早速今回の相談を読んでいただいて私のバズーカ砲を受け止めていただきましょうか。
中2 ちゃまるさん
我が家の悩みの種は長男の方なんです。
長男は某私立中学に通っていますが、中学受験のために通っていた塾でも、現在通っている中学でも「前代未聞」と言われる図太さ・図々しさを発揮し我が道を突き進んでいます。
親の言うことはもちろん学校の先生の言うことにも聴く耳を持たず、宿題をやらなくても平気。先生に何を言われても気にしないのです。
そんなにまじめにやらなくてもそこそこの成績は取れるという自信だけは持っていて、現にその度胸で進学校といわれる学校に合格してしまいました。
親としてはそれを彼の個性として見守るべきなのかと思う反面、そんな彼を変えるヒントがないか・・・と模索しております。
次男に対して鉄則を実践しながら、長男への対応のヒントが見つかれば・・・と思っています。
『10の鉄則』を購入いただいたちゃまるさんから感想をいただきましたが、感想は下の小6の受験生のお子さんのことを中心に書かれていました。
その感想の下に、質問というか悩みというのが書いてあったのが今回取り上げた話です。
親の言うことを聞かないわが子への対応についてよく質問をいただきますので、今回はこのテーマでお話をしようと思います。
まずは、こんなところから考えていきましょうか!
子供は親の言うことを聞くべきか?
いきなり大きなテーマになりますが、そもそも子供は親の言うことを聞かないといけないのでしょうか?
これはストロング自身の考えということになるでしょうが、
答えはノーです。
これは親の言うことは絶対ではないという意味でね (^^)♪
ストロングもそうでしたが、みなさんも親の言うことに全て従ってきたわけではありませんよね(たぶん)。
親の言うことがどうしても正しいとは思えなかった!( ̄ii ̄)という経験は誰にでもあると思います。親も人間ですから絶対ではありませんしね。
そんなとき、親と真正面から対立することだってアリでしょう。
親への反抗心からではなく、子供たちが成長(=自立)するために必要なことだと思いますし、ストロングなんかは、あえて子供と対立するようなシチュエーションに持っていって、煽り、子供を試す場合も多々あります。
子供が対立することを避けたりしたら、それを怒ったりすることだってあります。
「お前、ヘタレたろ!?」とかね。もうほとんど因縁ですなあ…(;_;)
まあ、ストロングのことは置いておいて、これには考えておくことがあります。
それは、
親の言うことを聞かないのは成長の過程
と短絡的に考えないことです。
先ほどの話は、学年でいえば早くて中学生、だいたいが高校生ぐらいの話です。
注意してほしいのは、小学生で親の言うことを聞かないというのとは種類が違います。
子供は「なぜ」親の言うことを聞くべきか?
これは子供たちが成長(=吸収)するためだとストロングは考えています。お気づきだと思いますが、これは親に限ったことではありません。
言い換えれば、
子供は「なぜ」人の言うことを聞くべきか?
