早速読んでいただいて私のバズーカ砲を受け止めていただきましょうか。
この親技でのメルマガの口癖は、
親が子供の勉強をみるべきだ
です。
これについては、以前に実施した読者アンケートの結果では、
実に8割以上の方が「親が子供の勉強を見る」を実行していると出ました。
アンケート結果からは、むしろ子供の勉強を見ない親の方が珍しいと出たわけです(◎_◎)
まあ、8割以上っていう数字は「このメルマガの読者」対象だからでしょうけどね。世間一般が対象なら違った数字がきっと出るでしょう。
それはいいとして、8割以上の「親が子供の勉強を見る」派の人も、
<<成績を上げるために>>親が子供の勉強をみるべきだ
となると、とたんに雲行きは怪しくなってくる。
親が見ても「成績が上がらない」が、かなり多いからね。成績不振の原因の1つは、親が勉強を教えているからと親技では考えています。
そのほかにもいろいろとあるけれど、「親は勉強を教えない」が親技の基本スタンス。
「子供の勉強をみる」=「子供に勉強を教える」となることで、成績に伸び悩みが生じる可能性が高まるから。
もちろん親が勉強を教えて成績が上がっている家庭だってある。そうであれば問題ない。
ただ、何度も教えているけれど、または時間をかけて教えているけれど、成績が上がらないという家庭では「親が教える」ことが成績アップの阻害要因になっているのではないかということです。
たとえば「小学校の低学年のときから親が勉強を見ていたが、学年が上がるにつれ、子供が勉強を見られるのを嫌がるようになった」とか「学年が上がるにつれて、親子バトルが激しくなる傾向」がある場合は、やっぱり親は勉強を教えるべきでないと思います。
正直言って、お子さんの本音はこうだから!
親の解説は、よくわかんな~い
別にショックを受ける必要も、だからといって、親がムキになって勉強する必要もありません。
それよりも、「塾の先生より、お母さんの方がわかりやすい!」なんて、子供が言うことのほうが問題です。「お母さんのほうがわかりやすいんだ!」なんて喜んでいる場合ではありません!
そんな塾は、すぐに辞めるべきです。だってお母さんよりも教えるのが下手な先生ってダメでしょ。
子供に教えるのって、なかなか難しい。だからこそ、親技では「親ははじめから先生なんて目指すべきではない」と主張してきました。
これは、みなさん自身もたぶん気付いているハズで「親は先生にはなれない!」んです。
というのも、実際に生徒たちを指導する先生たちは、日々指導方法や、指導内容の勉強をしています(たぶん)。
ちょうど、今の季節なんかは、入試問題(赤本)も販売されはじめていますから、ノルマを決めて入試問題を解いたりもしているでしょう。
そんなことまで、親であるみなさんができるのか?
まあ、教える側にとっては、それが仕事ですからできて当然。だから、そこまで勉強する覚悟が親になければ、親が教える意味はないのです。
もちろん内容を知っておくことはいいですし、自分で子供が受ける学校の入試問題を解いてみるのも大いに結構。
なーにも知らないよりは絶対にイイですから。でも、その部分でプロになる必要はないってことです。
では、親は子供のそばについて何をすべきか?
ヒントは、あのピアノの上にあるメトロノームです(^_^)
親技ではこれまで、親がそばで子供の勉強を見る目的は、勉強の効率を上げるためとか、成果を出すためとか、いろいろ言ってきました。
今からお話しするのは、その中の具体例の1つとなります。
親が、メトロノームみたいに、勉強のリズムをつくってやるんです。
勉強をそばで見ている親は勉強を教えません。その代わり、子供が問題を解く様子を見守りながら、リズムをつくって、今まで出したことのない、最高タイムをたたき出させるのです。
これを形にしたのが親技の「親子ノリノリ勉強法」通称「ノリ勉」で、ノリ勉ではストロング&タイガー山中が家庭教師として、家庭に行ったときに「実施すること」を忠実に再現したものです。
ただ単に子供のそばにいてメトロノームみたいに勉強のリズムをつくる、たったそれだけのやり方を説明しただけなのにノリ勉算数・数学は77ページ、ノリ勉英語は84ページも費やしています。
「メトロノームみたいに勉強のリズムをつくる」といっても、なかなか面倒なのです。まあ、奥が深いともいえるんですけどね。
例えば、計算問題なら、目標タイムを決めてやる。その時間を達成するため、1問解き終わったあとにすぐに「ハイ、次!」とかけ声をかけます。
たった、それだけ(^_^)
なぜ、そんなことをするのか?
