ストロングがお母さん方と話をするときの第一声は、お子さんの成績は、いかがですか?
・・・なんて聞きません(^_^)
聞くのはヤボだからじゃありません。
だって、今は成績が良くてもこれから下がる子だっているし、逆に今振るわないからといってこれからダメが決まっているわけでもない。
つまり、今の成績うんぬんは、これまでやってきた勉強の結果なわけです。
今成績がイイ子は、「これまで頑張ってきたんだね!」と言えるでしょう。一方、成績が振るわない子は「おやおやどうした?どんな勉強をしてきたかな?」となるわけです。
では、これからの成績を予想するためにお母さんに聞くことはどんなことか?
「お子さんは、毎日何時間勉強していますか?」でしょうか?
そんなことぁ、聞きません\(ΘoΘ)ノ
ストロングが聞くのは、「お子さんは、ノリノリで勉強してますか?」
これがストロングの定番の質問といえます。
「ノリノリ!」
ストロングの大好きな言葉であるとともに、非常に使い方の難しい言葉でもありますね。ノリノリとは、積極的に集中して勉強に取り組む状態のことをいいます。欲を言えば、勉強する際にグズグズ言わずパッと開始する。
これこそが「成績が上がる勉強」、ある意味では「理想の勉強」と言っていいでしょう。
えっ、そんなことありえないって!?
そう言うと思いました。まあ、フルタイムにノリノリでなんていうのは難易度が高いのはわかります。
また、誰もがイヤな勉強をするんです。遊ぶときの「ノリノリ」とは違います。
勉強では「イヤだけど・・・」の壁を1つ乗り越えて出てくる「ノリノリ」であることを忘れていけません。
その上で、大事なのは、親が「ころあい」というのでしょうか、それを知っておくことです。
「ころあい」とは、
ア)どうやってノリノリにするか?
イ)どうやってノリノリを維持するか?
これらそれぞれのコツやタイミングを知っておくこと。
コツやタイミングは子供によって同じ場合もありますが、違うことも多々ある。ある子供には効くモノも、ある子供には効かないことだってある。
本を読んでイイと言われてやったけど、効果なし!なんてことが起こるわけですね。だから、親はそれぞれ経験から学ぶこともあるでしょうし、実際にいろいろ試して、その様子を見て知って体験することが大事になってきます。
これらはもちろん普段の勉強の様子だけでなく、テストの結果などの成果も含めてトータルで見ていく必要があります。
面倒くさいですよね?
そう、かなり面倒くさいのです。
だから、だれもあまりやってはくれないのです。親以外はね。
ア)「どうやってノリノリにするか?」については、
「子供ができるものから手をつける」
「最初にやるものはあらかじめ決めておく」
など、このメルマガでもこれまで何度もお話をしています」ので、
今回は、イ)「どうやってノリノリを維持するか?」のポイントについて触れておきます。
一時的にノリノリになってもすぐにテンションが下がってしまうとか、昨日はあれだけノリノリだったのに今日はまったくダメといった方へのヒントになればと思います。
では、1つ皆さんに質問します。
「いつの時間帯がノリノリですか?」
親子で勉強をしているときを思い出してください。
1日の勉強を4つの時間帯に分けて考えたとき、子供たちがノリノリの時間帯っていつでしょう?
