「甘やかされて育つ」って、本人のせいとは言えないのに、本人があとあと本当に大変だな。「甘やかす」と言葉はやさしいが、実際は、「思い通りにならない状況に、自分で努力したり工夫したりして働きかけて突破する教育をしない」に等しい。訓練のないまま思い通りにならない社会へ放り込まれることに
— 山田ズーニー (@zoonieyamada) 2018年2月20日
こんにちは、ストロング宮迫です。
高校入試も私立高校と公立高校の前期(推薦)入試が終了、残すは公立高校の一般入試となりました。一般入試はこれから3月の中旬まで全国で続々と始まります。
今週末はもう全国どこもホテルは空いてませんでした!
そう、国公立大の2次試験前期日程が25日からスタートするから。
空いてても、高いのよ”(-“”-)”
長い長い今シーズンの受験もあと少しのところまできました。頑張れ!受験生!!入試はいよいよ最終章へ。あと一踏ん張りです。
さて、受験シーズンもいまだ真っ盛りですが、冬季オリンピックもいつの間にか終わりが近づいています。
何度か書いてるけれど、オリンピックというのは4年に一度ですから、4年間の「タメ」が効いています。
中学受験なども小4からスタートするとすれば、3年間の「タメ」が効いていることになります。その蓄積してきた年月があるため、演技や試験だけでなく、緊張感や込められた思いなども当日の演技や試験に大きく影響します。
蓄積した年月が3年とか4年ではなく、1週間だったとしたらあれほど人々を熱狂させることもないのでしょう。
「長い間協力してくれた人々に喜んでほしい」
「メダル(合格)を獲って恩返ししたい」
「日本中の人にイイとこ見せたい!」
「これが最後のチャンスなので頑張りたい」…etc
この技術的なもの以外の「思い」がオリンピックのドラマを生むのは受験と同じです。
「タメ」が効く、効かすには、思いだけでなく、そこに蓄積された努力が必要不可欠です。「どれだけ努力したか」だけでなく、「どう取り組み、どう努力をしたのか」や「どう考えて工夫したか」も含まれます。
日刊スポーツにこんな記事が出てました。ぜひお子さんを抱えるご家庭の親の方には自分のこととして読んでほしい記事でした。
※日刊スポーツの記事↓↓↓は良かったけど、この一面の写真↑↑↑はいただけない。スポーツ紙の気持ちはわからんでもないが、一面には4人の写真を載せてほしかったぞ(; ・`д・´)
オランダのプロコーチだったデビット氏が、低迷が続いていた日本スケート界を救った。
15年春、ナショナルチームのコーチ、スタッフを集めた新体制最初のミーティングで、参加した全選手に目標を言わせた。
タイム、大会での順位…。
だが、すべての応えに対し「イージーだ」と応えた。
日本に足りないと感じたのは、戦う意識と、フィジカルの強さ。「殻を破れ」と意識改革を求め続けた。
体脂肪率男子が9~10%、女子は20%を目指させた。宿舎で差し入れのドーナツを食べている選手を見つけると、「金メダルを取るつもりはないのか」と顔を真っ赤にして怒った。
食事の量、睡眠時間も管理。
永遠と続く猛練習に、選手から「中学生の部活みたい」と不満の声も広がった。
だが、ひるむことなく、日本スケート連盟にも変化を求めた。遠征時の乗り継ぎ時間の無駄を指摘し、トレーナーも増やすよう要望した。
予算を理由に拒否されても、「自分はそういうコーチだ。それを言うのが自分の仕事だ」と簡単には引き下がらなかった。
結果が出るとすべてが良い方向に流れ始めた。16年シーズン、どんどん記録を伸ばす日本選手にライバル国も驚いた。
選手の中にあった甘さは消え、目指してきた戦う集団へと生まれ変わった。
高木美は指揮官について「勝負に対して貪欲で、大切にされていると思う部分がたくさんある」と信頼を語った。
日本スケート連盟は24年北京五輪に向け続投を要請している。湯田淳強化部長は「日本にとって素晴らしい出会いだった。しがらみがなく、妥協しないヨハンだから変えられた」と嵐のような4年間を振り返った。
「中学の部活的管理」ですって!?
