受験はこれから2ヶ月ほどの期間「諦めの季節」となります。まだ時間はあるのに、判定や偏差値を見て、勝手に諦めていくのです。受験生や受験生の親が自らだんだんどんどん諦めて脱落していく季節なのです。
入試はもう少し先なのに・・・
歯を食いしばって頑張れるのは、この夏までに泣きながらでも、志望校には届かない数値ながらも、やるべきことをやってきた受験生だけ。そのことをそばで見てきた親だけ。
根性入れて入試演習、頑張れ!
夏までの落としてきた単元も、入試演習で今自分のモノにしろ!
そうカンタンに諦めてたまるか!
そう思えるのは、これから頑張ろうと思っている受験生ではなくて、これまで頑張ってきた受験生だけ。
カンタンに諦められるほどしか受験に時間を費やしてこなかったのかどうか。踏ん張れるかどうかは根性でもなく、今の意気込みでもなく、これまでの頑張りに大きく影響されます。
入試演習で「どうしてこれが解けないんだ!?」と泣け。泣いたら、解けるようにしろ!
今日はどういう確認をした? 今日何問解けるようになった?
1問か? 2問か? 3問か?
オイオイ、ライバルたちは泣きながら7問クリアしているぜ。
1日7問なら1ヶ月で210問。
2問しかクリアしなかった君は60問。
ライバルは君の3.5倍だぜ。同じ学校を受けるのにライバルは3.5倍。
それで勝てるのか? 勝てないよな。
なら10月の終わりにはライバルは、はるか先に行っちゃう。どうするかは自分で決めろ!
撤退か? 退却か? 降伏か? 前進か? 突撃か?
今まで、そう夏まではキミたちは確かに頑張ってきたけど、無駄な勉強もいっぱいしてきたじゃないか。
忘れているモノも結構あるだろ?
今からは一期一会だ。
「もうお前とは今日限り会えない。今日だけなんだ!」って問題を抱き締めろ。壊れるくらいに抱きしめるんだよ。
その精神がここで言う一期一会。
1日7問やっても、一期一会じゃなけりゃ、1日2問の奴と一緒さ。たいして変わりゃしない。
辞書で覚えたページは破って食べるって話、聞いたことあるよな?
別に食べなくてもいいけど、あれって一期一会ってことだよ。
「今日限り、もう会えません。さようなら。」
「でも、でも、君のことは忘れないから・・・・」
1日2問のお前も「一期一会」の精神で取り組むなら、ガチガチにバッチリな1ヶ月60問になる。「お前とはまたきっと出会える」と思っているふやけたプレイボーイがやる1日7問、1ヶ月210問には勝てるさ。
他人のことはいいからさ、お前は1日何問、一期一会で愛し合うか、愛し合えるか。わかるか、この意味が。
「先生、エロいですよねえって!?」
そうじゃねえだろ!
塾から帰る前に、
勉強を終えた後に、
寝る前に、
自分に問え。
「今日の出会いは激しかったかどうか」を。
「2度と会えなくても悔いがないかどうか」を。
気になったら?
すぐにもう1回やれ!すぐにだ。
飯食う前に、風呂に入る前に、もう一度味わっておけ。
「ああ、もうキミのことは十分わかったよ。ごめんね。いつまでもキミに構ってはいられないんだ」と。
そして、きっぱり捨ててやれ。あばよってな。
アップルの創業者スティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学で2005年に行った有名な講演でこう言ってたらしい。
過去33年間、私は毎朝鏡の中の自分に向かって
『もし今日が自分の人生最後の日だったら、今日やろうとしていることをやりたいと思うだろうか』
と問い掛ける。
そして答えが「ノー」の日が続いたら、何かを変えなければいけないと思う。
自分はいつか死ぬと思い続けることは、私が知る限り、何かを失うかもしれないという思考のわなに陥るのを防ぐ最善の方法だ。
「受験勉強なんてしたくないって!?」
そうじゃねえだろ!お前、時計の針を反対に回すなよ!
何回も確認してきたじゃないかよ。今は、やるしかねぇーだろ!行きたいんだろ、あの学校。
答えが「ノー」の日が続いたら、何かを変えなければいけない
ここだよ。
「一期一会の1日」じゃない日が続いたら、変えなきゃなんない。
ただ問題やってます。入試演習やってます。頑張ってます。それじゃダメなんだよ。これからは。一期一会。
変えられなきゃ、生きて死んでいるのと同じだもの。
「桜梅桃李」(おうばいとうり)って言葉がある。
知ってる?
桜、梅、桃、李(すもも)のことなんだけど、転じて「それぞれが独自の花を咲かせること」ってことらしい。
「桜は桜の、梅は梅の、桃は桃の、李は李の特徴を改めることなく、生かしていく」ってことらしいんだよ。ウィキペディアにそう書いてあったんだけどね。
それぞれ性格も違えば、勉強量も、頑張りの蓄積も違う。でも、お前らはさあ、ここまで頑張ってきたお前らは、それぞれが自分の花を咲かせる義務がある。
ちょいと色は寂しい花の色でも、少々ねじれて曲がっていても、いいからさ、お前らの頑張った証を花で見せてくれよ。
オレはいろんな「頑張った花」を見たいんだ。それだけ。つぼみで終わった。それでもいい。春の前に散ってもいい。とにかくお前らの色でお前らの花を見せてくれ。
押忍!
同じ失敗は毎年繰り返される。だから、勝つために受験生の親がすべきことを実践する講座です。
対象:中学受験生、高校受験生の親
・受験生としての自覚がない
・受験の経験がない
・志望校合格への道すじが見えてい
親カツ8・9月号で「学力はそのままで点数を上げる受験テクニック」
10月号では「受験3か月前に家族で話しておくこと、子供に話しておくこと」を、
そして、10月20日発送の11月号では「受験1ヶ月前に親がすべきこと」
と題して「科目の勉強から単元の勉強へ」「この時期の塾との付き合いかた」をお届けします。
ちょっと気が早い感じがするかもしれませんが、ゴール地点をイメージして駆け抜けてほしいと思っています。
中学受験では10月の中旬あたりから、それぞれのお通いの塾で合否判定テストなどの模試があるでしょう。
高校受験でも定期的に大規模な模試を受ける。
それぞれの塾の合否判定テストの難易度は上がってきており、8・9月号の「学力はそのままで点数を上げる受験テクニック」を使わなければ、お子さんが持っている実力以下の点数や偏差値が出る可能性は大です。
これまでのテストでそうであったなら手を打って臨むべし!
打ち手が必ずうまくいくとは限らないし、本人が持っている実力以上の数値は出ませんが、入試問題を選択し、判断し、取るべきもの、取れる問題を確実に得点していくテクニックはきちんと身につけて臨んでほしいと思います。