「力をつけたいなら、子供に適度な負荷を与えてやること」
先取り学習について考える前に、まず力をつけるために必要なものについて。
力をつけたいなら、子供に適度な負荷を与えてやることです。
負荷には2種類あり、1つは「質の負荷」この目的は、「思考力」を養うこと。
2つ目は「量の負荷」この目的は、「処理力」と「持久力」を養うことです。
子どもの頑張りはそのままで、親の工夫や頑張りで成績を上げるノウハウを「親技(おやわざ)」といいます。勉強に関する様々な悩みを子ども任せにせず、親子で取り組んでいきたい方にお勧めです。
さて、ここからはもう少し詳しく「先取り学習ってやるべきなの?」というテーマで話を進めていきますね。
小学校1年女の子です。
今後の成績に苦労したくないので、低学年でしっかり勉強の習慣をとおもい1時間から1時間半位の家庭学習は身についています。その日のノルマも消化させていますが問題をどんどんクリアする度なんとも字や数字が汚い・・・。
やはり今は丁寧にゆっくりさすほうがいいのでしょうか?
親が教えないほうがいいとわかってはいても低学年の場合はどうすればいいのでしょうか?
低学年は自分の子のレベルが分かりにくいのですが・・・?(皆良い点なので)
しかし学年があがるにつれて成績に差が出るとなれば今この低学年だからこそすべき点をぜひ教えてください。
勉強の先どりはどのくらいまでがいいのでしょうか?
後で後悔したくないのでできることならなんでもします。ぜひ教えてください。
「後で後悔したくないので・・・」
この気持ちを親のみなさんには、常に持っておいて欲しい。
だって、勉強で直接深くかかわっていけるのは、個人差はあるけど、ほぼ中学生まで。今小1であれば、あと8年しかないわけです。
もちろん、このあとまだまだ子供とのかかわりは続いていくわけですが、勉強に関してはという意味でですけどね。
成績が良い悪いがどうこうではなく、「もっと早くしておけばよかった」と後悔だけはしてほしくないからね。
ただ、
「今後の成績に苦労したくないので・・・」
これは、無理だと思います。
だって、みなさんは成績が上がれば上がったで、さらに上を目指すでしょ?
親の欲は、海よりも深い!(^_^)
上に行けば行ったで、また苦労もあるというものです。
さて、余談はこれくらいして、相談者さんの質問に答えていくことにします。
今回は、小1のお子さんについての質問ですが、これからする話は低学年に限った話ではありません。
自分のお子さんの学年にあてはめながら読んでくださいね。
まず、家庭学習の習慣について。
日々のノルマをしっかり決めて、進めておられます。
これは、とてもイイですね!
ただ、「字や数字が汚い」とのこと(≧◇≦)
ここで、考えてほしいこと。
それは、
字や数字が汚いときって、子供はどんな状態なのか?
なのです。
もし、お子さんが、本来であれば、字や数字をもっときれいに書ける子なのに、今やっている家庭学習では書かない!
となれば、そんなときの子供の状態は、どうだと判断できますか?
ハイ、それは、
「気分が乗ってない! やる気のない状態!」ですね。
このノラない状態で、1時間、1時間半、勉強する。
これは、意味がないどころか、今後に悪影響となりますので、ゆっくりでも絶対に丁寧に書かせるべきです。
決してきれいにとは言いません。ですが、少なくとも丁寧には書かせないといけませんね。
その習慣が定着すれば、徐々に書くスピードだって、速くなりますから。
勉強もスポーツと同じなんですね。
ダレた状態で練習しても上達しないどころか悪い癖がつく(>_<)
また、家庭では、汚い字や数字を書くけど、テストになれば、丁寧に書く!なんていう芸当は、なかなかできませんからね。
ぜひ、そこについては改善するようしていきましょう。では、次は「勉強の先取り」について。
先取り学習を行う際の態度について以前書きました。
今回は、「先取り学習」について、低学年だけでなく、中学1年、高校1年なんかにもあてはまることをもう少し詳しく話をしてみたいと思います。
これについては、親の認識がものすごく大切ですし、親技の見せ所でも、あるので、今回と次回にわたって取り扱ってみます。
今回の内容を理解して、次回につなげていきましょう!
さて、習う内容が簡単なときは、テストだってみんなが高得点を取る。
相談者さんも同じように感じていらっしゃるのでしょう。
これじゃ、我が子がよくできているのかどうかもわからない。
ただ、そばで様子を見ていると、今やっている勉強には、少し力を持て余しているようではある。
もし、こんな状況であれば、非常にもったいないことです。
だって、持っている力を精一杯発揮していないんですから!