こっちのほうが正しい表現でしょうが、子供たちは親以外におじいちゃん、おばあちゃん、学校の先生や塾の先生といった人たちのアドバイスに耳を傾けることでパクパクと吸収していき、成長していきます。
「子供が親の言うことを聞かない」を考える際には、良い悪いではなく、「自立」や「吸収」といった子供たちの成長のどちらに関係してくるかを見極める必要があるということです。
さて、ちゃまるさんの話に戻りましょう。
中学生のお子さんは、
中学受験のために通っていた塾でも、現在通っている中学でも「前代未聞」と言われる図太さ・図々しさを発揮し我が道を突き進んでいます。
親の言うことはもちろん学校の先生の言うことにも聴く耳を持たず、宿題をやらなくても平気。先生に何を言われても気にしないのです。
とのこと。
大物ですなあ!タイガー山中だったら、大喜びすることでしょう。
さぞかし問題があるのだろうと思えますが、「我流の勉強でそこそこの成績は取れる」という自信があり、現に「進学校といわれる中学校にも合格」したと。
親に頼りっきりの子供をお持ちの親からすると「たくまし~い!」と叫びたくなるぐらい、なんともうらやましい話かもしれません(^_^)
まあ、これも一種の「自立」ですなあ。まじめにしなくてもそこそこの成績を取る。そんな生徒をストロングもたくさん見てきました。
ただ、ここで忘れてはいけない視点は、子供は少なくとも「工夫」をしているだろうということです。
本人は無意識かもしれませんが、最小限の勉強だけでそこそこの成果を出す子供たちはそれだけの「工夫」をしています。
工夫なくして、人のアドバイスを聞かないのでは成果は出ませんから(>_<)
つまり、意識的か無意識かは別にして、自ら効率的な工夫を行って、しっかりと成果を出すことのできる子であれば、
「わが道を進む」のも「アリ」
だとストロングは思います。
まあ、できれば、無意識の「工夫」もちゃんと整理しておいて、説明できるくらいにはしてほしいところですが。
ただですね、この「自立」が先行するタイプは、「吸収」が疎かになることを忘れてはいけません。
大事なのは、図式として
「吸収」>「自立」
だということ。
???ですか。
あくまで勉強に限った話ですが、人のアドバイスをしっかり聞いて吸収しながら成長する子は、人のアドバイスを聞かずに自分で工夫できる子よりも勝るということです。
勉強は学生時代を通じて、長い年月をかけて積み重ねていきます。
結果的ですが、先人の工夫を吸収し、自分のものとし、それに自分の経験をプラスして積み重ねられる者はもっとも効率的に成果を出すことができるものです。
先人の経験を我がものにできるということは非常にシステマティックに積み上げられるということです。
ゆえに勉強の分野では圧倒的に強いといえるでしょう。自分ができる経験なんて知れていますからね。
まあ、それでも成果は出しているわけですから、文句はありませんけど。
ここまではあくまでもタイプとして損か得かという面から書いてみました。
では、ちゃまるさんがおっしゃる
親としてはそれを彼の個性として見守るべきなのかと思う反面、そんな彼を変えるヒントがないか・・・
と。
ちゃまるさんのお子さんを変えることはできるのか?
残念ながら、難しいでしょう(>_<)
ちゃまるさん自身、親や先生の言うことを聞かないことを悲観しながらも今の中学校に合格したことを子供の成果として認めているようです。
また、その中学校でも「真面目にやらなくてもそこそこの成績は取れる」ことを不安に思いながらもある種認めている面もあるのでしょう?
本人はといえば、「自分は間違ってない」と確信していることでしょう。
この親子の精神状態では何をアドバイスしても無駄だと思うのです。
ハッキリいえば、
子供が言うことを聞かない
のではなく、
親が言うことを聞かせられない
状態ではないでしょうか?
思い切って逆の言い方で言えば、努力のない成果など意味はない!合格を勉強せずにそこそこの成績を取っていることで舐めているんじゃないか!?
同じ場面で、そんな風に詰め寄っていく親の方もいることでしょう。ここはもう親の価値観になってきますので良し悪しではありません。
先に書いた子供が意識的にか無意識的にか行っている「工夫」を十分考慮した上で、今の現状「あまり努力はしないのに成果が出ている」ことを良しとするのか、悪しとするのか。
それによってお子さんに対する対処の仕方はまるで違ってくるということです。
ちゃまるさんは「認めざるをえない」と現段階では思っているから、なにも言えない状態なんだと思います。
一方で、「認められない」と思うなら、出ている目の前の成果に関係なく、子供との対立関係(考え方についての対立)に挑んでいくようになるでしょう。
ストロングは子供の成長を最大限にするには、
「吸収」→「自立」の順番がベスト
だと考えています。
はっきりと分かれるわけではありませんが、「自立」の比重が徐々に増えていくイメージです。
だから、ストロングの主張はこれまでもこれからも常に「親の言うことを子供に聞かせられないといけない」になります。
繰り返しますが、これはストロングが「吸収」→「自立」の順番がベストだと考えているからです。
そして、年齢が上がるにつれ親の言うことを聞かなくなったとしても、親以外の人の言うことを聞ける子、吸収できる子供にしておく必要があると考えています。
よって価値観の違いによってちゃまるさんのお子さんに対する対処は違ってくるのですが、価値観が違おうとも、
「先生の言うことも聞かない」
これは親の指導不足だと思います。
もうここまできていますからそれはどうすることもできないし、嘆く必要もないでしょう。
これからお子さんは、高い可能性で躓いたり、困ったりすることが出てくると思います。
それが出てきたときが親としての最後のチャンスになるのではないでしょうか?
