こんにちは、ストロング宮迫です。

親にとって子供に接するときに大事なことを示唆してくれているとここで坂田ジュニアゴルフ塾の坂田信弘さんの本をブチ抜きで紹介しました。
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紹介した坂田信弘さんの本はすでに絶版で、アマゾンには古本が出ていましたが、それはすぐに売り切れになりました。その後、いくつか出品されたんですが、高値での出品となっているようです。本を手に入れられなかった人も多かったと思います。

そこで、サイトに記事をまとめて、メルマガで紹介できなかった読んで欲しい2本のエッセイをアップしました。

親にとって参考になると考えて、新たにアップしたのは、

その25「どんなときでも緊張を持つというのは大切なこと」

その37「忍耐こそ成功の秘訣なのです」

この2本です。興味がある方は読んでみて下さい。

さて、その際、坂田信弘さんの代表作でもあるコミックを紹介しました。ゴルフ漫画の「風の大地」と陸上漫画の「奈緒子」です。

「風の大地」は以前読んだことがあったので知っていたのですが、「奈緒子」は知らず、皆さんに紹介するからにはボクも見ておかないわけにはいかない。

そこでここで書く前に「奈緒子」を大人買いしたんですな。ボクが買ったのは、「奈緒子」映画セレクト版。文庫版でも出ているようです。「奈緒子」文庫版
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これがおもしろいんですなあ・・・まさに坂田信弘劇場というんでしょうか。

こういう場面があります。漫画を説明するのでわかりにくいかもしれませんが・・・

「奈緒子」映画セレクト版 第3巻

「お前見ていて気づかなかったのか?」

「何をですか?」

「一流選手特有の鈍感さだな。今にして思えば羨ましい。」

「?」

「お前は、子供の長所を伸ばす教育者になれるな。お前を見ているとそれがよくわかる。

俺は子供の短所を矯正していくタイプだ。教育者にも、表に出るタイプと裏方のタイプと二通りがある。俺は間違いなく裏方タイプだろう。

俺に、子供の長所を伸ばす指導はできない。細かなところが目に入り過ぎる。

・・・・知り過ぎて知識過多になると、子供をその枠の中に入れようとするのが人間だろう。知らないことのほうがプラスになる場合もある。」

これはコミックの陸上に関する会話ですが、親にとっても実に示唆に富んでいる内容ではないでしょうか。
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あなたはどっちのタイプ?

ここに夫婦や祖父母など家庭内での子供に対する役割のヒントがある。父一人、または母一人という家庭では、外の塾や学校の先生との役割分担という点で考えていただければ同じことです。

そのためには自分がどういう経験をしてきた、どんなタイプなのかを考え、知らなくちゃならない。それがどっかで子供を親以外の別の人に預けてみようかと思うキッカケにもなる。

同じく「奈緒子」映画セレクト版第3巻には受験生にとってすごいメッセージを感じる場面もある。
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駅伝の話です。

トップでタスキを受けた2区を受け持つのは入部当時、グランドを5周走った程度でひっくり返っていた五島クン。その五島クンが次のものへタスキをつなぐべく、プレッシャーと強豪相手のランナーと争う場面。

「汗でタスキが重くなってるぜ。俺の汗でもっと重くしてやらにゃ、・・・」と張り切るも強豪校がジワジワ追い上げつかず離れずのデッドヒートを繰り広げるも、へばりも見える五島クン。

2Km走った時点ですでにフォームはバラバラ・・・走りながら五島クンは回想する。

「目線、目線を上げるんでしたよね、監督」

「監督・・・俺が負けたら終わりですか!? 離されたら終わりなんですか!?」

「監督、苦しいです、ついて行けません!」

「歩きてえ・・・歩けば楽になれる・・・俺って馬鹿だ。どうして陸上部なんか入ったんだろう。苦しいばっかりで、楽しいことなんてひとつもありゃしねえじゃねえか。」

練習を思い出す五島クン。

「心臓が破裂しちまいそうだ。もう駄目だ、死んじまう・・・」

「諦めるな五島!!」

「監督、俺、もう駄目です。」

「頑張れ、五島。諦めちゃいかん。」

「もう駄目です。許してください監督。」

「もう少し、もう少しだぞ。」

「ハァ、ハァ・・・」

「もう少しだ、五島」

駅伝も苦しかろうが受験生も苦しい。苦しい時に思い浮かぶのは、いつも言われていた言葉

五島クンなら「目線、目線を上げるんでしたよね、監督」

受験生なら、なんでしょうか?

人それぞれ。でも、苦しい時必ず思い出す。そして、受験の過程で「もう駄目だ、頭が爆発する・・・」と思う時が来る。

1日に10時間もやれば、「もうダメだ」となったとき、「頑張れ、諦めちゃいかん。」「もう少し、もう少しだぞ。」とそばでつぶやく人がいる。だから、「あともう少し」と頑張れる。

「あともう少し!」とか言いながら、延々と頑張らないと行けないんですがね。

「奈緒子」映画セレクト版第5巻では、外人の陸上の家庭教師ジャンセンコーチが生徒のススム君に言います。
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「グッド!200mを5本走って、すべて同じタイム出たよ!以前は最初の2本は同じタイムでも、3本目からは3秒遅れた。

自分のために走ってること、頭ではわかってても、体は苦しい練習拒否してた。それ、タイムに出る。

「・・・・・・・200mのタイム走、5本続けば誰でも疲れる。タイムは落ちてゆく。でも、それ2流以下のランナー。

・・・今までは才能で走ってた。才能だけのタイム作ってた。でも、もう違うね。」

「努力の才能、顔を出したよ。記録、必ず伸びる。才能と努力、握手したね。」

「胸だけ苦しいの、それ本当の苦しさじゃないよ。本当に苦しい時、頭の中、苦しくなる。頭の中が爆発しそうになるのよ。そして眼球も動かないの。

私は頭の中を何度も爆発させた。練習でも、試合でもよ。だから世界チャンプになれた。頭の爆発、乗り越えるのよ。

一緒に乗り越えてチャンプになるの!ススム、苦しくて泣いている時、私も泣いてる・・頑張るのよ、ススム。」

実に受験生に通じる話じゃないですか!