子供は1問解くごとに一息つきたがります。1問終わってその次の問題にいくまでにちょっとした間があく。
声には出さないけれど、「え~と、よっこいしょ」てな具合(>_<)
これ、ハッキリ言って「ロスタイム」(たいした時間じゃないと思った方はチーン!ですぞ)。
しかも、子供自身そのことに気づかず、時間短縮なんてこれ以上無理なんて思っているからタチが悪い。
そこをそばにいる親が「ハイ、次!」というかけ声をかけることで、気を抜かせずに、すぐに次の問題にとりかからせる。そして「よし、ハイ、次!」。
こうやって、親はキッチンタイマーとにらめっこしながら、リズムを作って目標タイムをクリアさせるワケです。
子供からすると、急かされている感じがするため、抵抗することもあります。もし「よし、ハイ、次!」って言ってウザイなんて言われるようなら黙っていてもかまわない。
間を空けずに全速力で子供が解くなら、黙っていたって問題はないのですから。
「よし、ハイ、次!」とか「いいよ」なんて言うことで、乗っけてやる。
「この前やったじゃない、できるはずよ」なんて余計な発言ですな。
そう言ったら、子供がナニクソってより頑張るなら言う意味はあるけれど、そうでないなら余計なことです。
だって、この前やったけど、もうできなくなってるんだから。そういう事実が発見できるということは実にすばらしいことです。腹は確かに立つけれど、見つかってよかった~ってなもんでしょう。
そのまま「できるはず」で突っ走ってたらテストで転んじゃうわけだから。
話を戻します。ささやいて、合い(愛)の手をいれてリズムを作って、まずは好タイムを叩き出すことを優先します。
もちろん好タイムって言っても、汚い字で書き散らしたり、答えだけ書いたりして好タイムを出すのはルール違反です。
ノリ勉だけでなく、親技ではたとえば算数・数学では約束があります。
▼優先順位:1位「途中の式を省略しない」▼優先順位:2位「丁寧に書く」
▼優先順位:3位「テストのつもりで取り組む」
これを守った上で最短時間を目指す。「お~、スゴイやん!」と言って、好タイムを褒めちぎれば、「なかなか、やるでしょ」とばかりに得意気になってきます。
別に、大きな声である必要はありません。そばで、小さくかけ声を掛けるだけ。
えっ、うるさいって言われそう!?
それは、やり方次第ですね。1回目の時間から大幅に時間が短縮されたり、最高タイムをたたき出すようになれば、子供は嫌がったりはしません。ゲームみたいな感覚でやれる。
でも、そんなふうにうまくはいかないよって思う人も多いんじゃないでしょうかね、きっと。
うまくいかない人ができてないもう1つのポイントは、できる問題とできない問題はちゃんと分けてやるってことです。
宿題が出た。4ページやらないといけないとする。みんな1ページ目の1番からやりますわね、普通は。
まあ、宿題も最初のページから易しいものからだんだん難しいものになるように構成はされているでしょうから、最初からやるのが王道なんですが、
問題は、宿題をやる子供が1番から「できる」と思うのかどうかなんです。
学校や塾で習ってきた。その習ってきたことの宿題ですから「きっとできるはず」と考えるのは間違いではないんですが、習ったことなのにできないものも結構あるんですよ。
そのことに親が気づいてあげないと、そこがわからないとあなたは子供のメトロノームにはなれない。
メトロノームは最初に設定したリズムでカッチカッチ動くわけですが、その最初に設定するリズムが子供と合わないと子供も乗れないってことです。
「リズム、はえ~よ」とかできない問題を目の前にしているのにリズムだけはカッチカッチ鳴ったら子供だって苛立ちますからね。
子供に合ったリズムを刻むためにも、宿題でも問題でもやる前に、それはできる問題なのか、できないと思っている問題なのかをきちんと分けていかないと。
できる問題とできない問題では当然リズムが違います。サクサクできる問題とウ~ンと考えながら解く問題では解くスピードだって違うでしょ。
それら違うリズムの問題をどっちも同じリズムでカッチカッチやってたんじゃ、うまくいかない。そこは親が考えてあげないと。
で、できる問題とできない問題は解くリズムが違うから最初はちゃんと分けてやっていくんだけど、分けて処理していくと、親技では3回繰り返すんですが、できる問題とできない問題の解くリズムが同じになっていく。
正確にいうと、できない問題は解くリズムが速くなって、できる問題と同じリズムに追いついてくるんですけどね。
できない問題ができる問題に同期するんですな。
言葉でわかりにくければ、この3分ほどの動画を見てみたらイイ。
この動画は埼玉大学工学部の池口研究室によってアップされているもので、異なるリズムが互いに影響し合ってそろっていく。
同期現象というそうで、同期現象はメトロノームだけなく、カエルの鳴き声や蛍の光、人間の心臓の拍動などでも起こるとか。
