「『楽しくて成果も出る』が理想」
子供にとって、「成績アップ」よりは「楽しい」ほうがいいはず。
ですから、「スパルタで成績アップ」と「楽しいけど成績は振るわない」だったら、子どもは後者を選ぶもの。
つまり、成績を上げるためには「楽しくて成果も出る」勉強が理想です。
「楽しくて成果も出る」を目指すためには、「ケジメをつける」「感情的にならない」「的を絞った勉強をさせる」を意識しましょう。
子どもの頑張りはそのままで、親の工夫や頑張りで成績を上げるノウハウを「親技(おやわざ)」といいます。勉強に関する様々な悩みを子ども任せにせず、親子で取り組んでいきたい方にお勧めです。
さて、ここからはもう少し詳しく「スパルタ教育ってどうなんでしょうか?」というテーマで話を進めていきますね。
小4の息子は、今年の3月から地元の進学塾に通っています。毎回テストがあり、宿題の範囲から出題されるので、宿題さえ完璧にすればかなりの高得点は狙えます。
4年生の間は、水曜日と土曜日の週に2日だけなのですがこの宿題の量がとんでもなく多く、内容もかなり先のことをやっています。
そのため宿題をするときは、親がついていなければいけない状態ですが、共働きのため、毎日 夜遅くまでかかってしまいます。
勉強は、私が見ることが多く、甘えがある上に、『楽しく勉強をしたい。』『こんなことも知っておいて欲しい』と思い、さらに時間が遅くなります。遅い時間でも息子はとても楽しそうに勉強に取り組んでいるのですが、テストの点は、思うほど良くありません。
主人が見るときは、自他共に認めるスパルタで、息子は罵倒されながら、一度だけですがたたかれて血を流したこともあり泣きながらやっていることがよくあります。
ただ、「ここだけ しっかりやれ!」と山を張って合理的に行い、テストの点は、主人が見ていたときのほうが確実に良いです。
テストの結果が悪ければ、息子は主人にひどく叱られ特に凡ミスが多いので、その部分を徹底的に攻め立てます。
これから科目数も増え、学年があがれば日数も増えるので、宿題の量も勉強の内容も増えることになります。これからも私が見ることが多くなると思うのですが、今のやり方では限界があると思います。
主人のようにスパルタ教育を行うことには抵抗があります。
一体どうすれば良いのでしょうか?
蛇足ですが、息子は、週4日のサッカークラブに通っており体力と根性だけはあります!レギュラーで頑張っているので、このあたりを上手く活用できれば・・・
お子さんの塾では毎週テストがあると。いわゆる「復習テスト」「カリキュラムテスト」といったものです。
だから、出題範囲は宿題からと決まっており、宿題さえしっかりやっておけば高得点が狙える。
ただこの宿題の量が半端じゃなく多い。
みんなココに躓いているワケです(>_<)
子供一人でこのレベル、この量を習得するなんて到底無理とのことで、相談者さんがそばについて勉強を見ていらっしゃいます。
相談者さんのお宅の場合、ご主人も勉強を見ているそうです。
夫婦で子供の勉強を見るなんて理想の環境といえます。
しかし、お父さんとの勉強をする方がテストの結果が良い(≧◇≦)
勉強はお父さんとやることに決めればいいようですが、そうもいかない。
お子さんとの勉強をどうしたらいいのか?というわけですね。
お父さんと勉強する方が良い点数が取れる
というのはよく聞きますし、実際によくある話です。
お母さんにしてみると、「なんで~!?」となるわけですが、いろいろな理由があるようです。今回は、そのあたりの話をしようと思います。
相談者さんのご家庭のように夫婦がある意味で両極端の対応を子供にしている場合、子供はますます相談者さんのほう、つまり母親のほうにそのスタンスを置くようになります。
子供にとって、「成績アップ」よりは「楽しい」ほうがいいですからね。
だから、私も「ノリノリ」で「成績アップ」を目指しているわけですから。
相談者さんのお子さんは学年が上がると、言うかどうかは別にして、「ボク、お母さんとなら勉強やりたい!」ってなっていく可能性はかなり高い。
しかし、ここに問題があって、相談者さんとやると、成績があまり良くない(≧◇≦)
では、子供の成績を上げるにはどんな対応をすべきか?
相談者さんのメールにある「お父さんと勉強する方が良い点数が取れる」をヒントに考えていきましょう。
例えば、
お母さんには、なめた態度をとるが、お父さんは怖いので勉強する
といった子供たちがいます。
この場合は、点数が取れるからというよりも、お母さんだと勉強しないが、お父さんに言われれば勉強するといったレベルの話です。
子供の「習性」には、
子供は、自分との距離が近い人に甘える
というのがあります。
子供にとって最も近い距離にいるのが「母親」なんですね。だから、子供たちはお母さんに甘えまくります。
普段は、甘えられると可愛いのですが、この甘えを勉強に持ち込むとやっかいなわけです。
いわゆる、関係がなーなーになってしまってるという状態です(>_<)
これは、お母さんに対してだけでなく、家庭教師、塾の先生に対しても同じことがいえます。
仲がイイ! 何でも話せるが高じていくと、このケジメがつきにくくなります。
先生なんかでも、親しみやすくて子供も大好きなんだけど、成績は・・・というやつですね。
こういう場合で、うまくいっていないのは、「親しみやすさ」を子供が拡大解釈して、勉強の約束ごとを守ろうとしなくなって起こるわけです。
それが進むと、「ま~まあまあ、先生、そんな硬いこと言わないで」みたいな態度までとるようになります。
これは家庭でも似たような現象が起こります。親の態度を子供が勘違いして、こうなっていくわけです。
一方、距離のあるお父さんには違う態度を示すものです。
お父さんが厳しかったりすると、子供たちは別人になったように言うことを素直に聞いたり(^_^)
では、お母さんはどうすべきか?
