こんにちは、ストロング宮迫です。
いよいよ夏休みがやってきますねえ。
親技の受験生の親カツ講座前期コースでは先日最終号を送ったんですが、親カツ生には「夏休みまでに合格圏内に入る」を合言葉にここまでやってきました。
夏休みを我がものとするために、そうする必要があったからそうしてきたまでです。
なんの準備もなく夏休みを迎えて長期休暇を「頑張った気」になって過ごしても、ビックリするくらい成績が微動だにしないのはすでに証明済みですから。
今、苦労してこその夏休みの収穫。夏休みが始まってから種まいてたら、夏休みが終わっちゃうからね。
「夏から頑張るって? ウソつくなーー!」
頑張るやつは今日頑張ってる。
1つ親カツ生からの報告を紹介しましょう。
小6 いまるさん
この間6年生になったばかりと思っておりましたが、夏休みがそこまできています。
ストロング先生とのお約束の「夏休みまでに合格圏内に入る」は、順調? 得点で約8点、偏差値で2まで迫っています。
(省略)思えば塾の先生との懇談で「志望校についてご家族でよく話しあうように」と釘を刺されたのが昨年の12月。
口にするのも憚られるはるか上の学校を平気で口にしていた子供も、この懇談を機に言わなくなりました。
念押しすれば、どうしても行きたいという学校に一歩でも近くにと家族3人で決めた元旦から6か月。
7月の公開テストで先生との約束を果たせそう?という位置まできました。
合言葉は「●●中学に行くぞ。頑張れば手に届く。」
まだ全然合格は見えませんが、視界にははいってきました。
気を緩めずにいきます。
偏差値44から半年で12アップで偏差値56までこぎつけた。
正直、ここまでやらないといけないのと泣きながらの半年だったいまるさん。成果が出たことで、初めて言葉ではなく「成せば成る」を実感されたようです。
「子供が行きたい学校に行かせてやりたい」とは多くの親が口にしますが、多くの人はただ「そう言う」だけで、実際は小言を言うだけでそれほど力は注ぎ込まない。
でも、いまるさんは、持てる力すべてをつぎ込んで、実績を積み上げて「闘いの土俵」に夏前に上がったんですね。
ようやく「土俵に上がった」というところが大事なところで、これからは前頭筆頭も関脇も大関も、最後には横綱も出てくる熾烈な戦いになる。
動機が子供だけでなく、ご夫婦で明確なので、今までやってきた自信がさらにこれから役に立つはずです。親はヘタレる子供を頑張らせる。だってそれが皆で決めた目標だから。
こうして、中学入試も大きな山場を迎えていますが、中学生も部活の総体があり、定期テストがあり、受験生にはプラス実力テストありで、この時期はすべての学年の子供たちが忙しそうで、ヘトヘトだ。
そういうとき、つまり、「なんとか頑張らせたい!」って親が思うとき、とかく「子供をノリノリにさせたい」と考えて、親が「ウソ」をつくことがあります。
典型的なのは「入試が終わったらあなたの自由よ」的なやつですね。
悪気はないけれど、今の苦しさから目をそらすために、ついつい言っちゃうっていうやつです。
親は「ウソも方便」と考える。でも、子供は「方便」ではなく「真実」と思って、親のウソを信じてるから、親が言った通りにいずれするようになる。
でも、「ウソも方便」に使い方は完全に誤解されていると山本七平先生は30年も前に著書に書いてらっしゃいます。
日本人の好きな言葉に、「嘘も方便」というのがある。
方便というのは仏教の言葉だが、「嘘も方便」という使い方は、仏教を完全に誤解したものだ。
方便について端的に示している経典は、法華経で、とくにその中の化城喩品というところに面白いことが説かれている。
それは、こういう話である。
一つの隊商が、宝の島をめざして砂漠や海を越えて進んでいく。最初、砂漠を進んでいくと、人々が疲れはてて、もう引き返そうといい出した。
そのとき、そのリーダーが神通力で一つの城を少し向こうにつくって、あの城が目的地だ、もうすぐだとみんなをひっぱっていく。
みんなも目的地を目の前に見て、元気を回復して歩いていったが、実はそこは最終の目的地ではなかった。そこでまた、あともう少しだといってひっぱっていく。
人々が音をあげると、また幻の城をつくって、元気を回復させる。
一般の人々がこの話を読んだ場合、ああそうか、みんなを元気づける手段として幻の城をつくったのか、そういう嘘をついて、人々をひっぱっていったのかと、その指導者の英知をたたえることになるわけだが、実はこれは実は完全に間違った読み方なのである。
方便という言葉のもとのサンスクリット語はウパーヤで、「近づく」という意味を持っている。
要するに、目的地に向かって無限に近づいていく、というのが方便である。その歩みが大切なんだ、と法華経は教えているわけだ。
方便というのは手段だけれども、その手段が絶対であり、究極だといってもいい。大切なのは遠い目的なのではない。
これを読み誤って、人を絶対的な目的に到達させるためには、神通力を使ってだましてもやむをえないのだととられているが、実はそうではないのであって、一歩一歩歩んでいく、その歩みが大切であるといっているのである。
