早速今回の相談を読んでいただいて私のバズーカ砲を受け止めていただきましょうか。
迷える子羊さん
『10の鉄則』メンバー専用ページにタイガーさんが書いていましたが、小学校に入るまでに、「自分の意見をはっきりと声に出して言う」ことを身に付けましょうとありました。
うちの子は家では野猿なのですが、学校では小さくなっています。
授業参観でも、意見に手を上げて言うことはまったくありません。人の意見発表は良く聞いているようなので、その点を褒めましたが、なかなか内弁慶は直りません。自信を持って欲しいのですが・・・・
それで、先生受けも悪いようです。
絵本「学校はまちがえるところだ」読んであげたのですが、実際は、絵本のようにいかないようです。
間違えることを恐れて、引っ込み思案になることは大人にもありますが、子供はあまり考えないものと思っていました。
勉強と離れた質問ですみません。ご助言いただけたら幸いです。
「自分の意見をはっきりと声に出して言う」
これは、タイガー山中の塾講師時代に、小学校受験(いわゆるお受験)を担当してたときに学んだことだそうです。
特に、小学校の低学年までには、しっかりと身につけて欲しいというのがタイガーの持論。
でも、自分の意見を言えない子供が劣っているのかといえば、決してそんなことはないですからね。
では、それなのに、なぜ、意見をハッキリ言えるようになることを推奨するのか?
それは、ズバリ成績を上げるためです(^_^)
というのも、塾などではおとなしく、意見を主張しない子は、案外、家では、野猿と化すことが多いんです。
なんか、親への態度が別人のように変わるので、ビックリすることがあります。
おいおい、態度デカイぞ!ってね(◎_◎)
繰り返しますが、別にその点が問題ではありません。
ストロングが問題にするのは、
家の中と外で振る舞いが違う子はテストに弱いということです(>_<)
こうなると、ボクにとっても、聞き捨てなりません。
「テストになると体調が悪くなり、実力を出せません」と相談を受けたりしますが、多くの場合が、このタイプの子です。
いったい、なぜテストで力が発揮できないのか?
ボクは、心理学については無知ですが、これまでの経験で感じていることをお話しますとこうなります。
子供達は無意識のうちに「線引き」をしている
ということです。
どういうことかというと、家の中は、「自分の領域」と認識しているけど、塾や学校などは、「自分の領域外」と認識をしているということです。
簡単な言い方をすれば、居心地が良い、悪いといった感覚ですかね。
この状態でテストなどを受けるとなりますと、ストレスがかかり、平常心では臨めなくなってしまう。これでは、力を発揮することはできません。
でも、この認識は固定のものではありません。あるキッカケで変わることがあります。
迷える子羊さんも感じていらっしゃるようですが、「自信を持たせる」というのもキッカケの1つです。
それ以外には、例えば、塾で気の合った友達ができるなんていうのもキッカケになりうる。急に積極的になって、質問なんかも自主的にするようになる。こうなるとよい傾向です。
でも、勢いあまって、勉強に取り組む姿勢に問題が出てくることもあり、その時はガツンと叱ることになりますが・・・
とまあ、いいバランスを取れずに、あっちに行ったり、こっちに行ったり、振り子が極端に触れる過程を経て、自分の子供の着地点を探るわけですね。
いずれにしても、変わる余地はあるということ。
もっと言えば、受験を考えた場合には、塾などは「自分の領域」といった認識へと変わらないといけない。
じゃあ、親ができることって何か?
自信を持たせるというのは、親ができることの1つというのはすでに書きました。
それ以外は?
今回は、親ができるうちの1つ、間違えることを恐れないようにすることについて、コメントしましょう。
まず、迷える子羊さんのお子さんの場合、絵本「学校はまちがえるところだ」では本人に届かなかったということですね。
届く子供いれば、届かない子供います。1つのことが届かなかったからといって、嘆く必要はありません。
推測ですが、お子さんにとって、絵本の内容は現実離れをしていたのではないでしょうか?
その場合、普段のお子さんへの接し方をもう一度考えてみたらいいですね。
どういうことかというと、勉強の善し悪しをテストの点数だけで子供を評価をしていないか?ということです。
「外で間違えるのは恥ずかしくない」と子供に心から納得させるためには、親は子供が間違えた場合でも評価することがなければならないということです。
それはそうですよね。
点数だけで良かった悪かったと親が普段言っているのに、間違えることは、恥ずかしいことではないんだよ!なんて言っても、子供は「おいおい、言っていることが違うじゃないか」と疑惑の目を向けることになります。
いいですか!