そのチャンスが来たときに、親が手を差し伸べられるように準備をしておく。それがちゃまるさんがお子さんにできることだろうと思います。
準備しなければ、今と同じように親の言うこと何するものぞ、先生の言うこと何するものぞということになるでしょう。
最後のチャンスにお子さんに手を差し伸べるには、親の価値観が子供に伝わっていないといけないわけです。
準備とはそのことです。
大物のお子さんです。親のこれまでの全人生をかけて正面からぶち当たっていけばいいでしょう。
その際、成績がどうのなんて話はしても聞く耳は持ちません。
世の中のこと、社会のこと、事件のこと、人生のこと、仕事のこと、それらについてお子さんと日常生活の会話で話をしておくことです。
今は言うことを聞かないのは仕方がない。これまでの経緯もあるのですから。
しかし、これからは勉強以外のことをいろいろと話し合っておくことです。
決して子供に意見するというのではなく、話し合うことで親の価値観を伝えておくのです。その親の価値観とは真逆の方向に子供は進んでいくのかもしれません。
でも、親の価値観をぶつけた上でそうなら、親の人生の上に子供の人生を積み重ねていくことになるのですから、いいじゃないですか。
最も最悪な形は、子供ともう話しさえできない状態になり、知らないうちにどっかに子供が飛んでいくことじゃないでしょうかね。
ノリ勉「英語」を終わっての感想・・・
中3 ちゅんさん
◆明らかに今回の成果と思うことは何ですか?:
子供の学習能力の高さに気がつきました!
テストで点数が取れないため、結果のみを引き合いにだし「勉強しろ~」としか言わなかったのですが、横に付いて勉強を見ていると、内容は理解してやっており、ノリ勉もしっかりできる程の能力はある事がわかりました。
やはり、子供自身のやり方と手抜きが問題だったのかも?
◆子供のそばで勉強を見るってやっぱり非常識でしょうか?あと、親にとって学ぶべき点はありましたか?:
子供が勉強する姿を親は受け止めて、過程を共存してこそ結果に対する意見ができると感じたため、そばで見るはありです。
◆お子さんと一緒に勉強するのは楽しかったですか?:
最初は苦痛でした。
時間作り、ノリ勉の予習/復習、勉強内容の理解等、難題ばかりに感じられ、始めたのを後悔しました。
しかし、子供が課題をどんどんこなして行く姿をみていると、「コイツやるな!」なんて感じていたり、私が付き合っている事に子供が責任を感じているようで、真剣にノリ勉に取り組んでくれて最後は達成感はありました。(中学3年の英語は今の私にはしんどかったです・・・)
中3の英語、親が付き合うのはしんどいですよねえ・・・
でも、でも、それを知ることで「子供も結構キツイこと頑張ってるんだなあ」と感じられる。
これってただ「勉強しなさい!」というより大変ですが、子供と同じ気持ちをリアルに共有できることからこれから受験を迎え、かつその受験期に苦しさを覚えたときに力になってやれると思うのです。
そうした感情を共有することなく、いざ困難に直面した時にしたり顔で、親の昔の経験話などを持ち出されて話されたら、やっぱり子供はそっぽを向く。
だから、今一緒に「勉強して」共有しておく。
今、親が頑張るということは、「いざという時」のためでもあるのです。
まだまだ頑張ってくださいね!できるだけ楽しく!