イージーな目標をいくら言い立てても、実現はしない。ゆえに厳しさが指導者には求められる。厳しく猛練習を課せば、子供からは不満は出る。日本代表チームに選ばれる素質がある人でもです。
それが続けられるのは成果が出たときだけです。厳しいだけで成果が感じられなければ、その努力は続けられません。これはスポーツでも勉強でも、いや、すべてのことに適用される。
この間から運動部活動に関するガイドラインをスポーツ庁の有識者会議が検討していると報道されています。
有識者会議では「中学の部活動について、平日は長くとも2時間、休日は3時間程度までとし、休養日を平日1日以上、土日1日以上の週2日以上とする基準を固めている。高校に関しては義務教育でない点を踏まえて議論してきたが、この日の会議で中学の基準を原則適用すると確認」したとか。
ただ時間が長いだけの部活もあるのだろうし、成果が実感できるような意図を感じられない部活もあるでしょうし、これも現在議論されている「働き方改革」の中で、労働基準法で限度と定められる時間外労働が月45時間超の教員の割合を減らす目的もあるのでしょう。
世の中が様々な経験を積み重ねて、より良き社会となるように改革、変更されていくことに文句はありません。教員が一家庭人として時間を持てるようになることにも異議はありません。
ただ世の中がそういう方向に流れていったとき、いつも当事者である子供に大きな隙間が出てくることも指摘しておきたいんです。
かつてここでは「なぜ学校は5日制になったか知ってますか?」と題して、島根県で講演された木村治美さんの講演記録を紹介しました。
その講演の冒頭で木村治美さんはこうおっしゃられてた。
学校週5日制が実施されました。皆さんは、どう評価していらっしゃいますか。
学力が下がるとか、子どもの居場所がなくなるとか、いろいろな副次的な問題が出てまいりましたけれど、あれを最初に提言したのは、臨時教育審議会です。
その本心は、どこにその狙いがあったかと言いますと、やっぱり学校中心主義から家庭・地域全部に教育の場をひろげようという、それが狙いでございました。
つまり、学校が6日間抱え込んでいる。そうすると、家庭は学校に任せればいい、それから地域が何か子どもたちに関わろうとしてもそれは日数がない。
学校は5日だけ抱え込んで、あと1日多く土曜と日曜は、家庭と地域に返しますよとそういう意味で学校週5日制を提言した訳です。
その家庭に返された「土曜日」はその後どうなったか?
「家庭と地域」には、ほとんど返らなかった・・・・んじゃないでしょうかね。塾とかスポーツクラブとかに行っちゃった。
部活の休みの日が増えれば、同じようにまた「家庭と地域」には返らず、有料の塾やスポーツクラブが栄えることになるでしょう。あ~あ・・・
塾に行ってもいいし、スポーツクラブに通ってもイイ。そこに親のかかわりがあるならば。子供を見る、観察する姿勢がそこに注がれ、共に悩み、工夫し、成果を出そうという試みがそこにあるなら。それだけです。
すでに毎日親技では「自分で勉強するは高1の壁」と題して、親技の考え方は提示しています。
「自分でする」という良い流れに流れ始めるのは「結果が出る」「成果が出た後」です。
最初から自分でやりゃしないんですから。誰かに任せてそこでそのサイクルがうまく回り始めるなら、任せればイイ。しかし、サイクルが回り始めていないのに、最初の一番労力がかかる大きなギアは子供一人では回せないってことを親の方には肝に銘じていただきたい。
スケート選手にはオランダのプロコーチがいたけれど、子供には親しかいない。あなたしかいないんです。
まあ、だからといって、勉強では「死ぬほど思いつめるとうまくいかない」んですけどね。
先の日刊スポーツの記事にはこういうのも出てた。
合言葉は「ワンライン」。風洞実験を繰り返し、長野エムウェーブに取り付けられた28個の天井カメラで滑りを分析。
先頭と2番目の選手の距離を1m30cmから1m以内に近づけることで、空気抵抗を10%抑えた。左右のずれも45cm以内にし、空気抵抗を極限まで抑えた隊列、無駄のない先頭交代の技術を追い求めた。
ソチ五輪前、団体追い抜きのための合宿は数か月に一度、1~2週間程度だったが、平昌五輪に向けては、ナショナルチームで年間300日以上生活をともにし、互いの呼吸、癖、感覚を共有してきた。
・・・全員の持久力が増したことで、1回あたり0.2秒ロスする先頭交代を昨季までの4回から3回に減らす攻めの作戦に着手・・・
現状より30%工夫して改善すれば、あなたの子供にとって「世界記録並み」の変化が起こる。
仮に改善が1%だとしても、子供には成果を感じるには十分な割合です。「繰り返し反復と1回目の処理はセットで考える」だけでも、10%は勉強の質は改善される。
成果が出れば、負荷を増せばイイ。しかし、「タメ」が効く受験でも、いや「タメ」が効く受験だからこそ、「受験後に反動のくる勉強のやり方」はおススメできない。
ながいながい闘いの道のりの中で、末永く細長く永遠に努力は続けていかなくてはならないから。
学校から親へ、これからますます「時間」は返されていくことになるでしょう。その「空いた時間」を誰が子供と時間をともにし、生活をともにし、ロスを改善する試みをするのか? 成果を感じさせ、自分でもできるようにして子供を社会に出すか。
その過程で親の気持ちや努力が子供にうまく伝わり「大切にされていると思う」実感が出ているかどうかがすぐわかるのは、やっぱりあなたの家庭に「合言葉があるかないか」じゃないか。
「ワンライン」その合言葉は、あの選手たちにしか通じない言葉でしょう。「ワンライン」と口にすれば、そこに含まれる「風洞実験」「天井に取り付けられた28個のカメラ」「先頭と2番目の選手の距離」「空気抵抗低減」「左右のずれ抑止」などが瞬時に共有される。「中学の部活かよ」的な思いもね。
やっぱりコーチとの二人三脚で金メダルを価値獲った小平奈緒チームにも合言葉はあった。
「1・5!」。昨年の世界スプリント選手権で結城コーチは小平に叫んだ。コーチは1周のラップを選手に知らせるためにバックストレートに立つ。だが、この数字はラップタイムではない。腕を振るリズムだ。
腕を「イチ、ニ」ではなく「イッテンゴ、ニ」で振れ、との意味だ。「テンポを遅らせ、ためをつくることで伸びる瞬間がある」と小平は明かす。他にも「チェンジレバー」や「スイッチ」……。
2人の間に存在する「魔法の言葉」。速くなるための技術を言葉に置き換え、高めてきた。
ボクが子供によく使う言葉は「お前、ヘタレたな!」です。知ってますよね?
