こんにちは、ストロング宮迫です。

新聞で見たんですが、大阪府が早ければ2016年度の大阪府立高校入試から、中学校の内申書の成績評価を現在の「相対評価」から「絶対評価」に切り替えるとか。

※この毎日親技は2015年4月23日に配信したものです

えー、大阪はまだ相対評価だったの!?って思う方も多いことでしょう。

私の記憶では、47都道府県で唯一まだ「相対評価」を行っていたのが大阪府だったはずです。

相対評価では上位3%が最高評価、下位3%は最低評価とか割合で決まる方式なので手強いライバルがいたら、成績がちょっぴり下がる、中学校のレベルが高いとよい成績が取りづらいってことがありました。

しかし、絶対評価では、ある基準を満たしているかどうかでの評価だから、中学校のレベルは関係なくなり、しかし必然的に「成績表のインフレ化」が起こりうる。

「こいつ、本当に数学5なのかよ!?」なんてね。

だから、全国で最後に絶対評価を導入する大阪府では、中学校によって評価基準にばらつきが出て「成績表がインフレ化」することを考慮して、中学3年生の内申点について「入試の得点に合わせて補正する方針」だそうです。

相対評価と絶対評価についての親技の考え方は以前書きました

中学3年生の内申点の補正について、具体的には、

産経新聞によれば、

中3の内申点入試で補正 大阪府公立高入試で絶対評価移行で方針

公立高入試の合否は、入試の得点と内申点の合計で判定するが、絶対評価では中学によって内申点が高めに偏り、成績を正確に反映しないことも懸念される。

このため、受験生の入試の得点と内申点に大きな開きがある場合、府教委が設定した基準に沿って加点、または減点する。1、2年時の内申点は、府内の公立中学の生徒が一斉に受ける「チャレンジテスト」の得点で修正する。

府教委によると、入試の得点により内申点を補正する方式は、熊本県の公立高入試でも行われている。

ということのようで、来年度から実施する予定の大阪府内の公立中学の1年生2年生対象の統一の学習到達度テストで獲得した点数に応じて、一定の幅を持たせた上で内申書の評定に反映させるとか。

こうした内申点を補正する方式は、今後他の県でも導入されていくんじゃないでしょうかね。

そのほうが各中学校でつけられる成績表をより公平に評価できるからねえ。

まあ、これは言っても仕方ないんでしょうが、統一の学習到達度テストなんか、大阪府とか県単位ではなくて、もう全国で同じ問題でやったらイイのにと思います。

高校入試ではもう学区だとかはなくなりつつあって受験生は全県区でどこでも受験できる方向になっていっているわけだし、学力テストだって全国統一で学習指導要領に合わせたテストを作ってみんながやれば手っ取り早いと思うけど。

年に3回とか定期テストの合間にやって、学校はそれを実力テストの代わりとして、成績評価に組み入れる。統一テストの範囲の教材も全国統一にして、他県に転校しようが、もう6月は全国共通の統一テストを受ける。

親の仕事の都合で入試は別の県を受けるときだって、そういう資料があるとわかりやすいんじゃなかろうか。

年3回の全国共通統一テストだったら「5教科×3回」の15回分のテストを作れば済むけれど、各都道府県がそれぞれテストを作ってたら、ものすごい数のテストを作らなきゃいけなくなるしね。

学校の先生も実力テストは作らなくてもイイですってなればうれしいはずだし。

全国でどこの中学校に行っても、同じ教育が受けられるのが義務教育なわけだし、「お前第3回全国共通統一テストの数学50点だったの?」「オレ52点だからさあ」なんて全国のライバルたちと共通の話で合うし。

イイこと尽くめじゃない!って思うのはきっとボクだけで、教育委員会だとかのエライ人にはエライ人の考え方があって、教育の独立性だとか全国共通テストになったら全国共通テスト対策が過熱して、受験をあおることになるだとか言うんでしょう。

でも、いずれ受ける大学入試のセンター入試は全国共通でしょう。センター入試は今や国公立大学を受験する生徒だけでなく、私立大学を受ける生徒もたいてい受けてるからね。

いずれ子供たちは受けるわけですよ、全国共通のテストを。だったらもう中学生の時から全国共通テストを受けたらいいのにね。

ちょうど今の小学校高学年の子供たちが大学入試を受ける頃に実施される予定の入試制度が今話し合われています。

昨年2014年11月の中教審・中央教育審議会総会でまとまった「大学入試改革」案のポイントは3つ

1、今の大学入試センター試験を廃止して、知識の活用力を問う新しいテスト「大学入学希望者学力評価テスト」を導入し、年複数回実施する

2、高校在学中に学習の到達度をはかるため「高等学校基礎学力テスト」という新たなテストを設け、進学や就職の際の学力の証明として使えるようにする

3、大学は、個別試験では、筆記だけでなく、小論文や面接、志望理由書など様々な物差しで学生を丁寧に多面的に評価するとともに、どんな学生が欲しいのか、そうした学生を選ぶためにどんな試験を行うのかを明らかにする

この答申案が出たときに、世間では特に「個別試験では、筆記だけでなく、小論文や面接、志望理由書など様々な物差しで学生を丁寧に多面的に評価する」という部分が大きな話題になりました。

