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こんにちは、ストロング宮迫です。

全国の中学入試も後半戦を迎え、高校入試は私立高校の入試が始まり、公立高校入試も目前です。

季節柄、受験の結果について多くの方から報告をいただきます。喜びの報告もあれば、喜び半分の報告もあり、そして、慟哭の報告もいただきます。

これまで何度も繰り返し書いてきましたが、ストロング自身は 受験に対してイイ思い出がありません。いつも負けだったというか、負けっぱなし。

「死んじゃったほうがいいんじゃないか!?」
 
あまりにも惨敗すぎてそう思ったこともありました。だから、受験結果の「慟哭の報告」の気持ちがよくわかるつもりです。

そんなストロングが今日楽しく生きていられるのは、惨敗したのちでも、温かい言葉で励まし、言葉だけでなく行動でも受け入れてくれたおふくろのお陰であります。

「精一杯やったんだから、堂々と帰っておいで!」

実際に生きて帰ってきて、しばらく後に「精一杯やったかなあ?」と自問自答したのでした。帰ってくれば再起ができる。子供にはどうであれ帰ってくる場所がいります。今まで親子でともに歩んできたんです。精一杯のやせ我慢をして笑顔で迎え入れてあげてください。

1つ、報告を紹介しましょう。

小6 ジョーさん

先日は大変お世話になりました。昨日合格発表があり、○○に合格できました。

11月時点の偏差値から5以上うえのランクになんとか引き上げることができましたのも、入試実践テクニックをひたすら繰り返したおかげだと思います。

これからもいろいろ大変だとはおもいますが、中高一貫でつまづかないよう、注意して進めていきたいと思います。

とにかく、いろいろと相談にのっていただき、ありがとうございました。心より御礼もうしあげます。

ジョーさんは「小6から親技を開始」したと報告に書いておられました。ジョーさんがどのくらい真剣に頑張って取り組んでこられたかは親技のいけドンシートの注文枚数に表れています。

ザッと拾ってみると、

2/4  500枚
4/17 500枚
4/29 1000枚
7/4  500枚
7/9  500枚
9/19 500枚

合計3,500枚です。

いけドンシートには1枚に1問問題を貼り付けるので3500問、大問なんかをはりつけると3番まであれば・・・それ以上ということになります。

この根気と努力があって成績も上がってきたわけですが、

遅いとは思いながら、非常に効率よく勉強できており、子供を強く怒ることもなく成績も徐々に上がっていましたが、ここにきて大暴落してしまいました。

穴を探してノルマ制勉強をとは思うのですが、穴だらけでどうしていいかパニック状態です。

11月の公開テストでどん底を味わった。それがこのメールです。

志望校からテスト結果が乖離していった場合、特に入試を控えて成績が下降していった場合、ジョーさんが書いていらっしゃったように「パニック状態」になります。そして、その時多くの方が志望校で問われそうな難しい問題にばかり取り組もうとします。志望校の問題をこなそうとするには力が足りないのにです。

子供の成績が入試を控えて下降気味、もしくはちょっと足りないとなったとき、人はその空いた差を埋められる問題に取り組みたがる。

図で書くのは少し難儀ですが、↑部分が現在の子供の力と志望校の差とすれば、

志望校
↑↑↑
↑↑↑
↑↑↑
子供の現在

この子供の実力よりは上の志望校に近い問題ばかりをやりたがる。実際に多くの方がそうしています。でもね、子供の実力と志望校の間のもの「↑部分」をやっても、その差は埋まらないというのがストロングの経験に基づく考えです。

ジョーさんの場合でいくと、夏休み明け9月の公開テストで念願の偏差値を達成したものの、10月は運動会のため公開テストを受けず。9月のテストからほぼ2か月後の10月末の合否判定テストで偏差値が9月から10も下がり、11月の公開テストで少し戻したものの、9月よりは7も下回ったような場合、パニックになるのはごく当たり前のことです。

この状態になったとき、期限が決まっている入試を考えると、その差を埋めるべき、子供の実力と志望校の間のもの「↑部分」をやりたくなる気持ちもよくわかる。

しかし、その差を埋めるためにすべきなのは、それが仮に11月の末時点であろうが、「↑部分」ではなく、

志望校
↑↑↑
↑↑↑
↑↑↑
子供の現在
★↑★↑★

その下の「★↑★↑★」部分から取り組まなくちゃいけない。ジョーさんにはそう申し上げました。

偏差値60の学校を目指すが現状は偏差値55の場合、入試演習で使う学校は偏差値50くらいの学校で力をつけていかなくちゃいけない。このメルマガでは中学入試、高校入試とも10月末から「やってみて入試演習」ということで問題をそれぞれ紹介しましたが、皆さんがやっている入試問題よりもかなり簡単な問題だったはずです。