「いえ、ヘタレてません!」
「いや、ヘタレたよ、一瞬顔にヘタレが出てもの」
「気のせいです。ボク、ヘタレてませんから」…
ヘタレたら、成果がでなくなる。わかるものも、わからなくなり、理解できるものも理解できなくなる。怖いよ~、ヘタレは。
ヘタレについては、こちらを参照ください。
合言葉なんて、何でもイイんです。あなたと子供が瞬時に共有されるイメージがそこにあるなら。合言葉ができるまでには、時間を共にしないといけないし、工夫を凝らしたり、改善したりするための話し合いも行われなければならない。
だから、大事なのは「合言葉」でなく、その過程なんですよね。結果として出てくるのが「合言葉」だから。
最後の締めは金メダリストにしてもらうことにします。
――ご家族にどういうことを伝えたい?
「よかった時も悪かった時も、認めてくれたことを感謝したいと思っています」
――早く金メダルには触れたいですか?
「金メダルをもらうのは名誉なことですが、どういう人生を生きていくかが大事になると思う。メダルという形は周りの皆さんにとって、私が戦ってきた証しなので、見ていただきたいという思いが強いです」
あなたは、
健やかなるときも、病めるときも、
喜びのときも、悲しみのときも、
富めるときも、貧しいときも、
これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、
その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?
「ノリ勉算数」終わったよ!報告
新6年生 あいままさん
◆明らかに今回の成果と思うことは何ですか?:
時間を区切って勉強をやると、集中できた。
親が勉強を教えるものではない
日々褒めることはたくさんある
成果が見えると次の頑張りにつながる◆親にとって学ぶべき点はありましたか?:
受験は子供だけのものではなく、親も共にそばで励ましながら向かって行くものなんだな、褒めなければいけないんだな、と言うのが正直な実感です。
最初は褒めるところなんてあるのかな、と思っていましたが、毎日のストロング先生からのメールで、褒めるところはたくさんあるんだということに気づきました。
それとあまりにも塾で習っている、わかったつもりになっていることが多いこと。
完璧に復習で頭の中に落とし込まないと、そしてそれを反復、時間短縮、までの段階へ進まなければできる、ということにはならないということ。かなり甘く見ていました、自分の未熟さに呆れました。
それと夫婦と子供がみんな足並みをそろえていかなければならないと言うことです。
◆お子さんと一緒に勉強するのは楽しかったですか?:
褒めても妙に冷めていてあまり喜ばないだろうなと思っていましたが、集中して勉強をして、その成果が自分で確認できたらやはり嬉しいんだなと思いました。
子供と勉強するの楽しかったです。今回も何度かは言い合いになることもありましたが、お互いに集中して短時間、と言う方法がとても完結、且つ効果が出るとわかり、これからもノリ勉の方法で算数をあたまに落とし込んで行きたいです。
実はお恥ずかしながら最終テストの答え合わせのときにあまりにも子供が理解していない問題があり、少し言い合いになってしまいました。
今の子どもの理解力だと、志望校は無理かもしれません。でも夏前まで親子一緒に頑張ると言う意思確認を改めてしましたので、なんとかへっぽこ親ですが決まり、目標を立てて頑張りたいと思います。ありがとうございました。
ストロング先生の毎日のお言葉にどれだけ救われ、どれだけ励まされ、どれだけモチベーションを上げていただいたことか。
…これなんですね、褒める、励ます、って!
ありますよね、子供の褒めるところ。褒められるような成果を出せばいくらでも褒められる。
成果もないのに褒めることはできません。みんな成果を出していない子供を一生懸命褒めあげて勉強させようとするから間違った方向に進むんですよね。
あいままさんは「できる」っていうのがどの段階までいったものなのかを体感されました。しんどいけれど、それらを1つでも2つでも増やしていく。
それが3か月できて、子供に勢いがついてきたら、志望校についてもう1回考えてみたらいいですね。勢いがついた子供っていうのは結構なノリでいってしまう場合だってあるのですから。
まずは3か月、実績を積み上げてお子さんにも自信を持ってもらいましょう!