こんにちは、ストロング宮迫です。

以前、このメルマガでは日垣隆さんという方の著作を取り上げ、「子育てが順調にゆく」とはどういうことか!?」というテーマで書きました。
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※この毎日親技は2010年11月8日に配信したものです

その中で、

親が本気で言ったことは、とりあえず子は真に受ける。

そういう関係づくりこそ育児の基本であり、それがなければ、脅したりすかしたりして「代償を求める親子関係」に陥ってしまいます。

その日垣さんが小論文(作文)について書かれているものがあるので今回はそれを紹介します。

最近は、小論文(作文)が公立高校の入試の国語で出題されたり、公立中高一貫校でも出題されるなどしています。

そこで、「ウチの子、作文が書けないんです」という相談が寄せられます。

まず、「小論文と作文の違いは?

小論文とは、名前の通り小規模な論文ということです。

ということは、論文のもつ要素があるということになります。テーマについての考えを、筋道を立てて書く「論理」が小論文で一番大切なことだといえます。

一方作文は、感想や経験などの状態や感情を書くことを中心とした文章です。

作文の種類としては主に、感想文などがあります。これらの文章は、相手の感情に働きかけるものなので、論理というものは必要としません。

これを頭に入れた上で、日垣隆さんのエッセイを読んでいただきましょう。

大学入試を想定したものですが、小中学生にとっても、重要な示唆を含んでいますぞ!

日垣隆「小論文の要諦は技術ではなく体験である」


小論文について書かれた本を、これまで50冊以上読んできました。もう少し量は多いかもしれませんが、冊数はこの際どうでもいいことです。

たまたま私は学生時代に「進研ゼミ」で小論文の模範解答づくりをしていたのを皮切りに、河合塾で「小論文」懸賞の審査員をしたこともあり、この分野については結構詳しいほうだと思います。

小論文に関するほぼすべての参考書やテキストは、肝心なことに触れていません。それは「体験」です。

おかげさまで、私は三人の子どもたちにしていることは、「書く」ことに関する技術的なことではなく(これを先にやり始めたらアリ地獄です)、「書くに値する体験」をするきっかけをつくってあげるだけで済みます。

おかげさまで、と言ったのは、全体が怠けていてくれるので、簡単に先に行きやすい、という意味です。

作文や小論文を通して採用側は、「そつない文章を書ける平凡な人材」を探しているのか、「たとえ荒削りでも貴重な諸体験と思考を言語化できる人材」を探しているのか、という点に尽きると思います。

そこで次に問題となるのは、このような「貴重な体験」または「体験に根ざした思考」を鍛える訓練を、学校がやってくれるのか、という点でしょう。

では、誰がそれを真剣にフォローしてあげられるのか。

親しかいない、というのが私の体験的結論です。

いかがでしょうか?

書く技術よりも体験であると。また、日垣さんは別のところでもこう書かれています。

「偏差値は子どものため?」『午後の紅茶』93年4月号

私たち親や教師がしばしば「子どものため」と口にするとき、かなり偽善的であることに、うすうす気がついている。

校門に駆けこむ生徒を門扉で締めだすことも「生徒のため」だったと弁明されたのだし、夕食もあとまわしにして塾へ送りだすのも「子どものため」。

けれども本当は親にとって、自分の生きがいのため、虚栄心のため、自己満足のためでもあるのではないか、という自覚はいま、とても大切だ。


そして二〇世紀中に一八歳人口が二一〇万人から一六〇万人にまで激減する日本では、大学の無試験入学時代がすぐにもやってくる。

大学が生き残るためには、もはや学力偏差値だけの、遊び体験すらろくにない青二才ばかりを合格させておくわけにはいかなくなってゆくでしょう。

実際すでに、慶応大学でも早稲田大学でも国立大学でも、定員の相当数を偏差値以外、例えば自己推薦やスポ-ツや生徒会やボランティア活動や抜きんでた能力や一八歳までの体験その他を加味して、合否判定するようになってきている。

