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こんにちは、ストロング宮迫です。

皆さんご存知のように公立小中高校で『脱ゆとり』、いわゆる新学習指導要領が

小学校:2011年(平成23年)4月から

中学校:2012年(平成24年)4月から

完全実施になりました。
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※この毎日親技は2014年10月9日に配信したものです

『脱ゆとり』とか新学習指導要領といっても、親の方の感覚でいえば自分たちの学生時代と同じところに戻ったという感覚でいいでしょう。

親技の公立高校入試数学対策問題集「マッハ50」は6年前に初めて初めて販売を開始したものですが、この公立高校入試の数学の問題でいえば、6年前より3年前、そして今年2014年度の問題を比べてみると、明らかに難易度が上がっています。

そう、新学習指導要領の完全実施で「入試問題が難しくなった」。マッハ50で取り扱っている「カンタンで絶対に落とせない問題」でさえ難しくなったというのが率直な印象です。

当たり前といえば当たり前ですが、「ゆとり教育」というなにげない言葉は入試問題の難易度を大きく作用するんですな。

中学校での2012年4月からの新学習指導要領により、数学は現在の中3生以降はこれまでの「数と式」「図形」「数量関係」の3つの領域から「数と式」「図形」「関数」、確率・統計に関する資料の活用「資料の活用」が新設され、4つの領域となりました。

つまり増えた。なにが増えたのか?

新学習指導要領実施により中学校で新たに指導することになった内容は・・・

●印・・高校から中学校に移行する内容
◎印・・中学校で新規に指導する内容
○印・・中学校の学年間で移行する内容

中学1年
●数の集合と四則計算の可能性 ←高等学校「数学1」から
●大小関係を不等式を用いて表すこと ←高等学校「数学1」から(一部)
●球の表面積と体積 ←高等学校「数学1」から
◎簡単な比例式を解くこと
◎平行移動、対称移動及び回転移動
◎投影図
●資料の散らばりと代表値 ←高等学校「数学基礎」、「数学B」から
○関数関係の意味 ←中学校第2学年から

中学2年
○円周角と中心角の関係 →中学校第3学年へ

中学3年
●有理数と無理数 ←高等学校「数学1」から
●二次方程式の解の公式 ←高等学校「数学1」から
●相似な図形の面積比と体積比 ←高等学校「数学1」から
●いろいろな事象と関数 ←高等学校「数学1」から
●標本調査 ←高等学校「数学基礎」、「数学C」から
○円周角と中心角の関係 ←中学校第2学年から(一部、高等学校「数学A」から)

これだけ増えたら入試問題の作り方のバリエーションはさらに多くなり、問題は難しくもできますわな。図形の問題なんかは難しくなるよ~(ToT)
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習うことが増えたらさまざまな組み合わせが可能になるので問題のバリエーションは比例で増えるんじゃなくて2乗で増えるくらいなもんでしょう。

ゆえにすでに書いたように公立高校入試における数学は3年前と比べても断然難しくなっています。「カンタンで絶対に落とせない問題」でさえ難しくなった。

こうした難易度が高くなったテストや入試、これは中学入試についてもそっくり当てはまりますが、それにより今まで以上に問題選択と時間配分がものすごく重要になります。

獲れるる問題を的確に選択して確実に取る!
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このテクニックは訓練しないとできませんから受験生は実力を蓄える勉強とともに入試対策として的確な問題選択と時間配分ができる練習が必要になります。これが入試演習の目的ですね。

こうした訓練は過去の入試問題とかを時間を計ってやり、答え合わせののちこの問題選択で良かったのか、この問題は捨ててよかったのか、この問題にこれだけの時間をかけても良かったのか、検証してまた試すの繰り返しが必要です。

山梨県のサイトに報告書が出ていて今年の入試の学力検査の報告書があります。このうち山梨県の数学の入試問題の全受験生の正答率と誤答率、無答率などが発表されています。

面倒でも正答率を書き出してみると・・・
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平成26年度山梨県公立高等学校入学者選抜学力検査成績調査結果報告書

(1)
1 98.2%  2 87.6%
3 91.9%  4 82.9%
5 89.7%  6 91.0%

(2)
1 72.8%  2 33.7%
3 85.4%  4 73.5%
5 32.4%

(3)
1・ア 96.9%  1・イ 86.3%
1・2 48.3%
2・1 20.9%
2・2 18.0%

——————————

(4)
1 59.3%  2 88.3%
3・1 76.9%

3・2 34.6%
4 16.0%

(5)
1 33.9%  2 52.1%
3・1 18.4%
3・2 11.2%

(6)
1・1 24.9%
1・2 3.1%
2・1 32.6%
2・2 2.0%
2・3 1.1%

こうなります。親技では、受験者の正答率から我が子ができるかできないかを判断しません

我が子がそれを勉強したかどうかによって正答率の高い問題でも取れなくてイイ問題というのもあるからです。

まあ、今はそれは置いておいて、あえて問題のことも考えずに単純に正答率をも見ていくと、大問1、大問2、大問3までは多くの受験生が取っているからぜひ正解すべき問題と考えられます。

