こんにちは、ストロング宮迫です。
もう1ヶ月も前の夏休みのことですが高校生の息子が紙を出してきて「この本持ってる?」と聞いてきました。著者名を見て「こいつは大キライだから1冊も持ってないなあ。せっかくだがオススメできないよ」と即答。
息子が実に困った顔をしたので「どうした? その本読んでみたいのか? ただそいつの本はお金を出して買えないなあ」と言ったら息子が「学校の課題図書なんだけど・・」と。
アチャー余計なことを言ってしまったわ・・・
気を取り直して「ああそう。じゃあアマゾンで見てみるか」って返したら「いや、いいです。便がある時でいいんで図書館で借りておいてもらえないか」という。先にダメだししなけりゃよかったなあ。
ボクが大キライなその著者の本がなにかはボクの個人的な偏見なのでここでは書かないでおきますが「休み明けのテストでこの本の内容を出すから読んでおけ」って国語の先生に言われたらしい。
入試でよく出題される著者の本のリストって出てますよね。よく入試に出題されるこの人の本を読もう!みたいな。自分が読んだことがある本が入試やテストに出たら有利と思う人もいるらしい。でも、それは全然国語の点数にも正答率にも影響しない、とボクは思っています。
国語は出題者との戦いですからね。
入試やテストではその本をどう読むかってことより、出題者がどう読んでほしいと思っているかを考えなきゃいけないわけだから。
だから息子には「あのさあ、その本を読んでたからっって国語のテストの正答率に影響はしないよ。読まずにテスト受けたっていいからさ。どうしても読みたいっていうんじゃなければ、読まなくてもいいんじゃない」と言いました。
息子がいうには課題図書として全員必読になっていること、内容をまとめなきゃいけない、要旨を書かなきゃいけない、自分の意見も書かなきゃいけない、その場で本文だけを読んでいては対応できない問題をテストで問われると。
面倒くせー先生だなあ・・・同情するよ、息子!
息子によれば、先生は本を読まない生徒がいるから強制的に読ませる本を定期的に指定して、こうしてテストやなんかでもちゃんと読んだことを証明してもらう仕組みにしているんだとか。
(心の中で)「じゃあ、本を読む生徒はどうなるんだ?」と思ったのを飲みこんだ。このまま息子に質問を繰り返していると、だんだん先生批判に発展しそうな気もしたんで。その場は収めて、課題図書でもやっぱり買うのはイヤだったので図書館へ。
息子からボクへの最初の質問から、ボクの独断と偏見でのみで息子に返答したことを少し反省し、まっさらな気持ちになって(実際はそのつもりになってですが)、まずはボクが目次から丁寧に読んでみた。
ダメだ!つまらない!おもしろくない!・・・で、早めの挫折。
しかし、その気持ちは言わずに息子に「ご指定の本が入荷しました。人生にお役立てください」とメッセージを書いて机の上に。それからは一切のコメントをしませんでした。
※この毎日親技は2014年09月26日に配信したものです
その本はある時はソファの上に、あるときは布団のそばにあったり、家のあちこちで見たので、息子も読み進めようと頑張ったのでしょう。
2週間の貸出期限の前日「明日には返さないといけないけど」って言うと「ごめん。まだ読み終えてなくて・・・」「ああそう。じゃあ延長だな」これが8月の後半。図書館の延長はプラス1週間とかですよね。
黙っていたらそこから2週間経ってしまっていました。「おい、さすがにそれはやばいよ。期限過ぎたら停学になるからもう返すぞ。で、どうなんだ、この本?」
「それが全然進まなくて・・・まったくおもしろくなくて。読むのが辛くて・・・つい逃げて、自分が読みたい本を読んでしまって」
これを聞いてボクはうれしくなって「正直でよろしい。ハッキリ言って同じ気持ちだ。もしテストで本を読んでいないことが原因で点数を落とすならそれは認める。取れなくてよろしい。初見で処理しろ」とボクは言いました。
「で、ちなみにその課題図書のクソ本の代わりにお前が読んでいる本はなんだ?」と聞きましたら「山本周五郎の『雨あがる』だけど・・・」
おーお、息子よ!キミ、いいねえ。合格だ!
「クソ本を頑張って読むくらいなら山本周五郎を100回読んでくれ」と言ったのでした。
さて、問題です。
ええー、ここまでが問題文だったのって!?