日本では「いい大学」に入れるボーダーラインたる偏差値六〇とは、全都全国の同年齢で正答命中率の上位七%を意味する。

ゆとりをもった偏差値六〇ならば喜んで大学も企業も採用するが、あらゆることを犠牲にして伸びきってしまった偏差値六〇など、お帰り願いたいと本気で考えはじめている。

それはバブル経済崩壊の、おきみやげでもあった。

多くの親たちが無邪気に信じる「いい大学」や「いい企業」は、伸びきった子ではなく、伸びる若者に期待し、だからこそペーパー試験ではなく、時間をかけての面接や小論文を課すようになってゆくに違いない。

問われるのは、話術や文章技術ではない。

体験の中身と、正しい日本語による表現力が問われはじめたのである。

ずっと受験勉強だけに明け暮れてきました、という一八歳が重宝され続けてゆくかどうか、ちょっと考えてごらんになればいい。

もちろん、勉強しなくていい、といっているのではない。

高校や大学は勉強するところなのだから、入学後の勉学に耐えうる程度の学力が問われるのは当然だろう。

けれども、伸びきった偏差値人間よりも、何事かに熱中してきた闊達な子を、大学に入ってからこそ嬉々として学問しはじめる子を、本気で欲しがっている。

しかも世の中の流れとして偏差値は後方に退かざるをえくなりつつある。

何がいったい本当に「子どものため」なのか、じっくりと親子で考えあう、またとないチャンスなのだと捉えていただきたい。

本気で子どもを愛せるのは親しかいないのだから。

志望校選びの際にも十分参考になる内容ですが、日垣さんは、ここでも「問われるのは、話術や文章技術ではな」く、「体験の中身と、正しい日本語による表現力が問われはじめた」と書いておられます。

このエッセイは20年ほどの前のものですが、現実はまさしくそうなってきたということでしょう。

入試制度の変遷を見ても、そのことは皆さんも十分実感していらっしゃることでしょう。

小中学生に作文を書かせたら、日垣さんがおっしゃる「体験」の有無があっさりとわかります。

作文の指導などをしていても、部活を熱心にやってきた連中などはわりとスムーズに文章を書けるようになるのは、「体験」があるからでしょう。

逆に言えば、「部活」というたった1つの狭い範囲のことであっても、そこに熱中した体験があれば、要求される課題に対して、「自分の持っている型」で文章は書けるともいえます。

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うれしい報告

中2笑ママさん

9月19日実施公開テスト

偏差値上がりました!!

英語50.9→63.8
数学51.8→52.3
国語59.3→58.8(下がっている!)
理科55.0→69.2
社会60.3→64.2
3科54.2→59.5
5科56.3→63.8

7月末に中1からの結果報告をさせていただき、「イケドン法を見直してみてください。」との返信をいただきました。「見抜かれている!」とギクッとしました。やり方が徹底してい
なかったのです。

そこで、「夏休みは教科を超えて苦手単元を克服するぞ!」と英数は(中2・1学期の復習内容)のため塾の夏期講習に参加、あとは家で理科(中1・ちんぷんかんぷんの単元)&数学(苦手単元)をつぶす!を目標に鉄則8&9でトライしました。

でも、中2から部活に入ったわが子にこの夏の暑さは厳しく、熱中症様の状態でバテバテ、短期集中とはいきませんでした。

塾の内容(英数)はイケドン法をこなし、理科も3単元のみしっかりおさえましたが、数学の1年の苦手単元克服には全く手がつけられませんでした。

9月からは、英数のみ塾を続け公開テストに向けてはまだ習ってない範囲を(理社2単元ずつ)問題集で勉強しました。

とりあえずやれることはやったが、結果はどうなるか?と思っていたら、こんなに上がってびっくりしています。子供もすごく喜んでいました。

数学は今回勉強した単元での正答率はA問90%B問79%だったので、これから弱い単元をしっかり押さえていこうと思っています。

数学に力を入れてこれから頑張っていきましょう!

すでに申し上げたようにやる問題を多くするのではなく、1問1問を丁寧にやるようにしましょう。

習ったら、入試問題レベルまで落とし込む!ファイト!

  • 30点上げよう会
  • 10の鉄則
  • ノリ勉
  • 中学受験コース
  • 復テ対策講座
  • 公開テスト対策講座
  • 親カツ講座(夏まで
コース)
  • 親カツ講座(入
試実践コース)