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こんにちは、ストロング宮迫です。

お盆休みも終わって、早い地域ではすでに学校も始まりました。夏休みの勉強の成果、どうだったでしょうか?

お盆明けには多くの子供たちも含めいろんな人からお土産をもらいました。みんなあちこちに行ってるんですなあ。ボクなんか、どこも行かなくても各地域のお土産が食べられる。中には海外組もいますからねえ。

すばらしい!!ありがとぅー!

で、お土産をくれた子供たちにはもれなく聞きます。「宿題は終わってんだろうな!?」って。

で、聞いた子供たちのほとんどが「終わってません!」「今からです!」と言う。「終わってる」と言ったのはたった一人でした。「今からやる」子供は当然ながら宿題をこなすだけになります。とりあえず済ませるってやつですね。

それは身にならないんだよなあ。空白を埋める作業ですからね。

宿題も終わってないのに旅行に行くなんて・・・なんだかお土産が食べられなくなっちゃうなあ。

まあ、それは人ぞれぞれ、家庭ぞれぞれ!と考えることにして、「宿題、頑張ってね~」

声が震えるわ・・・

さて、昨年ですか、NHKで「永山則夫100時間の告白」という番組が放映されました。
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※この毎日親技は2013年8月20日に配信したものです

1968年秋、全国で次々と4人が拳銃で射殺された連続殺人事件。この事件の犯人の告白をまとめた番組です。子供をもつ親が一度は見ておいたほうがよい番組ではないかと思います。非常に興味深い内容で、何度か見たあとでいくつかの関連書籍を読みました。

あなたのお子さんが連続殺人事件を起こす可能性があると言いたいのではありません。ただ我が子が「永山則夫」の1歩手前、2歩手前、3歩手前、4歩手前まで行く可能性はある。そこはしっかりと見ていかなければならないのではないか。

今回はそのうちの1冊、堀川惠子著『永山則夫 封印された鑑定記録』からいくつか紹介しましょう。少し長いですが、引用します。

この連続殺人事件は一般的に「貧困が生み出した悲劇」と紹介されることが多いようですが、実は・・・

135ページ  堀川惠子著『永山則夫封印された鑑定記録』

永山の中学2年の担任、比内博美さんは当時をよく覚えていた。

「非行少年?とんでもない。・・・・事件を起したからって後付けしちゃって誇張したりしてさ、くっつけたりさ、都合のいいように作るんですよ。全然、どこにでもいるような普通の子どもでさ、とても非行なんか出来るような子じゃない。
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・・・小さくて痩せて、腕なんかこんなに細くてね。女の子、追いかけまわすこともないし、煙草もしないし。あの頃、悪ぶってるのは煙草とか吸ってたけど、そんなこともしない」


比内先生は、マーケットに何度か家庭訪間に行った。母親はいつも留守で、永山は家の中から鍵をかけて閉じこもっていることが多かった。


比内先生は、永山の母親のことも忘れられないという。母の徹底した永山への無関心ぶりには、少し奇異な感じを受けたという。たまに町で出会っても話をしようとせず、会話も成立しなかった。学校へのアレルギーのようなものを感じた。

比内先生は、これだけは言っておきたいと付け加えた。

「あの事件の後ね、さんざん貧困が生んだ事件だとか騒がれたでしょう。でもね、私に言わせたらあの当時、永山より貧しい子はまだいましたよ。永山の家がいくらボロだと言っても一応、屋根のある家でしょう。ある女子生徒の家庭訪間に行ったら、馬小屋ですよ。ピューピュー風が通る中で藁にくまって、父親とふたり身体を寄せ合って寒さを凌いでいた、そんな子だっていましたよ。

貧困が原因だと言うんなら、この辺は人殺しだらけになってしまうよ

「普通の少年」がいくつもの段階を経て連続殺人事件を起こす。

ここでなぜこんなことを紹介するかというと、この夏休みも孤独で寂しいと感じているのではないかと思われる子供たちを何人も見たからです。

もちろんこのメルマガの読者である皆さんは子供に大いに関心を持って教育にあたっているわけだから該当しないともいえる。

けれど、その子供に持つ関心が「勉強に関するもの」だけになると、子供には「自分には無関心」と映るし、ひいてはそれが原因で勉強が出来ない子供になることはここで何度も触れてきたことです。

