塾から過去問はお盆前まで禁止といわれたが、第三第四希望にしたい学校の問題をやらせたいと思っているのです。(過去問の相性を知りたい)
塾は、過去問(国語の問題文を読ませるのも禁止)を早くやらせないのは子どもに実力が無いからなのでしょうか。
友だちの開成に入ったお子さんは、春までに過去問10年分×3全部やってしまったと聞きました。
成績が届いていない、うちの息子だから、禁止なのかなあ・・・
でも、過去問は週に2年分やれる位なのに、第三第四希望の過去問をやる時間なんかあるのでしょうか?
受験まで1年を切ってるわけですから、受験を予定している学校の過去問に少しでも早い時期に取り組ませたいとお考えのようです。
ましてや開成に入った子が・・・なんて聞けばねえ。
今回の話は、中学受験、高校受験を問わず、
「今、どんな勉強をすべきか?」
という視点で話を進めていきたいと思います。
まずは、塾からのお達しである過去問はお盆前まで禁止について、これについては、ストロングも「おおむね」同感なんですね。
ただ、全員が禁止なんていうのはおかしいですけど(◎_◎)
だってそうでしょ?
生徒それぞれは、学力も違うわけなので、全員が同じ時期に「過去問を解禁」するっていうのは、おかしな話です。今、やっている子供もいれば、冬になって初めてやる子供もいる。
それぞれみな違いますから。
ただ、受験は「先行逃げ切り」が鉄則ですから、早めに取り組むのは決して悪いことではありません。
ただし、ちょび条件がつきますけどね。
条件とは、さっきストロングが「おおむね同感」と言った理由とも重なります。どういうことか?
中学受験の場合、多くの塾は、夏休み前までに「受験の範囲」をひと通り勉強といったカリキュラムになっています。
習ってない単元があるのに、過去問に取り組んでも意味はありません。これはよく分かると思います。また、今度は、単元を習っただけでは過去問には歯が立たないことがしばしばです。
つまり「単元で習った問題」と「入試問題」には大きなレベルの差があるということ。
それを塾なんかでは繰り返し単元を勉強しつつ、少しずつレベルを上げながら、過去問に対応できるレベルまで上げていくようになっています。
塾のホームページなんかでよく「スパイラルアップ」なんて言葉が使ってありますが、まさにそのことです。
過去問をするためには、それなりの準備がいる!
これを忘れてしまって過去問をやってみよう!と気軽に考えるのは少し危険だと言えます。
塾の先生もそういった意味で、「過去問はお盆前まで禁止」と言われたのではないでしょうか。
今までのストロングの経験からも、通常の中学受験の塾のカリキュラムから考えて、また今、お子さんが平均的な成績であれば、過去問をやるのは、夏休み以降でないと効果がないと思います。
そもそも、過去問についてですが、ストロングはこう思っています。
子供に自信を持たせるには過去問が一番(^_^)
あくまで志望校合格を目標として考えてのことなんですが、入試までに自信をつけさせるのに一番効果的なのが過去問なのです。これが最も効果的!
中学受験だけでなく、高校受験だって同じですが、入試までに子供たちはいろいろなテストを受けます。
確認テスト
公開テスト
実力テスト
志望校判定テスト
どのテストだって、良い成績が取れれば子供の自信にはつながります。もちろん、順番は、簡単なテストから取り組みます。親技を駆使する方は、皆そうしているはずです。
このようにたくさんあるテストで何が子供の一番自信になるか?
志望校判定テストでA判定が出たらって!?
なるほど、A判定が一番と。よくわかります。
しかし、その志望校判定テストはお子さんが受ける「志望校」と出題傾向はそっくりですか?
ほぼ一緒なら自信になるでしょう。でも、問題構成も出題傾向も時間制限も違うとすれば・・・
実際に受験するとA判定だったのに・・・・という場合だってあります。
何が言いたいかというと、子供が何よりも自信を持ち、ノリノリになれるのは、
志望校の過去問で合格点をとること!
