小5 男児の母さん

以前より思っていることがありまして、ご相談させていただきます。

「勉強している時の姿勢が悪くて困っています。」

勉強机に向かっている時の姿勢ですが、

1)子供は、注意しないとすぐに左腕の肘をつき(右利きです)、頭は机スレスレまたは左腕か机にのせる格好で、横からノートや本を覗き込む体勢になって勉強してしまいます。(そのとき背筋は斜めになっています。)

注意するとすぐ背筋を伸ばして、いわゆる良い姿勢になりますが、1分と持たない感じです。(何回注意してもすぐ元に戻ります。)

あるいは左手で髪の毛をいじいじと触って、ボーっとしていたりします。一人で問題を解いている時はこんな風です。

2)また、私が横に座っている時は居心地が悪いのか、(椅子がキャスター付きの回転椅子なのも災いしてか)椅子の背もたれ側を机の方にして座ってみたり、片足を椅子の上に乗せたり遠くに移動したり近づいたり・・・。

そんなこんなであらゆる、悪い格好をします。

こういう生徒へご対応されたことがございましたら是非、対策を御教えいただきたいと思いまして、メールさせていただきました。

学校参観や塾でチラッと見た感じでは、1)の姿勢をしていて2)は無いようですが・・。

背筋が発達していないからでしょうか?

水泳、野球・・いろんな運動に挑戦しましたが、すべて挫折してまともな運動をしてきていないからでしょうか?

こんな格好では集中できるのも短時間ですし、30分やって・・・、なんてとても持ちません。腹筋背筋でもさせたら良いのでしょうか?

小5男児の母さん、相談ありがとうございます。

勉強時の姿勢が悪い子供への対応について、悪戦苦闘されている親の方がなんと多いことか(>_<)

また、「字が汚い」も「姿勢」同様に多い相談ですなあ・・・

指摘をすれば直しはするものの、すぐに元通り・・・

あまり注意してると、今度は逆ギレでバトルに発展。チーン!

「姿勢が悪い」「字がきたない」の相談にはすでにこのメルマガで何度か答えてきました。

少し復習すると、

親は

子供が納得する「理由」を考えるべきだと。

子供に注意するなら、なぜ大切なの?と親自身が自分に問いかけながら、子供も納得できる答えを探す必要がある。

「姿勢が良い方が、どうしていいのか?」

目の移動が、少なくてすむから

タイガー山中曰く「姿勢が悪い状態で問題を解くと、机と目の距離が近くなる」。

至近距離から見ていると、問題を見るために体は左に揺れ、解答を記入するのに体は右に揺れます。

本を読むのが遅い子供は「目玉」を動かして読まずに、頭を上下に振って読むのと同じことですね。これが、ロスになる。だって軸がブレるから。

問題でも本でも文章を読む時には、頭はそのままに「目玉」を左右上下に動かして読まなければならないんですね。

姿勢を良くすることで、机と目の距離が最大になれば、体をいちいち左右に移動させる必要はありません。

顔を少し左右にするだけで、問題を見て、解答を記入することができます。つまり、姿勢を良くすることで「時間短縮できる」と言うのです。

それだけではありません。

タイガーが言う「目の移動が、少なくてすむ」という状態は、同時にテキストとノートの距離近づけて置くことも含まれるのです。

姿勢を正して、目だけを左右に移動させながら、黙々と問題を解く。処理力を極めていくと、姿勢を正して問題を解くスタイルに辿り着くわけですね。

事実「姿勢を良くしたら、速く解けるようになるぞ!」と言えば、子供たちも耳を傾けたりします。

そして、実際にやらせて速くなるのを体感できれば、定着もするという話を以前書きました。

もう1つは、

制限時間を設けた勉強にする

例えば、肘をついてしまうのは、あせってない状態で勉強するから。問題を考えたりするときなど、時間を気にしないときに姿勢が崩れる傾向がありますからね。

小5男児の母さんの場合、普段の勉強から問題ごとに制限時間を設けて、テストのように勉強をする習慣を身につけることです。

子供が反発しないか心配ですか?

そりゃ、反発するでしょうね。

だって、時間に追われているようでドキドキしながら勉強するわけですから(^_^)

だからこそ、お子さんが納得するだけのご褒美を用意すればいいのです。

もちろん、モノではありませんよ!

子供にとって最高のご褒美は「自由」ですから

とまあ、ここまでは復習ですから皆さんもやってくれているはず。

さて、小5男児の母さんの質問に答えましょう。

こういう生徒へご対応されたことがございましたら是非、対策を御教えいただきたいと思いまして・・・

について、一言!

