こんにちは、ストロング宮迫です。
めっちゃ暑い日が続く日にちょっと恐縮ですが、しばらく前、アメリカのニュースで、生後間もないバイソンの赤ちゃんが「寒そう」という理由で観光客に車に乗せられて「保護」された結果、母親から育児放棄され、結果として安楽死を余儀なくされたという話を耳にしました。
ニュースにあった目撃者の話によれば、親子は赤ちゃんバイソンが寒すぎて死んでしまうのではないかと本気で心配し、赤ちゃんバイソンを車に乗せて公園の警備隊事務所まで運んでいったとか。
このニュースを聞いて、ああ、アメリカでも「日本人の親切」や「日本人のひとりよがり」ってあるんだなあと思って、山本七平先生がお書きになった『比較文化論の試み』の話のことを思い出した。
それについては長くなるので、こちら【「日本的な親切」がアメリカでも・・・】にそのニュースの概要と七平先生のお話はアップしておきましたので、興味ある方は見ていただきたい。
でね、こんなニュースを聞くと、多くの人が「アホやなあ」って思うし言うんだけど、自分の子供には「赤ちゃんバイソン」にしたようなことを多くの親がしてるってことなんですよ、言いたいのは。
たとえば、親が子供に向かってよく言う
「あなたのためを思ってやっているのに何を言うか」
ってありますよね?
この親が子供に言う迷文句にもつながる話なんですよ。
七平先生は『比較文化論の試み』の中で、「日本人のひとりよがり」について、
◆自分の感情を充足するための行為と、相手に同情するっていうことに、区別がつかない
◆一方的に何か言うだけで一切交渉ができない。相手と利害が対立する場合でも利害が一緒になる場合でも交渉ができない。できなくなってしまうんです。
と指摘し、そうならないためには
◆相手に、相手の理解できる論理で説明する以外にしようがないんだ
とおっしゃってます。
ここでアップしている記事、「向き合うとはちゃんと見てやること」や「私は決して強制も強要もしていない」や「子供は哀しさをなにで表現するか」なんかは、一言でいえば「七平先生の教え」でもあるんですよ。
同情っていうのは英語では sympathy であり、ギリシャ語では sumpathetiao というんですが接頭語の sym つまり sum というのは英語の with の意味なんです。
ですからこれは絶対一人じゃないんです。
相手との話し合いで向こうがこうしてくれと言ったらその通りにしてやる。
ここ親技でボクが繰り返し強調しているのは「with」なんです。
「あなたのためよ」って「自分の感情を充足するための行為」を親がすることでもなく、勝手に解釈して「きっと寒かろう」と心配して、赤ちゃんバイソンに触れて車に乗せて公園の警備隊事務所まで運ぶのは「with」じゃないと思うんです。
親は「一人じゃない」んであって、子供という「相手」がいるんだから。
そこをね、親が勘違いするから、自分は必死にやっているのに子供がソッポ向くっていう現象が出るんじゃないでしょうかね。
七平先生は、『比較文化論の試み』の中で、別の例え話としてこんな話も書いてらっしゃる。
私自身覚えがあることですが、フィリピン人が言うには、日本人というのはアジアの解放とかなんとか言ってやってきたが、だれ一人
「あなたたちのために私たちに何かできることがありますか」
と聞いた人間はいないというんです。
他人のために何かしてやってるつもりなんですけど、そのような聞き方をしない。
ある韓国人にこの前会ったときも同じことを言われたんです。韓国の民主主義を心配するって言う。
しかし、そのためにわれわれは何をしたらいいですかということを日本人は絶対に聞かない。
これは同情じゃないんです。いわばひとりよがりです。
この『比較文化論の試み』の第1章の最後に「これは単に国際間だけでなく、親子の間でも出てくるでしょうし、外国人との折衝にも出てくる」とすでに40年も前に書かれた本で予言をされているんです。
まさに今ボクたち親子は「親のひとりよがり」か「with」かによる分かれ道に立たされているんです。だからボクらは「親のひとりよがり」に本当に気をつけないといけないし、気を配らないといけない。
親は子供のことに同情したり、心配している形をとりながら、単に「自分の感情を充足するための行為」になっていないか、脳みそに汗をかくほど真剣に考えないといけない。
そのためにも、親は子供と向き合って話を聞いて、なにか言いたいなら親は子供に、子供の「理解できる論理で説明する以外にしようがない」んです。
秘儀も必殺技もありゃしない。
もし秘儀や必殺技があるとするなら、その極意は「with」ってことになるでしょう。
ぜひ一度真剣に考えるためにも山本七平著『比較文化論の試み』を、買う前の材料として、また親子関係を考えるヒントとして、まずは第1章「ひとりよがりの日本人」を一度読んでみて下さい。
ボクたちがうまくいかない理由については、我らが山本七平先生が『比較文化論の試み』以外の多数の著作でも、もうほとんど答えてくれてる。
答えがないんじゃない。ホントのところは単に答えを探せていないだけなんですよ。あとはもう出ている答えを探して、自分に活用できるか、だけです。
七平先生が亡くなって、もうすぐ25年。
お盆で七平先生も還ってきますのでとくとお話してみようと思います。
中2 のんままさん
英語が前回の中間テストで35点、平均点より30点下でした。
週に一回あるテストでは、クラスでギリギリ一桁の成績で、私も安心していたのでびっくりして、英語ノリ勉と30点上げよう会に入会させていただきました。
まず、英語ノリ勉を忠実に実行し、弾みをつけたところで、テスト一週間前になり、そのまま毎日30分~1時間を英語の勉強に当てました。(宿題が多い日は、出来ない日もありました。)
覚えるべき英文の範囲は100ほどあったのですが、それを、本人と一緒に、特に大事な部分に英文、和訳とも、蛍光ペンでチェックして、さらに、グループ分けして分かりやすくした後、暗記させました。
プリントが、とっつきやすくなったのと、暗記も毎日少しずつだったのでやりやすかったようです。(省略)
そして、結果は、平均点より3点上でした。64点、29点アップです。
とても嬉しいのですが、私としては、80点はいくと思っていたのでちょっとがっかりもしました。
英語なので、分からないところがあったというより、暗記、理解が緻密でなかったのが原因です。AB問題の正答率、それぞれ50パーセントといったところです。
当日、熱を出して帰ってきたので、本人曰く見直しも出来なかったようで、そのマイナスもあるとは思いますが。
(省略)まだまだ点数を上げる余地があると思える内容だったので、私も併走するのが楽しくなってきています。
又、いいご報告が出来るようにがんばります。
やった勉強からいえば、「もっと取れるハズ!」多くの親の方が感じることです。しかし、返却されたテストを見ると、詰めが甘いのか、取るべきところを落としている。
ここから見込み通りまで上がる方と相変わらず「できるハズなのに」で見込み通り点数が取れない方に分かれます。
ポイントは、「教えない」です。
テストを受けるのは子供ですし、理解して問題を解くのも子供です。いくらすばらしい「授業」や「説明」をしても、ここからの壁は越えられない。
そこに気をつけて次回はバッチリ80点行きましょうよ!!