まさにこの同期現象のようなものが勉強でも起こってきます。
勉強において、その「同期現象」を起こすためには「できる問題」と「できない問題」を最初に分けて処理する必要があるのです。
もっというと、基本編のノリ勉では「できる問題」と「できない問題」の2種類にしか分けませんが、応用編の親技で駆使するいけドン法では、問題をABCの3つに分ける。
その分類の定義をザックリ書くと、
この問題は間違わないだろう→Aレベル問題
少し時間がかかることがある→Bレベル問題
ちょっと理解できてなさそう→Cレベル問題
こんなふうになる。
ただ、いけドン法では目先のことでいえば、Cレベル問題は「捨て問」として、やらない選択をするのでやるのはA・Bレベル問題の2種類になるんですけどね。
まあ、それはいいとして、Aレベル問題は子供が自分で「これはできる」と自信をもって言える問題ともいえるし、Bレベル問題は「ヒントがあれば解ける」とか「1つわかれば解ける」問題です。
ポイントは正解不正解は問わないってことなんです。
多くの親は正解したか不正解だったかで問題を分類する。テストの見直しでも、できていない問題つまり不正解の問題だけをやらそうとする。
でも、不正解の問題だけをピックアップしてやらせると、そもそも不正解になった問題だから解くリズムは遅い。なのに、やいのやいのといって親のメトロノームのリズムは速くしてやらせようとする。
そこで親子の爆発が起こるわけですよね。
特にテストで不正解だった問題のうち、Cレベル問題「答えを見てもちょっと理解できなさそう」な問題があると間違いなく爆発になる。
でも、親技的に言えば、Cレベル問題は「今は置いておいてやらなくてイイ問題」とする。Cレベル問題はリズムどころか解けないし、解けても「ホントにわかってるのか」実に怪しい処理しかできないからです。
怪しい処理しかできなければ、つまりリズムを刻めなければ、同期現象、できる問題と同じようにリズムを刻んで解くような同期現象は起きない。起きないから摩擦が起こる。そして爆発・・・
習ってきたことは全部でできるのが当たり前、その親の前提が間違ってる。
そばでささやけば、子供がうるさいといい、時間短縮がゲーム感覚にならないのは、ほとんどの場合、
親が子供にやらせる問題を間違っているか、「できる問題」と「できない問題」を同じようなフェーズで扱っているのかのどっちかです。
親が間違っているのに、子供にヤイヤイいっても、子供は立て直しようがない。親の「メトロノーム」が壊れているんだからね。
すでに似たようなことをしていたにもかかわらず、成果がでない方は、時間設定や問題選択について間違っているハズですから、いろいろと変えてみることをオススメします。
職業としてやっている先生と同じことをするといった、負け試合は最初からしないことです。
親は、親にしかできないことで勝負すべきです!
そう、
親は子供のメトロノームになる!
その親の「メトロノーム」がぶっ壊れているのに「同期しない、ダメだ」と嘆くのは、自分で放火しておいて「火事だ火事だ」と消火活動に駆けつける人と同じです。
火をつけたのはあなただ!
騒がずに自分でちゃんと消化(昇華)した上で、冷静になって考えてみてください。
子供は親に合わせられない。合わせるのは、子供に合わせてやるのは親のほうですからね。
ノリ勉英語実施中の中1 赤毛のあんこさん
現在学校で習っている単元だったため、少し怪しい部分もありましたが教科書やワーク、進研ゼミまで引っ張り出して一生懸命説明してくれました。
テスト問題は自分や家族の名前が主語になっていて、「教科書の例文を見ながら自分なりに英作文したんだなぁ~」と思ったら、涙が出そうになりました。
説明の最中は赤ペンもって「teachはesがつくんですよ、ひっかけでした~」なんて、とても楽しそうでした。
■親の気づき・反省・問題点:
小学生の時は「学校の先生になりたい」と言っていたくらいですので、教えるのが好きなのかもしれません。
今日の課題は私も娘もおおいに盛り上がり、笑顔で終わらせることができました。
今でも学校や部活での出来事など事細かに報告してくれますので、親子関係は問題なしと思っていました。
でも、私がいつも先回りして「こうしなさい。ああしなさい。」なんていっていたものですから、娘のやる気を知らず知らずのうちに摘み取っていたのかも知れませんね。(省略)
ちょっとしたキッカケで子どもはいろんな顔を見せてくれるようになります。
そのためには親が変わる!を決心すること。
親はどんどん先回りしたらイイ。ただし、先回りして答えも解説も全部しちゃったら、やっぱり子どもはおもしろくない。
先回りするのは、子どもからいろんなものを引き出すためですから。
やる気を摘み取るか、引き出すかは親の腕次第ですぞ!!