結果で判断するのでなく、日々の勉強に対する姿勢で判断する
ということは、テストを受ける前に子供へ対する評価は決定しているということになります。
テストを受ける前に、親の評価は決定しているわけですから、そうなれば、子供のテストに対する精神的な負担も軽減されます。
だって、親からは「テストを受ける前から、よく頑張った!」と褒められたりするわけですから。
ですから、まず、親は何を頑張らせるか、そして、それを、どう判断するか?を見直さなければなりません。
その上で、見直したことを、お子さんに伝えたらいいですね。
最後に、タイガーが実行していた「自分の意見をはっきりと声に出して言う」を徹底させるためのエピソードを紹介しておきましょう。
タイガーが塾講師時代、年長さんの授業のときに、「答えは間違えてもイイ。はっきりと大きな声で発表することがカッコイイんだ。」と口癖のように言っていたそうです。
あるとき、
牛のお乳からできるのは?
という問題に対して、いつもはおとなしく、発言をしない男の子が手を上げていたそうです。
タイガーは、すぐにその男の子を指名した。その子は大きな声で、ハッキリと答えたそうです。
「牛のお乳からできるのはウマです。」
フギャーーーーーーーー!ヾ(´Д`;●) ォィォィって思いますよね。
年長さんの授業は、保護者も参観しているのですが、一瞬周りは静まりかえり、その子のお母さんは真っ赤な顔をしていたそうです。
タイガーは、言ったそうです。
「カッコイイ発表ができたな!いいぞ!」
その子は、自慢げに席についたそうです。もちろん、答えについて簡単には訂正したそうですが「どうして?」なんて追及する必要はまったくなかったよとタイガーは言います。
だって、自分の意見をハッキリ言えるようになって欲しいのですから
ボクは、この話が大好きです。
あなたは、子供が「牛のお乳からできるのはウマです」なんて答えて、果たして動揺せずに、顔をこわばらせずに褒めることができますか?
やっぱりアホーー!なんて言っちゃいます?
あなたは、子供のなにを評価するんですか? どうなってほしいんですか? なにを求めているんですか?
結果で判断するのでなく、日々の勉強に対する姿勢で判断する
これはある時突然あなたが問われる問題です。
そうは思っているんだが、実際の反応はそうなっていなければ、お子さんはあなたの言うことに信頼を置かないでしょう。
親の態度がこういう究極の場面で問われます。
とっさの判断にあなたが考えていることが全部さらけ出されます。
心してかかれよ!
「常在戦場」なんていうと、時代錯誤の言葉のように思いますが、親の心は常に練っておかないと、いざというときの態度やとっさの言動に本音が出ます。
平時の、なにもない穏やかな日々にこそ、「常在戦場」は必要なんじゃないでしょうかね。
ここで問いたいのは親の本音の部分ですから。
もう1回問います。
あなたは
子供のなにを評価するんですか?
どうなってほしいんですか?
なにを求めているんですか?
子供には心してかかられよ。
礼は寛容にして慈悲あり、
礼は妬まず、礼は誇らず、驕らず、
非礼を行わず、己の利を求めず、
憤らず、人の悪を思わず※意味は各自調査でお願いします
小4 リハビリママさん
非常に興味深く読ませて頂きました。
一生懸命に勉強をする子なのですが、どういう訳か成績が伸びません。本人も必死で長時間勉強し、それを煽るように私がべったりくっついて勉強させていたのが原因のような気がしております。
今後、この子の勉強時間を増やさず、効率よく成績を伸ばせるよう、分析をしていきたいと思っています。
10の鉄則を読み、ABC分析(塾内模試の結果で)を行いました。国語、算数と両方行いました。国語のA問題(主に漢字と語句)、算数のA問題(主に計算と基礎問題)はほぼ90~100%の割合で正解しているのです。
私はよく問題を読まずに問題を解いており、ケアレスミスを繰り返しているのかと思っていたのですが、基礎の問題は、キチンと解けているようです。国語においては長文読解、算数においては応用問題がポイントだという事が分かりました。
塾の授業後の小テストではいつも満点をとっていたので、すっかり理解しており、ケアレスミスの連発なのかと勝手に捉えて、小4の一年間を過ごしてしまったようです。
本人は絶対に第一志望の中学に合格したいため、長時間の勉強に耐えていてようです。我が子が非常に愛しく思えました。
今後は塾の宿題、公文(二月までは通いますので…)が終わったら、応用問題を少しずつ解くこと、文章読解問題を少しずつ解くことを考えています。鉄則に書いてあるようにもっと具体化しなければ、と思って現在思案中です。
論理的に具体的にテスト分析をしたことで、今まで見えていなかったものが見えるようになったのは大収穫です。
頑張っているのに成果が出ないのは、子供の能力が問題なのではなく、やり方が間違っているから。
どうぞそういう観点から子供を見てあげてください。