こんにちは、ストロング宮迫です。
とうとう年が明けて、いよいよまずは中学入試が本格的にスタートとなります。
「祭りのあと」と言いますか、新年に人が集った後、また、家族と長い時間を過ごした後というのは、妙に寂しく感じるものです。
徐々に親の仕事も始まって、子供たちが一人になる時間も増えてくることでしょう。
「祭りのあと」に加えて、一人の時間の増加というのは、受験生に微妙な影響を与えてしまう可能性があります。
大人からすれば、ここまで頑張ってきたという蓄積と子供への信頼もあるでしょうが、正月明けは受験生が精神的に不安定になる可能性が大きい時期ですから要注意ですぞ!!
さて、年末に養老孟司が語る「わかる」ということ (新潮CD講演)を聞きました。
おもしろい話なので、ここで紹介したいと5回くらい聞いたのですが、どうもボクにはうまくまとめられませんでした。
ネットで検索すると、講演会の趣旨と同じもの「養老流子育て論」を見つけましたのでそちらを読んでいただいたらいいでね。忙しい読者の皆さんを念頭にボクが参考になると思う部分を一部抜粋すると、
◆なぜ、みな子育てが苦手になったのだろう?
少子化という現象がなぜ起こっているかということを、ごく常識的に考えると、今、皆さん、子どもの扱いが苦手なんだ、ということでしょうね。
世界を大きく分けると、<人間が作った世界>と<作っていない世界>、つまり<人工>と<自然>に分かれます。
子どもはどちらに属するかというと、実は<自然>の世界なんです。自然の世界に属している子どもを、人間の世界へひきこんでいくという過程が、子育てなんですね。
この自然、というのは、人間が設計することができないものという意味です。今、それに対して、どう扱っていいか分からなくなっているんです。
◆みんな自然が苦手になった
<自然>が苦手なことは、日本人の仕事の変化を考えるとよくわかります。
江戸時代までは、おそらく8~9割が農業や漁業などに従事していた。つまり自然そのものを相手にしていたわけですから、自然に属する子どもを育てることと日常の仕事の間に矛盾がなかった。稲を育てていて、病気になれば仕方がない、天災が起これば仕方がない、枯れてしまえば弱かったんだから仕方ない、まさに「仕方がない」という言葉が使えたわけです。
ところが今は、働いている人の7~8割が組織人ですよね。サラリーマンの世界というのは、人間が一生懸命構築したものですから、社長、部長、課長といった、自然のなかにはない約束事で出来ています。
そこでは「仕方がない」という言葉を使ったら負けなんです。
◆子どもは、自然の側に属してます。
子どもは社会の約束事にあわせて産まれてきたわけではないから、なにか大事な会合があって、誰かに会わなくちゃならないとなると、前の晩にはしかになる(笑)。
それは、まったく人間の都合と関係なしに動いている。地震とか台風とか、そういうものと同じです。そういうものの取り扱い、というのは、今の都会で育つ人は必ず苦手なものです。
まず第一に、全然ちがう徳目を要求される。明日社長と約束があるんだけど、子どもがはしかになって行けなくなっちゃって、キャンセルして、「仕方がない」で通るか。
「仕方がない」ということが当然だというのが、自然を相手にしている世界。それが当然ではなくて、「不祥事」だというのが、人工の世界ですね。
自然が都会から排除されているということが、はっきりわかるのは、人間の生まれてから死ぬまでのプロセスに対する扱いです。つまり四苦、生老病死ですね。これは、人間の自然ですよ。
生まれることも、年をとることも、病気になることも死ぬことも、自分の意志ではない。勝手にそうなるんです。これが、都会ではどうなっているかというと、全部「不祥事」に変わっているんですね。
◆子どもに問題がおきるのは当たり前
僕は、十数年以上前から、「子どもに問題が起こる」と思ってました。それは当たり前で、周りの自然をこれだけいじっていたら、人のなかの典型的な自然である子どもに影響が出てこないはずがない。
それを寺田寅彦は「天災は忘れたころにやってくる」と言ったわけですけど、自然をこれだけいじった結果が、最初は公害という形で出てきた、そして体の問題。次に起こったのは、子どもでしょう。
僕が大学生くらいのとき、うちの小学校の敷地を削って市役所が建ったんです。「ああ、子どものもの削って、大人のもの作るようになったなあ」とそのとき思った。
そのころ、子どもの遊び場がなくなるという話が頻繁に出ていた。そして、その遊び場なんて話は、バブルが済んでから完全になくなりましたね。
土地は財産であって、子どもなんか関係ない。僕らが子どものときは、誰のものでもない土地っていうのがたくさんあったんですよ。そこでトンボ採ったり、セミ採ったり、川なんか入って遊んだりしてた。
そういう場所をぜんぶなくしたでしょう、誰が子どものことを本気で考えてる? たとえば厚生省のような行政は?
