こんにちは、ストロング宮迫です。
この前こんな記事が出ていました。
2月6日日本経済新聞【ワシントン=共同】
教科書などで学んだことをきちんと覚えたかどうか自分でテストをする作業が、他の学習法に比べて効率的に記憶を定着させるという研究結果を、米パデュー大のチームが米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。
テストで学んだことを思い出すと、知織の構築に大きな影響を与える可能性があるという。
知識を詰め込むより、脳から引き出すことの重要性を示唆する結果で、研究チームは「日常の学習に、思い出すというプロセスを盛り込むべきだ」とアドバイスする。
研究グループは、学生80人を4組に分け、それぞれに、科学の教科書を
1、1回読む
2、4回繰り返し読む
3、教科書を見ながら内容を図表化する
4、教科書を読んだ後、本を伏せて覚えた内容を書き出す自己テストを2回繰り返す
という作業に取り組ませた。
1週間後にどの程度覚えているかを試験すると、
正答率は
1回だけ読んだ組27%
4回繰り返し読んだ組49%
教科書を見ながら内容を図表化組45%
本を伏せて覚えた内容を書き出す自己テスト組67%
読んでいただくと、確かにそうだろうなあと思えるハズです。
そうですよね?
なにかをインプットしても、それをアウトプットできなければ、特にテスト勉強などではイイ点数は取れない。
ここでは「授業のシャワー」をいかにたくさん受けても、それは即アウトプット、すなわち「テストの点数」には表れないことは強調してきました。
ゆえに皆さんは、習ってきたこと、理解したと子供が言うことに関して、子供自身に
説明させたり
問題をはやく解けるようにしたり
図で書かせたり
なぜと問いかけて答えさせたり
しているわけですね。
また、塾の帰りに「今日はどんなことをやったの?」と問いかけてみたりもしているでしょう。
「うるせー!」なんて言われたら元も子もないですが、塾で習った内容を具体的に言えるようであれば、お子さんの頭の引き出しにちゃんと収まっていることが確認できる。
タイガー山中なんかは、たとえば算数で問題を見て、図を書かせたり、線分図を書かせたりいたりしたあとで、今度は逆に図を見て問題文を言わせたりする。
もっといえば、問題文を図にしたら、その後は問題文を見なくても図だけを見て解けるような「図」を書けという指導をしているわけですね。
理科だって一問一答で答えられるようになれば、自分で花の絵を書いて、これが子房で、めしべで・・・とか言えるまでになれば、子供の頭の中の引き出しは整理される。
社会だって、地図を書いたり、半島の絵を大ざっぱに書いたり、年表を自分で書いたりする。
こうした作業は言葉でいえば、【授業で習う新しいことをインプットする作業】と【問題を解く・テストをするなどのアウトプットの作業】になると思うんです。
インプットした情報を自分なりに整理し直すといいましょうか。
親技風に言えば、習ってきたことを「つかむ」という感じですかね。
この「つかむ」作業をしないと、習ってもすぐ忘れたりして「この前やったでしょ!」と怒ってしまうような事態をしばしば招きます。
習ってすぐだったら問題も解けていたのに、しばらくあとの実力テストでは跡形もなかった・・・なんてことが起こるのも時間が経てば記憶が薄れるのは皆としても、すぐに光よりも早く忘れてしまう自体が起こるのも、この「つかむ」作業、記事でいえば「教科書を読んだ後、本を伏せて覚えた内容を書き出す」この作業の時間が少ないからだと言えるのではないでしょうか。
インプットとアウトプットの間の作業になる「つかむ」があるかないかの違いこそが
この数値の違いではないではないか
●教科書を見ながら内容を図表化組45%
◆本を伏せて覚えた内容を書き出す自己テスト組67%
と思いました。
皆さんはどう解釈されましたか?
また、頑張ってやるんだけど、「つかむ」という作業がないと言ってしまうと言い過ぎなので、「やや薄い」と思われる
●教科書を見ながら内容を図表化組45%
◆4回繰り返し読んだ組49%
この2つに同じような数値が出ていることも納得できるのではないでしょうか?
この2つはどちらかというとインプットとアウトプットの間の作業というより、インプットそのものですからね。
ぜひ皆さんも頭の引き出しに子供なりのやり方でインプットした情報を収める「つかむ」工夫をしてみてください。
ちなみに子供自身が一番「オレ頑張っている!」というか「勉強した」と感じる作業はどれだと思いますか?
それはおそらく「4回繰り返し読む」じゃないかな。
1回でも面倒なのに、4回も読んじゃった!オレ頑張ったよなあ・・・自分を褒めてやりたい!なんて。
音読なんてすれば、五感をフルに使うので、その「やった感」は一段と高まるはずです。
しかし、正答率は半分になっちゃう。頑張った「ハズ」なのに点数が・・・となるわけです。
「教科書を読んだ後、本を伏せて覚えた内容を書き出す」は、国語以外はどの教科でもできうるものですから、ぜひやってみてください。
ちなみに国語の「つかむ」作業は、まずは以下を参照下さい。
ノリ勉「英語」を終えての感想
ともさんこんにちは。春休み中、数学と英語のノリ勉を体験いたしました。
数学は、基本ができるようになると、多少レベルの高い類似問題でも対応できるようになり、本人も自信がでてきました。
英語は、自分で問題を作成したり、解いたりがスムーズにできるようになっても、あいかわらず類似問題が解けません。
頭の中で整理ができていないようです。文中にbe動詞と一般動詞の両方は使わないことがあやふやなので、進行形の文と混ざってごちゃごちゃになります。
また、動詞の語尾変化も苦手のようです。
対応としては、問題を作らせたり、母自作の類似問題を解かせたりしているのですが、取り組んでいるうちに、理解できるようになるのでしょうか。
ノリ勉以前よりは、断然解けるようになりましたし、成果にこだわって短時間の勉強で終了できるので本人も嫌がらないでノリ勉継続中です。
勉強時間にメリハリがついてきたので、本当に良かったと思っています。
ありがとうございました。
この時期、前学年の復習ができる時間もあり、かつ頑張ろうと子供が1年で一番思う時期でもあるので、ノリ勉を実践して下さっている方が非常に多い時期です。
親にとっては心機一転という気持ちにもなる時期。
問題は「心機一転」のはずなのに、以前うまくいかなかった方法を性懲りもなく親の方がやっていることが非常に多いのです。
うまくいかなかったやり方はなにがしかの問題があるからうまくいかなかったわけで、ぜひ「心機一転」でやるなら、今までと少しだけでいいので変化させて臨んでほしいと思います。
塾などはすでに新学期が始まって、学校がこれからですから、すべてが動き出して、ようやく4月の末頃で今年1年のペースが確立されます。
そうしていたら5月の大型連休・・・
ペースが確立できない人は大型連休の「フヌケ状態」がようやく元に戻る5月末に「スタート」となりかねません。
この4月は、「この1年の勝負の月」なのです!!