何度も言ってますが、「勉強の時間は別」といったケジメをつける必要があります。子供もですが、親自身も別人になるのです。
例えば、普段は、お互いを「ショ~くん」「ママ~」なんて甘い感じで呼び合っていても、勉強するときは
「ショウスケ!」「お母さん」
と変えるのもいいでしょう。
「起立!礼!」なんて挨拶から始めるのもいいでしょう。
とにかくスイッチを入れ替える。
ただし、この勉強のときだけケジメをつけるというのは、結構高度な親技です。
なかなか変身できない!! 特に子供が・・・
なので、できればいつも同じ態度でやるほうをオススメします。
となると、やはり夫婦の役割分担で乗り切っていく。
夫婦が難しければ、「塾の先生とお母さん」という役割分担ができるほうがラクですよね。
その他には、こんなケースもありますね。
お母さんはすぐに感情的に怒るけど、お父さんは怒らないので勉強がはかどる
よくありますよね。
この場合で言えば、今度は、親の「習性」です。
自分の子のことになると、感情的になる
よその子供だったら、我慢できるんだけど、わが子だったら、そうもいかないというやつです。
少しでもできなかったりすると腹が立ったり、感情的になったりする。
3人の子供を持つ私も気持ちはよ~くわかります。
このあたりについては、子供との勉強がうまくいっているお父さんからはこんな話を聞いたことがあります。
部下に仕事を教えるのと同じだった
このコメントですが、子供の成績を上げるヒントが隠れていますよ!
子供も、部下も、同じ扱い方にするとうまくいった
ということなんです。
なぜ、うまくいくのか?
職場の部下が育たなければ、上司である自分の責任を問われる。
そのため、部下の出来が悪くても、叱咤激励しながら、辛抱強く指導をしなければならない。
一度言ってもできやしない。何度言っても同じ間違いを繰り返す。
「バカヤロー」って言いたくても、グッと我慢が必要。いいところ見つけて褒めてみたりして・・・・
でも、そうやって、成長していくものです。
子供も同じなのです。
「成果を求める」ならば、そばにいるものが感情を抑えて粛々と進めることが必要なのです。
そのときの「感情の発露」そのままにするということは、成果は2の次という行動を取っているということです。
感情のなすがままにいて、そばについて、成果が上がらないのは、子供のせいではなく、親のせいです。
怒りたければ怒ればイイ。成果は出ませんがね・・・
子供の問題じゃないんです。
うまくいっているお父さんの場合、そのあたりが自分の中で処理できている証でしょう。
相談者さんも、お父さんは「ここだけ しっかりやれ!」と全部をまんべんなく勉強させるのではなく、ポイントを絞るとおっしゃってます。
厳しくやっているからというより「ここだけをやれ!」と的を絞った勉強をさせているから、結果が出ている理由じゃないでしょうか。
本当にそうだろうか?って思いました!?
であれば、試しに、相談者さんとお子さんが勉強した翌日に、同じ問題を解かせてみてください。
おそらく、いや、きっと、解けないと思いますよ。(^ε^)-☆
極端な話、その日のうちに2回目をやっても解けないかもしれません。
でも、お父さんと勉強した問題は翌日にやってもちゃんと解けたりする。
もし、そうであれば、
理解する → 解ける
のステップが相談者さんとの勉強では、うまく進められていないということです。
やってみてください、すぐにわかりますから。
同じ時間の勉強で、成果を出すには、
「問題を絞る」か「勉強の効率を上げる」かしかありません。
まずは、問題を絞って成果が出すことにこだわるべきでしょう。
どの問題に絞るべきかわからないって!?
いやあ、私に聞くより、相談者さんのご主人に聞くほうがずっと精度はいいと思いますよ。
ぜひご主人に「この単元、どこに絞ってやったらいい?」って聞いてください(^_^)
最後に、
『楽しく勉強をしたい。』『こんなことも知っておいて欲しい』と思い、さらに時間が遅くなります。遅い時間でも息子はとても楽しそうに勉強に取り組んでいるのですが、テストの点は、思うほど良くありません。
について。
「楽しい」けれど、「成果」は上がらない!というのは、学年が低いうちはそれほど問題になりません。
が、学年が上がれば上がるほど、「こんなに頑張っているのに、成果が出ないということは、オレって頭が悪いのかも!?」なんていう疑念を抱かせることにもつながります。
また、長ーーーく机に座っているけれど、成績がアップしないが続くと、学年が上がって、量やレベルが上がると、「どうせできない」という気持ちを芽生えさせてしまいがちです。
どうぞ「楽しくて成果も出る」に向けて、ご主人の「イイ点」を取り入れて勉強を続けてくださいませ。
「ねえ、あなたと勉強すると、成果が上がるわけを教えてほしいわ」なんてご主人を手のひらで転がすのも、親技の応用ですからね。
人は聞かれたり、頼られたりしたら、すごく喜びますからね!
ご主人のやり方が不安なら、相談者さんがご主人のイイ部分をとりいれて、ご主人にとってかわるしかありませんからね。
頑張ってください。
子どもの頑張りはそのままで、親の工夫や頑張りで成績を上げるノウハウを「親技(おやわざ)」といいます。勉強に関する様々な悩みを子ども任せにせず、親子で取り組んでいきたい方にお勧めです。