みな、いっさい、手を抜いてきたんだから、おかしくなって当たり前、簡単な答えです。
「じゃあ、どうする?」となると、10人いれば10の道があるのでしょう。
そして、子供たちのことを考えるのと同時に私たち親世代もすでに来る高齢社会にどう向き合うかがこれから問われてくるようです。
松谷明彦著「人口減少時代の大都市経済 ―価値転換への選択」
この本では、「速すぎる高齢化は実は大都市を直撃する」として主に現在の人口統計をもとに今から20数年後の2035年あたりを描いていますが、恐ろしすぎる現実が待ち受けているようです。
2035年というと、ボクが生きていれば68歳で、今のオヤジやオフクロと同じ年齢になります。
手を抜いておかしくなった子供世代が大きくなる一方で、高齢社会の相当な税負担によりのがれられない生活水準の低下・・・なんだか新年早々暗くなっちゃいそうでイヤだなあ。
いろんなことを同時に考えなくちゃならない年齢を迎えたということでしょうか。
相変わらず明確でキレのよい結論は提示できませんが、皆さんに1つでも考えるヒントが提示できるように頑張っていきますので、今年も引き続きよろしくお願い申し上げます。
ノリ勉算数終わったよ!報告
小4 まーしゃさん 12月25日
◆明らかに今回の成果と思うことは何ですか?:
テスト、100点でした!残りあと5分、3分となったときの集中がすごかったです。
そんな中でも、字は丁寧に書いていました。
「集中する」「力を出し切る」とはどういうことか、経験することができたと思います。
そして、イイ状態で勉強すれば「結果」が出るのだ、ということも。
今回は「自宅模試」だったので、塾のテストなどの本番で、同じような経験をさせてやれば、もっと自信がつくと思います。
次回は1月7日に冬期講習のテストがあるので、それに向けてやっていきたいと思います!
◆子供のそばで勉強を見るってやっぱり非常識でしょうか?あと、親にとって学ぶべき点はありましたか?:
非常識とは思いません。絶対必要です。これだけのことを子ども一人でやるのは無理でしょう。
もちろん、いつかは子ども一人でやれるようにしなければならないのですが、その前にまずやり方を教えてやらねばなりません。それこそ、親の出番であり、責任だと思います。
学ぶべき点、たくさんありました。
上の子ですでに経験してるからという慢心がありました。きちんと基本(鉄則)に戻ってやってみて、いろいろと抜けており、成績が上がらなかった原因がわかったように思います。
ストロング先生がどこかに書いていらした、「チンタラ一通りやっただけでは成績は上がらないと断言できます」を実証していたのでした(涙;
まさに、それをやっていたのです。
言い訳をするならば、息子のときは「捨てる」と言っても応用・発展問題、2割くらいでしたのでさっさと捨てることができたのですが、娘の場合は逆に8割捨てないといけない状態で、とても勇気が出なかったのです。
8割にこだわって、2割さえも取れずにいたわけです。まさに「虻蜂とらず」でした。
また、「3回やってもダメ」ではなかったです。形だけ3回繰り返してもダメということ。3回やったけれど、「通り一遍」と同じことでした。
時間は計って短縮はしていたけれど、わざと初回を長くしてみたりと、本当に時間短縮になっていたのか疑問です。
今回の3回は、違いました。丁寧にやったことで、娘でも、ちゃんと「早く解ける」まで落とし込むことができました。
さらに、親の私が、感触がつかめるようになったようです。
「これは2回でOK」とか、「3回だと足りないかな~怪しいな」と思っていたら、やはりプチテストで一瞬解答の筋道を見失ってしまうということがありました。
これを続けていけば、親も「どこまで落とし込めばテストで点が取れるのか」わかるようになるのではと思います。
次のテストが楽しみになってきました!
◆お子さんと一緒に勉強するのは楽しかったですか?:
正直、最初は辛かったです;;すぐに投げ出そうとするし。
「30分でいいよ」というのは、親にとっても、取り組みやすかったです。もし「1時間、2時間つきっきりで見なさい」と言われたら、「無理~!」となったかも知れません。
「この30分、何としてもプログラムをやりとげるのよ!」と気合を入れることができ、それが今までのダラダラ勉強との違いを生んだのだと思います。
最高の集中力で、すらすら鉛筆を走らせる娘、その姿を見ることができ、楽しかったというより、本当にうれしかったです。
私にとってのクリスマスプレゼントをもらった気がします♪
上の子と下の子を真に区別して、別個の個性として捉えられた時、親は大きく変貌すると確信しています。
兄弟は違うんだ!このことに気づかずに過ごす親が多い中、すごいです。
ガッツリやって、ドカ~ンと成績を上げましょう!