「強気に抗議するのではなく、やんわりとお願いする」
塾のやり方に疑問や不安、不満を感じた時、どうすべきか?
大切なのは、子どもが頑張る気になれるようにしてやることです。
そのためには子どもも納得して塾に行けるように親は塾に話をしに行くべきです。
但し、目的は塾の先生を味方につけること。
強気に抗議するのではなく、やんわりとお願いする方がうまくいきます。
子どもの頑張りはそのままで、親の工夫や頑張りで成績を上げるノウハウを「親技(おやわざ)」といいます。勉強に関する様々な悩みを子ども任せにせず、親子で取り組んでいきたい方にお勧めです。
さて、ここからはもう少し詳しく「どこまで塾に強気に出ていいものか、迷っている!?」というテーマで話を進めていきますね。
小4の子の塾のクラス変更に関する質問です。
メルマガやHPで、塾にお願いに行くことをお勧めしているのを私もそう思い、普段から顔を出すようにしています。
前回先生に会ったとき「算数で偏差値64以上、2回続けて取ればクラス変更」と聞いていました。(息子は真ん中のクラスです)
4年最後のテストで算数65を取っていたので今回頑張れば上のクラスだねと、4月のテストを頑張りました。
その甲斐があり、65。クラス判定がでる前に学年主任の先生にもいい感触の返事をもらっていたので上のクラスにいけるかと、期待をしていたところ結果はNo。
クラス担任は、「60の後半をコンスタントに複数回とらなけれ上がれません。」という返事でした。
息子はがっかりしてしまい、やる気をなくしてしまいました。
5年になって担任の先生が変わったこともあり方針が変わったのかもしれません。
決定してしまったことについて覆すことは不可能でしょうが、次回のテストで結果を出したらクラス替えしてもらえるようお願いすることは、ずうずうしいですか。
また、クラス変更のラインを聞いてみるのはいいですか。
今度の先生は「偏差値がよくても、授業の様子で上がれないこともあります。」などと、あいまいなことを言うのですが、納得いかないのです。
どこまで塾に強気に出ていいものか、迷っている次第です。
偏差値64以上を2回連続でとれば上のクラスに上がれると言われ、頑張って達成した。
にもかかわらず、ダメと言われ・・・・
お子さんは、がっかりしてしまい、やる気をなくしてしまった。
そう言わずにもう一息頑張れば・・・・なんて言うのはカンタンですが、そうはいかないのが現実です。
せっかくやる気になった「このチャンス」、親としてはそうやすやすと逃したくない!
相談者さんも、そんな気持ちではないでしょうか。
私も、同感です。
一つ上のクラスだと志望校への合格率が全然違ってくる場合だって大いにあるわけです。
また、これは受験生の場合ですが、クラス替えは夏休み前の6月とか7月が最終という塾もある。
となれば、受験生がいくら秋になって成績が上昇しても、もうクラス替えが行われずに、夏前のクラスでずっといくことになる。
このようなことから塾のクラスを上がったり下がったりすることは、子供たちに多大な影響を与えます。
上のクラスになれば自信につながり、やる気になる。
下のクラスに落ちることで、ゆるんだ気持ちを引き締める効果が期待できる。
進学塾などで、クラスがテスト結果で変動したり、席が成績順に決まったりするシステムを採用しているのは、こういった「競争原理」を期待してのことです。
さらに競争心をかき立てるため、成績順に席を決めたり、成績を貼り出したりする塾もある。
では、そうやって競争原理を働かせている塾の塾生は、みんなの成績が上がっていくのか?
もちろん、そんなことはありません。
実際の子供たちは、大人の期待通りにはなりませんからね(>_<)
クラスが上がったことで、気がゆるむ子だっている。クラスが下がったら、自信もやる気をなくす子だっている。
子供にとっては、競争心をかき立てる塾は逆効果になってしまうことだってあります。
子供のタイプに合った塾選びをしましょう!
専門家のみなさんがこうアドバイスするのは、そのためです。
でも、私は思うのです。
子供に合った塾って、初めからわかるの?
よく「こんなタイプの子は、こんな塾が合ってる!」なんていう雑誌の記事がありますが、記事を参考に塾選びをしても、成績はちっとも上がらないなんていうのはアリアリのこと(>_<)
何が、言いたいか?
子供たちは、タイプが変わる
ということなんです(^_^)ここは、重要ですぞ!
あるとき、フッと競争心をかき立てる塾向きになったり、そうでなかったりするということなのです。
上に向かって上がっているときは競争原理大歓迎!!