多面的に評価ってずいぶん主観的じゃないかとか、誰が評価するのかとか、知識の活用力を問うってどうするのよとかね。

まあ、それはいいとして、1番と2番はまさに大阪府が2016年度入試から実施しようとしていることと同じでしょう。

だから、もうこの際、高校入試も大学入試も全国共通テストでやっちゃったら!?って思うんですが、どうでしょうかね。

もう1つ、中教審答申案は英語についての触れています。

2021年度入試 大学入試の新共通テスト、英語にTOEFL活用も

中央教育審議会(中教審)は・・・・・英語は「読む・聞く・書く・話す」という4技能を評価する方針を明らかにし、TOEFLなど外部の資格検定試験の活用も検討する。

現行の大学入試の英語は「読む・聞く」の2技能に偏っており、日本人が英語を習得できない要因の一つとする指摘は多い。

中教審は今回の答申案で学力評価テストの英語について「『書く』『話す』も含めた英語力をバランスよく評価する」という考えを初めて明示。評価方法として記述式問題や面接などを例示し、外部試験の活用も検討課題に含めた。

現行の入試英語が「読む・聞く」の2技能に偏り、「書く」「話す」がイマイチというのは先日文部科学省の英語力調査の結果(速報値)でも明らかになりました。

高3の英語力、中卒級 「書く、話す」に課題
時事通信 2015年3月17日

文部科学省は17日、高校3年生を対象に英語の「読む、聞く、書く、話す」の4技能の学力を調べた英語力調査の結果(速報値)を公表した。

「読む、聞く」の平均的学力は英検3級(中学卒業程度)相当

「書く、話す」はさらに低く、書くは過半数が正解率1割以下だった。

国の教育振興基本計画の目標(高卒時英検2~準2級程度)とは大きな差があり、英語嫌いの生徒も多かった。調査は国公立高校の約1割の480校を抽出し、3年生約7万人を対象に実施。4技能それぞれを試験し、国際標準規格「CEFR」の基準で、学力が中学レベル(A1=英検3~5級程度)から海外大学留学に必要なレベル(B2=同準1級程度)のどの段階に相当するかを調べた。

試験結果では、

「読む」の平均点は129.4点(満点320点)で72.7%がA1評価(英検3~5級程度)。

「聞く」は120.3点(満点320点)でA1(英検3~5級程度)が75.9%。B2(英検準1級程度)評価は0.2~0.3%だった。
 
「書く」でB2(英検準1級程度)評価はわずか5人。英語の音声を英文要約する不慣れな出題形式も影響して点が伸びず、140点満点中15点以下が約55%に上り、0点も約3割いた。

「話す」は各校1クラス程度の抽出実施で、A1(英検3~5級程度)が87.2%を占めた。

アンケート調査では、英語を嫌いな生徒が58.4%。海外留学やビジネスに必要なレベルの習得を目指す割合も約14%にとどまった。

この結果を見ると、「書く」「話す」がイマイチどろかイマサンなのはよくわかりますが、「読む・聞く」の2技能だってイマイチじゃねーかっていうね。

ここに出てくる国際標準規格「CEFR」とは、

NHK出版の説明を借りると

CEFRとは、Common European Framework of Reference for Languagesの略称。語学のコミュニケーション能力別のレベルを示す国際標準規格として、欧米で幅広く導入されつつあります。

まあ、でも、この調査の数値は、ボクの実感ともピッタリあってますよ。

ただ、これは「国公立高校の約1割の480校を抽出し、3年生約7万人を対象」としたものであって、全体がレベルが低いっていうこととは別問題だと思いますね。

「できる子供」はものすごくできて、「できない子供」はまるでできない。平均を出せば「できない子供」に引っ張られて低く出てしまいます。

が、これは単に英語では特に「できる子供」と「できない子供」が極端に二極化しているだけであって、難関校の連中は4技能とも非常によくできる子供が多いですから、勘違いしてホッとしないようにしていただきたいですな。

ちなみにNHKの英語講座は、このCEFRに対応して『C2・C1・B2・B1・A2・A1・A0』に対応して、レベル分けをしているそうです。

あなたのお子さんのレベルやいかに!?

すぐやりましょう!

15分でできるNHK出版『英語力測定テスト』


こういうのをやる時はすぐ子供にやらせるんじゃなくて、まずは親のあなたがやってみることです。

あなたが【A1】で子供が【B1】だったら、本気で心こめて「お前、すげーなぁ」って言えるでしょ!

NHK英語講座レベル一覧

えっ、親のほうが子供に勝っちゃったらどうするかって!?

もちろんオトナの対応してください。くれぐれも「お前はダメだなあ」なんて子供みたいなことを言わないことです。

いいですね?

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うれしい報告

小6 よこちゃんさんからの報告

月例模試

第1回2月 算数56点 偏差値40
第2回3月 算数73点 偏差値48
第3回4月 算数94点 偏差値54

順調に頑張った分だけ成績に反映され、親子でやる気もりもりになっています。

ここまでの学習に対する取り組む姿勢は私が吃驚するほどで、これを維持できたらと思っているのですが、家庭学習の内容(問題のレベル)が難しくなりつつあり、今月の模試の勉強は今までのように進んでいません。

ストロングさんのレベルが上がったからこその悩みという話をこどもとして、もっと上もっと上という志向を修正してやっていますが。

3回の点数は死守したいと思っていますので、問題の選択をあやまって点数が下がらないようにとの忠告を大事にさせていただきます。

A問題の正解率が良くなったから、ここまでとれるようになったのですから。

引き続き、鉄則7、8、9、10を徹底します。また報告させていただきます。

勉強してすぐに成果が出ないのは、勉強する「問題選択」に問題がある場合がほとんどです。

今までと「同じ勉強量」でも、「やる内容」を変えれば変化が出る。上がっても、再び「問題選択」が課題になります。

特に急激に上がった場合、上げるために切り捨ててきた問題に取り組むようになりますが、そこで欲張って点数や偏差値が逆戻りというパターンもよく見受けられます。

一通り塾の宿題をすればOKの家庭ならいいですが、そばについて子どもの勉強を見、成果を出させてやりたいと思うなら、「問題選択」「やる問題の吟味」は真剣に、真剣に取り組んでください。

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