その通り。ここまでが問題文だったのです。では問題です。
ボクの今回のこの息子への対応は正しかったのでしょうか?
正しい正しくないという判断が的確でないなら、良かったでしょうか悪かったでしょうか。どう思います?
ちなみにこの本のアマゾンでの評価を見ると、
星5つ 20
星4つ 10
星3つ 8
星2つ 2
星1つ 4なかなかの高評価でした。
この評価やコメントを見ると、学校の先生が課題図書として挙げ、強制したことはタメにもならない本を無理やり読ませようとしたとは思えない。
本の内容も今の若者向けのものだし「なんで勉強する?」の問いに著者の答えも書かれてもいる意欲的な作品ともいえます。
もう1つ、タイガー山中だったら学校の先生からのこうした課題、いかなる課題についてもこういう対応は決してしなかったと思います。というのも、結果的には家庭で親が先生の評価を悪く下したことになっていますし、それによって息子のその先生に対する見方ももしかしたらこれを機に変わってしまうかもしれない。
変わるのはイイとしても、それは親の価値判断に大きく影響されてのことにならないか。人はある見方をし始めると、その方面からでしか見えなくなるものです。ましては子供は。
もう少し親はニュートラルな立ち位置で子供の補助をすべきではないかともいえるでしょう。そうしないと子供はミニ親になるからね。
いや、オレみたいな人間になってくれればいいと思える人もいるのかもしれない。しかし、その「オレ」にも欠点はあり、今の欠点をなくした「オレ」みたいになってくれと思うなら、今回の対応はよろしくなかったとも判断できる。
もっといえば、最終的に「おもしろくない」という判断をするにしても、それは息子自身が息子の考えでそうしたほうがいいと考える人もいておかしくない。
何かに子供が触れる前に親が先に価値判断をしちゃってるからね。
いずれにしても親が普通にふるまっていると考えるその行為のなかに子供に与えるいい影響と悪い影響があり、その影響によって子供のこれから生きていく他人や先生に対する態度や姿勢も変わってくるということでしょう。
子供が親に似るのは、親が自然と思っていることに日常的に触れることで似てくるのでしょうし、無意識でやっている行為や言動こそが子供に伝染するのでしょうから。
ああ、答えはありませんよ。あなたならどうするのかって話ですから。
今の子供はいつのまにかそうなるんじゃない。意識していようが無意識だろうが、親の多大な影響を受けてそうなっています。
その影響の大きさを思うなら、あなたがしている普段の言動、行為こそ考えてみる価値がある。特に「当たり前にしている」無意識な考えや行為こそが子供に影響を及ぼしているから。
あなたの子供は親であるあなたにそっくりです。言動も行為も全く違うように見えても、根底は似てるんです。
改めて問います。
ストロングの今回のこの息子への対応は正しかったのでしょうか?
小6 エコ太陽さん
入試実践テクニックDVDは娘と一緒に見ました。なんとなくわかったという感じで、これから塾のテストで試してみます。
家で入試問題をやるときにはテクニックをやらせようとしますが、時計を見ない。時間を書かない。序盤の難問にじっくり取り組む。などストロングさんからすると、とんでもない問題点がいっぱいです。
受験校は時間配分でミスしたら時間が足りなくなる学校なので少しずつ身につけていきたいと思います。
4教科あって本番までにみにつくかしらと少し心配です。
親子で頑張りますので、まだまだいろいろとご相談して迷惑をおかけしますが、宜しくお願い申し上げます。
塾のテストもだんだんと入試仕様となりつつあり、実力やこれまでの勉強の蓄積を問われるとともに、入試問題への処し方も大きな要素になってきています。
入試問題への処し方とは、「時間配分」「問題の取捨選択」などです。
これからの模試、難しくはなりますが、塾内の偏差値でいえば今までと多少の上下はあっても、ガクンと点数や偏差値が下がることはないはず。
だって受験者層は大きくは変わっていないわけですから。
しかし、我が子はガクンと下がった・・・となれば、単元で大きな抜けがあるか、入試問題への処し方がわかっていないかのどちらかでしょう。
「取れる問題を確実に取る」が受験生には求められています。
取れない問題は取れません!
取れる問題を見分けて、そこに時間をかけて確実に点数を上積みする。
それには訓練がいります。
実力をつける勉強と共に、入試問題への処し方の訓練。
早いうちに始めましょう!