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こんにちは、ストロング宮迫です。

愛知県で行われている豊田国際体操の男子の床で世界選手権王者の白井健三選手がG難度を超えて国際体操連盟の採点規則にまだ入っていない新技の「伸身リ・ジョンソン」というのを決めたらしい。

G難度を超えるってことはH難度ということになるのかな。

「でんぐり返り」もままならぬボクなんか、スローで見ても何が起こっているのかわからないんだから、「後方伸身2回宙返り3回ひねり」とかいわれても、そのすごさがわからない。

※この毎日親技は2015年12月14日に配信したものです

でも、すごいね、映像を見たら。

まあ、勉強も「3回ひねり」くらいはしたいもんです。

前回ここで親技でやる問題の選別【ABC分類】や各単元を理解して撃破いく上で順番に【例題⇒基本⇒応用⇒発展】についてやるなどの言わずもがなのことについては書きました。

今回はもう少し具体的な問題で「3回ひねり」の勉強というものを考えてみましょうか。

高校入試の理科を題材に取りますが、中学入試にも全く同じことが言えるのでお付き合いください。

応用や発展問題になるとできないって言っている親の方にはぜひ読んでほしいところです。

高校入試における入試問題をする前段階に「単元別の入試問題」を撃破するために親技でオススメしている問題集に旺文社 の【受験生の50%以上が解ける落とせない入試問題】があります。

ああ、買わなくてもよろしい。公立中学生は学校からこれに似た単元別の入試問題集を各教科分与えられているはずですから。それをやればイイ。

親技でこれをオススメしているのは各単元の問題数が少なめで取り組みやすいこと、受験生の正答率が問題ごとに書いてあって励みになることなどからなだけなので。

受験生がキライな単元の1つに理科の化合とか還元があります。その単元で正答率が問題によってどう変化するのか見てみましょう。

受験生でじゃない親の方でも【物質と酸素が化合する反応を酸化】というのは知っているでしょう。金属のさびは【おだやかな酸化】というのもご存じでしょう。

ここから問題にいきます。たった5問ですから読み飛ばさないで頑張ってやってみてくださいね。「わかんなーい」っていう子供の気持ちになってね。

問題では(入試問題ですよ)、文字情報や表で以下の材料が受験生に与えられます。

銅の粉末0.4g ⇒加熱 ⇒酸化銅0.5g

銅0.4gを加熱したら
酸素が0.1g化合して
酸化銅0.5gができちゃった
というわけです。

単元名は【質量変化の規則性】っていうくらいだから、その他にも

銅の粉末0.6g ⇒加熱 ⇒酸化銅0.75g
銅の粉末0.8g ⇒加熱 ⇒酸化銅1.0g

などの規則性が垣間見える材料が問題文で受験生には与えられます。

それでは問題です!

まずは0番からね。

0、銅の質量と酸化銅の質量の関係をグラフで書け

「0番」としたのはこんな「まんま」の問題は出ないからです (^^)♪

さすがに与えられた数値をそのまんまグラフに書けって問題は入試問題では出ません。サルでもできちゃうからね。「ひねり」なしの例題クラスってわけです。

ハイ、では早速、入試問題1番↓↓

1、銅の質量と銅と化合した酸素の質量の関係をグラフで書け

与えられた数値【銅0.4g ⇒酸化銅0.5g】から
【酸素が化合した質量0.1g】を
読み取ってグラフにすればいいだけだから
みんな書ける。

「ひねり」っていっても1回転もないくらいのやつ「半ひねり」くらいか。だから正答率は70%台となる。

答案にあるグラフを書きこむ目盛りもすでにご丁寧に書いてくれていて慌てて【銅の質量と酸化銅の質量】のグラフを書こうとしたら目盛りが合わないってことにも気づく。

間違いようがない問題です。

もし目盛りを自分で書くような設定に問題だと正答率は50%台くらいになると思われます。

ハイ、次は2番ね↓↓

2、銅の質量と銅と化合した酸素の質量の比をもっとも簡単な整数の比で書け

グラフが書けたら、できそうなものだけど「もっとも簡単な整数の比」というのが「ひねり」になるのかな。基本問題に当たるところです。

これで「1ひねり」として、もちろん
【銅0.4gに対して酸素が0.1g化合】
だから整数比は【4:1】だ。

さて、皆さん、これで正答率がどうなると思います? 下がるのか?

