小6 さくらさん

はじめまして。さくらと申します。二児の母です。

ご相談は6年生の息子についてです。小学校に上がるとき、深く考えずに地元の公立小学校に入れました。漠然と「中学は受験して私立に行けば・・・」と思っていました。

家庭学習は通信教育のみでほとんど放置してしまいました・・・・これが今になってつけになるとは・・・・

4年生の終わり頃、「学校の勉強だけでは出来ていないらしい」と人に聞き、県下の大手塾の主催する統一模試を受けました。

な、なんと偏差値38・・・・愕然としました。それを機に塾に入れましたが一向に成績は上がりません。

家庭学習が大切だと知ったのはもっと後で、今は塾の復習や別に用意したドリルなどをやらせて直しをさせて、と家で取り組むようにしています。

ようやく最近偏差値が50程度になりましたがここからなかなか伸びません。本人も「頑張っている!」と言う割にあまりやる気は伺えず、覇気もありません。

受験まで1年を切ってしまったのに・・・・まだまだ志望校の偏差値には手が届きません。我が家は共働きで特に私が週に2,3日は子供達が寝てから帰るような仕事なので家庭学習に割ける時間がどうしても週に3,4日と限られてしまいます。

土日といっても朝から晩まで勉強させるというのも子供が飽きてしまいますし、せいぜい2時間程度でしょうか・・・・

親の不足分を補おうと思って週に1日(土曜日)家庭教師の先生にも来てもらっていますが費用がかさむばかりで結果につながっていないような気がします。

受験まで1年を切るが、志望校の偏差値にまだまだ届かない・・・どうしたらいいの?という相談です。

どんな解決策があるのかを一緒に考えていきましょう。

と、その前に「解決策」についての考え方をお話します。どんな解決策があるだろう?と考えるとき、ストロングは大きくわけてこの2つを考えるようにしています。

2つとは、

(イ)問題点を補うことで解決する

(ロ)問題点を回避することで解決する

ちょびわかりにくいと思うので、例を少々。

例えば、算数が苦手だとします。算数が全般的に苦手なのか、ちょっと難しい問題になると拒否してしまうのかで問題点は変わってきます。

もし、算数が全般的に苦手だとすると、

(イ)算数を補うことで解決する方法

(ロ)算数を回避することで解決する方法

の2つを考えてみる。

(イ)の場合ですと、さらに解決方法は細かく見ていくことになりますが、(ロ)でいえば、「諦める」といった選択になるわけです。

まあ、これも解決策の1つですから(^_^)

中学受験の場合、算数が入試科目にない学校を探すなんて無理でしょうが、高校受験ですと推薦入試を選択することだってできます。たとえば、数学は学校で習うレベルの勉強にとどめておいて、内申点を上げることを狙うというのも解決策なわけです。まあ、あくまでも例えば・・・ですけどね。

今回のさくらさんからの相談も同じように考えてみたいと思います。

相談内容は、志望校の偏差値にまだまだ届かないですが、

問題点は、本人も「頑張っている!」と言う割にあまりやる気は伺えず、覇気もありませんとなるでしょう。

では、(イ)「問題点を補うことで解決する」、または(ロ)「問題点を回避することで解決する」の選択を考えてみます。

本人のやる気がないなら、やる気のなさを補うための方法を考えるのが(イ)「問題点を補うことで解決する」。

やる気がないなら、志望校を下げるといった回避する方法を考えるのが(ロ)「問題点を回避することで解決する」。

えっ、志望校を諦めるは嫌ですって!?

みなさん、そうだと思います。

親のみなさんが選択するのは、いつも(イ)の「問題点を補うことで解決する」です。

しかし、いろいろやってみてどうしてもダメだったら最終的には(ロ)の「問題点を回避することで解決する」になってしまう。それだったら、最初から(ロ)なんて選択は外しておくべきでしょうか?

