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「奈緒子」映画セレクト版 第3巻


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奈緒子映画セレクト 3 新装版

「お前見ていて気づかなかったのか?」

「何をですか?」

「一流選手特有の鈍感さだな。今にして思えば羨ましい。」

「?」

「お前は、子供の長所を伸ばす教育者になれるな。お前を見ているとそれがよくわかる。俺は子供の短所を矯正していくタイプだ。教育者にも、表に出るタイプと裏方のタイプと二通りがある。

俺は間違いなく裏方タイプだろう。俺に、子供の長所を伸ばす指導はできない。細かなところが目に入り過ぎる。・・・・しかし、知り過ぎて知識過多になると、子供をその枠の中に入れようとするのが人間だろう。知らないことのほうがプラスになる場合もある。」


これはコミックの陸上に関する会話ですが、親にとっても実に示唆に富んでいる内容ではないでしょうか。

あなたはどっちのタイプ?

ここに夫婦や祖父母など家庭内での子供に対する役割のヒントがある。

父一人、または母一人という家庭では、外の塾や学校の先生との役割分担という点で考えていただければ同じことです。

そのためには自分がどういう経験をしてきた、どんなタイプなのかを考え、知らなくちゃならない。

それがどっかで子供を親以外の別の人に預けてみようかと思うキッカケにもなる。

 
 

トップでタスキを受けた2区

グランドを5周走った程度でひっくり返っていた五島クン
「汗でタスキが重くなってるぜ。俺の汗でもっと重くしてやらにゃ、・・・」
と張り切るも強豪校がジワジワ追い上げつかず離れずのデッドヒートを繰り広げるも、へばりも見える。

2Km走った時点ですでにフォームはバラバラ・・・

「目線、目線を上げるんでしたよね、監督」

「監督・・・俺が負けたら終わりですか!? 離されたら終わりなんですか!?」

「監督、苦しいです、ついて行けません!」

相手に対して
「手加減ってもんを知らねえのか、この馬鹿ったれ俺を殺す気かよ、ドアホ!!」

「歩きてえ・・・歩けば楽になれる・・・俺って馬鹿だ。どうして陸上部なんか入ったんだろう。苦しいばっかりで、楽しいことなんてひとつもありゃしねえじゃねえか。」

練習を思い出す五島クン。
「心臓が破裂しちまいそうだ。もう駄目だ、死んじまう・・・」
「諦めるな五島!!」
「監督、俺、もう駄目です。」
「頑張れ、五島。諦めちゃいかん。」
「もう駄目です。許してください監督。」
「もう少し、もう少しだぞ。」
「ハァ、ハァ・・・」
「もう少しだ、五島」


駅伝も苦しかろうが受験生も苦しい。

苦しい時に思い浮かぶのは、いつも言われていた言葉。

五島クンなら「目線、目線を上げるんでしたよね、監督」。

受験生なら、なんでしょうか? 人それぞれ。でも、苦しい時必ず思い出す。

そして、受験の過程で「もう駄目だ、頭が爆発する・・・」と思う時が来る。

1日に10時間もやれば、「もうダメだ」となったとき、

「頑張れ、諦めちゃいかん。」「もう少し、もう少しだぞ。」

とそばでつぶやく人がいる。だから、「あともう少し」と頑張れる。

「あともう少し!」とか言いながら、延々と頑張らないと行けないんですがね。