中1 Poteさん

初めてメールします。いつもメルマガ参考にしています。

残念ながら、ストロングさんのメルマガを知ったのが中学受験後でした。第1、第2希望ともにダメで滑り止め校へ進学しました。

私自身は校風を気にっていた学校でしたが、子供の落ち込みはかなりのものでした。おまけに父親が一緒に落ち込んでしまって子供の気持ちの切り替えの足を引っ張る始末。

そこで、新しい出発をきるために大学受験への早めのスタートと子供一人で勉強できるようにするためにあちこち情報を集めていた頃にストロングさんのメルマガを知ったのです。

もっと早く知っていたらなあと思いましたが、今後に生かすことにしました。

幸いにも落ち込んでいた子供に自信を持たせることができ、中学1年は、毎学期成績が上がっていきました。

200人中30番以内ぐらいの状況です。

ここでクリアしなければ問題がでてきました。

基本的に学校の授業の復習に重点を置いた勉強をしてきました。しかし、トップになるためには何か足りないと親子ともども感じているのですが、中だるみの気持ちもありどうしたらいいか打開できずにいます。

どうかご助言をお願いいたします。

中学受験に失敗して、かなり落ち込んでしまったお子さん。でも、落ち込んでいた子供に自信を持たせ、成績をドンドンと上げてきたと。

そして、今では200人中30番以内ぐらい。すばらしいですね。

ストロング、心から拍手を贈ります(^▽^*)

このメルマガでは何度かお話していますが、受験後の子供は4つの道のいずれかをたどると書きました。

4つの道とは、すなわち、

1)合格に気をよくして、その後も成長する

2)合格で油断して、その後の成長が止まる

3)不合格して、その後の成長も止まる

4)不合格して、その後に成長する

この方の場合、受験結果は、残念ながら不合格だったわけですが、その後に成長するという4)の道を進んでいるわけですね。

口で言うのは簡単ですが、この4)の道こそはもっとも少数派で、もっと難しいといっても過言ではないでしょう。ですから、Poteさんが相当頑張っていることがわかります。

そして、今の悩みは

トップになるためには何か足りないと親子ともども感じているのですが、中だるみの気持ちもありどうしたらいいか打開できずにいる

とのこと。

ハードルの高い良い道に進んだものの、「中だるみ」が出てきた。Poteさんが恐れるように、中だるみが定着すれば、成長は止まってしまいます(>_<)

まさに、親にとっては「フンバリどころ」。

さて、中だるみした我が子に親は何ができるか?

子供の習性を踏まえて、考えてみましょう。

まずは、これを見てください。


☆☆
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ピンときた方もいると思いますが、そう、これは「テストの総合点の分布図」です。よく学校でも配られたりしますよね。

上が高得点の連中で、人数も少ない。真ん中は、平均点ぐらいなので、人数も多い。きっと、Poteさんのお子さんは、30位付近ですから「☆☆」のあたりと考えられます。

実は、この分布図の位置こそ、Poteさんのお子さんにとって武器となるのです。

なぜだか、わかりますよね?

だって、この位置なら「やる気が出る」条件が揃っているから。

条件とは何か?

ここでは2つ挙げておきますね。

まず、1つ目は30位である現在はなかなかイイ線いってる。さらにいいのは、毎学期成績が上がってきた上での30位ですからPoteさんにとっては追い風です。

親技では学校や塾では全体の上位20%に入ることで勉強がかなりに優位に進められると繰り返し申し上げてきました。

上位20%に入っている子供こそが通う学校や塾の授業を最大限有効活用でき、出される宿題も子供にピッタリになるからです。

これが平均点くらいの位置だと宿題が負担に感じられ、授業の理解もわからないところが出てきたりするからです。

特に集団で行う授業の場所では上位30%からこぼれてしまうと、だんだんと取りこぼしが出始め、苦しくなる。

200人いれば上位30%なら60位くらいまでが学校や塾を最大限活用でき、優位に戦いが進められる位置とおおまかに言えます。

それよりも下がってしまうと学校や塾で出される課題も全部をやろうとせずに取捨選択をしたり、優先順位を決めて取り掛かる重要性が増します。

それが20%に入っていれば、もちろん取捨選択や優先順位も大事なんですが、ノリノリでついていける位置で学校の大半を占める授業も、わかるので、まあ楽しいと思える。

しかし、これが平均点以下、真ん中よりもしたになると、先に触れたように授業でよくわからないものが出てきたり、付いていくのが大変で課題がこなせなくなったり、小テストが取れなかったりして、楽しくなくなっていく。

