多くの方の子供の勉強に対する考え方のスタートは、たぶん↑↑↑こんな思いからだろうと思います。
ボク自身、3人の我が子に対する気持ちもまさにこの通りです。
もしかしたら、ここの読者の方の中には、もう少し子供の将来に対して具体的なイメージがある方も多いのかもしれませんけどね。
また、レベルはさておき、理解したい、出来るようになりたい、出来るようになれば楽しい!をわかってほしいとお子さんには願っておられるでしょう。
ここまでの基本スタンスは皆さんほぼ同じと言ってもいいのではないでしょうか。
しかし、ここに「親の夢」だとか「子供の目標」だとか、その手前にある「受験」だとかが出てくることで人生はややこしくなります。
ざっくり一言でいえば、それは「時間制限」があるものです。
「来年の2月」とか「2年後の3月」とか「半年後」とか受験が行われる時期はもう決定しているので、そこに合わせてやっていこうとすることで「ひずみ」が出てくる。
入試があるからやっておかないととか、詰め込んでいこうとか、とりあえず覚えてしまおうとか。
では早速今回の相談を読んでいただきましょうか。
現在小5年生の娘は、中学受験に対する意欲がなく、受験するとしても、出来るだけ楽をして、入れる学校に入るか、地元の公立中学に行きたいと言います。
中学受験塾に通い、偏差値は45です。
勉強するための時間を確保して、宿題をリストアップさせて、机の前には座っていますが、意欲がなくはかどらず、時間ばかりが経過して・・・
結果宿題が完了しないまま、塾に向かうことになり、復習テストの結果も悪く、直しを嫌がるために(時間も取れないのです)学習効果が現れず、娘の時間を浪費しています。
効率よくやれば良いと思いますが、娘は、だらだらするばかりです。
中学受験はどちらかといえば親の意向とおっしゃっていました。それ自体は決して悪いこととは思いません。
しかし、このような
本人に「意欲はない」
学習効果はない
時間を浪費している
状態で、塾に通い続けることが果たしてこの子には良いことなんだろうか?
勉強は嫌い、おもしろくない、仕方なくやっているだけ。
多くの子供が持つ感情ですが、「勉強は嫌いだけど志望校に行きたい」というのと上記のお子さんは違うでしょう。
ただひたすら「勉強はしたくない」と思い続けて、仮に楽して中学校に入ったとして、そのあとの6年間はどうなるだろうか?
2度と勉強なんてしない!とならないか。同じような心配をお母さんもしていました。
しかし、お母さんがストロングに言ったのは、
「今、塾をやめたら、中学受験をやめたら、逃げることになって子供には良くないんじゃないか?」
実に多くの方がこれを言う・・・
ストロングは言いました。
「逃げる云々を問題にするなら、別に勉強じゃなくてもいいんじゃないでしょうか?」
「逃げちゃいけない」は確かにその通り。
「苦しい」からやめる。「いや」だからやめるのは、いけないとみんな言うけれど、それは場合と対象によるとストロングは思います。
本人に「意欲はない」上に、実際の「学習効果」もなく、ただ時間を浪費しつつ中学受験の負荷をかける意味がストロングにはわからない。
子供に負荷をかけるなら、そのかける負荷に子供が「意味」を見出せなければいけないのではないか。
確かにみんな勉強は嫌がります。でも「○○校に行きたいんだ」という希望があるから、イヤでも頑張る、頑張らせられる。
しかし、希望もない、望みのもない中で、負荷だけをかける。
理由は「逃げちゃいけない」。
それは子供には決してプラスにならないとストロングは思います。
それなら、勉強とは別のことで、習い事でもスポーツでもなんでもいいですけど、「うまくなりたいんだ」と思えるもので、厳しい練習を課せばイイ。
塾をやめることが「逃げ」になるわけじゃなく、塾をやめて気兼ねして、なにも負荷がかけられなければ、「逃げ」になる可能性はある。
そこの区別というものをしっかりしていかないと、高いお金を払って良かれと思って塾に行って、どんどんますます子供を、子供の可能性をつぶしてしまうことになりかねない。
そういう意味で、最初の話に戻りますが、期限が決まっている受験というものの取り扱いというのは、ぜひ気をつけてもらいたい。
たいていの子供たちがする高校受験はともかく、一部の方だけがする中学受験は取り扱いをしっかりしていかないとその「ひずみ」に気づかずに
前へ、前へ、逃げずに前へ
のみの姿勢では、やけどする、くらいならいいけれど、子供から生きる力を取り除いてしまうことにもなりかねない。
そもそもの出発点は、
日々の勉強を大事に積み重ねた上で、希望する進路や人生を歩んでくれれば・・・
そして、
レベルはさておき、理解したい、出来るようになりたい、出来るようになれば楽しい!
