早速今回の相談を読んでいただいて私のバズーカ砲を受け止めていただきましょうか。
小6 Kさん
こんばんは。はじめまして。つい最近このホームページを偶然みつけ、先生方の存在を知りました。(これこそ悲劇です。もっと早く知りたかった)
現在、小6の受験生を抱える母です。4年から塾の土曜スクールに行き始め、5年から通常クラスに変わり、現在に至ります。4年のときは復テは平均点より上をとっていましたが、公開は、ぼろぼろ。クラスは常に一番下。
5年になっても、あまり変わらず、なんどか教育相談も受けましたが、子ども自身の気持ちも危機感なく、なんとなく宿題をする感じ。
私も中学受験をよくわかっておらず、迷いがありつつもそのままになっていました。塾の先生の「6年になれば子どもは自分から頑張りますよ」ということばを鵜呑みにしていました。6年の現在、親としてはとてもあせっています。
塾からは、今頃になって電話がかかってきて、復テを直せとか、6月にはなんとか偏差値あげましょう(誰があげてくれるの?私なのね)とか。
5月の公開は、
国語33.1
算数37.9
理科42.9
三科平均37.9でした(常にこんな感じです)
パートですが、仕事を持つ身ですから時間も限られております。いまは横にじっくりついて見るのが2時間くらい。あとは漢字と計算をひとりでしています。そこで復テ対策講座を購入しようかと思ったのですが実際もうこれは遅すぎかな?と感じています。
7月までというフレーズもありますし、『10の鉄則』か7日間でできるノリ勉のほうがよろしいですか?
こんな問い合わせ、先生方にすれば「全部買えよ」の一言かもしれませんが、苦しい家計の中なんとかひねりだしている教育費です。お答え宜しくお願いします。
受験生の息子さんが、どうやら深刻な状況なようです。
すでにKさんもお気づきですが、問題は、塾の先生の
「6年になれば子どもは自分から頑張りますよ」
このコメントを信じてしまったことですね。
やる気のない我が子を心配する親に対して塾の先生の悪気のないアドバイス(>_<)
本当にそうなれば、良かったのですが・・・
塾の先生の「6年になれば子どもは自分から頑張りますよ」はウソではないんですよ。本当にそうなる場合もある。
それには条件があって、小5までの成績がイイ場合ですね。
ザックリいえば、上位20%に入っていて、頑張った努力が成績に反映されている場合、「6年になれば」積極的に「自分から頑張」る場合も出てきます。
ただそれはみんながそうなるわけじゃないってことでね。
「4年のときは復テは平均点より上」だったが、「公開は、ぼろぼろ。クラスは常に一番下」で、小5ではさらに下がって、書いてらっしゃるような成績であれば、まず自分からは「勉強しない」、いや「勉強しない」っていうより「自分では勉強できない」と思います。
なにをすればいいのかもわからないし、どうしていいかもわからないし、授業も聞いているような聞いていないような、塾の授業でやった問題も家でしっかり確認しなければ、できない問題がボロボロ出てくるっていう感じでしょう。
それは宿題を強い決意で持ってやろうとしても「わからない・できない」という状態であるってことです。
仮に鉄の意志があったとして、やろうとするけれど「できない」状態が長く続けば、鉄の意志さえあっという間に崩壊してしまうってことでもあります。
無条件に、誰もが「受験生になれば子どもは自分から頑張りますよ」になるわけじゃないってことですね。
先日、テレビで「中学受験の特集」の番組を見たんですが、その中である塾長が、受験に加熱する親に向けて、「親があまり子供にかかわるのはダメだ!」と、一喝するシーンを見たことがあります。
名物塾長なだけに、なんとも説得力があります。
ただ「親があまり子供にかかわるのはダメ」なら、「塾は面倒をみてくれるのか?」と問えば、「イエス!」とは言えないはずです。その名物塾長なら「言いそう」だけれどもね。
塾は、「成績が上がる」まで面倒を見るなんて、絶対に言いませんし、言えません。もちろん、お金をもらっている手前、親のせいにもできません。
となれば、どうしても「自然にやる気になるのを待ちましょう」とか「受験生になれば、きっと自覚が出てきますから」という放置作戦になってしまう(◎_◎)
いつも、「子供次第」なのです。
そして、もう間に合わないよという時期になって、
塾からは今頃になって電話がかかってきて、復テを直せとか6月にはなんとか偏差値あげましょう(誰があげてくれるの?私なのね)とか。
との連絡がくる。ごく妥当なパターンです。
Kさんも、「マジで~!?」と思われたことでしょう。実際にそんな話は売るほどあるわけですが、ストロングから言えば、塾のせいと言うよりは、やはり親のミスだと思います。
