こんにちは、ストロング宮迫です。

入試でクソ忙しい時ですが、先日、とうとう「あの男」が大統領に就任しました。

漫画か空想であってほしかったけれど、これは現実です。

佐藤正明さんの風刺漫画がおもしろかった。
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※この毎日親技は2017年1月23日に配信したものです

ホントどうなっちゃうんでしょうねえ・・・

アメリカには「元大統領だけの秘密組織」があるらしい。「権力の座を退くとともに、ワシントンがプレジデント・クラブを設立した」そうで、「プレジデント・クラブは大統領執務室の様子を知るための新たな窓」と「プレジデント・クラブ」の著者は書いてる。

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「泥沼の様相を呈する確執、親密な心の交流があり、敵意むき出しにすることも多い」大統領の道のりをたどる本書では「ひとたび大統領の座についたあとは、その経験、責務、野心、そして傷を共有し結びつきを強くする」と強調されています。

「プレジデント・クラブ 元大統領だけの秘密組織」より

有権者であるわたしたちは、舞台に上がった大統領を見守り、その実績に評価を下し、成功すれば喝采し、失敗すればその座から追い出す。これが民主主義における義務だ。

だが、評価は理解とは別物で、大統領が「なに」をしたかがもっとも重要なことだとはいえ、「なぜ」そうしたのかという理由は歴史になるまでわからない。

ジョン・F・ケネディーは二年間にわたって大統領を務めたあとで次のように語った。

「どのような経験の持ち主であっても、じゅうぶんに準備を整えてから大統領の地位に就くことなどありえない」いかなる助言も参考書も意味がない。なぜなら、すべての大統領は新たなるページをめくるべく就任するのだから。

父ブッシュは言う「われわれはみな、大統領出馬を決意するときに、この仕事の重さを噛みしめ、なにはともあれ理解したつもりになっている。だが、大統領であることに伴って生じる責任を身に染みて知ることなどできはしない」と。

これを読むと、なんだか結婚式を挙げたときとか、子供を授かった時のことを言われているみたいじゃないですか。

われわれ親は、「どのような経験の持ち主であっても、じゅうぶんに準備を整えてから親の地位に就くことなどありえない」し、親となった時、「この仕事の重さを噛みしめ、なにはともあれ理解したつもりになっている。だが、親であることに伴って生じる責任を身に染みて知ることなどできはしない」。

我が子の様々な問題に直面して初めて身に染みる。

どんなに準備をしたとしても、親の経験は、すべて初めての経験だし、子供は思い通りにならないし、思い通りにならないからこそ子供から学ばねばならないことはわかっていながら、やっぱり自分の目線で、自分の考えを押し付け、「どうしてわからないのか?」と嘆く。

なってみないとわからない。経験してみないとわからないことがある。

いかなる自信家の親も、一度や二度は「はてさて、今回の件はいかが考え、対処すべきだろうか」とうろたえたり、やってはならないことをやったりしてしまうものです。

大統領も同じらしい。

「プレジデント・クラブ 元大統領だけの秘密組織」より

三人の大統領に仕えたある上級顧問は、予想外の現実をつきつけられた男たちの姿をまのあたりにしている。

才能があり自信に満ちた男が、自分がどんな羽目に陥ったかを自覚していく姿だ。

「いざ当選してみると、なにもかもがちがっている。予想していたこと、信じていたこと、選挙運動中に思っていたことはことごとくくつがえされてしまう。現実ははるかに複雑なのだ。

まずは『しまった、はめられた』という反応を示し、続いて『今までとはちがう考え方をしなければ』と思う。

さらに「国民は正しく理解してくれたのではないだろうか』と希望をつなぐ。そしてほどなくして、この件について話す相手は誰か、と自問する」

「この件について話す相手は誰か」となったとき、現職の大統領は、同じ苦しみを味わった元大統領たちを相手に話すらしい。

親のあなたの場合は、誰と話しますか?