Poteさんのお子さんは、おそらく自分はそこそこいけているという気持ちも持っているでしょう。

こういうと、すぐ「ウチは滑り止めですから、カンタンなんです!」なんていう答えが返ってきたりするのですが、とんでもない。

どこに入ろうが、そこで上位の成績を維持するというのは、やっぱり大変なんです。第一、どこでも「一番」を取ることってなかなか難しい。

なので親の頑張りはともかく子供の頑張りは認めてあげてほしいと思います。

話を戻します。

Poteさんの場合、今付けている位置からして「動機」もあり、頑張れる、張り合いのある位置にもいる。

しかし、一方でもう1つ、「まだ上の連中」が確かに存在する。

つまり、

現状の成績に納得できて、次の目標もハッキリしている

これが、「やる気が出る」条件なのです。よく頭に入れておいて下さいね!

一方、中だるみの状態はどうか?

それは、こんな状態なのです(◎_◎)

☆☆☆
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意味わかります?

そう、頭の中にある分布図がおおまかになっている!

自分の現在地を一番上の「☆☆☆」に入れてしまうわけですね。つまり、「中だるみ」の状態とは、こういうふうにアバウトに、自分の都合のイイように解釈しはじめることで起こるわけです。

「まあ、こんなもんでいいでしょ!」ってね(>_<)

だから、そんなときは、頭の中に最初の分布図を叩き込む作業をしてやらないといけません。

言葉で言えば、「上には上がいるからね!と。

えっ、うちの子はそれでも満足してしまうって!?

だったら、中学入試後に落ち込んだあのニックキ中学校に行った連中の顔を思い出しましょう!!

付け加えますよ!


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□□□□☆☆
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「白い□」を追加してみました。この新たに付け加えた「白い□」は、すなわち「見えないライバル」ですな(^_^)

そう、不合格になった学校の連中を付け加えて、想定するとこんな感じになるはずです。

現在、Poteさんのお子さんは、上位15%ぐらい(200人中30位)の所までは、頑張れることが証明されているわけですから、こうなれば、まだまだやれるハズです。

「こいつらには、負けられないぞ!」を合言葉に、日々の勉強を更に強化する。

中だるみが出たときは、今立っている位置の把握がアバウトになっているのではないかと疑ってみる。

そして、今の位置をより細分化して、具体的に把握したら、「見えないライバルたち」も組み込んで、今よりも大きい視点で自分のいる位置を考える。

これが基本です。

で、これからどうしていくかですが、一般的にはたとえば、塾の模試を受けてみる。塾の模試を受けなくても、私立の中学校なんかだと、学校自体で定期的に模試をやったりしています。

その際、学校内での偏差値と模試の受験者の偏差値の両方が出ます。先日も、ある子供の成績表を見たんですが、学校内の偏差値と模試全体の偏差値が10以上開いていたわけです。

つまり学校内の偏差値は63なのに、模試全体でいうと偏差値52。その子供が受けた模試は全国の私立の中学校が参加している模試でしたので、問題も私立のカリキュラムに沿ったもので難易度は高かった。

学校内では上位でも、「見えないライバル」は、うようよいることが明らかなわけです。

もちろんこの逆もあって、もし全体の偏差値は63なのに、校内の偏差値は56というような逆の現象も出てくる。こうなれば、いかに学校内での競争で勝利を収めるか、上位を狙えるかがポイントになるでしょう。

このように模試などを受けることで「今いる位置を明確」にすることは、またその状況を子供に数値として伝えることは大事なことです。

また、親によっては、子供が不合格だった学校の連中がいる塾なんかに子供を通わせたりする方もいますが、それは、「中だるみ」を食い止め、モチベーションをさらにあげていくための1つの作戦なんですね。

えっ、やってみたけど、「こいつらには、負けられないぞ!」なんて子供は言わなかったですって!??

おかしいですね。そんなはずはないはずなんですが・・・・・

おっと、1つ確認下さい。

今まで書いてきたことを実践する際に、忘れてはならないことがありますぞ!

これを忘れると、親の「中だるみ」追放作戦に子供がウンともスンとも言いません。

忘れてはならないこととは、

今の自分はなかなかイイ線いっている!!

このことを子供にシッカリ伝えることです。

Poteさんの話でいえば、受験に落ちたときに、お子さんは、分布図でいえば、


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□■■◎
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◎の位置だったはずです。だから残念ながらダメだった。

でも、今は違うのです。

学校では、


☆☆
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☆☆の位置だし、「見えないライバルたち」を入れても、


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□□□□☆☆
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☆☆の位置にいる。

もう受験したときの子供とはワケが違うし、明らかに「レベルの上がった」子供になっているということ。波に乗っている位置で過ごすことができていること。

このことをキッチリ子供に教え、自覚させてやることがものすごく大事なわけです。もちろん、それは親の役目。

親にとっては、常に子供の「今のいる位置」ということばかりが優先されますが、「以前の子供」「過去の子供」を振り返ってみれば、随分遠くまで頑張ってきたと思えることも多々あるはずです。

忘れてはならない

今の自分はなかなかイイ線いっている!!