でも、下がり始めたら、競争原理大キライ!とかね。
親からすれば、わっきゃわかんない(◎_◎)
でも、大丈夫ですよ!
子供に合った塾を探すことに慎重になるのではなく、子供をうまく塾に合ったタイプに変えていけばいいのですから。
つまり、「やる気」が出ればいいワケです(^_^)
そのために、どの子供にも共通して、やる気が出るパターンを知ること。
これはいつも言ってることですよね?
どうする??
ヒントは、相談の中にもありました。
4年最後のテストで算数65を取っていたので今回頑張れば上のクラスだねと、4月のテストを頑張りました。
なぜ、頑張ったのでしょうか?
今回頑張れば、次はクラスが上がるというのが、頑張るきっかけであることは間違いありません。
でも、親が知るべきなのは、
もうちょっとで届きそう
こんな状態のときに、子供たちはやる気が出るのです。
特に、1回成績が上がった直後、次の目標が射程圏内だと判断できたときに「やる気」が出てくるものなのです。
やる気が「ある」のではなく、やる気が「出る」んですぞ!!
別に、努力せずにたまたま上がったとしても、気分は良いものです。
そのときに、達成できそうな「次の目標」があると、どの子も頑張ります。
このときこそが、チャンスなのです(^_^)
相談者さんが、1回目のテストでも頑張ったのかどうかは定かではありませんが、好成績がとれて、「次で良ければクラスが上がる」という状況は、やる気が出るものです。
そうすれば、やり方が特別悪くなければ、結果もおのずとついてくる。
そして、結果が出たーー!!!
でも、結果が良かったにもかかわらず、「この話はなかったことに・・・」なんて言われたのでは、子供は「こんなものか!」と次回から頑張らなくなります(>_<)
せっかく芽生えたこの気持ち。
まず、親としてすべきなのは、子供のために動いてやることです。
納得できない子供の気持ちを代弁すべく、塾の先生に納得できる回答を求めるのです。
その際に注意すべきなのは、感じ良くですよ(^_^)
担任が替わったとありますから、そうであれば以前に感触のイイ返事をもらっていた学年主任の先生でもいいです。
でも、一番良いのは「算数で偏差値64以上、2回続けて取ればクラス変更」と宣言した前の担任です。
年度が替わった場合など、他の校舎へ移動することもありますので、それを調べて聞いてみるのです。
忙しいでしょうが、すべてに優先してこの前任の2人に話をしに行く。聞いてみる。
詳しい事情はわかりませんが、新しい先生が「60の後半をコンスタントに複数回とらなけれ上がれません。」と言うのは、その先生の方針に過ぎないかもしれません。
塾によっては、クラスに上がる際の基準をしっかりと決めているところもありますが、そうではなく、各教科の先生が「この生徒はクラスを上げることで良い影響を与えていくことができる」などと相談の上、決めたりする塾もたくさんあるからです。
もし、前任の先生や上司から「こんな経緯があった」と説明を受ければ、対応だって変わることもあります。
親が新任の先生に直接言うよりは効果的。
そして、それらの手を打った上で、新しい担任の先生に言うのです。
「クラスが上がったら、もっと頑張ると言ってます」
ってね。
塾の先生だって、クラスを上げることでついていけないようなことになると、自分の判断に責任を感じてしまうものです。
だから、「ついていけないようであれば、次は元に戻してください」と潔いところをアピールすることで、先生自身の背中を押すことにもなります。
強気に抗議するのではなく、やんわりとお願いするのです。
「先生、うちの子応援してやってください!」
今回のことで、相談者さんのイラつく気持ちはよくわかりますが、これを機会にしっかり動いて、お子さんが納得できるようにしてやることと、塾の先生を味方につけることです。
気をつけてやんわりと話を進めた上で、仮に相談者さんが嫌な思いをすることがあっても、子供の味方について、動くという面だけは必ず残す。
最悪「悔しいから次でやっつけよう!」という気持ちを持って、家庭で親子が盛り上がる。
理不尽に思えること、どうしてって思えることにこれから何度もぶつかります。
それを乗り越えようという1つ1つの動きがガチガチに緊張する入試で必ず活きてくる筈です!!
子どもの頑張りはそのままで、親の工夫や頑張りで成績を上げるノウハウを「親技(おやわざ)」といいます。勉強に関する様々な悩みを子ども任せにせず、親子で取り組んでいきたい方にお勧めです。