たぶんストロングのいつものそんな口調を感じ取って、Kさんも
これこそ悲劇です。もっと早く知りたかった
と書かれているのでしょう。
ストロングが知っている「成績がイイ子の親」は、絶対に子供まかせにはしません。
もっと言えば、塾の先生のアドバイスですら、鵜呑みにはしません。
誤解しないでほしいのは、塾の先生の言うことを聞かない、または無視しているのではなく、「鵜呑み」にしないということです。
「鵜呑みにして」、いざというとき、子供が全然違う姿になってしまっていては、悔やんでも悔やみきれないですから。
また、「成績がイイ子の親」は「鵜呑みにない」一方で、塾にしっかり面倒をみてもらうコツも知っています。
親技のメンバーの方々もそうでしょうが、塾としては「ちょっとやっかいなお客さん」なのです(^_^)
そうやって、塾の中でも成績が上がる「一部の生徒」となっていくワケです。
では、Kさんはどうすべきか?
まずは、時期としては随分遅いですが、今一度、お子さんと「受験」について、じっくり話し合うべきです。質問の中にも、「中学受験をよくわかっておらず、迷いがありつつ」とありました。
が、もし迷いがあるようであれば、「受験をしない」というのも、選択肢の1つです。
事実上、2年間、お子さんの成績に対して手を打っておらず、それらを今から取り返すべく、すべてを投げ打って、受験勉強に打ち込まなければならないのがこの時期です。
そこに迷いがあっては、親も子も厳しい現実は乗り越えられないと言わざるを得ません。
だから、今一度、お子さんと「なんで受験するのか?」について話すべきですし、その中で親の意志というものも再確認すべきでしょう。そこから、スタートすべきです。
なぜ、そんなにこだわるかといえば、
受験は、合否がハッキリ出る
からです。
残酷なくらい明確に出る。だからこそです。
そんなことは百も承知しているといわれるかもしれません。でも、本当に十分承知されているのかどうか?
ストロングは思います。
全力を尽くさない受験であるならば、しないほうがイイ!
中途半端な受験は、その後の子供にとって、弊害になる可能性があるからです。
少し厳しい言い方になっているかもしれませんが、ストロングの経験から言えば、一定レベル以上の志望校を狙うなら、それくらいの一大決心をするくらいでちょうどいいと思っています。
それくらい決心しても、逃げたり、ダダをこねたりしますし、最初の決心はどこへやら、子供だけでなく、親のほうが根を上げてしまうことも多々ありますから。
【参照】どんな花を咲かせるかの種類も色も自分で決めることができる
でも、親子の受験に対する一大決心や意思統一があるのとないのとでは、同じ現象でも、まったく対処が違ってきますからね。
Kさんの相談に話を戻します。
先に言いましたお子さんと話をして、「受験をする」というのが固まるのであれば、まずは、範囲の狭いテストに力を入れるべきです。
Kさんの場合であれば、公開テストではなく、復習テストですね。
ただし、夏休み前には、受験するための必要な全範囲が終了する。その後は、重要単元の総復習、入試演習となっていき、今までの復テのようなわけにいかないかもしれません。
なので、もし、現時点で、不得意な教科や単元がハッキリしていれば、塾の先生に相談して、お子さんがこなすべき独自のカリキュラム(ノルマ)を組んで、最優先単元から早急につぶしていく。
つぶすしていくのは「基本だけ」になるでしょうが、それでイイ。そうやって今まで不十分になっている「単元」を1つ1つクリアしていくしかありません。
今の段階で一気に範囲の広い公開テストでイイ点数を取ろうとすれば結果が出ずに、お子さんも親もますます苦しくなりますから。
おそらく夏期講習では塾がアレコレと講座を勧められるでしょうが、「鵜呑みにせずに」十分注意して講座を選択してください。
朝から晩までただ授業を受け続けて、成績が上がるはずはないということは、Kさん自身がよくわかっているはずですから。お子さんに「必要な講座だけしか」選択しない。
それは、お金だって無駄ですが、時間の方がもっと無駄になるからです。
授業を聞いていなくても、授業からの「お土産」がなくても、塾に行って机に座っていれば、子供は「頑張っている」気になるから。
「オレ、やってんだけどなあ~」なんて・・・
やっても、頑張ってもいないのに、「やってんだけどな~」となるそのことが先に書いた「中途半端な受験は、その後の子供にとって、弊害になる可能性」を生むから。
「子供の受験への決意」と「親の思い」と「塾の先生を囲い込んでのこれからの作戦」。この3本立て!
