こんにちは、ストロング宮迫です。
全国的な視点で言うと、受験者数からみても、入試を行う学校からいっても、中学受験の最大のピークは首都圏の2月1日の入試となるでしょう。
今、このとき、静かな中にもピリピリとした緊張感が最高潮に達していると感じます。
そんな中、受験が終わった母さんからメールをいただきました。
こんにちは。
今高校受験2年の兄の時からお世話になっているaoiです。
現在中3の二男でも、親技とマッハ50を駆使し、受験を戦ってきました。
やはり2人目は親の私が先が見えている分、精神的には比べ物にならないほど楽でした。また、二男は自分から机に向かうので、本当にえらかったです。
家族も受験がわかっていて、大変協力してくれました。
おかげさまで、私立は兄と同じ特待を兄より高得点でいただき、第一志望の高校も推薦であっけなく合格してしまいました。
これからの私のやるべきことは二男を
「合格して、伸びる子」
に導くべく緩もうとする手綱を引き締める事だと思っています。
本人は、最後の期末で1番を取るぞと張り切っています。
下にまだ控えています。まだまだがんばります。
ストロング先生もお身体に気を付けて、これからも悩める受験生の親に御教示をお願い致します。これからもよろしくお願いします。
本当にありがとうございました。
aoiさん、おめでとうございます。そして、メールをありがとうございました。
2年前の上のお子さんに次いでの合格で親技の経験を着実に積まれての合格ですから、ボクにとっても格別です。
こういうメールを紹介すると、もしかしたら
「合格したから言えるんだよ」
と思う方がいるのかもしれません。
どういう捉え方であっても、それはその人の自由であると思います。
ただ、aoiさんには、aoiさんが着実に歩んできた道がある。
少し振り返ってみると、今から2年半前、『10の鉄則』を読んでいただいた際の感想にはこう記されています。
9月21日
今まで、一切子どもの勉強に関わっていなかったので、心を入れ替えて今からは、子どもにつきあっていこうと思いました。
一番下の子が高校に入学するまでの長い道のりですが、覚悟を決めました。
中学生の今どころか、長男には小学校入学当初から全く勉強を見てやらなかったのでそのつけが今返ってきたのだと思っています。
仕事が忙しいことに逃げていました。
自分の子どもを見捨てて、人の子どもの世話に力を尽くしていたなんて、本当におろかでした。
「頭のイイ子は親がちがう。」なんてこと百も承知でした。そして、自分はダメダメな親でした。
aoiさんによれば、このとき、上のお子さんについて
今、思い起こせば長男のあまりのやる気のなさ、数学の点数のひどさに途方に暮れ・・・・
ていたのでした。
そして、数学の問題集である「マッハ50」をやりながらも、
「本当にこれで間に合うのだろうか。」という不安に押しつぶされそうになりながらも耐えた数ヶ月。
少しずつ芽を出し始め、今では1枚3分程度で片付けることができるようになりました。
ここでつけることのできた力は計り知れないものがあり、今回の受験勉強期間全体の土台となるものだったと思います。
数学で手応えを得た長男は加速度的に勉強を進めることができるようになり薄い問題集なら、休日の1日で終えてしまうほどになりました。
「子供に付き合う」と覚悟を決めてから、不安に耐えながら、これでいいのだろうかと感じながら、上のお子さんの受験を迎え、その上で今回下のお子さんの受験でした。
別に『10の鉄則』も「マッハ50」も買わなくてよろしい。
「子供に付き合う」と覚悟を決めて、実際にやり始める。始めたらやり続ける。そこから始めましょう。
言うは易し、行うは難し。
決してただ「合格したよ」と運よく手に入ったものではなかったんだという点だけは皆さんにもわかっていただけたらと思います。
そして、子供に付き合う覚悟を決めて、そばに付くと、さまざまな親にとっての「特典」があります。
例えば、aoiさんの場合。
受験は人生にとっていろいろな意味を与えてくれると思います。
この春高校1年になった長男の受験で私が一番よかったと思えることは
「人生」「価値観」
についてたっぷりと話し合う時間をたくさん持つことが出来たことです。
それまで、本当に放置していて受験対策を始めたのが中3の9月でしたが、受験までの半年はものすごく密度の濃いものでした。
勉強もそうですが、心を開いてお互いに話し合うことができました。
幸いうちの子はよく親の言うことを聞く子どもでしたが、勉強に関しては全く努力をしないタイプでした。
いずれにせよ一人の人間対人間として向き合うことは親子でなくても大変重要だと思います。
これはここでかつて紹介したことがあるメールなので、勘のイイ方は覚えているかもしれません。
たかが受験、されど受験です。
「受験なんて頑張ったって社会に出て役になんか立つもんか!」という声を聞きます。
しかし、ボクはそうは思いません。
受験でもスポ―ツでも、習い事でも、取り組み方で、やり方で成果の出し方で役にも立つ。
役に立つようにできるかどうか。
なにより厳しい期間を過ごす際に、あれこれ考え、あれこれ話し合ったことは本人にとってはもちろんですが、親にとってもかけがえのない財産になるとボクは考えています。
この前もこういうことがありました。
4月から5年生になり、中学受験を目指す子供が「先生、2年間は灰色でも2年後には花を咲かせます」と。
その意気やよし!