どんなに短い勉強でも、長い勉強でも、
1→2→折り返し→3→4
1:スタート
2:前半
3:後半
4:ラスト
と分けられますが、1:「スタート」からノリノリは少ないでしょう。
そう、勉強をするときは、スロ~スタート
これ、子供たちの習性なんですね。イヤですから。これは成績がイイ子だって変わりません。
遊ぶときは最初からノリノリなわが子が、勉強になると急にテンションが下がる。
いくら勉強すると約束していても、「あれがない!これがない!」とのらりくらりで席につかない。「今日、学校でね・・・」なんて話し始めたり。
やっと席についたかと思えば「ハァ~~~」と大きなため息を1つ。あげくのはてに、「今日は何やればいいの?」なんて。
結果、「いいかげんにしろ!誰の勉強だと思っているんだーー!」とブチ切れる親。どこでも繰り返される光景です。
最悪の場合、これで前半が終わっちゃう家庭も意外と多いのです。こうなると成果なんて期待できませんよね。
ストロングの経験で言うと、切り替えが早い子供なら「2:前半」からノリノリに。エンジンさえかかれば走るわけですね。
「3:後半」の時間帯になってやっとエンジンがかかるってことも多いですな。
また、意外と多いのが、せっかくのノリノリも「4」の時間帯、つまり、ラストまでもたず失速、あげくにエンストですね(>_<)
ということで、一般的には、「1:スタート」と「4:ラスト」の時間帯が、家庭学習において魔の時間になっている方が多いわけです。
言い換えれば、勉強の効率が最も悪い時間帯です。
親からすれば、
1:スタート・・いつものことで、イライラする時間帯
4:ラスト・・・あとチョットなのにブチ切れて、後味の悪い時間帯
といったとこでしょうか。
では、「スタート」と「ラスト」をノリノリにすることはできるのか?
まず「スタート」時については、一番簡単な方法は、
いつも決まった時間に始める!
これがもっとも有効と思います。ちょっと外食に行ったり、遊びに行ったりがあると、始める勉強時間が遅くなったりする家庭があります。今日は親戚が来たとかね。
でも、とにかくいつだって8時スタートなら8時から机につく。この習慣を自動的なものにすれば、わりとカンタンに片がつく。
というか、毎日、何年もとなるわけですから、「カンタン」とはいかないんですがね。
でも、成績がイイ子の家庭はスケジュールがしっかりしているのは間違いありません。
親が子供の勉強の手を放しても、この習慣があれば、子供は決まった時間になれば机につくのはすでに実証済みです。
また、親の方がついしんどくてルーズになったりした場合でも、子供のほうがとりあえず机には付こうとする動きをする。
これが習慣のスゴイところです。
また、机に座って「さて今日はなにをするのかな?」なんてことはあってはなりません。机につく時間が決まっていて、座ったらすぐにやることも決まっている。
これが定番です。イチロー選手が打席に入る前にいつも決まったスタイルのストレッチをし、構えに入る前に同じ同じポーズを取る。あれですよ。
今日は最初にこれやって、明日はこれなんて身につかない。
子供の勉強始めは、スロースタートは皆そうですから、決まった時間に机につき、ウォーミングアップも兼ねて、まずを計算をするとか漢字をするとか、一問一答の確認をするなどがいいですね。
もう1つ、魔の時間である「ラスト」の時間帯。
この最後の締めの時間帯まで勉強をノリノリを持続させることも、意外とカンタンです。親の心がけしだいですから。
ダラダラとスタートする勉強から「決まった定番メニュー」の勉強を行う。勉強も徐々に「イイ調子」になってきた。
そばに付き合っている親にとってはこの瞬間がご褒美です。「オーー、きたきた!そうそう、これを待ってたのよ!」ってね。
そして、思うわけです。
ノリノリなときこそ、チャンス!
待ちに待ったノリノリの波。この波に乗らない手はありません。「これもやってみよう!」という誘いに、子供も応えます。
まさに、理想の勉強タイムです(^_^)
しかーーし、残念!約束の勉強時間を少し過ぎたことに気づきます。で、で、でも、子供は、まだまだノリノリの状態。
ノリノリな状態なんだから、あとチョット!
これが、失敗の原因です。
もったいない気持ちは重々わかりますが、子供と決めた勉強時間は厳守する
これが「親技」です。
もっといえば、ノリノリの状態だからこそ一日の勉強を終えるベストなタイミングなのです。
もったいないのでは?
確かに今日だけで考えた場合は、もったいないといえます。もっと成果を出せるかもしれないしね。
でも、翌日の勉強がノリノリでスタートできるならどうでしょう?