ここで出てくる「レベルはさておき」というのが大事です。
それは子供の視点、「今の子供」の状態を忘れないようにしようぜ!ということでもあります。
それなのに「皆ができているのに何でお前はできないんだ」などという「今の子供」から離れた「常識」や「世間の基準」が気軽に持ち出されて、それをものさしに我が子を見始め出すと、途端におかしくなる。
塾の先生も学校の先生も「常識人」ですから、「世間の基準」や「これくらい」という、ものさしは持っている。そして、そのものさしで子供たちを見る。当然です。
でも、親は「世間の基準」や「ものさし」なんかクソッ食らえ!でいかないといけません。
いけないというよりも、親だけが我が子の背丈にあった基準、子供の視線で見てやれる。
親だけなんですよ、そんなあったかい眼でみてやれるのは。
それは甘やかすということじゃない。
厳しくですよ、当然。
でも、その厳しさは子供の「今」を把握した上での「ちょっと上のレベル」じゃないといけない。
世間の同級生からはだいぶん下のほうだけど、「今のこの子」には「ちょっとだけ上」のことをやらせることができるのは親だけ。
理解したい、出来るようになりたい、出来るようになれば楽しい!は皆同じ。
「レベルはさておき」ね。
ここまですごく長くなってしまいましたが、これは単なる前フリで、ここからが本題です
(;_;)/~~~
といっても、メンバーの方の報告を読んでいただくのですが。
ここまでの話を踏まえて、以下の報告、心して読んでほしいと思います。
「逃げるな!」を勘違いしないでほしい。
どうぞ!
志麻じろうさんからの報告
「ノリ勉」でお世話になっております。
その後を報告したくメールしております。
4月に子供がそれぞれ小6、小5になりました。
ストロング先生のメールマガジンを読みながら、「集中力は無いし、ほんとアホだし、うちには中学受験とかありえない話だし、、。」と思っていたのが嘘のような日々を迎えております。
元々、中学受験は考えていなかったので、Z会通信講座で家庭学習をしていたのですが・・・
私の「教える」と言う部分に限界があったようで子供たちに塾を体験させたら、「塾の方が分かりやすい!面白い!出来るようになるしぃ~。」とさっさと乗り換えられてしまいました。(笑)
下の子は今年の1月から進学塾へ、上の子は3月に入ってノリ勉が終わってから個別指導への入塾でした。
二人とも公立小学校在籍で帰国子女でもなんでもありませんし、私も英語がしゃべれるわけでないのですが(大学も英語全く関係なし。勿論父さんも日本人。)。
英検2級を取得してTOEIC受けに行ったりと、なんとなく続けてきた英語趣味のおかげで、中学受験は視野に入っておりませんでした。
小学校のうちは基礎学習中心で、学習すること自体が嫌いにならないで欲しいぐらいの状態で今迄過ごしてきました。
、、、が、学年が上がるにつれ、その学習自体を嫌いになりそうな険悪な状態に息子と陥ることがしばしばになり、悩むようになった挙句の「ノリ勉」でした。
「塾には行かない」と言い張っていた上の子ですが、周りの友達の話、それから自分が算数が苦手なことを学校で嫌と言うほど味わった上、「ノリ勉」がきっかけになったようで、あれから別人のように喜んで塾に通っています。
自宅では3時間ぶっ続けの勉強は、得てしてノラリクラリとしたものですが(笑)
塾ではその3時間も集中して過ごしているようで、確実に理解して沢山のプリントを仕上げ、先日先生から「6年の先取りを随分してしまったので、中学受験用に変更されますか?」と訊かれ、本人もやる気になり週3回通うようになってしまいました。
学校での成績も上がってきているようで、友達からは「生まれ変わったようだ。」と言われているそうです。(笑)
元々入塾も中学受験を目的としていたわけでなく、ただ折角英語も頑張ってきたし、公立中高一貫校を受験して合格したいなという漠然とした「希望」はあったようで、現在それなりに自宅でも記述対策をゴネゴネしないで(←ノリ勉のおかげです)頑張っております。
外注(塾)したことが、いろんな意味で良い方向に行っている現在です。
