こんにちは、ストロング宮迫です。
公立高校の入試が最終コーナーに入ってきました。
受験生は浅田真央選手の激動の2日間の演技を見る時間はなかったかもしれないけれど、ダイジェストくらいは見たでしょう。
ソチ五輪フィギュアスケート女子フリーで浅田真央選手はショートプログラム(SP)でまさかの16位という最悪スタートから一転、フリーで自己ベストをマークする圧巻の演技を披露し、表彰台には届かなかったものの逆襲の6位で見る者の心に揺さぶった。
彼女こそファイターというにふさわしいですなあ。
浅田選手についてはすでにあちこちで語られているのでここでは触れませんが、浅田選手のオリンピックでの状況を受験生に当てはめて考えると彼女のファイターぶりがピンとくるかも・・・
※この毎日親技は2014年2月24日に配信したものです
お試し受験で大きなミスを犯してしまって不安な状況のまま本命入試へ。
本命入試では各教科1番からありえないミスを連発し、合格可能性80%といわれた本命校入試でまさかの不合格。
合格発表は当日夕方で即得点開示もあり、絶望的なミスを連発していることを自らが知り、茫然となる。
喜怒哀楽どれにも当てはまらない、空虚な体と心がそこにあった。
「自分でも終わってみて、まだ何も分からないです」。
気持ちの整理がつかぬまま翌日は定員の枠が1回目の入試でほぼ決まり、激減した本命校入試の2回目に連続出場予定。
合格発表、得点開示から10時間眠れぬ夜を過ごし、自分との対話を続けた。
この4年間私は何のために頑張ってきたのだろう?
何が起こったのだろう? どうして・・・
一から見直したことを出さないと!支えてくれた人に恩返ししたい!
翌日朝の出撃前の勉強には初めて起きられず、完璧だった確認事項も上の空で抜け殻状態。あらゆる感情を失ってしまったかのようだった。
そのとき、いつもは物静かな先生が指導され始めて初めて大きな声で叱咤してくれた。
過去に指導した生徒の話や
「何かあったらいつでも先生が助けにいくから」
「何もそういうこと(発熱)のないキミができないわけがない」
と勇気づけられた。
己を叱咤し、赤飯をほお張り、もう1回以前高得点をたたき出した過去問を見直す。「いける!いける!この問題を解いてきたんだ!」
最終的にはやるしかない。自分を信じて、練習してきたことを信じて。吹っ切れた。
そして、入試会場へ。
ミスを連発した悪夢が自分に襲い掛かるも、亡くなった母の願いを改めて思い出す。
思い出した母の願いは「いつも通りやること」だった。
その日からそれは娘の信条になった。最高の恩返しをしたい。
失意の前日入試からたった22時間後、同じ学校の同じ入試会場、同じ教室で彼女は「いつも通り」1番を通過。
もう誰も止められない。もうあとは今までやってきたことをそのまま出すだけ。
そして、その日彼女は自己ベストの得点を叩き出した。
これをファイターと言わず、なんという。
運よくこの日に自己ベストを出したんじゃない。
恋も遊びも何もかも封印してただただ練習を積み重ねて積み上げてきたものを絞りだし、表現した。
あしたのジョーは「燃えたよ。真っ白に・・・燃えつきた・・・真っ白な灰に・・・」と言って死んでしまったが彼女はステキな笑顔でみんなに応え、そして言った。
「3月の世界選手権に出ます。1日くらい休んで練習を始めます」と。
ああああ・・・・・・
受験の結果を10数年も引きずってウジウジしてきたボクからすれば、22時間で気持ちを立て直して自己ベストを出す彼女は超人ですな。
あなたが立つべき場所を指し示されたら「私はこんなところにいるべき人間じゃない」とかいわないで、そこにきちんと立って自分の持っているすべてを表現しなさいってことでしょうか。
その「すべて」とはこれまでやってきた練習。
自己ベストを出す人は、積み重ねてきた勉強量が人の2倍も3倍もあるからそれが可能になる。
こちらのサイトの「浅田真央が戦ってきたもの」は今から約4年前にまとめた記事だそうで、ここ2日間で120万アクセスを越えたこの記事を読むと、彼女がやってきたことが文字通り血のにじむようなものだったことが感じられます。
彼女を天才と呼ぶなかれ。
50歳の夏目漱石が20歳半ばの芥川龍之介・久米正雄に宛てた手紙を紹介して締めたいと思います。
大正5年(1916年)8月24日
この手紙をもう一本君らに上げます。君らの手紙があまりに溌溂としているので、無精の僕ももう一度君らに向かって何かいいたくなったのです。(中略)
牛になる事はどうしても必要です、われわれはとかく馬になりたがるが、牛には中々なりきれないです。
僕のような老猾なものでも、只今牛と馬とつがってはらめる事ある相の子位な程度です。
あせっては不可ません。頭を悪くしては不可せん。
根気づくでお出でなさい。
世の中は根気の前に頭を下げる事を知っていますが、火花の前には一瞬の記憶しか与えて呉れません。
うんうん死ぬ迄押すのです。それだけです。
決して相手を拵らへてそれを押しちゃ不可せん。相手はいくらでも後から後からと出て来ます。そうして我々を悩ませます。
牛は超然として押して行くのです。(略)
小5 男ひとりさん
その節はお電話で泣きつい、叱咤激励ならぬ「叱咤叱咤」ありがとうございました。(泣…)
5月から復テ対策にお世話になりましてちょうど半年で、偏差値が6アップですから1カ月1平均で上がったの計算です。
ですが、毎月1ずつ上がったわけでなく、最初は微動だにせずで、10月・11月に上がって月平均に均してこの数字。
最初の4ヶ月が悔やまれます。
先生の講座の真意を理解できたのが最近になってからということがお電話で「叱咤叱咤」されて初めてわかりました。
鉄則もある程度できているとおもっていましたし、そばで勉強もずっとみていたので過信となっていたのでしょう。
先生から「子供のせいにするな!」「子供をつぶすな!」と言われてかっとなりましたが、1つ1つ事実を指摘され、時間をおいて冷静になってみると、知っていただけで実行ができていませんでした。
メールマガジンも今は「ああ、知ってる」と流さないように「本当にできているのか」を考えるようにしています。
偏差値58では子供のいきたい学校には行かせられないので、小5のあと3ヶ月で偏差値60突破できるようにやってみます。
今子供との合言葉は「欲張りません、勝つまでは!」です。
流した汗の分だけ成果となるように子供と頑張っていきます。
横道にそれたら「叱咤叱咤」でまたお願いします。
普通に生活している親が本気でやって子供の成績が上がらないハズがありません。
もちろんやみくもにガンガンやらせたんでは100m走ったら息切れてしまいます。受験はマラソンですから。
でも、マラソンでも100mごとに全力疾走で区切りながら、マラソンを走らなくちゃならない。
そこが難しいんですな、中学受験は。
親の本気を発揮するのは、怒り叱り飛ばすことではなく、
「子供の様子を観察する」「子供の今を理解する」「繰り返しやる」「テストを隅々まで見てみる」
だいたいこの4つを親が本気でやれば、現在偏差値65以上でないなら皆上がります。
だから成績が上がらないのは親が本気になっていないから。
本気にならず、子供に文句ばっかり言って、ケチばっかりつけている。子供の成績を上げたいなら、親が本気出せ!!
カンタンです。