今回は低学年のお子さんの相談ですが、子供を持つ親の方すべて、また子供に対して高い関心と期待と意識を持っている方にぜひ読んでほしいとストロングは思っています。
小2 Mさん
ストロング先生こんにちは。
先日我が家であった事なんですが、ストロング先生ならどのように対処するのかお伺いしてみたいと思いメールさせていただきました。
小2の娘が九九の暗唱に取り組んでいます。
上り九九、下り九九が終わってばらばら九九の練習中だったのですがやっぱりどうも怪しいのでもう一度上り九九を言ってもらっていました。
何が楽しいのか超ハイテンションです。そして同じところを何度も何度も間違えます。7×1=7
7×2=14
7×3=21
7×4=28
4×8=32はぁ????
間違うところも間違え方もわかっているのに何度も間違えるのってどういうことなんでしょうか?
本当に何度も何度も笑いながら楽しそうに間違えるので私もついにぶち切れてしまいました。
あんた、わかってて間違えるってどういうこと?
落ち着いてちゃんと意識してやりなさい!!
そんなんで車運転したら事故るよ。お医者さんだったら手術失敗だよね。
そんなんでいいの!?
いいわけないでしょっっ!
当然娘は打ちひしがれてしくしくと泣いています。
それで落ち着いてもう一度言わせてちゃんと出来るでしょってことで終わりにしたんですが言いすぎですよね。鬼母です・・・
ストロング先生ならどう言いますか?
机の上、かばんの中ぐちゃぐちゃ。女の子なのに給食袋の中身変えずに平気で次の日また使います。
鉛筆も丸くて平気です。超恥ずかしがりやであいさつも全然できません。
根気よく、できた時にほめていくしかないのでしょうか。
本人が困ってないし必要も感じてないから・・・
なんて愚痴っててもしかたないですね。
今は、やるべきことをホワイトボードに書いて、自分でできているか確認してもらっています。出来てなければすぐにやる。
子どもが外国の貧しい子どもたちが出てくるような番組が好きなので、あの子達のために何ができるかなって一緒に考えたりもしています。
どんな子になりたいの?ってきくと、ママが笑ってて幸せになる子って答えてくれるかわいい娘です。
本当に毎日楽しそうで幸せそうで、勉強のことさえ心配しなければ何の問題もないのだけれど。やっぱり私が切れないで、親技磨くことが必要ですね。
10の鉄則もう一度読んで、淡々と頑張ります。
Mさんの場合は、九九なんですが、こういうことって誰にでも起こりますよね?
つまり、ヒジョーにカンタンに思える問題を何度もチョロチョロ間違える。でもって、親はブチ切れるっていうパターンです。
まあ、そばで見ている親からすれば、「ふざけんじゃないわよ!」という気持ちはよくわかります。
ストロングも同じです。
小2だったらそれが九九ですが、小5だったら、中2だったら・・とそれぞれの学年でカンタンに思える問題というがあります。
学年が上がるにつれ、悩みの内容は変わり、悩みを解決する難易度だって上がります。
だからこそ、今ある問題を真剣に取り組み成果を出すこと。
そういう意味でも、この手の問題は読者の方全員に当てはまる問題と思うわけです。
さて、ではこういう場合、どう子供にアプローチしていくかという話になっていくわけですが、その前に気になる点を挙げておきます。
実はいかにいいアプローチをしても効果がないという場合があるからです。
Mさんの場合で言えば、お子さんについて、
机の上、かばんの中ぐちゃぐちゃ。
女の子なのに給食袋の中身変えずに平気で次の日また使います。
鉛筆も丸くて平気です。超恥ずかしがりやであいさつも全然できません。
つまり、勉強以外にたくさんの「頭にくる」ことがあるわけですね。
なんにもできやーしねぇーじゃねぇーか!ってわけです。
そして、その上で「勉強でも・・・・」とこうなってくるわけです。
だから、自ら「鬼母です」と言うくらいになってしまう・・・腹が立つのもわかるんです。
ストロングも「ハイ、じゃあ、我が子の気に入らない点を挙げられるだけ挙げてみて!」と言われれば、同じような結末になる。他の方だって同じだと思うんです。そこまでは皆同じ。
そして、多くの方がたいてい
根気よく、できた時にほめていくしかない
という結論に至ります。
でも、どう考えても「褒めることろがない!」とか・・・もう、悶々となるわけですな。
で、結局、
本人が困ってないし必要も感じてないから
なんてなって、気がつくまで我慢していようとか、いずれわかるときがくるはずだから、それまでは・・・なんて自分を納得させている方も見受けられます。
Mさんは、
今は、やるべきことをホワイトボードに書いて、
自分でできているか確認してもらっています。
出来てなければすぐにやる。
やっていることが高度な感じがするのはストロングだけ?