政治家や社長は孤独だとはよく言われるけれど、それはみんな一緒なんじゃないか。

親だって孤独だ・・・・

「プレジデント・クラブ 元大統領だけの秘密組織」より

大統領が直面する問題は、アイゼンハウアーの言葉によれば「心をさいなむものだ・・・戦場で敵の前に素っ裸でさらされているみたいなもの、つまり、爆炎たちこめ、耳を聾する音におののき、恐怖に胸をわしづかみにされてたったひとりたたずむ兵士の孤独。これは、大統領の姿と往々にして重なるものだ。

ひとりの男が、あらゆる主張、提案、予測、選択肢、みずからの行動の結果として起こりそうなことを、念入りに、慎重に、祈るような気持ちで吟味しなければならず、その上、たったひとりで決断を下さなければならないのだから」

・・・だからこそ、プレジデント・クラブはある種のことに口をつぐむことになる。クラブのメンバーが後輩である新大統領を批判することはない。

大統領は部外者にはわからない情報に基づいて行動し、責任を負うからだ。

ケネディは一九六二年初頭に歴史家のディヴィッド・ハーバート・ドナルドにこう言った。

「大統領に評点をつける権利は誰にもない 哀れなジェイムズ・プキャナンの評点でさえ。大統領の椅子に座り、彼のデスクに届く郵便物や情報を吟味し、決断を下した理由を知った人でない限り」

親のあなたも、子供に対して「部外者にはわからない情報に基づいて行動し、責任を負う」。

ゆえに親のあなたに「評点をつける権利は誰にもない」ともいえる。

戦争に行かなくても、私たち親は「戦場で敵の前に素っ裸でさらされているみたいなもの、つまり、爆炎たちこめ、耳を聾する音におののき、恐怖に胸をわしづかみにされてたったひとりたたずむ兵士の孤独」を経験する。

責任の範囲も、目を配る領域も、選ばれ方も、親は大統領とは違うけれど「ひとりたたずむ兵士の孤独を経験する」のは大統領と同じだ(とボクは思う)。

みんな親は「大統領」並みの重圧と責任と負う。その分、子供にも大いなる期待を抱く。

ただ親が「ひとりたたずむ兵士の孤独を経験する」ように、子供だって子供の世界で、入試で「ひとりたたずむ兵士の孤独を経験する」んですよね。

だから、大手塾では入試会場に先生が足を運び、軍団になってエイエイオー!ってやるわけだ。

ツイッターにこんなのがあった。

うん、「ときめき」は男性だっているんじゃないかな。男性も女性も、そして子供たちも、つまり「人」には、「食事や睡眠」に加えて「ときめき」がいる。

「ときめき」って聞いて、色恋方面ばかりを思い浮かべなくてもいいんじゃないか。

親技では、この「ときめき」を「成長」と捉えてます。そう、「子供の成長」です。肉体的な成長もあるけれど、精神的な成長だってある。

入試に向かって、または入試を終えて、子供たちが一皮むけていくそのさまは、まさに「ときめく」。

おおう、ここまでになったかと。

難問を解いた、クラスが上がった、偏差値が上がったとかの喜びは大いにあり、認めるけれど、それら「点」の瞬間をいくつか積み重ねて、一峰越えて、子供たちが成長したと「面」でじわっと感じられるあの感じ。

たとえば、昨年12月にいただいた、いよかんママさんのこういう話なんかはその一例。

日々の「点」で「ときめき」、ときに「うめいて」、一峰越えて「面」でも「ときめく」。一言で言えば「成長」。

成長するために試練の入試がある。入試という壁がなければ、負荷がかからないので成長は難しい。

親のあなたに「評点をつける権利は誰にもない」んだから、親子で共通の目標をもって、できれば身の程知らずの高すぎる目標じゃない、少し頑張れば手が届く目標から初めて一歩一歩進んでいただきたい。

すでに、元大統領になって、たぶん「プレジデント・クラブ」に所属するオバマさんが任期最後の演説を地元で行ったときに、こんなことをおっしゃってる。

オバマ大統領、任期最後の演説

英文はこちら「President Obama’s farewell speech transcript, annotated

・・・ただし、我々がそれらの力を発揮するためには、我々の民主主義が正しく機能していなければなりません。さらに、支持政党や特定の利害にかかわらず国民全員が共通の目標を再認識できた時に初めて、アメリカ本来の力が出せるのです。今のアメリカには、共通目標の再認識が強く求められているのです。

But that potential will only be realized if our democracy works. Only if our politics better reflects the decency of our people. Only if all of us, regardless of party affiliation or particular interests help restore the sense of common purpose that we so badly need right now.