これが一番なんです。
「去年受けてたら合格!」「一昨年受けてたら合格!」「オレ、もう3回も受かっちゃったよ!!」なんて。
逆に考えれば、たとえ志望校判定テストがA判定になっても、過去問で合格点に届かなかったらどうでしょう・・・
そうなんです!
自信を失うのも、過去問が一番(>_<)
このことを頭に叩き込んでおかねばなりません!
どうですか?
過去問って、取り扱い注意なんだということがわかりますよね。
気軽に取り扱うと劇薬ですから!
来年の春に向けて、親は過去問を解かないといけないとみんな思うわけですが、自信をつけさせるため過去問をやるんだということを知ってほしいものです。
今やっても、過去問の合格点なんて取れないよ!
ということであれば、まだやる時期でないということです。
中には、劇薬の過去問を試しにやらせてみようかな?と思う方もいるでしょう。
やるのは自由ですが、どっちの芽が出るのか、自信か自信喪失か、その辺りは十分計算した上で、実施したあとに子供にどう話すかを考えた上で、ご自身の判断でやってください。
その上で、ストロングは言いたいのは、
確認テスト
復習テスト
公開テスト
実力テスト
これらテストでイイ点数が取れるように今は勉強時間を割くべきだ!
マサエさんは書いておられました。
友だちの開成に入ったお子さんは、春までに過去問10年分×3全部やってしまったと聞きました。
仮にそうだったとしても、この話を表面的なものだけで判断するのは非常に危険です。
そのお子さんは、
春までに過去問10年分を3回やった
だから合格したのでしょうか?
そうじゃない!とストロングは断言します。
範囲の狭い復習テストだけでなく、範囲の広い志望校判定テストなんかでもすでに合格圏内だったとか、家庭で入試演習をすでに行っており、スパイラルアップが完了して、春にはすでに過去問にとりかかってもよい段階まで仕上がっていた、「だから春には過去問をやっていた」と考えるのが正しいと思います。
ちなみに、過去問は3回もやる必要はありません。
3回やって、やっと合格点が取れた!
果たしてそれで自信がつきますか?
答えは、ブーでしょう。同じ問題はもう出ないわけだし・・・
3回もやれば、できて当然だろ!なんて子供だって思います。
お友だちが3回したというのは、学力をつけるためではなく、1回目で不得意な単元を見つけ出し、その単元を十分に勉強した上で2回目に臨んだ。それでも、合格点に届かないため一応3回目をした。
こんな感じじゃなかったのでしょうか?
または、1回目で合格点を出したけれど、時間配分や捨て問の選択などを吟味するために3回やったか。いずれにしても、合格者の話は、その前段となる部分も含めて聞かなければ、それこそ劇薬になってしまいます。
最後に、マサエさんのおっしゃる
過去問の相性を知りたい
これは、すごく大切なことなんです!
でも、過去問はまだ解かせる段階ではない・・・
そんなとき、子供に解かせなくても過去問との相性を知る方法がありますので紹介しますね。
もう、おわかりですね(^_^)
親が過去問を解く(見る)
わざわざ解かなくてもいいですけど、過去問に目を通しておくわけです。これだったら、時期なんて早ければ早い方がいい!
そうすれば、子供の勉強をそばで見ていても
「塾で習っているこの単元って、3年前にこんな形で出題されてたわ!」
とか
「テキストのこの問題をしっかりやっておけば、過去問だってできるはず!」
なんて言えますし、そうすれば、相性だけでなく、対策だって見えてきますから
(^_^)
実際にすでに過去問を「親」が解いていらっしゃる方は結構いますよ!
それをやっていれば、相性を確かめたい学校の大問を1つだけ切り抜いて、さりげなく単元の勉強の終了後に確認テストとして差し出したりもできますし。
それをやらせて、できれば「これって●●学校の問題よ。すごいわねえ」と言えばいい。
できなかったらって!?
その時は、「あーー、このレベルはまだ難しいのね」とか「この問題ができるためには、あと何が必要なのか?」を親の腹の中で考えるのです。
そんな面倒なことができるのは、そばで見ている「親」だけですよ!
過去問は劇薬!よーーーく頭に入れて受験生活を送っていきましょう!