こんにちは、ストロング宮迫です。

世の中にはいろんな親子関係があります。もちろんいろんな形の親子関係があってイイと思います。

ただその中に、子供から見ると、どうにも親が気に食わない、もう死ぬほどイヤだ、そんな風に思っている子供たちに時々出会います。最近もそういう事例がありました。今まで見てきたものでは、それが特に「対父親」という形で出てくる場合が多かったように思います。

特徴は、ただキライというよりは虫酸が走るという感じの嫌い方です。

もちろん第三者の立場であるボクは、そんな子供たちに「まあ、そう言わずに、親もお前のことを大事に思っているんだから」とか「親の心子知らずって言うからなあ」とかなんとかいろいろ言って、子供の気持ちを冷まそうと試みるんですが、とにかくいくら話しあっても、言い聞かせても、「イヤだ!」の気持ちは年月とともに燃え上がる。

成績は至って優秀。しかし、親の言うことは全然聞かない。

そんな感じの子供たちに時々、しかし定期的に出会う。はて、なぜ子供はそれほどまでに毛嫌いするのか?

あるとき、小説を読んでいて、すごく思い当たる部分があったので、「毛嫌いする」ときの考えられる理由の1つとして、以下、小説から少し長いですが紹介します。

隆慶一郎著「かぶいて候」

水野成貞は自分がいつ頃から父を嫌うようになったのか覚えがない。ものごころついた時からのような気がする。百助と呼ばれた幼年期から嫌忌と憎しみの記憶しかないのである。

格別明確な理由があるわけでもなかった。虫が好かないと云うか、肌が合わないと云うか、父の声を聞いただけで、ぞっと虫酸が走る。その嫌忌感の中にそくばくの侮蔑感が含まれていることも確実だったが、こっちの理由ははっきりしていた。

父の豪傑風の、諸事大袈裟な立居振舞の底に、ひどく小心で臆病な性根が隠れていることを察知していたためだ。

よく云えば細心とも云える。繊細とさえ云えるかも知れぬ。そのこと自体、成貞は決して軽蔑しているわけではない

だがそれが破天荒で滅茶苦茶な豪気の衣を着た途端に、成貞はたまらなくなる。吐きそうな臭気を嗅いでしまう。どうしてそんな薄みっともない衣をまとわなければならないのか、成貞にはどうしても理解出来ないのだ。

成貞の父は水野日向守勝成。大坂の陣の功名によって福山十万石を領しているが、元々は徳川家の縁戚に当る。十六歳の時、高天神城の戦いに初陣し、敵将の首二つをあげたという剛の者だが、父忠重と喧嘩して出奔、諸国を流浪して、様々な武将に仕えた。秀吉、佐々成政、小西行長、黒田長政などである。

慶長三年、父の許に帰り、その死とともに三州苅屋三万石を継いだ。経歴を見る限り、戦国末期を槍一筋に、しかも野放図に生き抜いた勇者の典型のようだ。

だが成貞の見る限り、実像は異なる。

勝成の腕力の強さは認める。だが勇敢とは義理にも云えない。合戦ともなれば、小便をちびりそうになるほど臆病であり、彼が敵陣に突入する時は、十中八九、恐怖のあまりやけのやんぱちになっているに相違なかった。そうでなければ、半ば失神しての無我夢中の行為であろう。

野放図に生きたというのも、怪しいものだった。父が野放図になれるのは、女に惚れた時だけではないか、と成貞は秘かに思っている・・・・・

いかがでしょうか?