高校生以上の子供たちにはぜひ全文を読んでほしいですなあ。

個人的には、とても、とても心動かされた演説でした。オバマさんの演説はボクの身体のどこかが反応してしまいます。

すでにオバマ大統領の広島訪問とその時の演説については、「過去の過ちとは異なる物語を子どもたちに」書いたので興味ある方はそちらをご覧ください。

ここでは何に心動かされたのかは触れませんが、「今のアメリカには、共通目標の再認識が強く求められている」まさにそのときに「彼の国を真っ二つに分断してみせたあの男」が大統領として登場する皮肉のような喜劇のような悲劇とだけ言っておきます。

もしかしたら、「あの男」の使命は「共通目標の再認識」を国民に思い出させるためなのかも・・・

華麗に国を真っ二つにして晴れやかに登場してきた「あの男」も、いずれ過去の大統領と同様に、私たち親と同様に「戦場で敵の前に素っ裸でさらされているみたいなもの、つまり、爆炎たちこめ、耳を聾する音におののき、恐怖に胸をわしづかみにされてたったひとりたたずむ兵士の孤独を経験」することになるでしょう。

みんな、それぞれの立場で経験しないと、いけないことになってるからね。

国を真っ二つにしたあとは、自分でまた一つにしなくちゃならない。

「プレジデント・クラブ 元大統領だけの秘密組織」より

政治文化が分裂して壁ができてしまったときには、大統領はひとりで全国民に奉仕することになる。

ケネディが、そして次にジョンソンが外交政策決定で厳しい非難を浴びたとき、アイゼンハウアーは仲間の共和党員をにらんでおとなしくさせた。

彼の言葉によれば、危機に瀕したとき「善良なアメリカ人にできることはただひとつ、それは大統領を支持することだ」

しかし、就任時の支持率は異例の低さの40%だとか。

ホントどうなっちゃうんでしょうねえ・・・

あなたの支持率、子供からの支持率はいったいどれくらいでしょうか?

最初から異例の低さでないことを祈ってますよ。

なお、文中で「プレジデント・クラブ 元大統領だけの秘密組織」から紹介したいくつかのものは、まだ本編の始まる前の「はじめに」にあるもので、このあと800ページある!(^^)!
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大統領なんかカンケェーねえって思う方がたくさんいるでしょうが、親の視点から見ても1ページに1つは書き留めておきたい言葉が出てくる本だと個人的には思っています。

ただ太めの文庫本だって200グラムくらいなのに、800グラムもあることが難点。手首を脱臼しそうだからね。

ちょうど旬だし、古本もいっぱい出ているみたいだから、機会があったら読んでみてください。
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うれしい報告

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[復テ対策] メンバーさんからの報告

小5 凛さん

たまたまネットで見つけたこちらのサイト。

今まで中学受験において親の役割を勉強するために色んな本を購入しましたが、なかなか実践できない私にとって、これなら出来る!と迷わず購入しました。

おかげでビクともしなかった子供の成績が、短期間で簡単に上がっていくのには本当に驚かされています。

最初は苦手の理科から始め、偏差値40前後→50以上を2回とり、今は算数に取り組んでいます。

先月の月例テストでは偏差値45前後→56になり、本人も自信がついてきたようで、今月のテストも気合が入っています。

一気に「偏差値55の壁」を突破ですか!すばらしい。

あまり欲張らずに基本を徹底してきたはずです。基本はキッチリできるようにしてきてここまでなった。

これからもそうです。成果が出始めたら、「授業のお土産」も増える、増えなきゃいけない。

ある程度までは「今の勉強時間のまま」で成果を出すように気を付けたらイイですね。

「もうちょっとやろうかな」そんな言葉が子供から出てきたら、さらに加速できるから。

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