そう、下がるんだな。正答率は少し落ちて60%台。

たった「1ひねり」でこのありさまです。やればすぐ点数が上がるのがわかりますなあ。

間違うとすれば「もっとも簡単な整数の比」の部分か、または問題文で与えられたまんまの【銅の質量と酸化銅の質量=4:5】で答えての間違いか。

つまり、問題文から「1ひねり」あると、それだけで正答率はガクンと落ちる。

これらを間違うようだと偏差値50は危うい。「1ひねり」だもん。でも、子供はこの「1ひねり」だけで「わからん!」とか言うの、キライな単元は特にね。

だから、やりようがあるってことなんです。すぐ言うよ「私、得意になっちゃったかも」って。

いよいよ正答率50%を切る問題の登場です。いかなる難問が待ち受けているのか?

ハイ、3番です↓↓

3、銅の粉末2gを完全に酸化させたときに得られる酸化銅の質量は?

【銅0.4g ⇒ 酸化銅0.5g】から
【酸素が化合した質量0.1g】を
読み取るまでが「1ひねり」だったけれど、
今度はもう「1ひねり」加わって「2ひねり」となる。

ここでのもう「1ひねり」とは、もちろん問題文で与えられた範囲以外の【銅の粉末2g】が出るところです。

答えは、

【質量変化の規則性】を使って、
【銅:酸化銅=4:5】なので
【4:5=2g:Xg】で
【X=酸化銅2.5g】になる

というだけの問題です。

問題文で与えられた数字を発展させて「新たな数字」を出さなきゃいけないから「2ひねり」で、こうなると正答率は・・・

正答率は40%になる。

10人に4人しか正解しない。ホントかよ!?って思うでしょうが、ホントなんです
(>_<)

「新たな数字」を自分で生み出す必要があるけれど、規則性に則ってだからね。これを応用問題というか、あくまでも基本問題というかはそれぞれだけれど、まあ基本問題でしょうね。

どんな塾や学校だって、必ず、絶対に授業ではやるからね。やらずに捨て置かれたりはしない問題です。

この手の問題が「どんなに頑張ってもできません!」という子供はいません(キッパリ)。

できないのは「頑張っていないか」「これができたらどうだって言うんだ!」と思っている子供です。

もし、あなたのお子さんがこういうお子さんなら【100時間】授業を受けてもできるようにはならない。教え方でも先生でもなく、勉強に対する気持ちや心構えの部分を親が見てやる必要があるでしょう。

勉強の前段階っていうことです。

【4:5=2g:Xg】なんて小5ならできるわけだから。あとは問題文を読めるか、読む気があるかだけ。

つぎの4つめが最後↓↓

4、銅の粉末2gを完全に酸化させたときに得られる酸素の質量は?

3番のやり方で進めば【X=酸化銅2.5g】と出るが、
問われているのは【酸素の質量】なので
もうワンステップやる必要があって
【2.5g-2g=0.5g】が答えになる。

もちろん問われている数値を一発で出すために2番の問題でやった
【銅:酸素=4:1】を使って
【4:1=2g:Xg】で
【X=酸素0.5g】と出すのが
無駄を省いたやり方で短時間でサクッと出せる。

解く前に「なにが聞かれているか」を数秒考えると、余計な計算をせずに出せる。

ただ、この問題となると正答率は、な、な、なんと30%になります。

10人のうち3人しかできない…(;_;)

この問題、正答率30%なので応用問題といえるのか?

いちおう先生側からの見方でいえば、多数の先生がこれも3番同様「応用問題ではなく基本問題」というでしょう。この単元を扱うなら必ず、絶対やるしね。

「3ひねり」とは言いにくいが、まあ「3」にしておきます。

なにが言いたいの?

【例題⇒基本⇒応用⇒発展】順番にやれでしょって!?

それもある。1つずつ「ひねり」が加わっていくので「1ひねり」ずつ解決していけばイイ。ワンステップずつ積み上げていけばイイ。

それもあるけれど、「ひねり」が加わると子供には「違う問題」に見えているんだってことを親の方には知ってほしい。

ここで紹介した問題、見ていけば「カンタンな問題」ばかりだと思えたはずです。でも、実際の受験生の正答率は「ひねり」が加わるたびに下がっていく。

じゃあ、成績がイイ子にはどう見えているかって言うと、1番から4番まで「同じ問題」に見えてる。でも間違う子供には「まるで違う問題」に見えてる。

その見え方の違いってどこからくるのか?