ある方は「こんな下の学校の問題をやっても・・・」というメールを送ってきた方もいらっしゃいました。

ただ、じゃあ「ちゃんとできるのか?」といえば、???でしょう。そして、もしできるならば、既定の時間よりも短く設定してやれば、同じ問題だって難易度は上がると繰り返し述べました。

とにかく現状の入試において、特に中学入試においては、多くの方が難しい問題をやり過ぎているということです、できもしないのに。もっとできることをしっかりやって、そこから駆け上がっていけ!と思う。

勉強において、現在の子供と志望校の間を埋める勉強は最もつらく、もっとも成果が出にくい勉強になります。それくらいなら、現状の学力よりも一段低いところから積み上がっていく。

そっちのほうがよほどおもしろく成果もあって、やりがいも出てくる。できもしない難しいことに延々と時間を使っていくのはもったいないと思います。

ジョーさんにはそのことを繰り返し申し上げました。志望校よりももっと手前の偏差値の学校の入試演習をしっかりやりましょう。穴があったら単元別の入試演習に戻って復習して再び入試演習に戻ったらイイと。それができたことがジョーさんの今回の勝利の要因の1つではなかろうか、そんなふうにストロングは思っています。

勉強はね、今やるべきことを間違うと、頑張っても頑張ってもなかなか成果が出にくいものです。

成果が出ないときに、「もっと頑張れ!」とか「なんでやった問題を間違うの!」という視点でなく、「難しいことをやり過ぎていないか?」って視点が出ると、どんなにラクか。

みんな難しいことやり過ぎです。難しいことにチャレンジするのが快感なんですとかであれば別ですが、まずは例題と基本問題の意味と仕組みをちゃんと理解して、それをいかにはやく使いこなせるかを考えるべきです。

例題と基本問題の意味と仕組みをちゃんと理解できると、問題を解く時間は必ず速くなる。だってわかってるんだから、当然早く処理できるようになる。そこをいい加減に、曖昧なまま、応用や発展をしようとするから、時間がいくらあっても足りなくなる。例題と基本問題をきっちり理解できていない単元の応用や発展をどんなにやっても無駄になります。

週間ごとのテストや確認テストには「覚えているから」対応できたとしても1ヶ月後の公開テストのときは全部忘れちゃってる。こうなるといくら勉強に時間をかけても足りなくなります。

ホントですよ!

ジョーさんの報告を読んで、その思いはますます強くなりました。「合格」ってとこだけに目を奪われないようにしてほしいと思います。

階段を一段飛ばしでなく、上がっていくことが成績アップの秘訣です。それは秘密でも何でもない、ごくごく当たり前のことですから。

さて、全豪オープンテニスでの錦織選手の活躍がたくさん報じられていますね。すでに多くの方がご存じのように、錦織は選手は13歳でIMGアカデミー(米・フロリダ州ブラデントン)に留学しました。

IMGアカデミーというのは、なんでも、世界最大級の総合スポーツ教育施設で、テニスのほかゴルフ、バスケットボール、野球など8競技の養成機関を所有し、毎年80カ国・地域から1万人以上の子供が訪れている。そうサンスポにありました。スポーツエリート養成所とでもいう感じでしょうかね。

2015年1月20日 サンスポ

アカデミーに在籍する利点は、最高の環境の下、卒業生の練習を間近で見るだけではなく、練習も一緒に行えることだ。

錦織も同様で、IMGを練習拠点とするトップ選手の技術を体感した。逆の立場となった今は、ジュニアの選手とともに練習をすることで、刺激を受けている。

こういうのを読むと、いいなあ、ウチの子もチャンスがあったら行かせたいんだけど・・・・って思う人もいるかもしれませんね。

子供を良い環境に置かせたいというのはどんな親でも願うことですが、そこには切磋琢磨があり、刺激し合う関係があるというのはIMGアカデミーも学校も同じです。

ただし、この環境に身を置けるのは優れた能力を持ち、かつ

当時の授業料は年間約330万円で、敷地内の寮で生活していた錦織の場合、寮費も含めれば年間約450万円に上る。レベルがあがればプライベートコーチがつき、かかる費用はさらに膨らむ。

錦織が支援を受けた「盛田正明テニス・ファンド」では、毎年クリアすべき目標が設定され、達成できなければ給付金が容赦なく打ち切られるシステム。支援がなくなり、アカデミーを泣く泣く去る子供たちもいる。

と結構な金額がかかるのも事実。その上、運よくその環境に入れたとしても、ものすごい競争が待っているということですよね。

覚えておいてほしいのは、良い環境に身を置くということは激烈な競争に身をゆだねるってことでもあるってことです。これはセットでもれなくついてくる。

切磋琢磨があり、刺激があるってことは競争があるっていうことですから。みんな「良い環境」だけを見る傾向にないでしょうか? もしくは「良い環境」におけば、あとは勝手に切磋琢磨して刺激し合って自分で頑張っていくみたいなイメージを持っていないか?