夏休み、実は学校がないぶん、親と子の距離が大いに離れてしまうことも多い季節です。

131ページ  堀川惠子著『永山則夫 封印された鑑定記録』

子どもは、母親的な愛情を本能的に求めるものだ。たとえ母の相手が自分の父であろうと浮気相手であろうと、または仕事であれ趣味であれ、自分以外のものに愛情や関心が向けられることは耐えがたいショックになるという。

石川医師によると、離婚が急増した頃の一九七〇年代のアメリカの研究では、母子家庭で自分を育ててくれた母親が別の男性と結婚することは、子どもにとっては新しい父親が出来るというより、多くは自分が捨てられたように受け止めてしまうという結果が示されている。

「自分が悪いから母は自分を捨てるのだ」と自らを責める方向に受け止め、その結果、子どもに鬱状態を引き起こしたり、逆に憎悪を親にぶつけることが出来ないため、他の子どもにひどく攻撃的になることが報告されている。

子どもは、妊娠中は母の温かさに包まれ、まさに母親と一心同体である。それが産声をあげて生まれてきた時、それまで包んでくれた母親と引き離されて非常に不安になる。

だから母の胸にしがみつく。一、二年しがみついていると別離の不安感が少し解消され、恐る恐る母の下を離れて一歩、踏み出す。しかし、すぐ不安になって母の下へと戻ってくる。

そこでまたしっかり抱っこしてもらい、甘えて安心し、さらに一歩踏み出して、戻り、それを繰り返しながら子どもは自立し、成長していくと言われる。

人間が母親的な愛情を基盤にして、そこから自立していくことを考えると、「甘え」と「自立」はセットである。

自分が愛されて初めて愛されることの喜びを知り、やがて相手のことも愛することが出来るようになってゆく。

その根っことも言える愛情の基盤が無ければ、子どもは順調には成長していけなくなってしまうということは、石川医師の恩師、土居健郎はじめ多くの専門家が指摘しているところである。

石川医師は、永山の話を聞きながら幾度となく「惜しい」と思った。

この内容はNHKの番組でも石川義博先生が触れていた点です。

愛されるから愛することを知る。

親は子供を愛しているというけれど、それが子供に十分に伝わっていないと感じられる事例も多い。

子どもは、

自分以外のものに愛情や関心が向けられることは耐えがたいショックになる

一人になる時間も多い夏休みは、このショックを受けやすい時間でもあります。

夏休みを経て、子供が大きく変化することが多いのは、夏休みに一人になる時間がいつもより増えて、「自分が悪いから母は自分を捨てるのだ」と感じる結果ではないのか。

あなたのお子さんはそこまで感じないのかもしれません。問題は親がどうしたかよりは、子供がどう感じているか。

206ページ  堀川惠子著『永山則夫 封印された鑑定記録』

「人間は自分を愛してくれる者を真似ることから始まるわけで、まさに『依存』、言い換えれば『甘え』がそれにあたります

幼少期からきちんと甘えることが出来てきた人間は大人になってから成長しますが、甘えられないまま大人になると、ひねくれた非常に孤独な人間になっていく傾向があります。

これは土居健郎先生のゼミで私自身が学んだことでもありますが、精神療法というのは、非常にねじれた、ひねくれた、歪んだ甘えを、いかにして正しい意味の甘えにしていくか、それを回復と言うくらい、甘えられるということは大切なのです。

永山は幼少期に誰にも甘えられていない。だから永山が次男に依存したことは当然とも言える行動で、決して悪いことではないんです。

東京に来て、二番目の兄貴の家に留守中に上がり込んで寝てみたり、部屋の隅に自分の荷物を置いてみたり、ちょっとしたことで頼っていったりという行動からも分かるように、彼にも依存欲求はあるんです。だけど、それをちゃんとしと形で出せていない。依存欲求はあるんだけども、それを満たす場所がなかった。それが彼の不幸に繋がっていったように思います。

もし、彼にきちんとした相談相手がいたら、ずいぶん違ったと思います。」

石川医師が、母親的な愛情の重要性について指摘したように、赤ん坊は母親に甘え満たされ、だんだん自立していく。その依存欲求が満たされないと自立は難しくなる

育児についてはよく、

「乳児は離すな」
「幼児は肌を離せ、手を離すな」
「思春期は手を離せ、目を離すな」

と言われる。

そのような形を徐々にとりながら、人間は自立、成長していくのだと石川医師は重ねて強調した。

思春期の子供たちから手を離して、一緒に目を離す親はたくさんいます。

「もう中学生なんだから・・・」
「お兄ちゃんなんだから・・・」
「お姉ちゃんなんだから・・・」

その目を離すという行為が子供に与えるインパクトたるやいかに?

