小6 ミッドタウンさん
夏休みは夏期講習で10時間近く塾にいることがほとんどで、ストレスがたまっているのではと感じました。
塾の先生からも塾で厳しくやっていますので、家では勉強勉強といわず過ごさせてほしいとの話がありました。
実際、夏休みは、空いている時間は遊びに行きました。
いったい子供はどれくらいまでの勉強に耐えられるのでしょうか。
受験を前にどこまで追い込んでやっていいのか、よくわからず困っています。
今回は、小6の受験生のお母さんからの質問です。
夏休みは、夏期講習で10時間近く塾に缶詰状態で過ごし、塾の先生からは「塾で厳しくやっていますので、家では勉強勉強といわず過ごさせてほしい」と言われ、塾がない時間は遊ばせたと。
なかなか頼もしい塾ですね、こんなことを言ってくれるのは。
理解させて解けるまで授業内できっちり落とし込んでくれれば、家庭学習の負担は少なくなりますからね。
この塾の先生の真意はここではよくわかりませんが、仮にもし、先生が言う「塾で厳しく」というのが、単なる一方的な受身の授業や解説のシャワーだとしたら、ちょびゾッとします(◎_◎)
授業を受けて帰って、家で復習することなく、毎回の学習内容を未消化のまま過ごし、それが蓄積していったら・・・
ストロングとしては、塾で10時間!とか聞くと、すぐに成果のほうが心配になってしまうのです…(;_;)
まあ、そのあたりは過去3ヶ月間の成績の推移を見れば、明らかでしょうし、幸い、ミッドタウンさんの相談メールを見ると、それは特に問題になっていないようですから、ここでは、メールにあった
「子供はどれくらいまでの勉強に耐えられるのでしょうか」
についてコメントすることにします。
その前に、ミッドタウンさんが書かれている「勉強に耐える」という表現は、訂正させてください (`O´)o
というのも、「耐える」となると、我慢してその時間内を座り続けることも含まれてしまいそうですからね。
確かに遊びたいのを我慢して勉強する、くじけそうなのに踏ん張って勉強するという意味では、歯を食いしばって「耐える」でしょう。
ただし、勉強がスタートすれば、その時間というのは、「耐える」時間ではなく、あくまでも、成果の出る勉強をし続ける時間と捉えてほしいと思います。
勉強中、ズッとスラスラ解けるのが成果ではないですよ。
問題がはやく解ける!
できない問題がわかる!etc….
と段階による成果がありますからね。
もちろん個人差がありますが、あくまでも机に座ったら、座る前よりも一歩前に進む。
机に座るのを我慢するのではなく、成果を出すために我慢する!
そんなイメージでしょうか。
「耐える」については、その辺の大前提を十分理解したうえで以下
子供はどれくらいまでの勉強に耐えられるのでしょうか
についてコメントしてみましょう。
これまでも何度か勉強時間についての話はしてきましたが、人によって、この勉強時間の「常識」は異なります。
ストロング自身も、勉強時間については、自分の学生時代、塾の講師時代から今に至るまでに、「常識」が変わりました(^_^)
今現在にいたっていえば、塾のない休みの日であれば、
小6は、1日10時間は十分できる
というのが今の常識です。
親の皆さんの中には、小6のときに自分がどのくらい勉強していたかという事実が基準になっている人もいるでしょう。
また、上のお子さんが受験を経験されたのであれば、そのときの勉強時間が「常識」となります。
ストロングも、今は10時間といいましたが、以前は8時間程度だと思っていましたから。
とまあ、それぞれの経験によって、勉強時間の「常識」は大きく違う。
経験するごとに「常識」は変わるものだということです。
2時間しかしていない方に、「10時間が常識ですよ!」なんて言っても意味がないですから。
ちなみにタイガー山中は
小6であれば、1日13時間はできる
と言います。
確かに1日は24時間ですから、8時間睡眠をとっても、計算上は十分可能な時間なわけです。
ストロングもさすがに、本当に!?と思います。
が、これは繰り返しますが、実際に「できた」「してきた」という経験値であることは間違いありません。
ただ、はじめてのお子さんで、親自身も中学受験を経験されてない方であれば、10時間だ!13時間だ!というのは、単なる「うわさ」に過ぎません。
というか、常識にしないでほしいのです。
なぜなら、勉強できる時間も子供によって個人差があります。
何も下地がないところで、ヘンな「常識」を持ってしまうと弊害になるからです。
いきなり、「今日から10時間勉強しなさい!」なんてやってしまい、子供もシブシブ机に座って「10時間やった!」となっては、もちろん意味ありません。
これでは、「ガマン大会」ですから(>_<)
受験の追い上げには、最終的には「時間の戦い」になってきます。
とはいえ、ステップを踏んで時間を増やしていかないと、成果のない勉強になってしまうのです。
そこで、まず皆さんには、
「勉強の効率」と「時間」どちらを優先すべきか?