「才能と努力が握手」して難関校に行った連中はこういう経験をみんなしていますからね。

まあ、それはさておき、この「奈緒子」の子供の感想が聞きたくて、とりあえず我が子に。

「勉強しなくていいから、今日からこれ読んでみて」と「奈緒子」映画セレクト版全12巻を小学生の娘に渡しました。

ボクは「おもしろい」と思ったけど、果たして小学生はどう思うのか?

中学生の兄貴からはすでに「おもしろい」と高評価があった。小学生の娘は遅いんですなあ、読むのが・・・

で、ようやく読み終わってカンタンに感想を書いてと言って出てきたのがこれ。

「奈緒子」というマンガはすごくいいマンガだと思います。

主人公の3年生の頃、お父さんが亡くなりましたが、父のことを背中にしょってがんばる姿に感動してしまいました。

主人公は母にも甘えず、自分のことは自分でしようとするところがすごいと思いました。このマンガを読んでいると、主人公を支えるみんなや兄や母の家族がすごくいい人に見えてきます。

採点者としてこの感想を見れば、小学校5年生としては、ほぼ0点に近い内容ですが、かわいい娘だから許す!!

で、質問してみた。

質問:みんなも読んだ方がいいと思う?

答え:なるべく読んだほうがいいと思う。いろいろな場面で感心、感動するところがあるから。主人公があきらめずやるところがすごいと思うから。

幼稚だなあ・・・本当はこんな答えは出したくなかったんだけど・・・

「お前さあ、2万5千人の読者に見てもらうんだから、そのつもりで答えてくれる?」と言ってみたものの、これ以上の回答は出ず、あらすじを話し出す始末。

ただうまく表現はできないけれど、心に思うところがあったのは口をモゴモゴ言わせている様子からはわかりました。本でもコミックでもいいんですが、こういうものを読んで疑似体験するってことはすごく大切なんだと思います。

「漫画の世界だから」と言うなかれ。

同じ本または同じコミックを読んで感動を共有していれば、

「お前さあ、五島クンがあの時走りきったのはなんでだが、考えたことあるのかよ?」とか「お前さあ、苦しいとか頭が爆発しそうだと言っても、眼球は動いてるよ。家で頭を爆発させて、テストで頭を爆発させる。そして乗り越えるんだよ。」とかいつもとは違う切り口で言ってやれる。

それを言った時に同じ絵が頭にイメージされ、「あの場面」を共有する。

コミック相手に「五島クンに負けないぞ!」とか「ススムも同じ気持ちだったのかな」とか思える。我が子に言う「頑張れ!」でも、切り口が違うと今とは別の展開ができる可能性がある。

別にそれがコミックでなくてもいいけれど、親子で勉強に煮詰まった時に、共有している「イメージや絵」があると実に有効ですよというお話です。

ぜひあなたも自分が読んでよかったと思えたコミックは子供にも与えてやったらイイですね。

「活字よりもコミックスを」長谷川慶太郎

ちなみに「奈緒子」がおもしろいと言った我が娘は年齢に比べて幼稚である点は認めざるを得ないことを告白しておきます。だから、あなたのお子さんが同じ小学5年生でも一緒じゃない。ということで、我が娘の幼稚なレベルを知ってもらうべく、娘にした質問を2つ紹介しておきます。

「奈緒子」の購入を決定する際には、これを基準に考えてみて下さい。このレベルです。

質問:今までどんな漫画を読んだの? 「奈緒子」は第何位かな?

答え:「奈緒子」は第1位!

2位 NARUTO[ナルト]

3位 ONE PIECE

4位 家庭教師ヒットマンREBORN!

質問:最近読んだ本でおもしろかった本はなに?3冊挙げて!

答え:

「5年3組リョウタ組」石田衣良

「機関車先生」伊集院静

「スイッチを押すとき」山田 悠介

あっ、そうそう。「奈緒子」、夜渡すと、夜中の1時くらいまで隠れて読んじゃうから、渡す曜日は考えて下さいね。

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うれしい報告

ノリ勉英語終わったよ!報告

中1 みかんさん

◆明らかに今回の成果と思うことは何ですか:

私と勉強したがるようになったことです。

以前からそう嫌がってはいませんでしたが、意欲が出ました。まだめんどくさい説明の所はこれから次第でもとに戻る可能性もありそうですが…。

◆子供のそばで勉強を見るってやっぱり非常識でしょうかあと、親にとって学ぶべき点はありましたか:

非常識ではないと思います。これは以前から変わらず。だからこそ?ずっとメルマガを参考にさせて頂いていました。

親にとって学ぶべき点は、やり方次第で結果が変わるということでしょうか。学ぶべきというより学んだ点ですね。

やり方が分からず今回のノリ勉参加になったのですが、やっぱり自分に考えたものよりずっと良かったと思います。

あと、この通りにやるから、と私の支配?から少し離れた感じも良かったのかもしれません。

◆お子さんと一緒に勉強するのは楽しかったですか:

楽しかったです。時間を作るのは大変ですが、これからも何とかしたいです。

「時間を作るのが大変」というのが一番率直な感想ですよね。

親は決して暇ではないですから、その中で子供の勉強のために時間を作るのはやっぱり大変です。

ましてや親技ではそばに座りましょうといっているわけですからね。

でも、頑張って時間を作ってほしい!そう願っています。

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