こんにちは、ストロング宮迫です。
この前、約30年ぶりにハジメ君に会いました。時々メシを一緒に食うB作君が連れてきたのでした。30年経っても変わらないねえ。お互い、ただハゲて太っただけ!
「いつ以来かなあ?」
「卒業式?」とB作君。
ありがちな話の展開ですな。
すでに何度か書いたので書きませんが、ストロングは高校の卒業式には出ていないし、高3の冬にはもう学校には行っていなかったから、「だから卒業式には会ってないよ」というと、久しぶりのハジメ君が「オレ、中退だからなあ」って。
「えっ、どういうこと? ハジメ君、学校やめてたの?」
大学受験で追い込みの時期に、ロクに学校に行っていないボクと学校やめたというハジメ君と学校に行っていても、目を開けて寝ていたに違いないB作君の組み合わせ。
最初っからまったく話がかみ合わないのでした。
すでにボクが学校に行かなくなったあとらしいのですが、ハジメ君は卒業まであと2ヶ月に迫った高3の1月に学校をやめたらしい。
ハジメ君が語った話はこうでした。
真夜中に彼女を乗っけてバイクでドライブ中、警察に追跡されて捕まったらしい。
「うまく逃げたはずだったんだけど・・・」
「ハジメ君、夜中にドライブとかしてたの? 免許いつ取ったのよ?」
「無免に決まってんじゃん!」
というわけで、御用になった。
当時つき合っていた彼女は私立高校の人だったそうなんですが、私立高校はこの事件で彼女を退学処分に。ハジメ君は公立高校で、学校側は何とか卒業はさせてやるからおとなしくしておけという温情判決を下してくれたらしい。
そこでハジメ君は・・・
「オレのせいで彼女が退学で、彼氏のオレがなんとか卒業なんてかっこ悪いベ。」
「う、う、うん、そうだね・・・そうかな・・・」
「だから、やめたのよ。退学届を出して。彼女と同じにしたかったからね。あの子には悪いことしたわ」
男としては、実に筋の通ったエエ話やなあとボクは思いましたが、こういう形での退学はその後の人生の波瀾を呼ぶのは世の常で、このあとの30年は文字通りの波瀾万丈。
まあ、今は家族もいて、元気にまっとうにやっているんですが・・・ダラダラとハジメ君の中退の経緯を書いたのは他でもありません。
ハジメ君が振り返ってこう言ったからです。
「オレはさ、高校で普通科なんて行きたくなかったのよ。工業科なんかの方が今考えればあってたかも」
「結局、なんでハジメ君は普通科の進学校に行ったの?」
「オヤジがさあ、将来の選択肢が広がるから普通科にしか行かさないって言ってさあ」
「ああ、それで仕方なく行ったんだ」
「高校の授業なんかクソおもしろくもねーしな」
将来の選択肢が拡がる・・・
よく聞くフレーズですよね?
・将来の選択肢が広がるから普通科に!
・将来の選択肢が広がるから大学に!
・将来の選択肢が広がるから、より偏差値のいい学校に!
今はまだ将来のことなんてわからないだろうから、いろんな選択肢が可能になるって感じで親は子供によく言います。
実際にそうなった方もいるんだろうし、ハジメ君みたいにドロップアウトしてしまう人もいる。ボクは違う意味でドロップアウトしたしね。
将来の選択肢が拡がる・・・をよく使っている方には、この機会にぜひそれは本当なんだろうか?って考えてみてほしい。
それはもしかして「とりあえず」で言ってませんか?
ハジメ君はこうも言っていました。
「オレは大学なんてハナから興味はなかったし、働きたかったんだよな。でも、普通科に行ったら、大学に行くしかないってバカだから思ってたんだよ。警察官でも自衛官でも、そういう選択肢があるってことさえ、知らなかったし、誰も教えてくれなかったもんな」
「ハジメ君さあ、無免許で捕まって警察官はないっしょ!」
「ハハハ、そうだよなあ。たとえだよ、たとえ」
人生に「もし・・」も「・・たら」もないけれど、あの頃のハジメ君の心の叫びを誰かが真剣に聞いてくれていたらと思わずにはいられませんでした。
ハジメ君が真夜中にバイクを走らせなければならなかったワケをね。
前回書いた「塾に行く人が羨ましい」ジン君も、今回のハジメ君も、自分自身で「こうしたい」っていうのが確かにあった。
ただ子供はそれがどうやったら実現できるのかがわからない。
別に秘密でも何でもないんだけど、そのときそばにいる大人が何かアドバイスしてあげたら、心の叫びのいくらかは解放される。
親が言う「もうそんなに勝手なことばっかり言うんだったら好きにしなさい」っていう投げかけは子供にとってはある種の絶望感を沸きおこすものになるんじゃないかなあ。
まあ、今が良ければ、それでよいし、その自分に家族ができれば、その教訓を家庭で生かしていけばいいんですけどね。
最後に、ハジメ君と会って、絶対に聞きたいことがあったんです。ボクは聞きました。
「それはそうとさ、高1の模試でオレ、校内で後ろから3番目で343番、そんでB作君が後ろから2番目の344番。ここまでは確定してるんだけど、最下位、つまり345番が誰だったかがわからなくてさあ・・・それってもしかしてハジメ君だった?」
「いやあ、全然覚えてない。模試とか受けたかなあ。でも、受けてたら最下位はオレかもな。うん、オレだ!」
つき合ってた彼女にきっちり義理立てして自ら退学した侠気ハジメ君はこうして謎だった「最下位は誰だ?」論争にも侠気をきっちり発揮して終止符を打ってくれたのでした。
そう考えると、今回会った3人は、ビリからトップ3の通称「BIG3」が奇跡の最下位じゃなかった、奇跡の再会を果たしたわけで、「類は友を呼ぶ」ということわざは真実であると思われます。
勉強でビリだとね、学校なんておもしろくないんですよ。だからね、ちょっと目を配って勉強が遅れてないかみておいてやらないとね。
高校生くらいになると、もう手に負えなくなっちゃうからね。
『10の鉄則』の感想、続々と・・・
小3 アイ・ベストさん
目標「今日から始まる塾の確認テストで上位3位に入る」
そのために、
◆毎週の課題プリントをやり遂げる
◆わからない問題は先生に聞く
◆問題を聞いたら母に教える実行する鉄則:(1)(2)(3)
一言でいうと: 1をベースに6、8でトライ鉄則1が出来ていなかった事に愕然としました。心の中でドロドロと渦巻いていた本音を出して良いんだ!とビックリです。何となくやっていた事を鉄則に置き換えてみるとほとんどに詰めが甘かったと自覚しました。鉄則の何から手を着けたらよいのかちょっとパニくっていますが落ち着いて1つ1つやります。
鉄則1は一度だけ言っておしまいではなく、これからずっと言い続ける。あの手この手でいってくださいね。アイベストさんで言えば、鉄則6をしっかりやりましょう。決めたことをキッチリやる。そうすれば自然と目標は達成されるわけですから。ファイト!