を考えてほしいのです。
もちろん答えは、「勉強の効率」を優先すべきですよね。
大雑把に言うと、小5までは勉強の効率アップにとことんこだわって、勉強を進めていきます。
そして、小6になって「時間」を優先するのか!?
いいえ、違いますよね(^_^)
「勉強の効率」は維持しながら、「時間」も増やしていくのです。
もちろん、小6になる前から増やしてもOKです。
親技では
短距離ランナーのまま、勉強時間を増やす
と言っています。
勉強の効率を上がるには、ダラダラの勉強をしてはダメ!
一気に集中してバァ~とこなしていくことを短距離ランナーと例えたわけです。
だから、いきなり時間を増やすのでなく、徐々に時間を増やしていく。親技では「負荷をかける」といったりします。
私たち親技のノリ勉だって、まずは究極30分の勉強をいかに効率的にやっていくかがスタートになっています。
そして、30分という短時間を効率的に使い、成果が出るようになれば、それを45分とか1時間とかに延ばしていく。
そうしないと、30分の勉強で最大限、効率的な勉強をしても、入試に必要な膨大な量は全部できませんから。
5時間なら集中して勉強できる子であれば、6時間を目指す。その後も徐々に増やしていくということです。そうやって、10時間ぐらいは誰でもできるようになる。
実は、勉強時間の話をしていますが、子供自身には時間を気にさせないのがコツです。
5時間やっていたときと比べて、勉強量を増やす。その結果、6時間こなすことができた。
つまり、
勉強量が「目標」で、時間は「結果」
ということです。
勉強時間というのは、そうやって延びていくものなんですね。
「今日は6時間やろう!」という考え方で進んでいくと、どうしても途中で6時間乗り切るために途中でダレが出てくる。
「勉強時間」よりも「勉強量」を意識するというわけです。
そのためには、
勉強する内容を最初に決めておく
ことが必要になります。
今日は、これだけをやろう!ってね。
教科、単元も細かく分けることもポイントです。
また、休憩もなしに勉強を続けるのではなく、勉強する内容を細かく分けることで時間を区切ります。
教科や単元が変わるだけでも、気分転換になりますから。
そして、休憩は短く設定すること。
必ず休憩は10分以内で次の勉強をスタートします。
さらに、午前中に4時間、午後に3時間、夕食後に3時間といった具合に、勉強するときは固めてやる方がはかどります。
約1時間ごとに5~10分程度の休憩をはさみ次の勉強をスタートする。
これが、日曜日の10時間勉強の様子です。
固まった時間を細かく分けてやるのがポイントです!
ここまでの話、いかがでしょうか?
なんだか勉強尽くめ! とお思いかもしれませんが、これでも午後の3時間は自由時間がありますからね。
タイガー山中の13時間勉強というのは、ちょび腕がいりますが、ダラダラしなければ、10時間勉強しても遊ぶ時間だってつくってやれるワケです(^_^)
ただここで、実は、長時間の勉強をさせるために問題になってくるのは、子供1人でこなせれるか?ということなんです。
答えは、ノーです(今のところ)
教科、単元に分けた細かい計画を立てる。勉強の効率を常にチェックする。これらは、本人以外の誰からのサポートが必要になるということです。
10時間勉強するときに疲れるのは子供というよりは、実際は、そばにつく親のほうですからね・・・・
これはやっている方はよくわかると思います。
心の底では「塾に行ってくれ~!」という感じでしょうから。
ちなみに、13時間勉強というのは、ちょび腕がいると言いました。
タイガー山中は、集中が途切れそうになったら、すかさず単元を変えたりします。
集中が途切れない、持続できる単元をいくつも手駒で持っているわけですね。
腕がちょびいるといったのは、そこのところです。
だからといって、例えば子供が大好きな社会を延々とやっても、これはまたバランスの問題になります。
だから、イケル単元というのは、嫌いな科目でも、持っていないとダメなんですね。
この単元をやれば、頑張れる!お子さんのそういう単元をあなたはいくつ知っていますか?
嫌いな科目でもそれがあれば、あなたは親技の上級者ですし、13時間勉強もこなせるでしょう。
子供の状態に合った最も効率の上がる勉強をキープしながら、量をこなしていく。
まさに親と子の二人三脚のレースだからこそ、こなせることではないでしょうか。
上のレベルにいけばいくほど、できる時間は増えていく。
耐えて座ってちゃあダメですよ!!