しかし、ちょっと待てとボクは言いました。
「2年間は灰色」、これについて聞くと、子供曰く「実につまらない、辛い、不幸せな2年間」というような意味で使ったということでした。
でもね、2年間灰色で過ごして「さあ明日は入試!」という日に交通事故にあってしまったら、どうするの?と聞きました。
あまり良い例えではないとは承知しています。
が、2年間「つまらない、辛い、不幸せ」を過ごし、花を咲かせる手前で事故で死んじゃったら、お前の人生は真っ暗で終わりなのか?と。
過ごした2年間が暗く、辛く、つまらない期間であるなら、まさしく「真っ暗」でしょう。
入試当日、インフルエンザにかかって39度熱が出ることだってあるんですよ。実際は這ってでも行くでしょうが、行きたくても行けないことだってあるのです。
誰もそれは予測できない。でも、起こりうる。
だからと小学生には言いました。「これから過ごす受験生活の2年間をとにかく楽しめ」と。
苦しい勉強を課せられ、多くの宿題を出され、毎週のテストで成績を問われ、偏差値の高低で一喜一憂はもちろんある。
苦しいときも、笑う時もあるだろう。
それでも起こった出来事、気づいた自分の不甲斐なさ、思うようにならないテスト結果、それらを楽しめと。
受験当日に事故にあったり、インフルエンザにかかったり、不慮の問題にぶち当たってしまって入試に行けなくても、「ああ、この2年間いろいろあったけど、おもしろかった!」そう思えるように過ごせと。
難しいけど、そういう考えでこの2年間を過ごさないともったいないよと。
2年間灰色だったが、合格すれば幸せになれる!皆そう思いがちだが、そんなことはありえない!とも言いました。
2年間灰色で不幸だった者は合格しても灰色なんだよと。
種をまいて、芽が出て、大きくなって、花が咲いて、実がなる。花が咲くことがクライマックスじゃないよ。
種をまくところから苦労や楽しみがあり、クライマックスがある。
芽が出たときには心配も楽しみもあり、クライマックスがある。
それぞれの過程に、1日にクライマックスがある。一喜一憂があり、泣き笑いがある。
だから、そのときそのときをおもしろがって楽しんだほうがいいんじゃない?
しょっちゅうクライマックスがこないとおもしろくないじゃん!
どう思う?
「頑張らないといけない時間なんだけど、親がいないからついゲームをしてしまった」
もちろんそれは受験にはマイナスだけど、「オレってそういうことが平気でできる人間でもあるんだ」と気づく。大事なことだよ。
苦しいものに向き合ったときに「自分の本当の姿」に気づけたりもするんだよ。それは灰色なことか? 違うんじゃない?
だって自分の新しい姿に自分が気がつくんだから。ちょっとカッコ悪い自分だけど。
じゃあ、今度はゲームをやらずに勉強を頑張ってみるかな!? そう思えたらすごいよね。
でも、またまたゲームをやっちゃった。オレって人間はなんでだろうと考えるよね。
その考えるところがおもしろいんじゃないか・・・なんてことを延々と小4に語るボクもどうかと思いますが、わかろうがわかるまいが、あの手この手でこの2年間はビューティフルでワンダフルでエキサイティングな日々の連続なんだということをこれからも語っていくつもりです。
2年間溜めに溜めても2年分の喜びをいっぺんに味わうなんて器用なことは人にはできないんじゃないでしょうか。
合格して喜び続けて6年です!なんてやつに会ったことはない。たいていその頃は「こんなはずではなかった」なんてね。
それに2年後に生きているかもわからないですし。
だから、今日一日、精一杯、「ああおもしろかった!」と終わりたいものです。
みんな、なんの根拠があって、2年後とか3年後の入試の日が確実に迎えられると思っているのか。
死後の世界のことはわからないけれど、今日死ぬんだったら、今日までの人生がどうだったかとボクなら思う。
そのとき「まだ灰色の2年間の真っ最中で、あともう少し待ってくれたら、花が咲きますから!バラ色まで、もうちょっと待ってよ」なんていうお願いが聞き届けられるんならいいんですがね。
今回、紹介したaoiさんの話には1年後とか2年後とかではない、日々の生活での過程での財産がたくさんあったという報告にボクは思えたのでした。
さて、あなたはどう考えますか?
『10の鉄則』の感想、続々と・・・
小4 APPLEさん
楽しい気持ちで、そうそう♪と納得しながら読み進めました。
数年前から、メルマガを読ませていただいて、新・勉強の常識も熟読しました。
私の頭の中は、すっかりストロング化しているはずです(^^)
すぐに取り組めそうで、成果も期待できると感じました。
なぜなら第3章の勉強のやり方は、長男が受験の時に取り組んでいたものだったからです。
なぜ長男の受験が上手くいったのかを、教えていただいたような気持ちです。
性格の違う次男には、彼に合わせた方法があるとの思いから迷いが出て、詰めの甘い勉強になっていたことに気付きました。
その結果成績にむらが出ていると気付きました。
成績が上がる仕組みは誰でも一緒です。
ただ、子供それぞれで段階があるだけ。
成績が上がる仕組みを子供の現状を把握し、段階を踏んでやればイイ。
上の子供は例題→基本→応用→発展まで自分でスイスイ解けたけど、下の子は基本でつまづくということは当然なります。
成績を上げ方は一緒。でも兄弟でいる場所、段階が違うんです。
だから、やり方を変えるのではなく、段階を変えるんです。
親の意識を少し変えるだけ。しかし、この少しが難しい。
「上の子のなら・・・」なんてすぐ親は思っちゃいますからね。
問題点をシンプルです。親の意識が複雑なだけで。