息子は6年というのは中学受験するには遅い時期であることもよく分かっている様子ですが、
「受験して不合格になっても、今勉強していることは無駄にはならないでしょ? また高校受験もあるし、行きたい学校にはこれからも通えるチャンスはいくらでもあるから心配しなくても大丈夫。今、出来ることを頑張るよ。それより理解出来て問題解けるようになるって楽しいわー。単純にそれだけよ。」
と言っていました。
これからの彼の長い人生を考えれば、とりあえずこれでいいと思っている昨今です。
この夏休みにアメリカに短期で留学する話も、本人の判断で中止してこの夏やれることをやってみるそうです。
そして下の子です。
下の子は小学4年の始めに「中学受験して県立中学に行きたい。塾に行きたい!」と言い出していたのですが、その時英検2級を目指していたところだったので、「2級合格して入塾したら?」と言い、結局合格しても「塾は宿題多いし、大変よ。覚悟はあるの?」と言い続けていたら、結局「年が明けたら行く!」と子供自身が判断しての入塾となりました。
1月はスタートアップということでのんびりさせてもらっていましたが、2月から新5年生ということで、早速洗礼を浴びる日々となりました。
塾の宿題を仕上げても、毎週の算数テストの点数がとれず、苦戦していました。
早くから入塾している子供たちは基礎部分は終わっている様子で、通信講座で基礎を固めていたと思っていたのは大きなに意識違いで、みなさん随分先に進んでいることを知って愕然としました。
2月の下旬、インフルエンザで三日間寝込んだ挙句、解熱したところで算数の宿題を仕上げる子供。
ふと見るとポロポロ涙がこぼれていました。
「辛いからやめたいけど、やめられない。」とつぶやきながら鉛筆を動かす姿を見て、本当に言葉を失いました。
哀れでこちらが泣きたい気分でした。
努力しても点数が取れない彼女の落胆を思うと、親として何とかしてやらねばと思いました。
やめさせてしまうことは簡単です。 その方がずっと楽だと思いました。
けれどここでやめてしまっては自信を失わせることと直結します。
出来ないから逃げる、、、それだけはさせたくありませんでした。
「子供を負け犬にするために、高いお金を払って塾へ通わせたんじゃない!」と心の中で叫んだ私です。
成績を上げられるし、結果は残せる!という実績を出した上での退塾なら、また納得も出来ます。
下の子には「母さんと一緒に勉強して、算数の点数を上げよう!クラスで一番になって、それでも辛かったらやめたらいい。大丈夫、二人で頑張ってみよう。その代り、しんどくてもやると決めた量はかならず仕上げる約束して頂戴。」と言いました。
実はこれを言えたのは、ストロング先生のメルマガを読んでいたからでした。
正直本当に成績を上げることが出来るかどうかはやってみないと分かりません。
ただ、やれることはやってみる。
なんとかしてやりたい親心に真摯に応えてくれる方だと長い間メルマガを読んで確信していた私は、「ノリ勉」を購入したのでした。
もうすぐ6年になる上の子の方が緊急を要していたので、まず「ノリ勉」を初めて、それを下の子にも応用して、二週目にはクラスで2番になりました。
あえて宿題には取り掛からず、基礎固めをした上で、時間があれば宿題をさせるパターンで(結局は宿題は基礎を固めれば、前日にでもすぐ仕上がります)、復習テストはコンスタントにトップ争いが出来るようになりました。
勿論、念願のクラス一番も3月末には達成!!\(^o^)/
「やめる? 塾?」と一応聞きましたが、笑顔で「やめるわけないじゃん!」との返事でした。(笑)
塾の算数の先生からは「成績上がりましたね。頑張りましたね。はい、これあげる。」と手書きの模範解答を娘だけ早めに手渡していただけるようになりました。家で復習しているのを先生もよく御存じなのでしょう。
結果が出れば、少々しんどくても頑張れるものです。
塾の先生に過去の公開模試の模範解答を要求し、質問日も欠かさず行き、休んだ日の復習テストも受けさせてもらって実力を確認しつづけた結果、3月にあった「実力テスト」では偏差値47でした。
が、4月末の「公開テスト」で偏差値57に上がりました。