子供に適度な負荷を与えてやることが、力をつけることにつながります。
そこで、問題なのが
どんな負荷を与えるか?
なんですね。
負荷というと、すぐに「勉強時間」とか「勉強量」と想像しますよね。
実は、「負荷」には2つあります。
私が子供に「負荷」を与えるときには、2つに分けて考えているわけです。
2つとは、
「質の負荷」と「量の負荷」
この2つを使い分けるのです。
もちろん、「質」と「量」を使い分けるには理由があります。
理由とは、
「質の負荷」を与える目的は、「思考力」を養うため
「量の負荷」を与える目的は、「処理力」を養うため
※処理力とは、問題をはやく解いていく力のこと
ここまでは、なんとなくでも納得していただけるでしょう。
皆さんによくよく頭に入れておいてほしいことがもう1つあります。
それは、実は、「量の負荷」を与える目的はもう1つあるのです。
わかりますか?
それは、
「持久力」を養うためです
この勉強の「持久力」というのは、特に、中学受験や難関校への受験勉強には、必要不可欠なものです。
気付いたら、10時間も集中して勉強できるようになってた!ってね(^_^)
持久力がなければ、やるべき単元をこなすことができませんからね。
多くの方は、この「思考力」も「処理力」も「持久力」も必要なことはわかっています。
わかっているのに、普段の勉強でわざわざ「質」と「量」を使い分けようという意識を持っていません。
いったい今やっている勉強は、果たして「思考力」をつけようとしているのか? 「処理力」をつけようとしているのか?
考えたことがある方は、かなりの上級者といえるでしょう。
なぜ考えないのか?
それは、「質」と「量」を使い分ける本当の理由を知らないからです。
実は、「質」と「量」を使い分ける1番の理由は、
子供が飽きてしまう
からなのです。
???ですか?
たとえば、「質の負荷」とは、
「より難易度の高い」問題を与えることです。
みなさんも経験があると思いますが、子供に難しい問題ばかりをやらせると子供たちは嫌がります。
じゃあといって、一方で、「量の負荷」につながる難しくない問題をたくさんやらせようとしても、子供は同じように嫌がります。
結局は、どちらも嫌がる(≧◇≦)
そこで、親のみなさんは、
ウチの子は、やる気がない
こう判断するのです。
ストロングがいつも言ってるように、子供は、普通、やる気なんてないものです。
親が知らないといけないのは、
ここまでだったらやる!という子供の「限界ライン」
なんですね。
子供に「質の負荷」もしくは「量の負荷」をかけるにしても、この子供の「限界ライン」を無視してやみくもに負荷を与えているから子供たちが抵抗するわけです。
えっ、ウチの子の限界ラインって驚くほどが低いって!?
だからこそ、「質」と「量」を使い分けるのです(^_^)
「頑張ることのできる量」を超えそうな子が、
「もう、これ以上の量はできない!」
というタイミングで、
「よし、じゃあ今度はこれやろう!」
と、今度は、「量」から「質」に切り換えたものを子供に与える。
そして、限界に近づくとまた「量」に戻します。
「量」→「質」→「量」→「質」→「量」・・・・
この繰り返しです(^_^)
こうやって、質と量を繰り貸すことによって、勉強時間を増やしていくから、結果的に10時間以上でも集中して勉強ができるというのも、可能になります。
長くできるには理由があるというわけです。
これは、例えば、受験生に長時間勉強させたい場合に、質と量の代わりに、各科目で区切って、かわるがわる取り組んだり、苦手と得意科目を交互にやっていくのと原理は同じですね。
こうやって、科目を変えて気分転換もはかったりしている方は多いでしょう。
ただ、この科目を交互にやる転換では、どうしても得意科目への比重が高くなるんですね。
ヤッパリ子供も、どうせ同じ時間やるなら、苦手科目よりも得意科目をやるほうが気分はいいですから。
なので、1教科を「量」→「質」→「量」→「質」→・・・・どこかでこれを取り入れていかないと、バランスが悪くなるということです。
ちなみに、ストロングの経験上、「量の負荷」からはじめる方がスムーズにいきます。
くれぐれも、うちの子「持久力だけはあるのですが…」なんてことにならないようにね!
次回は、ここからさらに踏み込んだ話を展開していきます!
そのためにも、今回のメルマガ、じっくり読んで自分のものとしておいてくださいね。
子どもの頑張りはそのままで、親の工夫や頑張りで成績を上げるノウハウを「親技(おやわざ)」といいます。勉強に関する様々な悩みを子ども任せにせず、親子で取り組んでいきたい方にお勧めです。