強に対する工夫を行っていかないと時間切れで全部できないってなるのが勉強におけるシステムなんですよ。

それを時間内にクリアする1つの方策が、条件が与えられるカンタンな問題をやるときに最短のルートとそれ以外の別解を考える→いざ応用問題が出たときに思いついたり、気づいたりするにもっていくわけですね。

まあ、言葉で書くとなんのことかよくわからないと思いますが、

「子供が興味を示さない」
「応用力がない」
「考える力がない」

などの子供の反応は、やはり普段の子供へのモノの与え方や考え方、接し方が大きく影響しているのは間違いないとストロングは思います。

もちろん、それは親からの影響だけでなく、先生や先輩などの影響、テレビや映画などの映像からの影響などさまざまな面が考えられます。

ただ「理系に進ませたい」と明確に親が思うなら、ここまで書いたいろんなものを見せる、いろんな角度から考えるという点をはっきり意識していかないとなかなか思うようにはならないのではないでしょうか?

ストロングは典型的な文系で、奥さんもこれまた典型的な文系なものですから、そもそも家庭での会話や興味、目の付け所が「理系的」じゃないんですよね。

だから、ストロング一家がタイガー一家と遊びに行くと、普段はあまりない「狭く深く」が掘り下げられた話題が出たりして、子供の違う面が刺激されているのをすごく感じます。

一方でその「狭く深く」に慣れていない子供だと話についていけなくて、おもしろくないって感じる場合も多々あるってことです。

つまんないんです、聞いてても。

ちょっととりとめのない話をダラダラとしてしまいましたが、興味を持たせるために体験や観察は「深く狭く」という観点から取り組んでみる。

そして、そばについて勉強するときには「他の解き方はないの?」「他の考え方はないの?」と尋ね、いくつか解法がある場合は「どれがベストか?」を話し合ってみる。

この2つはオススメします。これは親が文系であっても十分に楽しめるのも良いと思います。

まあ受験期にはこれら2つをやるのは、正直言って難しいと思うので、受験期に入る前にこの2点はある程度やっておいて習慣づけておくのが理想です。

可能であれば、中2の父さんのお友達で理系の方がいれば、少しお手伝いをしてもらえるといいですね。

そのほうが自分一人で進めるよりもラクですし、お友達がいれば、「ほーー」と思えることに出会える可能性も格段に高まりますから。

sb_ld_soudan.gif
うれしい報告

中3 カメさんの母さん

私が勉強させてきた意図とは違った形で、結果的に良い方向につながったと思います。

また、学校を休んでいる間、私はやっていた内職が手に付かず、辞めてしまいましたが、それが結果的に、娘の勉強をみる時間(そばにはついていませんが)を多く取ることができるようになりました。

この私の時間が増えなければ、もしかしたらこの合格は無かったかもしれません。

ストロング先生が「1つ1つの出来事には意味がある。」と書いていらっしゃいましたが、今では、「神様が『内職なんかしていないで、もっと勉強をみてあげなさい』と伝えようとしていたのかな」と思えるようになりました。

当時は、そんなことは当然思えず、夜も眠れず、激痩せしましたが。

また、その当時、私は普段は精神的に不安定でしたが、娘の勉強をみている時間、とても精神的に安定することができました。

私は娘の勉強をみることで、とても癒され、楽しかったんだなと感じることができました。(省略)

受験だけではなく、子供とのかかわりにおいては、予定通りにいくことはほとんどないと言っていいでしょう。

振り返ってみれば「まさかこんなことが・・・」の連続。

しんどい出来事もたくさんありますが、これからも「1つ1つの出来事には意味がある」と考えて、進んでいってほしいと思います。

そして結果を求めて精一杯やり、結果にかかわらず、大事な経験を財産とする。だって人生は長いんですから!

  • 親カツ講座(夏まで
コース)
  • 10の鉄則
  • ノリ勉
  • 中学受験コース
  • 復テ対策講座
  • 30点上げよう会
  • 公開テスト対策講座
  • 親カツ講座(入
試実践コース)