ストロングは、そうは思いません。諦めるという選択は最初から並べておくべきなのです。理由は2つあります。

1つは、無駄なことをしないため。努力させることは無駄じゃないと多くの親は思っています。ストロングも以前はそうでした。

ですが、成果の出ない努力は弊害をもたらすということを知ってからは考えが変わりました。

子供にとって一生に今のこの時間は、「この瞬間」だけです。

そんな貴重な時間を使って勉強にあてたにもかかわらず、成果が出ないだけでなく、自信までを失ってしまう子供たちがたくさんいるのです。

ある人は「努力は無駄にならないから」と言いますが、自信を失った子供たちは努力することに拒否反応を起こすようになります。

子供のそばで勉強を見ている親にとっては、「本当に今これをすべきか?」という問いかけを常にして欲しいのです。

諦めるという選択を最初から並べておくもう1つの理由は、真剣に取り組むためです。

そう、いつも言ってるのよ!という方も多いと思います。いくら口でこの学校に行きたい!なんていっても、勉強しなければ、いや成績が届かなければ入学することができません。

諦めたくなくても、諦めざるをえないのが受験です。子供よりも大人である親の方が実感としてありますので、やる気のない子供にこう言うのです。

「今頑張らなかったら、落るからね!」

確かにウソではありません。でもストロングは、そんな親の方々へお尋ねしたい。

あなたは、真剣に頑張っていますか?

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解決策を考えるときの選択肢は、

(イ)問題点を補うことで解決する

(ロ)問題点を回避することで解決する

でした。

今回のさくらさんの相談でいえば、

(イ)やる気のなさを補うための方法を考える

(ロ)志望校を下げるといった回避する方法を考える

ですが、

(イ)を選択するのであれば、やる気のない本人以外で補う方法を考えることになります。

となれば、親の時間が必要になりますが、

我が家は共働きで特に私が週に2,3日は子供達が寝てから帰るような仕事なので家庭学習に割ける時間がどうしても週に3,4日と限られてしまいます。

とあります。

平日に時間が取れないなら週末しかありません。でも、

土日といっても朝から晩まで勉強させるというのも子供が飽きてしまいますし、せいぜい2時間程度でしょうか・・

こうなったら外部の力を借りるしかありません。

しかし、

親の不足分を補おうと思って週に1日(土曜日)家庭教師の先生にも来てもらっていますが費用がかさむばかりで結果につながっていないような気がします。

あれれ、これもダメですか・・・(>_<)残念ではありますが、このままでは「諦める」の選択になります。

もう打ち手がないですからねえ・・・・

もし、それが嫌なら、あなたは、真剣に頑張っていますか?を考えてみることです。

子供ではなく、親のあなたです。土日に朝から晩まで勉強をさせるのは効率だって落ちてしまう。でも、それは平日だって十分にフォローできる親が考えることです。

分散して勉強できるなら、「効率」を重視する作戦は有効です。

さくらさんの場合は、時間がとれるのは土日しかない。それなら、「効率」よりも「量」を重視するしかないのです。多少効率は落ちても、土日にガッツリと勉強する。親も子供にフルについて共に勉強する。夫婦で交互に勉強に付き合ってもいい。

土日の48時間で勝負するしかないのに、親がつき合うのは2時間程度。そんな大切な土曜に家庭教師を頼んで、成果も出ない。自分の時間の代わりに家庭教師に大切な時間を託すわけです。

真剣に成果が出るよう家庭教師とは打ち合わせをしていますか?

指導の最中、聞き耳たてて様子を把握していますか?

やる気が見えない、覇気のないお子さんの様子はどうですか?

指導が終わって、この貴重な時間の成果を確認していますか?

家庭教師の話を鵜呑みにせず、「ちょっとこの問題やってみて?」と先生の前で解かしてみたらいいのです。土日の貴重な時間を使うだけの成果があるかは、自分の目で確かめるのです。

親が真剣に頑張っている姿は、外部の力を利用する場合は非常に有効です。教える側にとっては、プレッシャーになりますから。子供にとってもそうです。なんか今までと違うと感じさせることで、子供にもスイッチが入ったりします。

土日の48時間に1日13時間、計26時間勉強するツワモノだっています
(◎_◎)

勉強は時間じゃない!でも成績を上げる必要があるのに時間がとれないのは致命的です。

取れるときに、ガッツリ勉強!これしかありません!

親の目が届かない平日を緩めのスケジュールにして調整すればいいわけですから
(^_^)

子供にとっては、恐怖の土日になるかもしれません。でも、成績を上げるための土日になれば、それはそれで意味があるのではないでしょうか。

そして、それをするためには、「なぜ中学受験をするのか?」が必ず問題になってくるでしょう。

その問いに確固たる意志と意見をもって子供と対峙できるのか?

子供に負荷をかけるからには、なぜそうるのかを親が明確にもっていないと「こんなに勉強してかわいそう・・・」なんてことになり、必要以上に甘やかしたりするようになりますから。