もしかしたら、ホワイトボードにたくさん「やるべし!」項目が並んでいることはないでしょうか?
ストロングは、Mさん始め、同じような悩みのを持つ方に問いたいんです。
やってほしいことが多すぎませんか?
どうでしょうか。
1、机の上、かばんの中はキレイ!すばらしい整理整頓。
2、給食袋の中身も、もういいんじゃないのってくらい変える!
3、鉛筆もいつも尖ってないと気が済まない。
4、社交的で次から次へ友達を作り、新しいお友達でも全然平気。
5、あいさつもバッチリ!
6、勉強は積極的に取り組み、成績がイイ!
これで言うことなしですか? 満足ですか?
小2で、そうなってほしいんですか?
小2なら、もうそうあるべきなんですか?
上記の例は少し極端に書きましたが本質はそうでしょ。
ハッキリ言って大人でもできている人はそう多くはないとストロングは思います。
ストロングが小2でできていたのは、おそらく5番だけですよ。
わかりますよ、ストロングはレベルが低い。確かにそうです。でも、まだ40歳を過ぎてできていないものもあるけれど、少しずつできるようになってきたんです。
Mさんは、
本当に毎日楽しそうで幸せそうで、
勉強のことさえ心配しなければ
何の問題もないのだけれど
Mさんの頭の中では、そうなっているのかもしれませんが、文面を見ると、勉強以外のことも不満をいっぱい書いてますよ!!
いいですか!!
小2で『10の鉄則』もお買い求めいただいた。意識は相当高いはずなんです。
やってやる!成績がイイ子になんとか!という思いも周りの方よりも強いはずです。
その意識の高さは多くの場合、子供に対する要求事項に表れます。それはイイ。
でもその要求事項は1つずつ実行して積み上げていくものでしょう。
意識は高い、だから全部やれ!
できないのか?
恥ずかしくないのか?
それは本当の意味で意識が高い家庭とは言えません。
そうですよね?
でも、それをやってしまっている。
意識が高いということは、まず最初に子供に対する要求事項を実行させる前に親の意識を高めていかねばなりません。
たくさんあるけど、優先順位をつけて、まずはこれから! それは意識が高い人でないとできません。
そうならなきゃならない。
実は子供にレベルの高いことを求める親こそ、優先順位をつけて、あれもこれもやらせないで、1つ決めてバシッとやらせるわけです。
あれもこれもやって結局全部ダメで「お前はダメだなあ~」なんてとんでもないことです。
だってダメなのは、そんな無理な要求をガンガン押しつける「親」ですもん。
Mさんはまだ小2です。今回を機会にそのあたりをしっかり考えてみてほしいと思います。
そういう意識で『10の鉄則』も読んでほしい。今変わらなきゃならないのは親のほうですし、褒めることもないのに褒めてみてもむなしいし、子供もしらけますから。
そして考える際に子供が言ったという
どんな子になりたいの?ってきくと、
ママが笑ってて幸せになる子って答えてくれるかわいい娘です。
この部分を読んだとき、ストロングは不覚にも涙が出たんですが、こんなことを子供に言わせちゃあいけませんぞ!