問題数のこなし方なのか?

そうではないとボクは思う。昔のボクだったら「こうも聞かれるよ」「こっちから聞かれることがあるよ」とたくさんの問題をやらせて「違う問われ方」の問題をたくさん生徒に課した。

やれ!やれ!やれ!だ。

「違う問われ方」があることを知ってさえいれば対応できる!そう思ってもいましたから。

ただたくさんの「違う問われ方」をする問題をこなすのには時間もかかるし、たくさんやればやるだけ、繰り返していてもすぐ忘れるって問題も実際には出てきて、テストでは4番を落とすとかね。

もう見慣れちゃって問題で問われていることを読まずにささーとやって間違っちゃうことも。

やればやるだけ、問題数を数多くこなせばこなすほど混乱する生徒もいた。

で、言うわけだ「この前やったじゃないか」「覚えてないのか」「これもあれもやった問題だぞ」ってね。

「違う問われ方」の問題をどんどんやって吸収して、ドンドン成績が上がる生徒だっているんです。だから、上がらない生徒には「お前は・・・」ってやっちまう。

多くの問題をこなして「違う問われ方」の問題をガンガンやってうまくいっているなら今のままでイイ。それでいけばいいんです。

でも、もし勉強しているのに成績はイマイチ、やった割にはどうも・・・っていう家庭では「やりすぎ」じゃないかと一度考えてみてほしい。やりすぎで子供の頭が混乱していないかって。

もっと基本問題を丁寧にきっちり理解するような勉強時間の使い方をするべきじゃないか。

たとえば、ここで取り上げた1番と2番はできたのに3番と4番はできないとすれば(そういう子供が多いことは正答率が表している)、1番と2番がちゃんと理解できていないんじゃないかと考えてほしい。

大事なのは、「1番と2番はできていた、解けていた」としても、1番と2番がちゃんと理解できていないんじゃないかと考えてほしい。

3番と4番ができなかったからと、その類題をたくさんやって本当に1番と2番が理解できたと言えるのか。それは末永く頭の中に残っていくのか。

銅0.4gを加熱したら
酸素が0.1g化合して
酸化銅0.5gができた

たったこの一文の中に酸化や化合の計算問題のほとんどのエッセンスはすべて入っている。

この一文があれば、自分で問題だっていくつもできるはずだ。3番や4番の問題なんかは問題集をやらなくても、自分で考えられる問題でもあります。

例題や基本問題を大事にするというのはそういう意味なんです。「ちゃんと理解できているかどうか」を考えてほしいというのはそういう意味なんです。

もし、塾のテキストなんかでも例題と基本問題はできるのに、応用問題になると途端にできなくなるとか手も足も出なくなる、問題を解くための補助のメモもなーにも書けなくなるという状態があるとすれば・・・

そうやっぱり例題と基本問題の理解があやしいと考えられる。

そのとき、怒っても怒鳴っても前には進まない。例題と基本問題をもう1回丁寧にやるんです。子供にも説明させたらイイ。

親は単元のことがわかなくてもテキストにそって、テキストに書いていることを質問してやって、子供が自分の言葉で説明できるかどうか確認してみる。

子供の言う言葉を聞いて「この子はこの単元でやろうとしていることをちゃんとわかってる」とテキストを見ながら親がそう思えるか。

それ抜きにひたすら問題を繰り返しやらせても、数多くやらせても砂上の楼閣。ザルに水。糠に釘。暖簾に腕押し。空気を叩くようなもんだ。

家での一生懸命の勉強が馬の耳に念仏や馬耳東風になっていないか。

一生懸命やっているのに成果が出ないってことは「基本問題が理解できていない」からの可能性も高い。

「解ける」けれど「理解はできていない」んです。問題は「理解できていない」けれど「解ける」という状態です。

「9×9=81」はみんな言える。言えるなら説明したり、「9×9=81」を使ってどんな問題ができるかも言ってみてほしいし、言わせてみてほしい。

基本ができるなら、そこから広げていってほしい、応用に入る前に。応用に入ってからまるでできないなら、少し止まって基本から広げる作業をしてみてほしい。

応用問題を解く前に、応用問題と基本問題ではなにが違うのかを見比べてみてほしい。どうして応用問題と言われているのかを親に考えてみてほしい。

今の成績不振の解決策として、もっとイイ塾とかもっとイイ先生とかもっとイイ教材とかは解決策にはならないんじゃないか。

もっと通塾回数を増やすとか習うことを増やすとか個別指導でわかりやすい説明を聞かせなければとかは余計に子供を混乱させることになるんじゃないか。

もっとシンプルに、目の前にある誰もがやっている例題と基本問題を理解する。理解したかどうかは例題と基本問題を使ってこの問題をもっと難しくするにはどうしたらイイか、つまり応用問題を少しだけでも考えてみるべきじゃないか。