密教経典である大日経は、そこのところを「方便を究竟とす」と言っている。また、大乗経典の華厳経が、「初発心時便成正覚」(仏道へ発心したとき、便ち正覚を成ず)と言っているのも、正覚なる目的ではなしに、その正覚に近づく歩み、すなわちウパーヤが絶対であることを教えたものであろう。
とにかく途中で引き返したり、ドロップアウトしたりしないで、努力を続けよ。ギブアツプせずに、一歩一歩目的に近づいていけ。仏教はこういう教えなのである。
現在の日本人には、この教えが耳に痛いはずである。日本は一九六〇年代に始まる高度経済成長の中で、結果第一主義の哲学が人々のうちに蔓延してしまった。結果さえよければ手段はどうだっていいという考え方、生き方だ。
般若心経は、次のように教えている。
目的(=結果)と手段(=過程)とを分けることじたい、おかしいのではないか。目的にこだわるな、と。
むしろ、もっと手段を大切にしよう。いい換えれば、現状を大切にしようということになる。
つまり「空」とは、目的と手段を差別するなという教えである。いまの日本人は、現状否定の哲学で生きているのではないか。
子供は親が言ったことは忘れない。特にそれが「ウソ」とわかったときはね激しく反発するでしょう。
「もう少しだ」「あと少しだ」と考えるほうがラクに思えるから、みんなそうするんだろうけれど、目的地に着いてみたら「あと少しだ」で引っ張ってきた「ウソ」が歪みとなって炸裂する。
1ミリの歪みは外に現象としては表れにくし、気づきにくいけれど、歪みやひずみはエネルギーを蓄えてドンと動く。これは地震大国に住む私たち日本人なら自明のことです。
大切なのは遠い目的なのではない。一歩一歩歩んでいく、その歩みが大切である。
ただし「とにかく途中で引き返したり、ドロップアウトしたりしないで、努力を続けよ。」と言われても、やっていることに何の成果も感じられず、よくなっている兆候が感じられなければ、頑張りたくても子供は頑張れないよって親技では言っているだけです。
「一歩一歩歩んでいく」のは大切なのはわかっているけれど、苦しいことがたくさんある。
けれど、日々の苦しい一歩一歩の中に喜びやヨッシャー!があったら、頑張れる。
勉強においては、小テストでヨッシャー!、週刊テストでヨッシャー!定期テストでヨッシャー!実力テストでヨッシャー!の積み重ね。これは単純に難易度順だから。
子供にとってのヨッシャー!を見つけることなしに、努力の意義を問い続けても、子供は耳を貸してくれません。
1ミリの歪みやひずみがエネルギーを蓄えてドンと動いて地震が起こるように、子供が自分で走り続けるためには、日々の1ミリの喜びと成果がエネルギーとなり、爆発が起こる。
蓄えられるエネルギーが「歪みやひずみ」の家庭と「喜びと成果」の家庭では起こる出来事や現象がまるで違うことになるのはいうまでもありません。
親が「喜びと成果」を子供に間違って求めて、知らず知らずのうちに「歪みやひずみ」に変換されて子供に蓄積されていないことを祈るばかりです。
中1 泉さん
近況をご報告したくメールを送信致します。
おかげさまで良き先生、友達にも恵まれ●●中学校に楽しく通学しております。
中間試験が5月に行われ、150名中19位、社会は2位をいただくことができました。
また、例の漢字検定の課題ですが、努力して提出したところ先生から絶賛され、クラスで紹介されたそうです。検定の受検も頑張ります。
こういったことなどが、自信につながったようで、少し積極性が出てきました。
秋に文化祭が行われるのですが、クラスの責任者に推薦され、今まででしたら断るような子でしたが、今回ははりきって受ける気でおります。
最近、主人や学校のクラスのお母さん方とも話すのですが、「●●中学校に進学して良かったね」ということです。
話を聞いてみるとどのご家庭も、●●中学校なんて…と正直なところ思っていたそうです。
でも、入ってみたら意外に良い学校だったと話されていました。(学校には申し訳ないですが…)
みなさん同じように悩まれていたんだなぁと、なんだかホッとしました。
そして、ストロング宮迫先生がおっしゃったように、もし●●学校に進学していたら部活も出来なかったと思います。
実際、遠くから来られているお子さんは部活を断念されました。
ちなみに将棋部に入部しました。親としては運動系に入って、体を鍛えてほしいところですが、向き不向きもあるので(しかもヘタレな息子ですので)しょうがないかなと思っております。
いよいよ7月の初めに期末試験があります。中間試験のようには、いかないと思いますが、トップを目指して親子で努力して参ります。
良い報告が出来ますよう頑張ります。色々と大変ありがとうございました。
タイガー山中先生にも、くれぐれもよろしくお伝え下さいませ。
中学受験後の進学先で迷われた泉さん。19位、立派です!
こうやって1つ1つの叩きだした実績が子供にとって自信になる。
どういう学校に行こうが、どこにいようが、その場で懸命にやって成果を出すというのは大変なことです。
この闘いはこれから続きますが、期末テスト、頑張って!!
中1の成績の本格的な勝負は2学期からですぞ!!