中3まき網さん

中学3年の一人息子に関する相談です。

サッカーの部活動も6月に引退し、受験勉強を本格的に始める時期ですが、いまだに志望高校も決めず、生活態度もだらしなく、学校への提出物さえも意図的に思えるぐらい失念している有り様です。

妻も感情的に頭ごなしにまくしたて、それに対し息子も無言で反抗的になり、時に自閉的状態にも感じられます。

私(父親)は同姓として、自分の体験をふまえて自発的にこれからの目標に意欲を持たせようと話しますが、今ひとつ反応がありません。

小学校時代のように明るく、これからの目標に対し果敢に、意欲的にさせるには、親として何をすべきでしょうか。

中3のお子さんについての相談で、受験生にもかかわらずダラダラと生活をしている。もっと意欲的に取り組んでいって欲しいと願っておられます。

これまでの経緯についてはこれ以上触れられていませんので、いただいたメールの範囲内でストロングが気付いたことを書いてみます。

今回の相談は、勉強のやり方といった話ではなく、勉強に取り組む以前の「やる気がない」といった問題です。

ストロングの元には、この手の相談も多いんです。

極端な話でいうと、「うちの子、覇気がないんですが異常でしょうか?」なんて聞かれることがあります。

今までの相談を見てみると、異常かも?と心配な理由として2つのパターンがあるように思います。

1つは、小学校のときは、もっと覇気がある子だったという例ですね。今回の相談なんかが、コレです。

同じわが子を比べて、どうも違う・・・・わけですから、心配になるのもわかります。

もう1つのパターンは、自分(親自身)は、もっと覇気がある子だったという親になった自分と子供を比較するパターン。

親が思う「どうしてこの子は、こうなんだろう!?」と嘆くとき、比べているのは自分自身のことが多いものです。「私は、こんなことなかったわよ~」と後に続いたりします。その他には、兄弟姉妹と比べたり、親戚や近所の友達なんかと比べたり・・・

ストロング自身、中学生時代は部活に燃えるイケイケ少年でした。なので、覇気のない中学生の生徒を見ると、かつては「お前ら、どうしたの?」なんて思ったりしたものです。

でも、今は特に異常だとは思いません。

それは、たくさんの生徒たちを見てきて、いろんなタイプがいることを知ったからです。特に、小学生から中学生になって覇気がなくなったように見える傾向があるのは、ごく自然なことです。アツい感じの表現をすることは、ダサイと思っている子供も多いですし、周りからそう言われるのがイヤで、そう振る舞っている子供も結構いますからね。

学年が上がるにつれ、感情を表現することに恥ずかしさを感じる年頃だし、相手に対してどう見えているかも気になる年頃だということです。小学生のときは「センセ~!」って飛びついてきた生徒が、中学生になると「あっ、先生こんにちは・・・」とはにかんで挨拶する姿はなんだか寂しい気持ちになりますが、ごく自然なことなんです。

もちろん、全員ではありません。いろんな子がいるということです。中学生のとき覇気がない生徒が、そのまま覇気がないままかといえば、そうではありません。大学生になって突然遊びに来て、見違えるほど覇気のある姿にビックリすることだって何度も経験しました。また、その反対だってあります。

あえてなぜこんな話を延々としているかというと、子育ては基本的に一人とか二人を育てる世界ですから、我が子のことしかわかりません。

なので、多くの子供たちを見てきたストロングが、いろいろいましたよ!ということで、例えば覇気がなく見えるのも、結構あることなんだということを知っていただきたいのです。

子供は子供が生きている世界でそれぞれポジションがありますから、対親だけで自分の表現方法を決められないということも多々あります。

外と家庭での感じを使い分けている猛者もいますけどね。そのときどきの状況によって、変わるものなのです。

まき網さんのお子さんもサッカー部にいたときは、今よりは覇気があるように感じていたのかもしれません。受験という重たい話が目の前にぶら下がったことが影響しているのかもしれません。

まあ、このメールの範囲内で言えば、結局、「・・・・・かもしれない」となるわけですが・・・・

ただここで大事なことは、そして、まき網さんに対してぜひ提案したいのは、お子さんに話を聞いてみるということです。

メールでは、母親が感情的に頭ごなしにまくしたて、それに対し息子も無言とあります。でも、これではコミュニケーションは成立しません。一方的に言いたいことを言うだけなら「伝言」になっちゃいますからね。