子供の夏休みは学校があるときよりも孤独を感じやすくなる。そのフォローが旅行に行くことでできているなら、それでいい。でも、頑張るにはまだ子供一人では手に余る。

217ページ  堀川惠子著『永山則夫 封印された鑑定記録』

石川医師は人が努力をする心理の背景をこう分析する。

「人が努力をしようという意欲を出すこと、つまり努力のエネルギー源は、愛情とか褒められるとか尊重されるとか、そういうものがなければ続かないし実らないんです。お母さんというか、母親的な優しさとか保護とか愛情があって、それで自信や安心感を得て、やる気、努力する力が出てくるわけなんです。

そういう基盤があっての努力だったら実りがあるんですが、元がない努力というのは多くの場合、疲れ、くたびれ果て、さらに悪くなるという方向にしか向かわないことが多いのです。永山はそういう基盤をまったく持たない上で、努力だけで自分を一人前にしようとするわけですが、やはり空回りで続かない。もっと悲惨な状況になっていく。

いわば人間の根っこです。

基本的信頼感とも基礎的信頼感とも言いますが、それがなければ人間は成長できないし努力もできない。

私の診療でも、最近はそういう子が多いですね。親子関係が希薄で、パソコンや携帯電話に熱中して他人と付き合わない。生の人間関係とか働くとかスポーツするとか、そういう体験がないと人間的になりにくいですね。バーチャルな、非現実的な世界で遊んでいても、現実で自立しようとした時に心の栄養にはならないですから。

大きな事件を起こさないまでも、今はインターネットの世界とか、ああいうもので憂さを晴らしをする傾向が見られますね」

「普通の少年」が一夏で「連続殺人事件」を起こしたりはしない。

幾夏も経て、蓄積されて爆発する。

まさに

石川医師は、永山の話を聞きながら幾度となく「惜しい」と思った。

で、私たち親はあと何回「惜しい」が許されるのか?

ぜひ夏休みの後半、そして夏休み明けの9月、お子さんの様子をよくよく見てあげておいてください。

「大きな事件を起こさないまでも」、この夏に子供が感じた変化は、これから起きるのですから。

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うれしい報告

ノリ勉[算・数]終わったよ!報告

中1 匿名さん
 
◆明らかに今回の成果と思うことは何ですか?:

思ったよりも、子供が集中して問題に取り組めるのだということが分かりました。

毎回の報告についてアドバイスをいただけたことで、やるべきことが分かり、これまでの勉強法で足りなかったこと、今後やっていくべきことが明確になりました。

◆親にとって学ぶべき点はありましたか?:

問題ができるようになるだけでは不十分で、メンタル面を鍛えていくために普段の勉強でも心がけていく必要があることが分かりました。

◆お子さんと一緒に勉強するのは楽しかったですか?:
 
楽しかったです。

実は、中学受験の際には親子で一緒に勉強することが多く、その際も楽しかったのですが、中学生になり一緒に勉強しなくなっていました。

受験勉強は子供も楽しめたようで、第一志望校に合格できず、今通っている第二志望校が合わず悩んでいるので、受験をしたことについてどう思っているのか尋ねたことがあるのですが、「一緒に勉強したことが楽しかったし、たくさん知識が身に付いたので受験したことは後悔していない」と言っていました。

ただ、もう中学生でもあり、親が勉強を見るのもどうかと思う気持ちと、子供も、反抗期と学校が合わないことが重なり、親と一緒に勉強することを嫌がっていましたが、今回また一緒に勉強することができたのはよかったと思います。

いつまでも一緒に勉強というわけにはいかないと思いますが、今回の勉強をきっかけに、もう少し一緒に勉強していきながら、徐々に自立していけるようにできればと思っています。(省略)

何が問題なのか、子供が何に悩んでいるのかが明確なので、あとは「厳しさ」ですね。

「楽しい」を経験したあとにほしいのはピリピリした厳しさ。

それが勉強で出てくると、今よりももう一段階上にスッといけるのではないでしょうかね。

頑張ってください。

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