早速今回の相談を読んでいただいて私のバズーカ砲を受け止めていただきましょうか。
姫よしさん
(省略)正月の特別講習を受講するように、塾から何度も電話がかかってきます。
これまで講習会や特別講習は子供と話し合って行きたいもの、行く必要があるものなどを区別して親子で結論を出して受講を決めてきました。
塾の先生が言う「正月で気が抜けてしまったら元に戻すのが大変だ」というご趣旨の話はわかります。
しかし、正月は家族での毎年決まった行事もあり、その行事をして勉強もするとなれば、塾に行くことは難しいのが現実です。
主人は今まで決まってやってきた行事はやって、勉強は勉強でやればよい、塾に行かないと勉強できないという話はおかしいと言います。私も同じように考えています。
正月に塾に行くという講習がどこでも行われているのかわかりませんがストロング先生はどうお考えですか。
塾にとって、冬期講習や正月講座は、受験前の最後の休みということもあり一大イベント。
冬期講習は、最後の「総まとめ」といったとこでしょうか。
塾によって多少カリキュラムは違うものの、一般的には「全範囲をサーと復習」といったとこでしょうか。
こういった勉強をストロングは、
「穴ぼこを見つける作業」
なんて呼んでいます。
あえて「作業」なんて呼ぶのは、じっくりと考える必要もないので、
「ハイ、OK!次も、OK!」
なんてポンポンと確認していくからです。
ただ、こういう勉強をすべきなのは、
合格圏内をキープできている生徒
なんですね。
合格圏内をキープしてる子にとって、一番気をつけないといけないのは、基本問題・できる問題を落とすことです。
特に、暗記問題なんかで、「あれっ、何だっけ!?」とド忘れてしまって、点を落としてしまう。
みんなが取れる問題を落とせば、余計に差がついてしまう。
だから、大逆転されないためにも、基本問題を総復習しておくべきなのです。
理想を言えば、冬期講習の内容は、塾だけで片付くもの、家に帰ってさほど復習の必要はなく、家では上位の成績で合格するための勉強をする。
一方、合格圏内まで「あと一歩!」とか「大逆転を狙って!」といった状況の子供たちにとっては、ライバルに追いつく勉強が必要になります。
合格安全圏にいるライバルたちと一緒に、総復習をする余裕はないかもしれません。
家で、合格圏内に滑り込むための「基本の確認」「苦手単元の克服」や「入試レベル問題への対策」が必要になるでしょう。
では、正月講座ってどうなんでしょう?
冬期講習で「総まとめ」をやるなら、正月講座では何するの?
となりますが、大きく2つのタイプに分かれるようです。
1つは、総まとめのさらに「まとめ」。
復習の必要もない、正月講座だけで完了するような「これだけは、落とさないでね!」といった必須問題を確認したりします。
もう1つは、受験校別に分かれた「入試の対策講座」。
プレ入試といった予想問題を解いて、解説するといった授業だったりします。
いずれも、冬期講習やら、入試直前の特別講座なんかと「どこが違うの!?」とツッコミたくなるほど、違いのない内容だったりします。
なのに、どの塾も正月講座を勧めるんですな~(^_^)
なぜでしょう?
塾ですと、営業の一貫としてというのが頷けるんですが、正月講座はちょっと違うようにストロングは思うのです。
ひとことで言えば、
お祭りへのお誘い
といったとこでしょうか(^_^)
世間では、お正月。
でも、受験生にとってお正月なんていってられない。
「なんでオレだけ勉強なの!?」なんて気分で勉強するぐらいなら、仲間が集まって勉強しようじゃないか!
先生だって、正月返上で付き合うぜ!といったとこです(特別手当は出るけれど)。
ストロングも塾講師時代は、大晦日や正月特別講座に毎年繰り出していました。
大晦日や正月なのに受験生は大変だなという気持ちもすごくあったので、「お祭り」となるように努力したものです。
大晦日は仮面ライダーV3の着ぐるみで登場したり、正月は紋付袴で授業したり、頭をモヒカンにして授業をしたこともありました。
それらはもちろん大晦日・正月限定です。
もちろん授業はちゃんとやるわけですが、子供たちの
「正月なのに・・・」
といった気分を瞬時に取り除く1つの手段として捉えていたわけです。
モヒカンの紋付袴の先生なんて滅多に見られないでしょう?