話を聞いてあげてというと、子供が何も言いません!という話も出てきます。もし、親が真剣に話を聞く体制を作ってもダメなら、学校や塾の先生に聞いてもらうしかないでしょう。

まき網さんの場合でいけば、サッカー部の顧問の先生に話をしてもらうのもいいでしょう。いかなる手段を使っても、子供の考えを聞いてみることです。

部活を引退して気が抜けたとか、友人関係に悩んでいるのかもしれませんし、恋愛の悩みかもしれません。親に聞く姿勢がないと、子供は話したりしません。親ができなければ、誰かに頼む。これはすぐに実施してほしいことです。

あと、一般的な言い方になりますが、目標を持つことが大切になるでしょう。

ただし、覇気のない子供の目標設定には注意が必要です。特に、勉強に対して乗り気でない子供に対して注意してほしいのは、勉強を目標にしないということです。

やる気がない子に、「数学を10点上げる」といった目標を設定しても意味がありません。だって、点数を上げること自体に興味をしめしていないんですから。

あくまでも、目標を達成するためには、勉強も必要だったにすることです。状況によりますが、子供の今の状態が悪ければ悪いほど、最終的な目標を勉強から遠のけるべきです。そして、目標を達成するために勉強が必要だと気づかせるのです。

例えば、まき網さんでいえば、

「サッカーで全国大会出場」→「A高校サッカー部入部」→「A高校合格」→「模試の偏差値50」→「数学10点上げる」

といった具合です。

受験生だから、そんな時間がない!という話もあるでしょうが、今の状態が悪ければ、受験生だろうが、まずはそこからスタートするしかありません。ゆえに、早めにスタートをとストロングは繰り返し言っているわけです。

また、目標設定で大事なのは、いつも言ってますが、クリアできそうな目標にすること

「やっぱ、絶対無理!」が子供たちの口癖ですが、「しゃあないな~、いっちょうやるか!」という言葉をいかに引き出すかに神経を集中する

受験生として「そんな目標じゃ、とても・・・」なんて上から目線で否定しないことです。「たったそんなこと・・・」そう思えたとしても、まずはそこからスタートする。

「受験生だから・・・」と話の前提を一定レベル以上のところからスタートすると多くの場合、失敗してしまいます。

受験が数ヵ月後に迫っているからといって、○○高校合格が先に来て、そこからの逆算だけで目標設定すると、スタートする前に、やっぱり子供は、「できるわけねーじゃん!」となりますから。

目標のレベルの高い低いは、それこそ外部の基準。どう足掻こうが、子供の今の状態からの設定には、親の我慢と辛抱と協力がいります。

受験生は誰だって不安。矛盾しているようですが、勉強が進んでいる子供より、進んでいない、努力していない子供のほうが不安を持っています。

あんなに勉強していないお前が言うか!!と感じることもたびたびです。

それに付き合えるのは、誰か?

ある意味では「そのとんでもない」悩みに耳を傾けてやれるのは誰か?

くじけている場合ではないでしょう。

迷わず聞けよ!聞けないなら聞いてもらえ!聞き出すことがまずは最初の一歩になるでしょう。頑張ってください。

10の鉄則

成績が上がらない理由を子供のせいにしていたのでは何も解決しません。成績は、親次第で上がりますから!

対象:就学前、小学生、中学生の親

・親にできることは何かを知りたい
・今の問題は何かを知りたい
・成績がイイ子の親が何をしているのか知りたい

成績がイイ子の親だけが実践している!『10の鉄則』の詳細

 

『10の鉄則』の感想、続々と・・

小6 ピロママさん

3回読み直しました。気が引き締まりました。

目標を達成するための決まりごとの5つの注意点はよく肝に銘じなくてはなりません。

また、子供は親が思うほどヤワじゃない、ということ、罪悪感から子供に気を使ったりすることはしない、ということ、それでいいんだよね!と、頷きながら読みました。

成果があるから負荷もかけられるわけです。

成果がなく、負荷だけかけることに罪悪感はなくてはなりません。

すぐに成果を出す、これが大前提です。

何が成果については、大丈夫ですね?