こんにちは、ストロング宮迫です。

上着やコートを着込むようになるこの時期は、受験生にとっては、もがき苦しむ時期と重なるけれど、ちょうどこの頃から年末にかけて「中学受験やめます」とかを決断・表明したくなる時期でもあります。

ここまで引っ張ってやってきたけれど、なだめすかしてやらせる勉強に親が疲れてしまうんですな。

親技でよくされる勘違いは、親技では決して「子供に勉強していただく」形は採らないってことです。なだめすかして、子供に「勉強していただいても」先がないからです。

仮に入試を越えられても、入試のすぐ後が越えられないから。

近い将来に通用しなくなる手法はたとえ効果が絶大でも採用はしない。なぜなら長い長い旅路だから。

また、究極の「受験辞めます」までいかなくても、「偏差値55の壁」をどうしても越えられなくて、来春の入試を諦める方も出てくるのがこの時期です。

この場合は、目標を諦めるけど、せっかくここまでやってきたので「とりあえず受験はする」という、いわば「木枯らし受験」で乗り切ろうとするものですね。

個別の事情がそれぞれあるから、そうした決断は致し方ないとしても、そう決める際にはやるべきことをやったうえでするべきでしょう。

といえば、これまであらゆることを試してきたって声が聞こえてくる。その上で苦渋の決断をしたんだと。

もしそうなら、下を向く必要はない。先があるからね。また3年後、もしくは6年後に今回クリアできなかった壁を越えようとすればイイ。

問題は「これまであらゆることを試してきた」その中身です。常々ここでは受験生に難しい問題や難しすぎる入試問題をやらせすぎだと主張してきました。

だって入試には難しい問題が出るだもん!っていうのが親の主張だ。

ただよく考えてほしいのは、問題が難しくなればなるほど、難易度が上がれば上がるほど、「できる問題」「獲れる問題」の正確性が生命線になるってことです。

中学入試でも高校入試でも、難関校になればなるほど、「できる問題」「獲れる問題」の正確性がカギなんだ。

しかし、多くの受験生は難しい問題が出るから、難しい問題を解けるようにならないといけないと、難しすぎる問題ばかりに取り組む

子供には難しすぎるから解けなくて、勉強すればするほど自信を失って・・・それを親は、子供が失った自信を言葉掛けで回復させようと試みる。

子供に効く魔法の言葉を探してる。

でも、子供が勉強で失った自信は親の言葉掛けでは回復しないんです。勉強で失った自信は勉強の成果でしか回復できないんです。

難しい入試問題を解答できないのは、「できる問題」「獲れる問題」が不正確なためというのがほとんどです。

答案が返ってきて、本人は「あの難しい問題ができなかったからダメだった」と認識していることが多いですが、「キミはできる問題を3問も落としたからダメだったんだよ」というのが実情です。

一般的に「偏差値55の壁」を越えられない子供は受験者の正答率60%以上の問題を間違えまくってるから

なかには正答率80%や70%以上の問題を落としていることも多々ある。

この種の正答率の問題はいわゆる基本問題に該当する。文章題だって問われ方だって、典型的な問われ方「この単元ならまずはこれだよね!」っていう、いわゆるベタな問題だからこそ、正答率が70%以上あって、多くの子供たちは正解しているわけです。

それを結構落としてるハズなんだ(>_<)

それを獲ればイイ!それだけで偏差値55になるから。基本問題、ベタな問題を落とさなければ、偏差値55になる。

親技の高校入試組の方に推薦している問題集にこれ↓↓↓があるけれど、

どうしてみんな、「受験生の50%以下しか解けない」ほうの問題集を手に取るのか?

「受験生の50%以下しか解けない」問題集をウンウン唸って2カ月かけてやるくらいなら、「受験生の50%以上が解ける」問題集のどこか出てもサクサクできるようにするのが先決だ。時間を計って、繰り返して最速で解けるようにするべきだ!

「受験生の50%以上が解ける」問題がサクサクできるようにしてから「受験生の50%以下しか解けない」問題に取り組んだほうが成果が上がるし、ウンウン唸る回数は減り、解ける問題も増える。

誤解を恐れずにいえば、入試は、受験で問われるのは、サクサクできる問題がどれくらいありますか?ってことです。

サクサク解けるから、難しい問題にも取り掛かれる、取り組めるんだから。そこを迷うと、年末まで迷走してしまう。迷走が続けば、ある種の決断をしがちになる。

決断は尊重するにしても、その決断に至った過程は良かったのか悪かったのか。その過程により誤った決断になる可能性もある。

ただひたすら「イイ受験されましたねぇ」となるように願っています。

受験を目指し始めた頃に思っていた「点数や偏差値だけが成果じゃないよ」と比べて、親の思いが変質していないか検証しなければなりません。

親技を始めたばかりの頃、

子供の行動を一つ一つ褒め、ハイタッチ!

うれしそうに、にやっとする子供を横目でみる自分、

その瞬間が本当に楽しかった。

それなのに最近はできて当たり前になっていなかったか?

できなかったときに怒っていなかったか?

子供を追い込んでいなかったか?

何より自分が楽しんで勉強していたか?

結果ばかり求めていなかったか?

明らかに9ヶ月前とは変わっていた自分に気がつきました。

この検証は入試に向かう前にしなければなりません。

その検証の際にジェイムズ・リー バークが主人公に言わせたこの言葉がヒントになるでしょう。

ジェイムズ・リー バーク著『シマロン・ローズ』

・・・大切なのは、きみ自身がどういう人間で何者なのかを理解することだ…

こんなことをいうのも、ときどき人間は、他人の目に映る自分を見てそれを自分の本当の姿だと錯覚してしまうことがあるからなんだ。

だが実際には、それよりずっとすばらしかったりするもんなんだよ。

さあ、年内残り2カ月!迷ってる暇はない。迷わず行けよ!行けばわかるさ!