実際、ボクも、気嫌いする子供の気持ちを確かめるべく親に会う。例えば、父親に会って面談してみると、人当たりもよく、外からは子供が毛嫌いするような様子は全然感じられない方だったりします。

また、ボクが出会ったそういう子供たちの父親に限っていえば、立派な会社のエリートと思われている人だったり、会社を起こして手広く商売をやっていたりと、世間からは、地域での成功者として認知されている人だったりすることが多かった。

世間ではそうした子供を「お金に苦労もせず、我がままなのよ」という判定を下すのかもしれませんが、ボクが見てきた子供たちは、「親キライ」を除けば、いたって素直でいわゆるイイ子と言えます。

隆慶一郎先生が書かれているこの「水野成貞の感覚」、これに似た感覚がボクの会ってきた子供たちにもあったのではないか。

世間で振舞っている親の姿と実際の親の姿「実像」が違うと。それが直感的に子供にわかる、子供が感知してる。そして、外での姿は実際の姿「実像」よりも派手で大きく思われている。

そんな感じでしょうか。

長々となにが言いたいのかというと、やっぱり親が子供に見せる姿は「力の入っていない自然な姿」がいいですよ!ということです。

「カッコイイ父親(母親)」の場合もあれば、「どうしたオヤジ(おかん)」の場合もある。

なにかを取り繕う必要はない。ダメおやじ、ダメママ、大いに結構。それが自分で認められている時点で、もうすごいんだからさ。

親技では、ここでいつも「自慢話ではなく、親の失敗談を話してあげてください」とお話していますが、多くの鋭い子供たちというのは、親の本当の姿を実によく見ているとボクには思える。

特に「世間で豪傑風の、諸事大袈裟な立居振舞の底に、ひどく小心で臆病な性根が隠れている」このような実際は小さいのに大きく見える場合が「キライというよりは虫酸が走るという感じの嫌い方」につながっているようにボクには思えます。

親であるあなたの姿は子供にどんなふうに見えているか?

子供はだませない!というのは本当で、大人が取り繕っていても、たいていのことは見破っています

理屈じゃないからね、感覚的なものだから。怖いのは、見破った子供たちがそのことを口にしないこと。

年齢が低くて、まだ言葉としてうまく表現できないということもあります。でも、親の「等身大の姿」「実像」というものは子供は意外と捉えているのではないかと。だから、取り繕ってもその場はしのげても明日は通用しないし、建て前や世間体で褒めたり怒ったりしても響かない。

もしかしたら、あなたの自己演出は、会社や会社のの上司には通用しても、子供には通用していないかもしれませんよ!!心してかかられよ!

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うれしい報告

中3 nanakoママさん

中2の年末の塾の懇談会で受験生になれば、お子さんはやる気になりますよと話を聞いて、ふと違うのではないかと感じました。

ストロングさんは受験直前までやる気になりませんと言われていたし。

そのときはなぜか感じて、それで中2の学年末テストからはぶーぶー言われながらですが、2週間つきっきりでテスト勉強に励みました。

机に座っているから、塾に行かせているから、大丈夫ではなかったです。

英単語などの暗記物の覚え方や数学などの繰り返し問題を解かなければならない教科、なにもしていない、机に座っていただけの勉強になっていたんですね。(省略)

幸い親子関係は良好で大きな声を怒ることもなかったので、いきなり横に座っても文句は言われましたが大きな問題にはなりませんでした。

横に座ってじっと息子の勉強をみて、どう勉強したらいいのかわからないままほおっておいたと思うと、いけないとは思いましたが息子の前で泣いてしまいました。

さすがに学年末テストは範囲も広く、1学期2学期の内容も出ていたので大幅アップとはいきませんでしたが、今回の中間テストでは平均点5教科で80点以上になりました。

ありがとうございました。まだそんなに良くはないですが、これまで60点平均程度のわが子からすれば飛躍です。

結果的に子供の前で泣いてしまったことが気持ちを伝えるのにはストレートで良かったみたい。

次は9教科。その前に実力テストがあります。あと1年、といっても1年もないですが、結果を恐れずに頑張ります。(省略)

子供に対して怒って泣いたのではなく、「放っておいてゴメンね」と泣いたと。

自然と出てきた気持ちや感情だからこそ、お子さんには届いたのでしょう。

平均80点以上、といっても数学と英語は少しヘコんでいるようですから頑張らねばなりません。

でも、この1年間がなにものにも代えがたい1年となることでしょう。

壁も出てくるでしょう。6月の中旬の実力テストは苦しむことでしょう。

でも、それがステップ。頑張っていきましょう!!

イイ話を聞かせてもらいました。ファイト!!

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