ストロングのひとりごと

代々木とナガセが見ているところ!?

"新「勉強の常識」" No.569号を配信させていただきます。

こんにちは、ストロング宮迫です。

今回は、塾のニュースをいくつかお伝えしておきます。

1つめは、

SAPIX 中学部・高校部の代々木ゼミナールグループ入り

というニュース。

→ 代々木のプレスリリース

代々木によれば、

学校法人高宮学園代々木ゼミナールのグループ会社である株式会社日本入試センターは、SAPIX中学部・高校部を運営する株式会社サピエンス研究所の全株式を取得し、当社の子会社といたしました

と。

今回の株式取得により、代々木ゼミナールグループは、SAPIX中学部・高校部の大学受験を見据えた高校受験指導や中学高校6年間を通じた大学受験カリキュラムをより充実させてまいります。

また、SAPIX中学部・高校部と連携して、当グループの難関大学を志す全国の受験生をサポートする体制と学校法人・民間教育機関向けの教育サービスを一層強化してまいります。

以前からお伝えしている塾の「幼・小・中・高」の一貫化の流れの1つでしょうね。

今回、代々木が買収したサピックス中学部・高校部の規模は、

株式会社サピエンス研究所「SAPIX中学部・高校部」売上高  23億9100万円 従業員数 175名(2009年10月現在)

ちなみに、SAPIX小学部を運営する株式会社ジーニアスエデュケーションは、株式会社サピエンス研究所とは資本関係のない別法人です。

もう塾もあちこちに資本の関係やらなんやらができて、石を投げれば、親戚だったという感じになってきました。

第2次ベビーブーム期(1971(昭和46年)〜1974(昭和49年)、子供の出生数は年間約200万人でした。

そこから出生数は減少を続け、

2003(平成15)年、出生数は112万人2007(平成19)年、出生数は109万人 私たち世代から比べて半分になったわけです。

→ 少子化社会白書

年齢3区分別の人口規模をみると、年少人口(0〜14歳)は、

1980年 2750万人

1990年 2249万人

2000年 1847万人

2009年 1676万人

推定では、2055年には752万人となる予想です。

今ある塾も40年後はほとんど残っていないと思われます。

もう今までのやり方ではもたない・・・

→ 京都の老舗予備校、今年度限りで閉校

では、生き残るためにできることってなにか?

それは日本全域を市場にすることです。

京都とか大阪とか福岡とかの地域ではなく、

日本全国の1676万人(2009年)、752万人(2055年)

をそのままターゲットにすること。

そういう意味で、今回の代々木の買収は、あくまでも地域の塾の買収でしょうから、大勢に影響はないといえます。

しかし、この話はまさに全国規模の話です。

2009年10月23日 産経新聞

「東進」のナガセ 全国最大の英語教室整備3〜12歳対象、2万2000カ所

大手予備校「東進ハイスクール」などを運営するナガセが、全国で英語教室の展開に乗り出すことが22日、分かった。

小学校の高学年で英語学習が義務化されることを受け、大きな需要が生まれると判断した。

来年10月から整備を始め、3年間で全国に約2万2000カ所の教室の開設を目指す。実現すれば、日本公文教育研究会の展開する「公文教室」を抜き、全国最大の教室網となる。

英語教室は、フランチャイズ・チェーン(FC)方式で運営する。FC加盟者が自宅を開放する「ホームティーチング」と呼ばれる形態で教室を開く。

指導対象は3〜12歳で、7月にライセンス契約を結んだ米国の米非営利団体「セサミワークショップ」の開発する教材を活用。

「遊びながらコミュニケーションが身に付く教室」を目指す。

近く教室を開く「ホームティーチャー」の募集を始める。

文部科学省の平成21年度学校基本調査によると、国公私をあわせた全国の小学校は2万2258校。

ナガセは「1校当たり1教室を整備したい」としており、実現すれば 公文教室の約1万7000カ所(今年3月末現在)を越え、国内最大の教室網となる。

英語学習は、文科省が学習指導要領の改訂で、小学校5、6年での義務化を盛り込んだ。新指導要領は、小学生では平成23年度から全面実施されるため、教育関連業界では、子供の英語教育熱が高まると期待されている。

3年間で全国に約2万2000カ所の教室が実現するのかどうかは別にして、こういう作戦こそが、日本全域を市場にすることだと思います。

このやり方は資金力のあるところしかできませんが、まさに日本全国の0〜14歳の1676万人(2009年)に網をかける作戦。

もうこういう陣取り合戦のやり方をしないと生き残れない時代になったということでしょう。

小学生の全国テストもそうですが、ナガセは塾の中で唯一「日本全国」を市場と考えた作戦を推し進めているように思います。

小中の学校で行われている全国学力テストだって、点数を公開するとかしないとか、来年からは全員ではなく、抽出方式にするとか議論しているようですが、全国の動向を知りたいなら、ナガセの分析結果を見ればいい。

→ 全国小学生テスト 分析概要

大まかなところは、ナガセのデータで十分わかりますし、これ以上の分析を文部科学省ができるとは思えない。

ちなみに、四谷の11/3実施の全国小学生テストの公認会場に

今回、希学園 西宮北口教室(本館)

が入っています。

四谷の全国小学生テストは、成績上位者が公開されるので、希学園はその上位者に多数の塾生を送りこんで、塾としての力の誇示を狙っての参戦だと想像します。

が、こうやって全国を市場にしてやるやり方だからこそ、希学園も同じ土俵にのっかって参加せざるをえなくなってくるというのが本当のところではないでしょうか。

ナガセの高笑いが聞こえてきそうですね。

→ 全国統一小学生テスト会場一覧

ナガセの英語教室がどういうものかはこれから明らかになってくるでしょうが、小学生の英語教室をやっている方は、少し性根を入れておかないと、全部ナガセにもっていかれてしまうかも・・・です。

代々木とナガセ、いずれも大学入試が出発なんでしょうが、見ているところは全然違うんだろうなと先頃のニュースを見て思った次第です。

塾はもう完全に「応仁の乱」の時代です!

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