記事にもありましたけれど、そういう環境においても、いやそこで上に行けばいくほど「レベルがあがればプライベートコーチがつき、かかる費用はさらに膨らむ」、これが現実です。

だから、金持ちでお金があれば、なんとかなるってもんではなく、良い環境に行けばそれだけ競争は激しくなるし、結果として挫折も多くなるし、その挫折の仕方も半端なものじゃなくなるってことです。

なにが言いたいのかって!?

ハイ、「良い環境」に入れたいと思うなら、それは同時に激しい競争の環境の中に入っていくっていう自覚が必要だってことです。IMGアカデミーには才能がある人ばかりが集まるんでしょう。入試を経ればどの学校だって似たような能力の連中が集まることになります。

「良い環境」に身を置けたって安心はできませんよね?

「良い環境」になればなるほど競争は激烈になるんですから。いつだって我が子が勝つとは限りません、生き残れるとは限りません。負けることだってあるし、もうイヤだってなることだってあるでしょう。そのリスクだってあるんだってことです。でも、そのリスクがあるから、競争が熾烈だからこそ、その「良い環境」は魅力的に見えるわけです。

そういう意味では、子供たちは勉強の場に身を置きながら、成績や成果以外に結果の受け取り方、努力の仕方や意味、コミュニケーション能力も一緒に磨いていかないといけないってことになります。

人生は長いからね。今の子供たちがこれから20年経ったら、今していることが正しかったのか間違っていたのか、その結果が出る。

でも、それは20年経ってようやくわかるってものではなく、たとえば今の勉強に対する取り組み方、考え方、親子で話されていることなどその枠組みを見れば、20年後のあらかたの結果はわかる。20年待たないでもわかるんです。

Business Journal 2015/01/24
清原和博「自決しようと思った」 食事はコンビニ弁当、糖尿病治療放棄…悲惨すぎる日常

だからね、今が大事なんです。どう考えてやるかが。今を見れば20年後が想像できる。そういうもんです。

ゆえに親は勉強だって子供にむやみにやらせるんじゃなくて、考えてやらせる必要がある。それが未来を決めるんだから。

ナポレオンでしたっけ、「栄光は儚い」Glory is fleeting.

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うれしい報告

『10の鉄則』の感想、続々と・・・

小4 リハビリママさん

非常に興味深く読ませて頂きました。

一生懸命に勉強をする子なのですが、どういう訳か成績が伸びません。本人も必死で長時間勉強し、それを煽るように私がべったりくっついて勉強させていたのが原因のような気がしております。

今後、この子の勉強時間を増やさず、効率よく成績を伸ばせるよう、分析をしていきたいと思っています。

10の鉄則を読み、ABC分析(塾内模試の結果で)を行いました。国語、算数と両方行いました。国語のA問題(主に漢字と語句)、算数のA問題(主に計算と基礎問題)はほぼ90~100%の割合で正解しているのです。

私はよく問題を読まずに問題を解いており、ケアレスミスを繰り返しているのかと思っていたのですが、基礎の問題は、キチンと解けているようです。国語においては長文読解、算数においては応用問題がポイントだという事が分かりました。

塾の授業後の小テストではいつも満点をとっていたので、すっかり理解しており、ケアレスミスの連発なのかと勝手に捉えて、小4の一年間を過ごしてしまったようです。

本人は絶対に第一志望の中学に合格したいため、長時間の勉強に耐えていてようです。我が子が非常に愛しく思えました。

今後は塾の宿題、公文(二月までは通いますので…)が終わったら、応用問題を少しずつ解くこと、文章読解問題を少しずつ解くことを考えています。鉄則に書いてあるようにもっと具体化しなければ、と思って現在思案中です。

論理的に具体的にテスト分析をしたことで、今まで見えていなかったものが見えるようになったのは大収穫です。

頑張っているのに成果が出ないのは、子供の能力が問題なのではなく、やり方が間違っているから。

どうぞそういう観点から子供を見てあげてください。

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