しかし、2番の5の問題は正答率が下がります。3番の1・2は正答率が半分を割っているので取れるか取れないかの判断が難しいかも。そのあとの3番の2・1や2・2は正答率20%。

1番から順番に受験生が解いていくとして数字だけで見ていくと、結果論ですが正答率の低い2番の5、3番の2・1や2・2は飛ばしていっていい問題といえます。

そこに時間を費やすなら、先に取りやすい4番以降、大問の4とかは前半比較的取りやすい問題が並んでいるようですからこっちをゲットする。4番の後半はチョビ難しいので飛ばして、続く5番の1・2に取り掛かる。
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これは結果として出た数字をもとに試しに言っているだけですが、実際に受験生は受験する前に目標点があり、それにいかに近づけるか、またはそれをいかに越えていくかをその場で取捨選択の判断して時間内に取れるベストを目指す

時間がかかっても取りに行く問題もあれば、時間がかかるくらいなら飛ばしであとで戻ってくる問題もある。手を付けない問題もある。

この山梨の数学の問題でいえば、6番の最後の2問は手を付けちゃいけない問題ですよね。この2問は最難関校でも合否には影響しない程度の問題です。
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まあ、最後ですからこれをウンウンと考えた受験生はほとんどいないと思いますが、最後にこれが残ったとしても、きっぱり捨てて、前半から見直しの時間に当てて取るべき問題が間違っていないかに時間を使った方がいいでしょう。

どの問題を取っていくべきかは受験生一人ひとりみんな違います。目標点も違えば学力も違い、勉強している内容だって違う。

つまり、我が子がこの問題に取り組むならどうすべきか。実際にやってみて各問題の通過時間を記録し、問題の取捨選択を行って答え合わせをしてみて、その結果からそれが妥当であったかどうかを検証する。

こういう「入試演習⇒答え合わせ⇒検証」を率直に言ってみんなほとんどしない。

みんな「入試演習⇒答え合わせ⇒間違い直し」で終わる。

次頑張ろう!とかね。

間違い直しは大事だけど、やった入試演習の流れがどうだったか、取るべき問題を取り、捨てるべき問題を捨てたのか。正解したけど正解するのにかけた時間は妥当であったのか…etc

入試演習の後に検証すべきことはたくさんある。

これは訓練ですからね。まあ、みんなやらないから私たちの勝機は広がるわけで別にしてくれなくてもいいんですけどね。みんながやり出したら戦いがより厳しくなるから。

こうした検証をするにはテストで解くのにかかった時間はどうしても必要です。またどれくらいで解くべきかを知っていかなくちゃいけない。

この山梨県の数学は45分のようですから、単純に大問数6で割ると大問1に対して平均7分強の時間で進む必要があります。

前半の問題1番から3番までを各5分で進むとすると15分、残りの30分で後半4番から6番までをすれば各大問10分ずつ。実際に子供にやらせれば目安は出てきますが、ざっくりそういう言い方ができるとする。

であれば、1番から3番までは16問ですから1分弱では進まなくてはなりません。じゃあ、それらの問題、子供は1分かかっちゃいけない、1分以内で正解する勉強をやってるのかですよね。

後半の4番以降の大問は各約10分あるとして、子供たちはそれらを10分で処理するように訓練しているのか。不正解になるとしても10分以内で取捨選択をし、次の問題に取り掛かっているのか。

そうしたことを塾がやってくれるなら任せればいい。でも、塾がただ入試問題渡して「宿題ね。次来たとき提出してね」なんて「ただやってくる」のが主体になっていれば、子供の入試問題に対する処理のスキルは上がらない。

入試は点取りゲームなんです。決められた時間内でいかにできる問題を正解するか。その勝負なんです。

ただ入試問題に対する処理のスキルを上げても、実力以上の点数は取れませんよ。それは無理です。

ただライバルは実力100%を発揮しないんです。多くの受験生は入試で実際の実力を下回る点数しか取れない。なぜなら入試問題を時間内に的確に処理できないから。

あなたの子供は実力通りの力を発揮する。そうすれば勝てるでしょう。入試実践テクニックを磨くとはそういう意味です。

「自分の持っている実力通りの答案を作る訓練」は「充実した勉強をして実力を蓄える訓練」と同様に受験生には必要です。

だからね、時間を計らない勉強なんて意味ないんですよ。だって入試だって塾のテストだって実力テストだって制限時間の中でやる点取りゲームなんだから。時間無制限一本勝負じゃないからね。