応用問題が考え付かないようなら、応用問題と基本問題を見比べて、その違いを親子で言い合ってみたらイイ。

そのちょっとした親子の時間がやみくもに応用問題や発展問題をこなそうと時間の中に少しだけ紛れ込めたら、今よりもっとラクに勉強が進められないか。

毎年この業界での年数を重ねれば重ねるほど例題と基本問題の重要性の比重は高まっていくような気がするのは気のせいか。

他の人だっていうでしょう、基本は大事だって。でもその「基本が大事」の本当の意味が多くの人には伝わっていないんじゃないか。

「基本問題は解けるんですが・・・」という声を聞けば聞くほど「ホントにわかってる?」って投げ返したくなる。

解決策は「もっと遠く」にとか「もっとたくさん」ではなく、目の前のちょっとしたことに「すでにある」ようにも思います。

丁寧にやってみるんです。「解けた」ことで安心せずにもう一歩だけ踏み込んでみるんです。

難しく考えないで、「例題と基本問題を確認する時間」を設けてみませんか。応用問題5問分をする時間くらいでイイから。

親の子供を見る視点や見方が変わったら、違う風景が見えます。「なんだ、基本がわかっていなかったのか?」ってなるかも。

同じ場所、同じ方向、同じ視点ばかりから見ないで試してみてほしい。

試すのは「もう明日受験なんです!」となる前に試すんですよ。同じ人間が違う視点で見るには切羽詰っててはできないので。

1日10分で景色が変わる!やらないと体験はできないけれど。

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苦しい苦しい受験生の親の方へ

「今の学力から比較すると、あと偏差値6~7は追加しないと、到底不可能な学校で・・・私達は今、どうしたらいいのでしょう?」

「本人は、昨日も志望校を変えないといいましたが、私から見ると、悲壮感も感じられずジレンマを感じます。この状況で、今、何を優先させるべきか、また、入試まであと100日となった今、偏差値が10も足りない学校をめざして本当にいいのか、悩んでいます。」

などの相談が多く寄せられています。

まだ合格圏内に達していない方が今考えるべきこととはなにか?

親カツ後期講座【音声】

うれしい報告

[算・数] 7日間を終えての感想

小5 Jさん

◆明らかに今回の成果と思うことは何ですか?:

今まではしぶしぶ勉強に取り組んでいましたが、ストロング先生がノリ勉をご指導くださいましたおかげで、自信を持てるようになって、明るく楽しく嬉しそうに勉強できるようになりました!!

私の拙い文面で子供のタイプを的確に見極めて、子供に合った勉強方法や日常の関わり方まで丁寧に本当の親以上に諭してくださいましたおかげで、これからの対策や関わり方の道筋が見えてきました。心より感謝しております!!

◆親にとって学ぶべき点はありましたか?:

どうしてまじめに勉強に取り組んでも点数を獲ってこれないのかとても不思議で、私のどこが悪いのか分からず苦心していましたが、ストロング先生の鋭い分析で、悪いところやその改善方法をご指導くださいましたおかげで、どのように改めたらよいか理解できました。

これからはもっとより良い方向に進んでいける気がいたします。本当にありがとうございました!!

この講座を受講してすごく良かったと感謝の気持ちでいっぱいです!!

◆お子さんと一緒に勉強するのは楽しかったですか?:

とても楽しかったです!

今までは要求水準が高すぎて、子供ががんばっても応えられず、本人が一番つらかったのだと思います。

今回、ストロング先生がノリ勉の真髄をきちんとご指導くださいましたおかげで、脱線しそうになる所を修正でき、気を付けた方が良いところに対して、多々貴重なアドバイスをいただきましてで、子供も私もとても充実感を持ってノリ勉に取り組めました!

私ひとりでは、きっとうまくいかなかったと思います。今後共、何卒ご指導をよろしくお願い申し上げます。

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