でも、この3本立てがあったとしても、「合格できる」という保証にはならず、それがあって初めて試合=入試に参加する「資格」ができたということです。
いつも言っていますが、いつからだって「きっとなんとかなる」なんて魔法はありません!
歯を食いしばって頑張っても、入試では「不」と出ることだってあるのです。与えられた時間はあと7ヶ月!時間だけは平等です。
日々の生活時間を細かく細かく区切って、それぞれの空いた時間を見つけては、ガンガン勉強を突っ込んでいく。
「ボクの勉強時間は8時~11時まで!」なんて決まった時間だけでやっていたのでは、ライバルに追いつけないばかりか、差がつくばかりですから。
そうするためには「なんで受験するの?」「なんで小4から塾に通い続けてきたのか」が子供にもわかって納得できていないといけない。まず話し合うのがスタートなのはそのためです。
受験は、夏休み前に半分以上カタがつくんですよ!
最後に、親技が提供しているもののうち、なにを買えばイイかについてですが、親技はあくまで「親がそばについてできること」、また、子供の負担を減らすために「親が作戦を考える時間が必要」なものばかりです。
親がきっちり時間を確保できないと、効果は期待できません。
5月は終わった。6月の半ば。やることはたくさんあります。
が、Kさんは、その前に受験に対する意志を親子で確認しないといけません。となると、残念ながら、今、ストロングがお手伝いできることはありません。
だから、「全部買えよ」なんて、とんでもありません(>_<)
また、親技で提供しているものは、親の明確な意志があって、初めて駆使できるものばかりですから、Kさん親子が話した結果、
◆お子さんが「○○中学にぜひ行きたい!」と言う
◆家族が全面的な協力する!ことを約束する
◆Kさんがどんな困難があろうと、子供の勉強のためにできるだけ時間を割く!と決意する
それがあって、Kさん親子が「親技が考える」受験生として、本当のスタートを切ったとき、初めて親技でお手伝いできることも出てくると思います。
いずれにしても、夏休み前の2ヶ月は、受験生にとって正念場!
ますます張り切ってやるべきことをしっかりやっていきましょう!
小6 Kさん
4か月遅れで親カツ生になったKです。数ヵ月の課題を同時にしたので、しばらくもうパニックで大変でしたが、すこし落ち着きました。
(省略)全部が完璧というわけにはいきませんが「子供よりも先に絶対にあきらめません!」と誓って入会しましたので、遅れながらもついていきます。よろしくお願いします。
偏差値があと5足りません。間に合うかな~と思って不安ですが、おっしゃるように先の不足分5より、1週間後に1上げるほうを選びます。
へんな場所に行っているようでしたら、ご指導ください。(省略)
受験は山登りと一緒です。高い山をはるか見上げて、遠いなあ、行けるかな、大丈夫かなと皆思う。そこまでは一緒。
でも、登り切る人は、頂上近くになった夏以降の秋を見据えて、きちんと準備しています。遅かろうが早かろうが、準備すべきこと、今やっておくべきことをしていなければ、頂上に近づいても、全部パアになる。
あれ、酸素が足りないや!?なんてありえないでしょ?
また、今日1歩、明日1歩と歩みを続けている人だけが頂上に近づける。嘆いてもいいけど、歩みは止めるなですね。
「偏差値1を上げる」この積み重ね。先月からお子さんは「偏差値1」上がりましたか?
とにかく子供のやる気を待っていたら手遅れになる。受験は先行逃げ切りが鉄則!子供が自覚するのを待つのは時間の無駄。子供がやる気になるのは受験直前ですから!