時間を意識しない勉強なんて・・・だけど、これだけ言ってもみんな時間計って勉強なんかしてないもん。

勝てるでしょ!本番で意識せざるを得ない時間を気にしない勉強をしている連中には。

以前ここでも「◆応用力を身につけるコツ 実践編[まとめ]」として書いた、これなんかも実にカンタンな問題ですよ。みんな正解する。

でも、ただ正解してもダメなんですよ。何分で正解したかが大事なんだから。

ゆえにそこに工夫が生まれ、いかにラクして正解するかの余地が生まれる。「正解しさえすればいい」という受験生がいたとするなら、それは「負け組」です。だって「勝ち組」はいかに最短で効率よく正解するかを考えているんだから。

「負け組」を言い換えれば、子供の点数だけを見ている親ともいえるでしょう。だって勝手に子供がイイ点数を取ってくる子供を除いて成績がイイ子の親は「どれくらいでこれを正解したか」を見てるから。

この点取りゲームは大学入試までつながっています。そのゲームについて非難する声が世間にはあるけれど、戦っている場所で最適化したものが勝つに決まってる!

「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」というけれど、受験も「負けに不思議の負け」はない。そして受験では「勝ちに不思議の勝ち」があるけれど、「不思議の勝ち」をした者は次のステージの戦いでほとんど負ける

だって勝った原因がわからない者が次のより厳しい戦い、つまりは全国規模の戦いで勝てる見込みはないからです。

まあ、『脱ゆとり』、新学習指導要領の完全実施であいまいだった入試実践テクニックを含むもろもろのものどもの白黒がハッキリつくようになるのだからこっちにとってはありがたいことです。

さあ、10月!白黒つけちゃいますよ!明確にね!
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うれしい報告

[親カツ(後)] メンバーさんからの報告
中3 

いつもご指導ありがとうございます、はるママです。

早いもので、こちらは2学期に突入、実力テストが終わったところです。

「やったー!!」と「ははっ(苦笑)」の2つの報告をさせてください。

まずは「やったー!!」から

中3の我が子・・やっと、やっと、実力テストで400点超えました!!

突出した教科はありませんでしたが、ブレーキになった教科もなく、5教科すべて80点をちょっぴりずつ超えて、410点台まで上がりました。

我が子は、あと12点はとれたはず、と分析しております。

範囲は3年1学期と1年1・2学期でした。やることは、弱点補強と思い出し作業、と休み前から決めておりました。

先日のメルマガを参考に、3年1学期の中間・期末テスト、1年1・2学期の実力テストをいけドンに落とし込みました。

そして

◆学校の受験対策テキストで弱点補強、必ず確認テスト

◆1年生の夏に使っていた夏休みワークで思い出し作業 (正答率にこだわり3回以上やった単元あり)

◆2014入試問題の英語のリスニング20県分、国語10県分

ただ、学校の宿題も多くあり、検定も受けたいということで、入試問題の理科・社会は、夏休み前に20県ずつをやったきりでした。

我が子は、自分の集中力と相談しながら時間配分を考え、午前・午後・夜と3回に分けて、毎日10時間ほど机に向かい、頑張りました。

(ほかの受験生さんはもっと勉強しているんだろうと思いますし、こんだけやってこの点数!?と思う方もいるでしょうが、我が子にはいっぱいいっぱいでした。)

結果、リスニングは満点、古文はどこかの県の入試問題と同じものが出題されたそうで、それも全部正解してきました。

3月末に「実力テストであと20点欲しい」とストロング先生に相談したことがありましたね。

その時のアドバイスを毎日読み返し、このやり方でいい!! やってることは間違ってない!!と、私自身に自信をつけさせていました。(夏休みになり、塾通いする子が一気に増えたもんで焦っていました。)

また思春期で、なかなか感情を表さない我が子とは、ぶつかり合うこともしばしば・・・上手くいかないこともありましたが、なんとか点数に結びつけることができました。

やること、やらせたいこと、やらなければならないこと、優先順位をつけてこなしましたが、時間が足りない!! 足りない!! 足りない!! と感じました。

これからの6か月間は、ますます短く感じることでしょう。

次の実力テスト、中間テストが確実に取れるように、目の前のことをちゃんと見極めていこうと思います。

これからもご指導よろしくお願いします。

※夕飯を作る時間なので、中2の「トホホ(苦笑)」編は、後日ご報告します。

万遍なく点数を取ってくるのがこのお子さんのすごいところです。親子の努力の賜物ですねえ。

目的も明確ですし、中3受験生としての他県の入試演習も進んでいるようでなによりです。

お子さん、よ~く褒めてあげて下さいね。

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