「みんな、こんな生徒です!」だから、いつも対応してます!!とにかく一番最初にです。

なぜ最初なのか?

それは、

イイ姿勢で勉強をする
丁寧な字(きれいな字じゃないですよ)を書く

のは、成果を出すために絶対的に必要なことだから。

これは納得いただけるでしょう。

悪い姿勢でガンガン成績が伸びた!ありえません!

汚い字を書いても採点者が目を細めて見てくれた!ありえません!

特にこの2つはこれから生きていく上で相手に対して見せるものでしょ?

立て膝ついて授業を聞く!ありえません!

入試で0か6かわからない字を書き散らす!ありえません!

まあ、やってもいいんですが、当然ながら良い結果は生みません(≧◇≦)

成績以前の問題として、習う、見てもらう側の問題として、「なめた姿勢」「汚い字」というのは失礼でしょ?

会社で社長の話をポケットに手を突っ込んであごをあげて「オー」なんて返事しながら話を聞くなんてことがあるだろうか?ありえません!

えっ、もう生まれた時から社長ですからって!?

銀行にお金を借りる時も上から目線で行けるのか?

取引先やお客さんにもそれでいけるのか?

全部はそこにつながっていく話だとストロングは思っています。

つまり、姿勢も字も、対相手に対しての「姿勢」の問題。翻ってそれは親に対する態度にも直結してきます。

習う態度、教えてもらう態度、言葉遣い等々、守るべき一線がある。

グダグダと何が言いたいかというと、腹筋背筋といった体力的な問題ではないということです。

そんな問題じゃない!

短時間でイイ成果を出すためには、

イイ姿勢で勉強をする
丁寧な字(きれいな字じゃないですよ)を書く

これは必要不可欠。そして、それは入試に、人生に直結する。

この話はこれまで多くの方に個別に言ってきましたが、ほとんどの方が賛成・納得してくれました。

で、お子さんに「姿勢」「字」について上記のような話をします。

これまた多くのお子さんがイイ姿勢。丁寧な字の意義と意味を理解します。

そして、親子で約束します。ちゃんとやると。さあ、そこで勉強タイム!

し、し、しかーーし、いざ勉強になると・・・・・

姿勢は悪い・・・字も汚い・・・で元のまんま・・・

えっ、ここまでも一緒!?

で、どうしているんですか?

姿勢が悪くなってきた → 姿勢を良くするように言う、正す!

字が汚くなってきた → 丁寧に書くように言う、書き直させる!

以上!終わり!

でいいでしょ?

それ以上、言うこともやることもない!

だって問題ができていても、汚い字なら入試では×です。多くの受験生を採点するときにいちいち目をこらして見たりしないですから。

一生懸命努力して勉強しても×にされるのがわかってる!汚い字を書く限り、勉強では受験ではいい結果は一切でない。

ならば、勉強はストップしないといけません。

そして、

◆姿勢を良くするように言う、そして正す!

◆丁寧に書くように言う、ダメなら書き直させる!

なのに、姿勢が悪いまま、字が汚いまま、勉強を続けてしまう。

改めてお聞きします。

「勉強をする」と「イイ姿勢」「丁寧な字を書く」のどっちが優先順位が高いんですか?

注意してもやらないと言えば、まあまあとなだめて勉強させる。これは「勉強する」のほうが優先順位が高いということです。

でも、そのやり方「姿勢が悪い」「字が汚い」では成果は出ない!

でしょ?

もう議論の余地はない。イイ姿勢でその都度やらせて、汚い字を書けば、すぐに消して書き直させる。

そうすべきと皆さんに言うつもりはないですが、突き詰めていくと、そうならざるを得ないのではないでしょうか。

だから、「最初に」確認し、納得の上で約束し、実行する。実行できるかどうかは、そばにいるもの次第。

最後に、そばで見ているものはじゃあ、どこまでを許容するか?

つまり、

どれくらいの姿勢ならよしとするのか? どの程度の字ならOKにするのか?

おそらくこういう問題になってくるでしょう。

実際、姿勢の方はその都度言えば修正がきくのでまだ直りやすいのですが、字の方はなかなか修正が難しいと思います。

では、許す基準はどうするか?

文章で書き表すのはなかなか難しいのですが、例えば、汚い字を「0点」の最低点とし、最高の字を「10」点とすれば、許容範囲は「7」くらいまででしょう。

その「7」があなたの家庭にとってどれくらいかは各家庭での判断になります。

でも、姿勢も字もイイ状態の半分「5」では、成果はほぼ期待できないというのがストロングの経験値です。

「10」じゃないとダメではないので喜んでほしいところですが・・・

やらすべきものはキッチリやらせないとね。

なんといっても、土台ですから。