勉強する側の子供は、勉強の最後がキチッと決まっていれば安心します。この繰り返しが、親子の勉強の信用につながる。
前日の勉強のラストがバトルで終わるのと、ノリノリで終わるのでは気分だって違う。
ストロングは、勉強のスタートは前日のラストで決まると思っています。
翌日に好スタートを切ることができれば、一日の勉強量は随分と増やすことができる。そうすれば、成果だって増える。
「1」の時間帯がノリノリでないご家庭の勉強は、「4」の時間帯もノリノリでないことが多い。
この意味をしっかりと理解して欲しいと思います。
あと、ノリノリで終わるかわりに次回の約束をしておくこと。
すでに定番メニューが決まっていれば改めて約束する必要もないですが、それがないなら、次回の最初にやることは決めておく。
こうやって一連の流れ、1→2→折り返し→3→4の全体がフルタイムがノリノリになったら、次はどうする?
更に上を目指すなら、時間数を増やせばいい。
1→2→3→折り返し→4→5→6ってね(^_^)
そう考えると、勉強は、ラストがうまくいけば、スタートもうまくいくと言えるかもしれません。
それで考えると、塾なんかで午前中にテストして、午後からテスト直しをする時間割とかありますよね?
あれって子供からすれば最悪に思えるのではないでしょうか?
普通の子供であれば、テストでは子供たちは最も頭を使います。フル回転で臨むわけですね。もちろん通常はテスト前勉強として、1週間とか2週間かけて、頑張ってきたわけです。テスト前には追い込みとして、さらに集中して頑張った。そしてテストではフル回転。
仮に結果としてのテストの点数が悪いとしても、子供たちは1週間、2週間の単位で猛烈に走ってきて、テストを終えるわけです。
クッタクタ・・・・これが普通の姿でしょう。
それなのに、テスト終了後は「テスト直し」って!?
こうなると「テスト直し」はおざなりになりがちです。だってテスト終わった!ですよ。その後ですからね。
もちろん、翌日からはまた新たな単元の勉強が待ち受けている。であれば、テストが終わったら、少なくともそのあとは「フリー」のご褒美をあげないと、息がつけないじゃないですか。
息をつくから翌日からまた頑張れるわけで。いかがですか?
えっ、それなら復習の時間がなくなるか、少なくなるじゃないかって!?
確かにそうです。
午前中にテストが終わって、午後に見直しをしなければ、復習の時間は少なくなる。
でも、逆に「フリー」のご褒美もなく、テスト後はテスト直しをしたり、別の講座を受けるのは「ノリノリ」の勉強状態は難しくなるのも本当のところでしょう。
そのためにテスト前勉強をしっかり頑張るんですよ。今の自分に精一杯のできることをやってテストに臨むんです。全力でね。もっといえば、テスト直しを少しでいいようにテストまで頑張るんです。
それを終えたら数時間、テスト日の夜のご飯のあとに再び勉強をするとしても、テスト終了後から晩御飯まではフリーのご褒美。それがあるから全力で頑張れる。
テストが終わっても、テスト直しがあって、講座があって、塾から帰るのは夜の8時!?
それで子供は全力疾走をするのか、もう一度考える必要があるのではないでしょうか?
結局、1週間、2週間、延々と息つく暇もないスケジュールでやっていれば、子供自身が必ず
授業を受けながら・・・
テスト前勉強のどこかで・・・
テスト直しの時間で・・・
別の講座を受けている最中に・・・
どこかで勝手に「息つく暇」を作ってる!!!!!
親は塾で頑張っていると思っているかもしれませんが・・・
息つく暇、これはもちろん全力で走ったモノだけのご褒美ですが、「フリー」のご褒美を頑張ったら設けてやる。決まった時間に机につくなどの習慣だって、「フリー」のご褒美や息つく暇があるから長続きして習慣にもなるわけです。
そういう意味でもっともっと塾などの外部の利用の仕方も吟味して考えないといけませんよね。
お子さんは勉強において、マラソンランナーになっていませんか?
子供たちは、長時間の勉強に耐えれるようペース配分をする。完走するために、全力疾走をせず、スローペースで勉強をするわけです。
恐ろしいのは、時間が増えているにもかかわらず、実質の勉強量はそれほど変わらないことなのです。
勉強では、長距離を短距離ランナーとして全力疾走しながら、ところどころで息つく暇を設けて、荒くなった息を整えて、また全力疾走して、最終的に長距離を走るのです。
息も荒くならないようなチンタラした勉強を長時間しても、成果は出ませんぞ!