そして「オレたちの正月は、合格発表の日だ!」なんて言うと、異様な盛り上がりようで・・・
「お祭り」になるとテンションが上がるんですなあ。
普段、ボーとしている生徒なんかも、正月特訓だけはピリッと勉強したりするから不思議です。
話を元に戻します。
正月講座の内容だけで考えると、必要のない生徒だっていると思うのです。
姫よしさんの場合も、家族での行事があるとのことですから、カリキュラムを確認して必要のない場合は受講する必要はないと思います。
塾の先生が言う「正月で気が抜けてしまったら元に戻すのが大変だ」というのは、まさに本当のところなんですが、家で勉強したからといって、気が抜けるわけではありませんからね。
まあ、家族の気が抜けて、父ちゃんは朝から酒飲んでウダウダ言っている環境だと子供も気が入りませんが・・・
ただ、子供が受験生である以上は、家族全員でいつもの正月とは違った「受験モード」の雰囲気づくりには協力してあげてほしいものです。
なぜか?
子供一人で勉強させると、
「なんでオレだけ!?」
となるし、
勉強させずに家族の行事に付き合わせようものなら、
「オレ、こんなことしていていいの!?」
と不安になるものです。
それだけ、受験生の正月は不安定になりうることを知っておいてほしいと思います。
メンタルな部分でいえば、「正月講座は利用する価値あり」とストロングは思っています。
冬期講習は受講せずに、家で秘密特訓をする。そして、正月講座だけは受講して、お祭り騒ぎで勉強してくる。夜は、家でまた勉強。
これもアリだと思いますよ(^_^)
家族の中で、
「受験生だから、オレだけ勉強している」(≧◇≦)
となるところが、
大晦日・元旦から勉強している中にいると、
「オレは受験生だから、勉強している」
となったりもする。
ちょっとの違いですが、大きな違いにもなりうる話です。
ウダウダいう前に、焦る前に、目の前の1問をやる!
これは皆わかっていることなんですが、ついあれこれと考える時間に費やしてしまうものです。
それが人間!それが普通。
そういう意味で大晦日や正月の講座は利用価値はあると思います。
姫よしさんもどうぞこの違いはを認識した上で、お子さんの精神状態を見ながら、必要かどうかを検討してみてください。
悔いのない戦いをするためには、本当に深く突っ込んで考えておかないと、なかなかできませんからね。
『10の鉄則』の感想、続々と・・・・
小5 しなびたピーマンさん
これまで一年弱の間メルマガを読んできて、ポイントをある程度把握しているつもりでしたし、「10の鉄則」を読んで大筋では理解していたように感じました。
しかし、詰めの甘さが多々あったことをあらためて認識しました。特に、鉄則2と5の落とし込みがきちんとできていませんでした。
ここをきちんと押さえてなかったから、鉄則7、8、9をやろうとしても空回りしていたんではないかと思います。
一番の悩みは偏差値55くらいで伸び悩んでいる算数です。本人は、私が提示した課題をきちんと取り組んでくれているだけに、私自身の責任を強く感じています。
まずは、短期の目標を決めて鉄則7から9を実践してみます。
「できるはず」の問題をどれくらい落として偏差値55なのかで取り組むべきことが違ってくると思います。
「できる」問題を多く落としているのなら鉄則8をきっちりと、そんなに多くは落としていないのなら、鉄則10をからめて勉強する問題選択を一度ぜひ考えてみてください。
小6 ジャンボの母さん
9月20日以降積極的に受験勉強をしなくなり「10の鉄則」を購入しました。
この本を読んでから何故このようになったのか、今何をすべきなのか・・・何故受験させるのか・・・と私自身突き詰めて考えてみるようにしました。
これほど自分の内面を見つめたことは余りありませんでした。具体例が示されているので頑張ろうと思います。
突きつめて考えてみたらとりあえずは仮説でいいので結論を出してみる。
その仮説の結論に基づいて子供に働きかけ、投げかけをしてみる。
子供の反応を見る、意見を聞く、話し合う。
中学受験後も親子の生活は続いていきます。だからこそ「今」が大事です。妥協して甘くならないように逃げずに子供と向き合っていきましょう。