oyawaza412
こんにちは、ストロング宮迫です。

今日から9月ですが、9月は受験生の家庭でもっとも問題が噴出する月といってもいいかもしれません。

受験が迫る中、夏休み中の疲れもあり、志望校判定もシビアに感じられ、それゆえにマグマが噴出し、「受験生ではなさそう」な状況が一番出やすい季節です。

この前、子供に読ませる本を本棚から探してるときに『夜明けのパトロール』という小説を手に取った。

ボクは本のお気に入りの箇所には線はひかず、折り目をいれるんですが、そのうちの1つにこれがあった。

ドン・ウィンズロウ著『夜明けのパトロール』

・・・水死の原因の多くは、気の動転にあるからだ。

思考回路が停止して、ばかげた真似をしてしまう。潮と戦おうとしたり、正反対の方向へ泳いだり、両腕をばたつかせて体力を消耗したり・・・・。

落ち着いて、仰向けに浮くか立ち泳ぎして、「騎兵隊」の到着を待ちさえすれば、99%は助かる。

なのに、パニックに陥ってむだに大きく呼吸し始め、やがて一巻の終わりとなる、沈着冷静な水難救助員が運よく居合わせ、助けてくれない限り。

最近の子供たちは学校のプールなんかで衣類を着たままで泳ぐ「着衣水泳」を教えてもらい、服を着たままの状態の方が浮力があって水に浮きやすいってことを身をもって学んでいます。

身をもって経験するからジタバタしないほうが安全なんだなって頭ではわかってる。

しかし、それが海なんかで突如起こると、気が動転して、しちゃいけないことを一生懸命やってしまう。「思考回路が停止して、ばかげた真似をしてしまう。潮と戦おうとしたり、正反対の方向へ泳いだり、両腕をばたつかせて体力を消耗したり・・・・」してしまう。

パニックになった時の恐ろしさですよね。これから受験生はたくさんの入試演習をしてこうした「気が動転した」場合にどう対処するかを訓練していくことになります。

1番の問題で小難しいのが出てガツンとやられて、慌ててパニックになって、やっぱり最上位クラスは手ごわいわとか余計なことを考えてチビってしまった・・・そんなふうにならないために「入試演習をする意味」がある。

入試演習をする意味」だけじゃなく、繰り返しここで書いているのは、今の子供の身の丈に合ったことをしっかりやっていくっていうことです。

受験生の家庭でもっとも問題が噴出する9月だからこそ、気をつけて、なにを優先してやらせるかを親がしっかり考えてやらせることです。

問題が発生して「思考回路が停止して、ばかげた真似をし」たり、「潮と戦おうとしたり、正反対の方向へ泳いだり、両腕をばたつかせて体力を消耗したり」してると岸まではたどり着けない。水死してしまう。

勉強でいえば、基本を、基本問題をちゃんとやるってことです。きちんとできるか確認することです。入試演習が入ってきて、やることはどんどん難しくなるけれど、子供にとって難しすぎることを身につかない。

「入試演習をしたら一桁得点でした!(復習に丸1日!!)」なんていう驚愕の告白を今年は聞かないで済むことを祈るばかりです。

難しいことをやれば復習だって時間がかかる。1ケタ得点だったら、そりゃあ復習に丸1日かかる。それで身に付くならいいんですよ、そういう勉強をしても。

でもね、そういう苦労に苦労をかさねてした勉強ってさ、1週間後にやったらたぶんできない・・・これが定番。

丸1日かけてやった勉強なのに1週間後に出来なかったら、受験生の家庭はそれが3回重なればパニックになる。パニックになって気が動転すれば、「思考回路が停止して、ばかげた真似をしてしまう。潮と戦おうとしたり、正反対の方向へ泳いだり、両腕をばたつかせて体力を消耗したり・・・・。パニックに陥ってむだに大きく呼吸し始め、やがて一巻の終わりと」なります。

司令塔である親の役目はこれからますます重要になります。
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もう1つ、親が気をつけないといけないのは、問題が噴出するこの9月は、受験生なら苦しかろうが余裕があろうが、どうあっても勉強を進めなければならないわけですが、なんとかこの壁を子供に乗り越えてほしいと思って親が「禁断の果実」を与えてしまいがちなのもこの9月の特徴です。

「禁断の果実」とは、そう、「受験まで頑張ればあとは・・・・」です。

しかし、実際は受験が終わっても、次の新たなステージが始まります。上位の学校に行けばいくほど、その集団のレベルは高く、受験が終われば、さらに一層頑張らねばならない闘いがすぐに始まる。

しかし、そこにたどり着くまでに息絶えてはならない。ゆえについ「受験まで頑張ればあとは・・・・」と口走ってしまう。
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ときどき引用させてもらっているブログ『地政学を英国で学ぶ』に「戦略学でよく使われる引用句」として、次のような句が記されていました。

「戦略学でよく使われる引用句:その9」

政治と同じように、戦争にも明確な終わりはない

・・・戦略家が犯す最大の過ちは、おそらく「勝利」(victory)を信じることだ。

しかし勝利とは、想像上の概念にすぎない。そして勝利とは、新しい困難へと道を譲ることにすぎないのだ。

エリオット・コーエン(Eliot A. Cohen)、二〇〇二年

???ですか?

少し強引に置き換えてみると、こうなります。。

政治と同じように、「受験」にも明確な終わりはない

・・・親が犯す最大の過ちは、おそらく「合格」を信じることだ。

しかし「合格」とは、想像上の概念にすぎない。そして「合格」とは、新しい困難へと道を譲ることにすぎないのだ。

これから受験まで、さらに受験後も闘い続けなければならない道のり。「闘う」には理由がいる。

その理由が明確でないと「なぜこんなにまでしなくちゃならない?」「なぜそこまで言われなくちゃならない?」という熱いマグマとなって噴火する。

捨てセリフは、「やってられるか!」
oyawaza410
ステキなエサを与えて受験まで走らせることができても、それで終わりじゃない。なぜなら、「合格」とは、新しい困難へと道を譲ることにすぎないから。

子供にキツイことを課すんです。「闘う理由」について、親はもう一度寝ずしてでも、考えておかないと、子供に負荷がかけられなくなる可能性もあります。

心してかかるのは子供ではなく、親ですぞ!!
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うれしい報告

親カツ「入試実践テクニック」をやった感想

小6 ピヨピヨさん

ストロングさん、入試実践テクニック、やってますよ!

DVDは親子で一緒に2回見ました。でも、難しいですねえ。最初の予定通りになかなかできません。

特にできそうな問題とできそうにない問題の区別がねえ。

子供ができそうと感じたときについ予定時間をオーバーして取り組んでしまい、できそうにない問題にも熱心に取り組んでしまう。熱心はいいのですが。

ストロングさんに10分を越えて取り組んでいい入試問題なんてそうないですよ!と言われた意味がようやくわかりました。

それでも夏休みは入試演習にも積極的に取り組み、以前よりはだいぶんよくなりましたから。

これからの入試演習でもっと磨きをかけていきます。あと5ヶ月よろしくお願いします。

子供が持っている力以上の点数は出ません!

でも、多くの受験生が「持っている力」をなかなか100%発揮できないのが現状です。

取りに行く点数を考え、時間配分と問題選択をする。それは訓練なしにできません。

家で練習して、模試で試して、入試演習でやってみて、はじめて身につくもの。

持っている力を100%発揮する! 悔いのない戦いのために!

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