とは、まさにそこなんですね。

「自分はなかなかイイ線いっている」という気持ちは学校や塾の課題なんかに対しても、責任感というか、やるべきである!と考えられるということです。

塾でも私立中学でも、学年が進むと、課題をやっていなくても「この子はやらない子」という判断が周りに浸透していくと、やっていなくてもお咎めがなくなっていきます。

もしあったとしても、保護者に対する言い訳の形として「補習の参加義務」くらいが課されるくらいでしょう。補習に参加したからといって頑張っているとは限らないってことです。

まあ、そういうわけで、いつもいつも振り返ってばかりはいられませんが、成績が上がった後にくる「中だるみ」の場合は、ぜひ一体どの地点からガンバってきたのだろう?と親子でぜひ振り返ってみてください。

それは、子供に自信を持たせることになるはずです。落ち込んだ状態から這い上がってきて、今の状態までにするには、決して並大抵の努力ではなかったわけですから。

それをやると、必ず起こる現象があります。

それは、子供自身が

「ここまでやってきた!」
「今で満足してはいけない!」
「過去の自分とは違うんだ!」

というニュアンスの言葉を吐き始めます。先に書いた学校や塾の課題なんかに対しても、責任感というのもここに含まれます。やるべきである!やって当然である!

これは普通のレベルが上がるということです。そして、自分がたたき出した実績に自信を持った子供たちは、自分に対して厳しくなります。

成績を上げたあとで「中だるみ」になったPoteさんは、今こそ子供に自覚を持たせるチャンスが来たわけですね。

トップになるということは、それらを実践して、勉強を確実にこなして乗り越えた者だけが得られるもの。

お子さんの頭の中に、どんな「分布図」を描かせているか?

そこには受験とはまた違った困難な道があるように思うでしょうが、それは実は受験の時と全く同じ、「今の自分」からいかに上を目指すかの道です。

クリアしない限り、同じ問題&課題が姿や形を変えて再び目の前に現れます。

今こそ受験の頃を振り返るイイ機会なのかもしれませんね。答えは「うまくいかなかった受験の頃」にきっとある。

それを「オレは今いけてる!」という気持ちの時に振り返られれば、また時間の経過で違う角度から見ることができれば・・・・

うまくいかなかった「受験」も意味があった!そう思えるはずです!

あとは学校の授業に頑張ってついていく。これが基本です。ついていっているかどうか、理解ができているかどうかは定期テストの結果と順位を見れば明らかです。

で、ちゃんとついていっているならば、今度はもう1つ掘り下げて勉強のやり方をもう1回見直していく。

見直す時の発想は「もっと短い時間で、もっとラクして今の順位を達成できないか」これです。いい状態の時こそこれが考えられる。

というのも、これから私立中学では中2から中3の夏までにもう1段階やる内容のレベルや量のギアが上がります。

中3のどこかから高校内容の勉強にも入っていくでしょう。勉強のやり方が現在メイ一杯でこれ以上は頑張れないという状態だとこのギアがもう1つ上がったときに順位が下がります。

一生懸命やっていても下がる。なにせ量が1.5倍から2倍になるから。

今入っている上位20%への勉強が倍になったときにお子さんは耐えられるか。2倍になったときにそれをこなす余裕が今あるのか。

それは今検証できる。

「中だるみ」からさらに上を目指す方策を考えるのも方法の1つですが、順位は現状維持のままで今よりももっと短い時間で、もっとラクして今の順位を達成できないかを考えてみることは

今より勉強量を減らそうぜ!

っていう試みですから、「中だるみ」の子供も意外と乗ってくる可能性も高い。

上位30%に入っていない人はそこにいかに食い込んでいくかを考える。すでに入っている方は、その位置を勉強量を減らして維持できないか、その工夫を考える。

それを考えていくと、子供が多くの時間を費やす授業をいかにものにできるか、だいたいここに意識は集約されていきます。

授業がよくわからない・・・これがもっとも子供にとって大きな損失になるのですから。

すごく理想をいうとすれば、授業を受けたら全部わかって解けるようになった!これが理想!

まあ、それができないから家庭学習で復習するわけで、でも、上位になればなるほどその時間は短くて済むというのもまた真実です。

トップを目指す連中はその少なくて済んで余った時間で別の勉強を頑張っているのですから。

ぜひ「もっと上へ」という視点と合わせて「もっとラクにできないか」を考えてみてください。