「やればできる」、、、上の子の時もそうでしたが、精根尽き果てる努力の上にこの言葉が納得出来るのは、高校生以上だと思うのです。
小学生中学生には、下手をすれば「これだけやって、この程度なの?!」と、結果が出たとしてもやる気を失わせる可能性の方が高いと思うのです。
そういう意味で、ストロング先生が仰る「効率の良い学習」がいかに大事かと思うのです。
ここまで書いたところで、昨夜、メルマガ「全て私の言いなり?&その後報告」を読みました。
なんとタイムリーに私は報告書を書いていたことでしょう。(笑)
ヒットさん、、、この方の言いたいことは、非常によく分かります。しかも文面に出てこない部分のお母様の御苦労や悲しみも想像出来ました。
専門の塾の先生の言葉は正直「プロ」の発するものではありません。
止めて正解だと思います。もしかしたらお母様がついていらしたら、計算能力ももっと上げられたのでは?と思うほどです。
そう思う理由は、うちの子供たち2人とも保育園時代に発達障害があると指摘されていたからです。同じです。
同じ境遇で、やはり子供の日々の学習を諦めていない方がいらっしゃるのだと、なんだか心強く感じました。
下の子はまだIQが高く、入学時にクラスを迷うこともなかったのですが、上の子はIQも低く(80。標準が100)落ち着きもなく、集中力にも難ありで、情緒障害クラスをDr.からは勧められる状態でした。
普通クラスか、障害クラスかを選択するのに、ライン上に立つ息子にどちらがいいのか判断付きかねている大人をしり目に、上の子自身が見学をした上で「普通クラス。僕、皆と同じように出来るよ。」と、さっさと普通クラスを選んで現在に至ります。
沢山の先生からの手助けを戴き、幼いころからの療育のおかげで、結局普通クラスで特に問題を起こすこともなく、勉強も頑張っている次第です。
本人なりのプライドもあるようで、もっと出来るようになりたい、、、でも分からない、、、の時期を越えての個別指導の塾は、彼にとっては堪らなく楽しい場所のようです。
レベルはさておき、理解したい、出来るようになりたい、出来るようになれば楽しい!を彼が感受できていることに、昔を思い出して感慨に浸る日々です。
「中学受験なんて、無理。障害があるんだから、諦めなきゃ。羨ましいな普通の子供が。」と思っていた5年前から考えたら、夢のような日々です。
いくらしんどくても息子にも娘にも、本人にやる気があるのなら出来るだけ手助けをしてやりたいと思います。
またそう出来ることを幸せに思います。
そんなこんなで「合格」という結果に、狂うほど私は執着しているわけではありません。
ただ、日々の勉強を大事に積み重ねた上で、彼らが希望する進路や人生を歩んでくれればと願っています。
下の子は算数だけ(笑)成績が上がりました。そして英語教育の影響か、国語が偏差値27!!(+o+)という有り得ない成績でしたので、親子して毎日長文読解を始めました。理科も社会も毎日フォローです。
上の子にも適性検査問題や天声人語の要約など、毎日ついて一緒にやっています。私もフルタイムで働いているので、時間が限られています。
亭主は上の子が8か月のころからの筋金入りの単身赴任です。
ほぼ母子家庭で今まで頑張ってきました。これからも頑張り続けようと思います。
先は見えませんが、毎日大事に過ごそうと思えるのもストロング先生のおかげです。
メルマガ今後も楽しみにしております。
長々と失礼しました。今後とも何かありましたら相談に乗っていただけると嬉しいです。
有難うございました。
志麻じろう
いかがでしたか?
志麻じろうさん、どうもありがとうございました。
これからもボチボチ頑張ってくださいね。
読者の方は志麻じろうさんの報告メールをじっくりと噛みしめていただきたいと思います。
最初に掲げた相談についての答えは「志麻じろうさんの報告」で代えさせてもらいたいと思います。
文中、志麻じろうさんが「なんとタイムリー」と感じた中3のヒットさんの報告「ブチ切れて立っているのも辛い状態&その後を報告」は親技を駆使しようと思っている方には必読ですので、ぜひ読んでくださいね。