成績が良かろうが悪かろうが「かわいい」ですよね?
机の中がぐちゃぐちゃでも、「かわいい」ですよね?
何かができたから、かわいくて、何かができなかったら、かわいくないということなんてないはずなんです。
どうしたって「かわいい我が子」ですから、「どんな子になりたいの?」ではなく、「どんな親になりたいか?」を自分自身に問いかけてみて下さい。
こういう場合、「どう子供にアプローチしていくか」という話をする前の前段が長くなりました。
でも、大事な点なので、↑↑↑は、ちゃんと押さえて下さいね。
さあ、それらを「意識の高い親」の態度を踏まえて、Mさんのような場面に遭遇したときにどうするか?なんて言うか?
まず、↓↓↓ってダメな間違いなのか?
7×1=7
7×2=14
7×3=21
7×4=28
4×8=32
これについては、意見が分かれるんじゃないかと思います。
だって、順番こそは違いますが、「4×8=32」だけを見れば間違った答えではありませんからね。
つまり、答えは間違ってなくて、言う順番を間違えているわけです。
ストロングがこのときの様子を察するに、親子で相違を感じるわけです。
こんな感じでしょうか?
親は、「順番通り」に進み、「正確」に答えることを求める。
子は、「正確」に答えようとする。
親からすれば、順番間違いはバツに等しい(九九なんてカンタンな問題だしという気持ちもあるかもしれません)。
子供からすれば、間違ったことは言ってないのに・・・
しかし、順番通りに進むことも併せて求めるなら、順番を間違えるのは「バツ」なわけです。テストというものは出題者の求めるものに応えるもの。
今回の出題者は親。と考えるなら、親が求めた答えでなければ不正解。
ただね、それは理屈としてはそうだとしても、今順番に言えない子供にそれをそのまま適用してダメってするのかということです。
少なくとも、お子さんは「超ハイテンション」なわけでしょう?
「超」まではいかないにしても、「ハイテンション」で臨めていることを活かさない手はないです。
となれば、やっぱり、間違いを指摘しないで、自分で気づかせる!
これでしょう(^_^)
テンションが低ければ、あまり使えませんが、ノリノリならこれが一番です。
1回目間違えたときに「あれれ・・順番に注意してもう1回いこう!」
とこれぐらいの指摘でもう1度言わせてみます。
それでも気付かないようであれば、
「今度は、答えだけ答えてみて!」
7×1=、7×2=、7×3=、7×4=、7×5=・・・
と正しい順番で進めていく。
ちゃんと答えたら、もう1回自分で全部。
それでも間違えるようなら、今度は
「一緒に言ってみよう!」
間違えたところは、声が揃わないですよね?
それでも、間違いの指摘はしません(こうなったら意地でもね)。
声が揃わなくて、子供があれ?となればいいですし、ならなければ、子供が
7×1=、7×2=、7×3=
の部分を担当して、親が答える役になる。あの手この手で、間違ってることを指摘せずに気付かせるのです。
「こうでしょ!? 何度やったらわかるの? バッカじゃない!」といえば、それで泣いて終わり。
でも、意識の高い方は、それはやっても3回までですよ。
だって、泣いて終わりで成果もなくて、次も同じでしょう?
意識が高い親は同じアプローチをして同じ結果を延々と繰り返すことを忌み嫌います。
それはプライドが許さない。だから、あの手この手を考えて、試してみる。親が変われば、子供が変わるというのは、そういう意味です。
高い目標、高いレベルを目指し、それを達成していく人というのは、そこが違うのです。Mさん、もしかしたら、このメルマガを読んだら落ち込むかもしれません。
でも、泣くのはまだ早いですよ。
子供は今までいっぱい泣いてきたんです。
今度はMさんが「高い意識」で子供を喜ばしてやる番ですぞ!ファイト!