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「英語のエキス」の著書佐香武彦さんがお住まいの岩手県について

佐香さんのお住まいは、岩手県宮古市。

宮古市ってご存知ですか?地図を見れば一目瞭然ですが、社会の地理で習ったリアス式海岸の辺りですよね。

「潮目」、「やませ」や「南部鉄器」なんていうのも、よくテストで出てきますよね。

グーグル地図検索で「岩手県宮古市」と入れてみてください。

地図を見てもらうとわかるのですが、佐香さんがお住まいの宮古市のちょうど真西あたりに盛岡市があります。

岩手県の盛岡は、ストロングがぜひ一度は訪れてみたいと思っているところです。

どうしてって!?

それは、こんな一節を読んだことがあるからです。

南部盛岡は日本一の美しい国でござんす。西に岩手山がそびえ、東に早地峰(はやちね)。北には姫神山。城下を流れる中津川は北上川に合わさって豊かな流れになり申す。

春には花が咲き乱れ、夏は緑、秋には紅葉。冬ともなりゃあ、真綿のごとき雪こに、すっぽりとくるまれるのでござんす。

グーグル地図で見ると、岩手山も早地峰山も姫神山もありますでしょう?

佐香さんのお住まいの地図を眺めながら、あーー、ここに早地峰山で、岩手山。
あーー、この辺なのか・・・・と思ったわけです。

この一節が出てくる小説は、浅田次郎著「壬生義士伝」。

「壬生義士伝」はベストセラーにもなり、映画化もされましたのでご存知の方も多いことでしょう。

盛岡藩を脱藩して新選組に加入した主人公吉村貫一郎がことあるごとにお国自慢として、この一節を語るのです。

きっときれいなところなんでしょうねえ・・・

山だけでなく、ぜひこの目で見てみたいものもあります。

早く春が来ればよがんすなっす。東根山(あずまねやま)の雪が解ければ、御城下には真っ白な辛夷(こぶし)の花が咲ぐ。

春を先駆けて咲く辛夷の花が、わしは好きでがんす。

あの花こは北風に向かって咲ぐ。ほかの花こはみな、陽気は温とうなってからお天道様に向かって咲くのに、真っ白な辛夷の花だけは雪この残る春のかかりに、北さ向いて咲ぐ。御城下はたちまち、えも言われぬ甘い香りでいっぱいになりあんす。百姓らはそれで春の訪(おとな)いを知り、畑仕事にかかるのす。

雪が残る春に北に向かって咲くっていうのがストロングのお気に入りです。

辛夷の花ってこんなの

どうです?行きたくなりました!?

えっ、まだならないって!?

では、「壬生義士伝」で主人公吉村貫一郎が藩校の子供たちに話して聞かせる一節を紹介しましょう。

南部盛岡は江戸より百四十里、奥州街道の涯(はて)ゆえ、西国のごとき実りはあり申さぬ。おぬしらが豊かな西国の子らに伍して身をば立て、国ば保つのは並大抵のことではねえぞ。

盛岡の桜は石ば割って咲ぐ。盛岡の辛夷は、北さ向いても咲ぐのす。んだば、おぬしらもぬくぬくと春ば来るのを待つではねぞ。

南部の武士ならば、みごと石ば割って咲げ。盛岡の子だれば、北さ向いて咲げ。春に先駆け、世にも人にも先駆けて、あっぱれな花こば咲かせてみろ。


石を割って咲け!北を向いて咲け!春を待たず先駆けて咲け!

いいですねえ!

実際に盛岡には石を割って咲いている桜があるそうです。
ishiwari08416.jpg


この石割桜の写真は岩手県産業会館のHPにあります。

た、た、確かに石を割って咲いています!おみそれしました。

いつか匂いをかぎに行ってみたい!そう思っています。

浅田次郎著「壬生義士伝」は、ぜひお父さんに読んでほしい小説です。

父親とはなにか?そして子供に伝えるとはどういうことか?を考える際に参考になります。な、な、何度読んでもイイですぞ!

読まずに死ねるか!「壬生義士伝」